韓国ドラマ「検事プリンセス」、みつばの夢小説5(二次小説)です。
夢小説というのは、読み手(書き手も(笑))が主人公になりきって読む小説のことです♪
普段の二次小説とどう違うかというと、
登場人物、三人称(へり、イヌ等)で書いている小説を、
一人称(私)というヘリ目線で書いてます。
なので、読んでいる「貴女♪」が主人公ヘリになりきって、読むことが可能です。
もちろん、イヌ×ヘリ好きの方は「私」を「ヘリ」で読んで下さいね。
今回のシチュエーションは、ドライブデートする貴女とイヌのお話♪
前回までの夢小説、ドライブデート編の続きになります。みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
「
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。
前回までの夢小説は「
検事プリンセス夢小説INDEX」から♪
夢小説(ドライブデート編2)イヌとのドライブデートは続いていた。
二人で計画したイベントはほとんど終わっていたけど、
車はまだ帰路を走っていた。
「夕食はどうするの?」
そう聞いた私にイヌが
「お腹がすいたのか?」と聞いた。
「私は、そんなにすいてないけど」
そう言いながらも、クウ…と小さく自己主張した
空腹を私は手でおさえて、イヌに気まずい思いで目を向けた。
…やだ、恥ずかしい。
イヌが、優しい笑みを浮かべて運転を続けていた。
「もう少し我慢できるか?ディナーの場所につくまで」
「え?もう決めていたの?」
昨日は、帰りはいつごろになるか予想がつかないから、
夕食は後で適当に決めようって話していたのに。
「ああ、予約してある。あと30分くらいしたら着く所だ」
イヌがチラリと時計に目をやって言った。
「それって、何料理?どんな所なの?」
「着くまでのお楽しみだ。せいぜいお腹をすかせて待っていて」
そうニヤリと笑って、教えてくれそうもないイヌに
私は、ちょっぴり頬を膨らませた。
…イヌってば、こういう内緒で、私にサプライズ的な事をするのが
好きなんだから。
そう思いながらも、
用意周到な男に感心してしまう。
しばらくして、
イヌは、海辺の駐車場に車を停めた。
「ここ?」
私は、不安げに周囲を見回した。
近くに船上レストランが見える。
それに、大きな船も。
おそらくディナークルージングに出航する船だろう。
もしかして、あそこで夕食を食べるのかしら?
「イヌ…私…」
シートベルトをはずしているイヌに私は戸惑ったように声をかけた。
以前、船上レストランで食事をした時にひどく酔ってしまった事があった。
それまで、そういう所で好きな人と食事をすることに
とても憧れていたけど、あれ以来、できれば避けたい場所だった。
せっかくイヌが予約してくれた店かもしれないけど、
気分が悪くなってしまったら、余計にイヌに迷惑をかけてしまう。
「船上レストランは苦手みたいなの」
そう言った私に、イヌが首を振った。
「予約した店は船の上じゃないよ。安心して」
「そうなの?」
ほっとして吐息をついた私を促してイヌが車の外に出た。
「君は船上レストランが苦手なのは知っている。
船や飛行機には酔う時があるだろ?」
「…さすが、元ストーカーさんね」
私の嫌味も軽く笑って受け流したイヌは、
船上レストランとは違う場所を指さした。
「あそこだよ。水辺の近くだが、店はちゃんと地面にくっついているから心配ない」
こじんまりとしていたけど、おしゃれな外観のお店だった。
「洋食の店だけど、良かった?」
「ええ、お腹ぺこぺこだから、何でも食べられそう」
…それにしても、どうしてこのお店を予約したのかしら?
海が見えるっていうロケーションの良さかしら?
そう不思議に思いながら、店に一歩足を踏み入れた私は
イヌがどうしてこのお店を選んだのかが分かった。
店内の窓ガラスは大きく広がっていて、
近くの海が一望できる内装になっていた。
海だけでなく、遠くの街並みや橋など。
夕暮れ時の淡い光の中で、明かりが点灯した景観は圧巻だった。
イヌはしっかりと窓側席を予約してくれていた。
店員に案内されたテーブル席についた私は、すっかり窓の景色に目を奪われていた。
私の前に座ったイヌがチラリと腕時計に目を落としていた。
「そろそろだな。…地平線を見て」
イヌに言われるままに海に向けた私の目に飛び込んできたのは、
海に今しも沈もうとしている夕日だった。
真っ赤な太陽が地平線の向こうで、大きく膨らんでいて、
その光色が溶けこんでいくように海上に帯のように伸びていた。
「…すごいわ」
思わず、感嘆の声をもらしてしまった。
そのまま、夕日がほとんど地平線に沈むまで魅入った後、
私はイヌの方に向き直った。
「私、あんな大きな夕日を見たの初めて。すっごく感動しちゃった」
興奮冷めやらぬ声色で話す私を、イヌは、微笑んで
満足そうに見つめていた。
「間に合って良かったよ」
「イヌは知っていたの?このお店であんな夕日が見られるって。
…以前来たことあった?」
店内を見回すと、席は満席でほとんどがカップルばかりだった。
きっと、この景色を売りにしている有名なデートスポットなのだろう。
でも、イヌがわざわざ、ここに連れてきてくれたって事は…。
私の聞きたいことをすぐに察した顔でイヌが苦笑して首を振った。
「ドライブの予定をたてている時に雑誌でこの店の事を知った。
僕も来たのは初めてだったけど、記事通りの景色だったな」
「でも、こんなに人気のありそうな所、予約するって言っても…」
そこまで言ってから気づいた。
きっと、昨日、今日、予約したんじゃないわ。
ドライブデートの話が出た時からイヌは、私に内緒で、
自分一人でいろいろ調べていたのね。
…もう。
「うん…。素敵な景色だったわ。ありがと、イヌ」
素直にお礼を言った私にイヌが嬉しそうに目を細めた。
私を驚かせて、喜ばすためだったら、何でもする。
まるで、そう言っているようなイヌの顔に照れくさくなって、
私は、そそくさと料理のメニュー表に目を泳がせた。
私とイヌは、夕日の沈んだ海や夜景を時々見ながら、
店の一番人気でおすすめという海鮮料理を食べた。
せっかくだ。お酒も飲んだら?とイヌは言ってくれたけど、
私は断った。
飲むなら、イヌと一緒に飲みたいもの。
それに、今は十分、この景色と雰囲気に酔いしれているから。
そう答えた私に、イヌは益々優しい目になって私を見つめてきた。
このロマンチックで甘い雰囲気をもっと味わいたくなった私は、
食事の後、思い切って切り出してみた。
「もし、この後、あなたの秘密のプランがもう隠されていないなら、
私の希望の場所に行ってもいいかしら?」
「いいよ。どこ?」
「ふふっ…内緒」
「運転するのは僕だ。内緒にされたら行こうにも行けない」
もちろん分かってる。
私は正直に行きたい場所をイヌに告げた。
「ああ、なるほどな」
イヌには、すぐにその場所が分かったようだった。
だって、ソウルでも有名なデートスポットの
夜景が綺麗な場所だったから。
「イヌの企画してくれたサプライズには及ばないけど、
一緒に行きたいの。いいでしょ?」
そうおねだりするように言う私に、「いいよ」とイヌが快諾してくれた。
…なんだかんだ言ってもイヌは私に甘いのよね。
そして、目的地の夜景が綺麗に見える場所についたけど、
さすが、有名なデートスポット。
同じように考えているカップルがいっぱいいるようで、
車も周囲にたくさんとまっていた。
「もう寒い季節なのに、よく来るわね」と言った私にイヌが失笑していた。
夜空の星はあまり見えないけど、
街の夜景の光は煌びやかに輝いていた。
車を降りて、イヌと手をつないで、夜景を見つめた。
空気が冷えているけど夜景は綺麗に見える。
「今日のドライブも天気が良くてほんと良かったわ」
そう言った私にイヌが頷いた。
「また、行こう。今度は泊りがけでもいいな」
「ええ。もっと他の場所にも。私、行きたい所がいっぱいあるの。
あなたと一緒に」
こんな寒い季節だけでなくて、もっと寒い季節も、
温かい季節も、暑い季節も…、
いつも、どんな時もイヌと一緒にいろんな所に行ってみたい。
イヌが私を見下ろした。
黙っていたけど、その目は「僕もだ」と言っているようだった。
しばらく見つめ合って、
私は、イヌが熱いまなざしだけでなくて、
甘いキスも落としてくれるんじゃないかって期待した。
でも、イヌは、顔を夜景の方にそむけてしまった。
…うーん…。
物足りない思いで、つい唇をとがらせて、目線をずらすと、
周囲にいたカップルたちが一様に、いちゃついている姿が目に入った。
抱擁しあっていたり、体をよせあって囁き合ったり、キスしたり、
中には、『ちょっと、それはいくらなんでもホテルで続きをしたほうが…』という
行為に及びそうなカップルもいた。
手をつないではいたけど、こんな空気の中では、
私とイヌは、まるで付き合い始めのぎこちないカップルのようだった。
普通、こんな素敵な夜景を恋人と一緒に見たら、気分も盛り上がって、
ここにいるカップル達のふるまいの方が当たり前のように見えてしまう。
…イヌってば…。
私は、イヌに意思を伝えたくて、甘えたよう肩口に顔を寄せたけど、
イヌは、「寒いのか?だったら、そろそろ車に戻ろう」と言って、
私の肩を抱いただけだった。
ちが~う。
心の中で叫んだけど、イヌに、自分の願望を素直に言うのは嫌だった。
きっと、からかってくるもの。
そうしたら、この雰囲気がさらにふざけた物に変貌してしまう。
私は、そっと息を吐き出すと、「ええ」と答えて、
イヌと一緒に車に向かって歩き出した。
人も車も多かったから、イヌの車は夜景スポットからやや離れた場所に停めていた。
車に乗り込むと、イヌが暖房をつけてくれた。
温かい空気に包まれて、私はほっと溜息をついた。
「じゃあ、今日のドライブデートイベントはこれでおしまいね。
後はマンションに無事帰るだけよね」
そう言って、運転席のイヌの方を向いた直後、
私の顔はイヌの手にとらえられていた。
…イヌ?
驚く声さえ上げる間も与えられず、私の唇はイヌに塞がれていた。
とっさのことで目を見開いたままの私に
イヌは目を閉じてキスを続けていた。
「・・・・・・」
イヌが顔を離した後も、私はそのままの状態で固まっていた。
窓から入ってくる外灯の光が、仄かに薄暗い車内を照らして、
吐息がかかるくらい接近しているイヌの顔がはっきり見えた。
口元を少しほころばせていたけど、ふざけても、からかってもいないようだった。
「たぶん…さっき、君と同じ事を考えていたけど」
イヌが続けた。
「あの場所で他の奴らと、ラブシーンを競い合う気も、
見せつけるつもりも無かったからな」
「でも、キスしたいって思ってた?」
イヌは薄く笑って、黙ったまま、その答えを実行で示した。
再び、落ちてきたイヌの唇の感触に、
私は、今度は目を閉じて応えた。
お互いの唇の感触を楽しむような、軽いキスから、
次第に、熱のこもったものになっていく。
「ふっ…っ」
イヌの手が私の顔と体を引き寄せていて、
私も体をほとんどイヌの方に倒して、もたれかかるように、
イヌの胸元に手を置いていた。
お互いの口が開いた時、
私は待ちきれなくなって、自分からイヌの方に舌をからめてしまった。
そんな私の舌にイヌが唇を吸いつけて、そして、深く口づけてきた
こんな官能的なキスはイヌと付き合ってから覚えた。
教えてもらったわけじゃないけど、
イヌと積み重ねた経験が私の中に眠る本能を呼び覚ましたのかもしれない。
互いの吐息すら貪るような口づけを思う存分堪能した後、
イヌと私はそっと唇を離した。
「君の舌も十分、記憶力と模倣力を発揮できそうだ」
甘い雰囲気にすっかり酔って、体の芯から蕩けそうになっていた私に
イヌがニヤッと笑って言った。
…それが、昼間食事していた時に言っていたことだと分かった私は
失笑して、「もうっ」とイヌの肩を手で押した。
でも、イヌなりの照れ隠しだったのかも。
今のキスで、存分に煽られて、私の体の奥は熱くなっていた。
少しの猶予も惜しいくらい、もっともっとイヌが欲しいって思ってきている。
きっと、イヌも同じはず。
「…続きはマンションの部屋で」
そう、私に囁くように言ったイヌの言葉だけじゃなく、
私を見つめる瞳が甘い熱に浮かされたように煌めいているもの。
「本日のドライブデートの最後のイベントね」
そう、わざと、照れ隠しに茶化したように言った私にイヌが笑った。
そして、車のエンジンをかけた。
「最後まで気を抜かず、めいいっぱい楽しもうか」
もちろん、気を抜くつもりも、手を抜くつもりはないわよ。
今日はとっても楽しかったわ。
最後のイベントも、
いっぱい一緒に楽しみましょうね。イヌ。
私は、返事のかわりにイヌの頬にチュッと素早くキスをして、
ペロリと舌を出した。
ふっと笑ったイヌがそれを合図に車を発進させた。
こうして、私とイヌのドライブデートは、
家についてからも、まだまだ続くようだった。
(終わり)
夢小説
「ドライブデート編」完結です。
あれ?最後のイベントは?って思っちゃいます?(笑)
「恋人としたい33のリスト」のリクエストにもあった
・きれいな夕日を一緒に眺める
・ナイトクルージング(ディナークルージング)
・夜景の綺麗な場所でラブシーンOR愛を囁かれる。
…なんですけど、
あの、わざとじゃないんですけど、
二人にそれをさせようとしたら、こんなことに。。。
ヘリの方はドラマ9話でユン検事と船上レストランで食事した時
船酔いしてましたし、イヌに恋人話の定番やらせようとしたけど、
みつば的妄想のイヌは、勝手にあんな風に。
みつばの書くイヌはちょっと(かなり)ひねくれてます。
一人称で書いてますが、あくまで私は「ヘリ」です♪
でも、イヌLOVEの方は、妄想世界ではヘリ気分を楽しんでくださいね♪
拍手コメントありがとうございます。
お休みの間にいただいたものも全部読ませていただきました。
3日間ほど、ずっと眠っていたら、よくなったみたいです。
ごはんも前より食べられるようになりました。
涼しくなってきたので、過ごしやすくなりましたね。
10月にはいると、いろいろ忙しくなりますが、
あせらず、気負わずブログを続けていきます♪
創作の感想や、励ましなど、いつもありがとうございます。
小説が気にいったら【拍手ボタン】を押してください♪
↓参加中。
にほんブログ村
- 関連記事
-