fc2ブログ
管理人★みつば★の好きな小説、ドラマ、映画等の感想やイラスト、小説などの二次創作物がおかれています。
プロフィール

★みつば★

Author:★みつば★
「みつばのたまて箱」にようこそ。
管理人★みつば★です。
記事の中にお好きな物があれば
是非一緒に楽しみましょう♪

最新記事

カテゴリ
月別アーカイブ

訪問者様♪

更新通知登録ボタン

記事更新を通知します

検索フォーム

QRコード

QR

中国ドラマ「陳情令」、みつばの二次小説「常春の庭」第3話です。

二次小説を読む注意点、「陳情令」の他の二次小説も ←(以下、必読の注意書きです)
「陳情令」二次小説INDEXページからお願いします。


コメント記入に関しての説明は、こちらから。

「陳情令」の登場人物・名称紹介のページはこちらから

とくに初めてこのブログにいらした方は注意点を一読してから
二次小説をお読みください。

ドラマ「陳情令」、原作「魔道祖師(作者):墨香銅臭」、アニメ「魔道祖師」をご存じない方。
これから見る予定の方は、ネタバレがありますのでご注意ください。

二次小説はドラマ50話最終回後の話になります。
また、この小説にはBL(男同士の恋愛)描写があります。
そのあたりが受け入れられる方のみお読みください。


この小説は、時間軸では、みつばの二次小説シリーズ「道侶編」の最新話になります。


「続きを読む」からお入りください
(スマホで見ている方は、すでに小説が開いています)



常春の庭(3話)






魏無羨は、川辺からいくつかの岩山の上を飛びわたり、山岸の上方に駆けあがると、子どもがいた木の近くに降り立った。

幼子の姿は無かったが、魏無羨は、あたりを注意深く見回しながら、橋に向かって歩き始めた。

藍思追と藍景儀は、何かを探しているような魏無羨に、問いたそうな顔をしながらも、黙って、その後をついて歩いていた。

やがて、橋の中ほどまで歩いていた魏無羨が、突如足を止めた。

そして、後ろにいた藍思追と藍景儀に、「この場で待っていろ」と告げると、一人、橋の欄干を越えると、橋のたもとの草地に身を屈めた。

・・・魏先輩は『用』をたしにいったのか?

藍思追と藍景儀は、首をかしげながらも、魏無羨の指示通り、その場で待機した。

しばらくして、二人の元に戻ってきた魏無羨は、布で包んだ何かを手にもっていた。

「先輩、それは何ですか?」

「『妖魔』の正体かもしれないものを見つけた」

「え?」

魏無羨の言葉に藍思追と藍景儀は驚いて、魏無羨の手の布に注目した。

「布の中に何が入っているのですか?」

「植物の花だ」

「植物の花が、『妖魔』の正体かもしれないとは、どういうことです?」

「ただの植物じゃない。顔を近づけるな」

のぞきこんできた藍思追と藍景儀から遠ざけるように、魏無羨は、布の包みを外衣の袂に入れて言った。

「俺は、この花を雲深不知処の薬草園で見たことがある。魔草に分類される種で、花粉には幻覚を見せる作用がある」

「幻覚を見せる魔草ということは…」

魏無羨の説明に藍思追が、ハッとなって顔を上げた。

話をいち早く理解した藍思追の顔に、魏無羨が小さく頷いて見せた。

「うん。そういうことだ」

「・・・ん?・・・どういうことですか?」

まだ分からない、と、目をしばたたかせた藍景儀に、藍思追が「魏先輩が今持っている魔草の花が、人々に『妖魔』の幻覚を見せていたかもしれない、ということだよ」と説明した。

「そんなことがあるんですか?」

半信半疑な表情で見やる藍景儀に、魏無羨は「あくまで可能性があるという話だ」と答えた。

「これから、この辺りの里の住民の中に妖魔以外でも、奇妙な物を見た者がいないか探して、いたら話を聞く。どういう時に、どういう風に見えていたか。それで、この花は雲深不知処に持ち帰って調べる。魔草のことは、含光君が詳しい。彼にも見せて意見を仰ごう。」

今後の予定をてきぱきと話す魏無羨に、藍思追と藍景儀は「はい」と素直に返事し従った。

それから、住宅がある集落地にはいった3人は、集合場所を決めた後、手分けし、それぞれ情報収集につとめた。

7軒目まで、『妖魔』の目撃情報を得られないまま、魏無羨は、庭に梅の木が何本も植えられている家を訪ねた。

すでに花が散っている木もあったが、家の両脇にある2本の白梅と紅梅は、見惚れるほど美しく咲き誇っていた。

家から出て来た夫婦らしき中年の男女は、戸口に立った黒衣の男を警戒した面持ちで上から下まで眺めた。

しかし、魏無羨が「姑蘇藍氏の雲深不知処から来た者」と告げ、腰帯に下げている藍家の文様を透かした通行玉礼を見せると、夫婦はあからさまに胸をなでおろした。

そして、魏無羨が尋ねるより先に、「仙師様にご相談したいことがあります」と言った。

「このあたりに妖魔が出るという話のことですか?」

「いいえ。その噂は耳にしていますが、それでは無くて・・・」

言葉を濁した男は、当惑した顔を隣にいた妻の方にむけた。
そして、「あなた、話して」という妻からの促しで意を決したように口を開いた。

「じつは、私達の子が、幽鬼に取りつかれているかもしれないのです」

…幽鬼?

「仙師さま。どうか、私たちの子をお助けください」

男は、周囲を気にしながら、声を落としていた。

しかし、魏無羨を見る夫婦の縋るような眼差しには、作り話や冗談では無い、という必死さがあった。

「まずは、詳しい話を聞かせてください」

魏無羨の言葉に、夫婦はホッと息をついた。
そして、「どうぞ中へ」と言って、魏無羨を家の中に招き入れた。


魏無羨が踏み入れた家の中は、不可思議な香りが充満していた。
しかし、それは、魏無羨が知っているものだった。

以前、魏無羨が訪ねた医術師の仙家や雲深不知処の薬草庫に入った時と似ている。

漢方薬の材料、様々な薬草を集めた匂い。

香りの元は、家の梁に、沢山ぶらさがった袋と、壁に並んだ薬箪笥からだった。

「私は、薬師の馮沐(フォンムゥ)と申します。薬草の匂いがお好きでなければ、外でお話します」

恐縮する男に、魏無羨はかぶりを振った。

「平気です。お気になさらず、先ほどの話の続きを聞かせてください」

魏無羨が、雲深不知処で藍啓仁から受けてきた個人授業の成果が出ていたのだろう。

謙虚な態度で正座した魏無羨は、夫婦たちに気品ある高貴な仙師という印象を与えた。

馮沐(フォンムゥ)は、魏無羨を信用し、話を始めた。

「私たち夫婦には、5歳の娘がおります。
3か月ほど前、病で高熱を出し、何日も寝込みました。
幸い、命は取り留め、順調に回復し、体は元気になったのですが、娘の様子が以前とすっかり変わってしまい、私も妻も戸惑っているのです」

「様子が変わったとは、具体的に、寝込む以前と比べてどのように違うのですか?」

「全くの別人になってしまったような感じなのです。こちらが驚くほど、大人びた話し方をします」

馮沐(フォンムゥ)の妻、馮夫人が言った。

「おませなもの言いは、小さくとも女の子にはよくあることだと、里の年輩の方々もおっしゃいます。心配することではないと。たしかに以前も利発な子でそういうところはありました。でも、違うのです。あの子の姿は5歳の子どもなのに、雰囲気が、成人の女性のように変わってしまいました」

「変わったのは、雰囲気や口調だけじゃありません」

馮沐(フォンムゥ)が妻の話の後を続けた。

「私が知らない薬草や医術の知識も持っているようなのです。街の人に依頼されていた、怪我の治療薬の処方までしていました。それが、私が処方するより、よく効くのです。娘は、読んだ本で覚えたと言っていました。たしかに、娘は以前から本が好きな子でしたが、いつのまにか、教えた覚えのない難しい字まで読めるようになっていたのです。私たちは、娘の変わりように驚きを通り越して、不安を覚えるようになって…。それで、あの子に直接尋ねました。『お前は、本当に私たちの娘か?』と。そうしたら、『そうであって、そうでない』と答えたのです」

馮沐は、当時のことを思い出したのか、小さく身震いした。

「小さな子は、想像力が豊かなので、最初はごっこ遊びをしているのではないかと思いました。高熱を出すと、普段は見えないものや感じないものにも敏感になり、自分が自分で無いような想いが強くなることもある。小さい子には起きやすい現象です。それは薬師をしている私も今まで病人からの話でよく耳にしていました。そんな一時的なものであれば良いのですが、違和感がぬぐえないのです」

「それで、娘さんが、幽鬼にとりつかれているかもしれないと?」

「ええ・・・」

・・・どうでしょう?と、おずおずと見やる夫婦の視線を向けられた魏無羨は、すぐに「娘さんが幽鬼に取りつかれている可能性は低いです」と、きっぱり答えた。

「そうなのですか?」

不思議そうに、『可能性が低いと言う根拠を知りたい』という顔の夫婦に魏無羨は説明した。

「幽鬼に取りつかれた場合、つかれた当人の意識は、ほとんど無く、言動は不安定になり、肉体も操られ不自然な動きになります。聞かせて頂いたかぎり、娘さんの様子には、幽鬼に取りつかれた時に現れるそのような特徴が無いからです」

「そうなのですか・・・」

魏無羨の言葉で、馮夫人は、ホッと胸をなでおろした。
だが、馮沐(フォンムゥ)の方は不安気な表情のままだった。

「少し前、薬草を街の問屋におろしに行った時に気になる話を耳にしました。
魔道の術の始祖として有名な夷陵老祖は、『献舎』という術で蘇ったという話です。私は見たことが無いのですが、夷陵老祖は、今、姑蘇の中で暮らしているそうです」

・・・あなたの目の前にいます。

心の中で言いながら、魏無羨は「それで?」と馮沐(フォンムゥ)の話の先を促した。

「夷陵老祖の『献舎』とは逆に、『奪舎』という術があるという話も耳にしました。仙師様は『奪舎』というものをご存じですか?」

確認するように尋ねてきた馮沐(フォンムゥ)に、魏無羨は頷いた。

「はい。強制的に他の人間の体を奪う術です」

「では、娘が、何者かに『奪舎』されているということはありませんか?」

「あなた」

馮沐(フォンムゥ)の妻が、たまりかねたように夫を呼んだ。

「やめて。あの子が、そんな術にかけられているかもしれないなど、考えただけでおそろしい。以前より変わったところは、あるけれど、あの子は私の子よ。それだけは分かるわ」

「私もそう思っている。変わってしまっても、私は、あの子が可愛い。通常より成長したと思えばいい。あの子が健やかであれば。だけど、違うだろう」

馮沐(フォンムゥ)が心苦しそうに言った。

「変わってしまった後。あの子は、我々に心配をかけまいと、子どもらしくふるまっているのが分かる。それに、時折、とても辛そうなんだ。あんなに小さな子が、まるで世の中の哀しみを全部背負ったかのような顔をしているのを見るとたまらない。何があの子をそうしているのか分からない。それでも、私は、あの子の抱えている苦しみを取り除いてやりたいんだよ」

馮沐(フォンムゥ)は、すっかり青ざめている妻を労わるように、その背を優しく撫でていた。

二人は子が以前と変わってしまったことより、辛そうにしていることに心を痛めている。

目の前にいる夫婦が、子をとても大切に想っていることが、会ったばかりの魏無羨にも分かった。


…しかし、奪舎か・・・。

魏無羨は、しばし考え込んだ。

…献舎より珍しいことでは無い。
それに、弱っている人間にかけやすい術ではあるかもしれないが・・・。

「『奪舎』されているかどうかは、俺の持っている術でも分かる方法があります」

魏無羨の言葉に、馮夫婦は、うつむいていた顔をあげた。

『奪舎』されている身体なら、魏無羨の持つ笛、『陳情』の音術を使えば、体をのっとっている魂を弾きだすことは可能だった。

「もし、お二人が望まれるのなら、娘さんに『奪舎』を解く術を試すことも出来ますが、どうしますか?」

馮夫婦は顔を見合わせた後、決意を固めたように頷きあった。

「お願いします」

「では、まず、娘さんに会わせてください」

魏無羨が言った。

音術とはいえ、『奪舎』をとく術は、至近距離でかけなければ、効果は薄い。
そして、実際に夫婦の話していた子どもの様子を見なければ、分からないこともある。

しかし、家の中に子どもの姿は見当たらなかった。

「娘は、家の裏手にいるので呼んできます」

馮沐の妻が立ち上がると引き戸から外に出ていった。

しばらくして戻ってきた馮夫人は、ひどく動揺した様子で、「あの子がいない」と、家の中で待っていた魏無羨と夫に告げた。

「私が庭で干しものをしていた時は、そばで大人しく本を読んでいたのに。
また一人で、街の方まで行ってしまったのかもしれない」

「それは無いだろう。聞き分けの良い子だから、一度注意してからは、遠くまで出歩かなくなったじゃないか。きっと、この近くにいるだろう」

魏無羨は、ふと、ここに来る前に見かけた幼子のことを思い出した。

「もしかしたら・・・」

魏無羨が、橋の近くで見かけた子どもの特徴を話すと、馮沐(フォンムゥ)は「うちの子かもしれません」と答えた。

「見つけて、連れてきます」と立ち上がりかけた夫婦を魏無羨が手で制した。

「俺が探してきます」

魏無羨は、薬師の妻の腹部に目をやりながら言った。

ゆったりとした上衣を着ていて、分かりづらくはあったが、馮夫人の腹部は大きく膨らんでいた。

さらに、庭に出る時に腹に手をそえ歩いていく姿を見た魏無羨には、彼女が、出産日も近い妊婦だという確信が持てた。

…子を心配しながら、あちこち探し回るのは、身重の女性にはきついことだろう。
そして、そんな妻の側には、夫がつきそっていた方がいい。

「奥様のお体の為にも、お二人は家で待っていてください」

魏無羨が立ち上がった。

「お子さんの名は?」

「馮莉(フォンリィ)です。私たちは、いつも阿莉(アリィ)と呼んでいます」

「分かりました。必ず見つけてきます」

「お願いいたします。仙師さま」

魏無羨は、深々と頭を下げる夫婦の見送りを背に、家を出た。

そして、先ほど、幼子を見かけたあたりに戻ると、周囲の気配を探りながら、橋の上を歩き始めた。


魏無羨が橋の中ほどまで進んだ時、後方で小さな足音が聴こえた。
振り向いた魏無羨の視線の先に、幼子が立っていた。

明るい陽の光の下。幼子の姿は、はっきり確認することが出来た。

幼子は女の子だった。

背丈は、魏無羨の太腿あたり。
服装は、魏無羨が思追たちと調査していた川辺から見えた子どもと同じもの。

黒髪は、褐色の紐で、頭上の真ん中で結わえている。
あどけなく柔和な造りの顔立ちだったが、魏無羨を見つめる、つぶらな黒瞳には、目力があった。

しかし、やはり、邪気も、妖気も無い。

「もしかして。阿莉(リィちゃん)?」

魏無羨の問いに、童女は、小さく頷いた後、言った。

「魏無羨」


「…俺のことを知っているとは驚きだな」

警戒しながらも、惚けたように首をかしげて見せた魏無羨に童女は、眉をひそめた。

「私のこと分からない?」

「うん。俺たち、どこかで会ってた?」

「ええ。以前、会ってた」


まるで、昔からの知り合いのような口調。
これが大人だったら、16年前の前世の知りあいだった可能性もあった。
しかし、目の前にいる子どもは、10歳にも満たない。

…献舎されてから、どこかで会ったのかな?

そう自分の記憶を探っていた魏無羨に、童女はため息をついた。

そして、「わからなくて当然ね」と呟くと、顔を上げて、魏無羨を見据えた。

「ここへは何しに来たの?」

「妖魔探しだよ。この辺りで見たって話があるから調べに来た。君は見たことある?」

童女はかぶりを振った。

「このあたりに妖魔はいない。でも、探せば、何か出てくるかも」

魏無羨は、意味ありげな童女の言葉に「そうするよ」と微笑を浮かべ、素直に返答した。

魏無羨の反応を見た童女は、まるで、自分の意図が伝わったと分かったかのように、小さく頷いた。

そして、再び質問を繰り出した。

「あなたは、雲深不知処から来たの?」

「そうだよ」

「藍氏に入門してるってわけじゃなさそうだけど。含光君と一緒にいるの?」

「うん。含光君は、俺の相棒だ」

「相棒って?」

「仲がとってもいい親友以上の関係」

いぶかしげに問う少女に魏無羨はにこやかに答えた。

「道侶」といっても、「情侶」といっても。
年端もいかない童女には理解しにくい言葉だった。

ただ、目の前にいる童女は、なぜか理解していそうな分、逆に、子ども向けの説明にした魏無羨だった。


「・・・・・・」


魏無羨の言葉に納得したのか。
それとも、やはり意味が分からないのか。

童女は、ほとんど無表情で魏無羨を見つめていた。

「…じゃあ、含光君なのね」

ボソッとした童女の独り言のような呟きに魏無羨が「ん?」と耳を傾けた。

「さっき、あなたと一緒にいた2人の若者。
あの中にいた一人が、やっぱり、温苑なのね」

『温苑』の名が出たことに、魏無羨がハッとなって身構えた。

藍願が、かつての温氏の生き残り、温苑であることを知っているのは限られた人物だけ。

魏無羨以外では、温苑の父と従弟関係だった温寧。
藍家の中では、藍曦臣、藍啓仁。
倒れていた幼い温苑を助けて藍氏に連れ帰った藍忘機だけだった。

藍氏の中でも外でも極秘事項となっていることを
なぜ、この童女が知っているのか?

「君は薬師の娘、馮莉(フォンリィ)じゃ無いな」

手は、いつでも『陳情』を抜けるようになっている。
魏無羨は、冷静に童女を見つめ返すと、低く尋ねた。

「君は誰だ?」


「かつては、違う名で呼ばれていた者」

童女が答えた。

「馮莉(フォンリィ)は、今の名前。でも、以前の字(あざな)は温疏林。名は温情」

…温疏林・・・温情……?

魏無羨は、聞き覚えのある名に、ハッとなった。

温寧の姉も同じ名だった。

…まさか?

そんな思いで、童女をまじまじと見つめた魏無羨に、童女がコクリとうなずいた。

「そうよ。私は、温氏の医術師だった仙師。
魏無羨。あなたも知っている温情よ」

さすがの魏無羨も、あんぐりと口を開けたまま、童女を見つめた。

そんな魏無羨に童女が、ふんっと、小さく鼻を鳴らすと、横顔にたれていた遅れ毛を手で払った。

その仕草は、かつて、夷陵の乱葬崗で、魏無羨が温氏の一族と共に暮らしていたころ。

温情が不機嫌そうな時や、魏無羨を注意する前に、よく目にした温情の癖に似ていた。


「元気そうね。魏無羨」

大人びた口調で童女が言った。




(続く)



4話以降の更新日時は未定です

記事への拍手、コメントを送ってくださった方。
ブログへご訪問、ありがとうございました。

コメント記入は、「陳情令」二次小説INDEXページの記事のコメント欄からお願いします。
(コメントは全非公開となります。お返事は、個々ではなく、記事内の雑記でまとめてとなりますが、ご了承ください)

この二次小説が気にいった方。
次回も楽しみにして下さる方は、応援がわりに「白い拍手ボタン」を押してお知らせください。


関連記事

テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

web拍手 by FC2
// ホーム //