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中国ドラマ「陳情令」、みつばの二次小説「新年快乐」(4話)です。

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とくに初めてこのブログにいらした方は注意点を一読してから
二次小説をお読みください。

ドラマ「陳情令」、原作「魔道祖師(作者):墨香銅臭」、アニメ「魔道祖師」をご存じない方。
これから見る予定の方は、ネタバレがありますのでご注意ください。

二次小説はドラマ50話最終回後の話になります。
また、この小説にはBL(男同士の恋愛)描写があります。
そのあたりが受け入れられる方のみお読みください。


この二次小説は、「道侶編」シリーズ、忘羨の二人は、道侶(恋人)関係の時期の話になります。
時間軸だと「藍湛生日快乐」の後くらい、春節(旧正月)の話。


※新年快乐の「乐」の日本語漢字は、「楽」です。

「続きを読む」からお入りください






新年快乐(4話)





新年祝いの藍家食事会。

いつもの雲深不知処の食事は、質素な精進料理だったが、
この日は、特別な精進料理だった。

それもそのはず。

今日の料理人頭は、藍忘機だった。

食材は藍思追が切っていたが、味つけや補助は、全て、藍忘機の指示通りに動いていた。
兄の藍曦臣は、野菜と果物。そして、調理器具や皿を洗う担当だった。


魏無羨は、藍忘機の手料理を時々食べさせてもらっていたが、
いつ食べても、何を食べても、美味しく感じていた。

『いっそ、藍湛が雲深不知処の厨房監督者になれば良いのに』

そんな事を一瞬思ったこともある魏無羨だったが、すぐに。

『いやいや。やっぱり、藍湛の手料理は俺だけ食べられればいい』
と、独り占めする愉悦に浸っていた。

普段も、そんな風だったが、
今日は、さらに、祝い料理も作れる藍忘機に魏無羨は感心し、

『惚れなおしたぜ。藍湛』と、心の中で言って、食事をしながら、
隣に座っている藍忘機の顔を盗み見ていた。

遅い時間に、しっかりと朝食を食べたにも関わらず、魏無羨の食欲は旺盛だった。

…藍湛の手料理は、やっぱり、すげえ、美味い。

魏無羨は、藍忘機の叔父、兄、そして藍思追とも、一緒に食事をしている事も忘れ、大口を開け、バクバクと料理を食べていた。

大雑把な仕草ではあったが、行儀として注意すべきところまで崩れていない魏無羨に、藍啓仁は黙って食事を続けていた。

しかし、膳の中にある、“謎の料理”にだけは、どうしても箸がつけられずにいるようだった。

…これは、一体何だ?

そんな目で、藍啓仁は、『真っ赤な色をした、何かの料理』を見つめた。

藍啓仁は、答えを求めるように、藍忘機、そして、藍曦臣、藍思追を見回したが、皆、『食不言』(食べている間は話さない)の体で食事をしていた。

藍啓仁は、仕方なく、口の中の食べ物を飲み込んでから、おもむろに口を開いた。

「この小鉢の料理は、何だ?」

「はい。先生。それは、俺が作りました」

魏無羨が手を上げ、屈託のない調子で言った。

「君が?」

藍啓仁は、眉をひそめ、小鉢の料理に、警戒する眼差しを向けた。

「料理の具材は何だ?」

「香辛料とキノコと木の実です」

「何の?」

「わかりません」

「……あ?」

藍啓仁の口から、藍啓仁らしからぬ、間抜けな聞き直しの音が発せられたが、藍思追も。そして、藍曦臣さえも、心の中で、似たような声を発していた。

「分からないとは、どういうことだ?
作ったのは、君なのに、なぜ、分からないのだ?」

つとめて冷静に問う藍啓仁に、魏無羨は「食材と調味料は適当に選んだからです」と、あっけらかんと答えた。

「俺が故郷で好きで食べていた料理を再現しました。
でも、雲深不知処の厨房には、無いものもあったので、それっぽい他の物を代用したのです」

「……」

魏無羨の話に、藍啓仁だけでなく、藍曦臣も藍思追も。

自分の膳にある、小鉢の中の物を、今すぐ封印した方が良いのではないか?という目で見つめた。

そんな面々に、魏無羨は、「心配はご無用です」と、きっぱりと言い放った。

「全部、食べられる材料を使用しましたから、食べても問題ありません」

「……」

魏無羨以外の全員が、『そういう問題では無い』と、心の中で思った。

箸を止め、すっかり固まっている様子の藍家の人々に、
魏無羨は、ようやく気付いたように「ああ~、そうだった」と言った。

「姑蘇藍氏の方は、辛い物があまり得意では無いのでした。
俺、その事を、すっかり忘れていて。アハハハ。失礼しました。
でも、赤い物は縁起がいいっていうのは、どこでも同じでしょう。
新年の縁起物として、どうぞ、ご賞味ください」

…賞味ではなく、毒見では無いのか?

魏無羨の、全く悪気の無さそうな顔と言葉に、
藍啓仁は目を閉じ、己の中に生まれでた、様々な感情と葛藤した。

…この者には、今後、もっと基本的な事をいろいろ学ばせ、
しっかりと一般常識を身につけさせなくてはいけない。

黙したまま、そんな事を頭の中で考えている藍啓仁。

一方、冷静な態度を崩さない藍曦臣と藍思追も、頭の中で、
『この“新種の魔物”を、どう闇狩りすれば良いのか?』と考えている顔をしていた。

しかし、さすがは、礼節を重んじる姑蘇藍氏一門。

藍啓仁、藍曦臣、藍思追の3人は、小鉢に箸を伸ばすと、一口大に盛られていた魏無羨の手料理を、全部口の中にいれた。そして…。

「―――!!」

噛んで、味を確かめるということすら出来ないほどの、激辛に、3人は、口の中の危険物を一気に呑み込んだ。

それから、湯飲みに入っていた水を煽ると、激しい運動をしたかのように、深い吐息をついた。


その後、藍啓仁、藍曦臣、藍思追は、
体内に入った『毒物』を霊力で中和する為に、己の金丹に意識を向けた。

「沢蕪君。どうでしたか?」

魏無羨から白羽の矢が立った藍曦臣は、
香辛料のせいで真っ赤に充血した目を魏無羨に向けた。

「俺の料理、もっとお替りしますか?」

無邪気に尋ねる魏無羨に、藍曦臣は、健気な微笑を浮かべると「私は、充分堪能したので、結構です」と正直に言った。

「辛い物がお好きな魏公子が、沢山、召し上がってください」

藍曦臣に同意するように、藍思追も頷いていた。

「そうですか。姑蘇藍氏の方は、慎み深い。また、食べたいときは、遠慮せずに言ってください。まだまだ料理は残っていますから」

そう言って、魏無羨も小鉢の料理を口にした。

「うん! いい辛味だ。考えた通り、香辛料の配合が良かったんだな」

…考えた通りって…、さっき、『適当』と言ってなかったか?

満足げに頷きながら、自分の作った激辛料理を食べている魏無羨を、
藍啓仁、藍曦臣、藍思追は、唖然とした面持ちで見つめた。

そんな3人を尻目に、魏無羨の隣に座っている藍忘機は、全く変わらない雰囲気で食事を続けていた。

小鉢の中は、すでに空になっており、
さらに、大皿から魏無羨の料理を己の皿に移している藍忘機に、他の藍氏3人が息をのんだ。


…忘機。やはり、そなたは仙督の名にふさわしい力を身につけている。

…含光君さま。尊敬します。

…弟は、金丹で、あの料理の刺激的な辛さを消す技を持っているのだろうか?


藍忘機が、魏無羨の料理を平気な顔で食しているのは、藍曦臣の想像しているような、金丹の技ではなく、『愛』という物のなせる技だったのだが、3人は、真の意味で、その事を知らなかった。

「藍湛も、辛い物は苦手だろ? 無理しなくていいからな。
でも、気にいったのなら、また作ってやるよ」

藍忘機の方に顔を向け、ひそひそ声で話す魏無羨の声は、耳の良い藍家の人間には、全部筒抜けだった。

魏無羨の言葉に、
藍忘機は、激辛料理のせいで、まるで紅を引いたかのようになっている唇の両端を、わずかに上げた。

身内でも、それまで、全く見ることの無かった藍忘機の微笑に、
藍啓仁は、ひそかに目を見張り、藍曦臣と藍思追は、微笑ましく二人を見ていた。


―――こうして。

それぞれの膳の中の料理も、大皿も空になり、
藍家の食事会は、何の支障もなく(?)無事に終了した。


藍思追が、藍啓仁の前に出た。

そして、拱手すると、「先生、外泊をお許し下さり、感謝します」と述べた。

渋い表情ながらも、「うむ」と藍啓仁が小さく頷いた。

「気をつけて行きなさい」

「はい」

藍思追は、藍啓仁に揖礼すると、腰をあげた。
そして、片付けた膳を持ちながら、部屋を出ていった。

魏無羨と藍忘機も、その後に続こうとした。

そんな二人の後ろ姿に藍曦臣が声をかけた。

「忘機、魏公子。親睦会は、私の部屋で行います。後でいらしてください」

「わかりました」

そう返事をして、魏無羨は藍忘機と顔を見合わせると、『雅室』を後にした。


『雅室』を出た魏無羨は、前にいた藍思追に追いつくと、
藍思追の持っていた膳を取り上げて言った。

「思追、片付けは俺がしておく。お前は、寮に戻って出かける支度をしてこい」

「行く前に、洗い物はさせてください」

「いや。夷陵は遠いから、早く出た方がいい。
それに、温寧もお前の到着を待ちわびているだろう」

藍思追が魏無羨を見上げた。

魏無羨が小さく頷いた。

「久しぶりに親族と過ごせる春節だ。楽しんで来い」

「はい」

藍思追は、嬉しそうに返事すると、魏無羨とその隣に佇んでいる藍忘機に微笑んで見せた。

「厨房の棚と氷室に、姑蘇の街の料理人達が届けてくれた料理がある。
仙剣で飛ぶには荷になるが、よければ持って行きなさい」

そう言う藍忘機に対抗し、魏無羨が、先輩風を吹かせて言った。

「そうだ。春節のこずかいをやろう」

「いえ。そんな。結構です」

「遠慮するな。お前だけでなく、温寧の分も」

そう言って、袂から取り出した、財布がわりの巾着を開いた魏無羨だったが、
その中を見たとたん、気まずげに顔を上げた。

魏無羨の顔で、藍思追は、そして横にいた藍忘機も、すぐに内情を悟った。

おそらく、巾着の中に、金(かね)がほとんど無いのだろう。

おずおずと、藍忘機の方を見やった魏無羨に、藍忘機は無言で、袂から赤色の巾着袋を取り出した。

赤い巾着袋で、魏無羨は、藍忘機が、前もって、藍思追に渡す為の“紅包(お年玉)”を用意していた事が分かった。

藍忘機は、銀塊が入っている赤い巾着袋を、藍思追ではなく魏無羨に手渡した。

魏無羨は、藍忘機から受け取った赤い巾着袋の口を開き、
その中に、自分の巾着に入っていた銭をすべて入れると、藍思追に手渡した。

「藍思追、俺と含光君から、新年のこずかいだ」

「ありがとうございます」

藍思追は、魏無羨と藍忘機に深い揖礼をした。
そして、顔を上げると、魏無羨と藍忘機をジッと見つめて言った。

「含光君様。魏先輩。
私は、お二人と共に新年をお祝い出来て、とても嬉しかったです。
ずっと、お二人と一緒に『ご馳走』を食べたかったのです」


それは、十数年前。

魏無羨と藍思追の住んでいる乱葬崗に来ていた藍忘機を引き留めるように、当時、『阿苑(アユエン)』と呼ばれていた藍思追が言っていた。

『有銭哥哥(金持ち兄ちゃん)。一緒に夕ご飯を食べないの?
秘密だけど、今夜はご馳走だって話を聞いたよ』

あの時、藍忘機は、二人と夕食を共にすることなく去って行った。

…時を経て、ようやく心の中にあった夢がかなった。

そう言っているような藍思追に、魏無羨も藍忘機も、感慨深めに目を細めた。

「俺もだ。 阿願(アユエン)」

魏無羨が言った。

「また、一緒に、ご馳走を食べよう」

藍忘機が同意するように、小さく頷いていた。

「はいっ」

藍思追が、満面の笑顔を、魏無羨と藍忘機に向けた。

そして、「行ってまいります」と言うと、高揚した足取りで二人の前から去っていった。


…温寧。良かったな。

魏無羨は、今、住処としている乱葬崗で、
藍思追を待っているだろう温寧を想い、自然に笑みを浮かべた。

そして、藍思追の姿が見えなくなると、
魏無羨は、小さな吐息をつき、独り言のように言った。

「雲深不知処に、活気のある若者がいなくなると静かすぎる」

藍忘機は、チラリと魏無羨を見やると、黙って、厨房の方に足を向けた。

そんな藍忘機に続きながら、魏無羨は、『思追に聞きたいことがあったのだった』と、
もう藍思追の姿が見えなくなった場所を振り返っていた。

藍思追が、毎年、藍家の新年会に参加していたのなら、
食事会の後の、親睦会がどのようなものであるか、藍思追は知っていたはずだった。

藍思追がいる間に、それを尋ねようと思っていた魏無羨だったが、聞きそびれていた。

…ただ、どんなものか、先に知ったところで、
今さら藍家の親睦会に行かない、というわけにはいかないだろう。

『親睦会は私の部屋で行います。後でいらしてください』

…先ほど、沢蕪君にも、声をかけられたし、
藍湛も昨夜、俺の足腰が立たなくても連れていくって言ってた。

でも、藍家の親睦会とやらが、俺にとっては、苦行に近いものなら、
何とか理由をつけて、思追の後を追い、俺も一緒に温寧の所に行こう。
思追が仙剣で飛び立つ前に。

そんな事を考え、藍思追が行った寮の方角に顔を向けていた魏無羨を、
少し先で、足を止めた藍忘機が見つめていた。

…どうした? 何を考えている?

無言ではあったが、そう問うている藍忘機の顔に、
魏無羨は、観念したように口を開いた。

「藍湛、俺、これから『寒室』で行われる親睦会の行事内容を、全部詳細に知りたい」

家訓4000あまりを皆で音読するとか。
家訓4000あまりを書写するとか。
家訓4000あまりに、さらに新しく加える規則を作るとか。

想像しうる限りの、藍家行事を頭の中で並べた魏無羨は、覚悟して、藍忘機の返答を待った。




(続く)




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