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中国ドラマ「陳情令」、みつばの二次小説「胡蝶の夢酔い」(4話)です。

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とくに初めてこのブログにいらした方は注意点を一読してから
二次小説をお読みください。

ドラマ「陳情令」、原作「魔道祖師(作者):墨香銅臭」、アニメ「魔道祖師」をご存じない方。
これから見る予定の方は、ネタバレがありますのでご注意ください。

二次小説はドラマ50話最終回後の話になります。
また、この小説にはBL(男同士の恋愛)描写があります。
そのあたりが受け入れられる方のみお読みください。


※この二次小説は、「君への子守唄」の続編です。
また、この話とリンクする過去の話が、「秘密花圃」になります。




「続きを読む」からお入りください







胡蝶の夢酔い(4話)






―――「他是我的(彼は、私のものだ)」


魏無羨には、弟子達が、各々の頭の中で、
今、含光君が発した言葉の意味を懸命に探ろうとしているのが分かった。

真横で、はっきりと藍忘機の言葉を聞いた魏無羨も、頭を抱えそうになった。

ずっと、藍忘機に言わせてみたい。と、密かに思っていた台詞だったが、
それは、今ではなく、そして、こんな場では無かった。

「ハハハハハ」

魏無羨は、不自然な笑い声を発すると、思考が混乱している弟子達の意識を戻した。

「含光君が、『彼は、私が運ぶ荷物だ』と言ってくれている。
お前たち、ここは、師匠の言うことを尊重し、荷物と俺は、含光君に任せろ。
そして、厨房に野菜を届けに行け。さもないと、今夜の夕食時間が遅れちまう」

さあ、早く、行った。行った。

そう、手で弟子達を払う仕草をした後、
魏無羨は、自分の腰を抱き、びったりと引っ付いている藍忘機に目を向けた。

「では、含光君。俺をよろしく頼む」

「ん…」

頷いた後、フラフラと歩き出した藍忘機を、弟子達に見えないように支えながら、魏無羨も歩き始めた。

そんな二人を、弟子達は、しばしの間、呆気にとられた顔で、見送った。


「思追。含光君様と、魏先輩、いつもと様子が違って、変じゃなかったか?」

首をかしげて問う藍景儀に、何かを感じ取っていた藍思追が、顔を赤くしながら「そうかな」と惚けたように答えた。

「いつも通りのお二人だったよ」

「うーん…。そうかな?」

…うん。 私達が知らないだけで、いつも通りのお二人だと思う。

藍思追は、心の中で、そう言って、

まだ、腑に落ちないような顔の藍景儀と、他の弟子達を促すと、
魏無羨と藍忘機が向かった路と逆の方角に先導をきって歩き始めた。



こうして。


幸いなことに、弟子達と別れた後は、他の門下生達に出会うことなく、
魏無羨と藍忘機は、無事、静室にたどり着いた。

「藍湛、俺は、薬草園で採った薬草を干しておくから、藍湛は、先に部屋に入っていて」

そう言って、静室の入口で藍忘機から手を離した魏無羨は、
背負い籠の中の薬草を干す為に、一人、家の裏手にまわった。

そして、軒下に下がっている竿に、採取してきた薬草を吊るし始めた。

…あれ?これって・・・。

魏無羨は、背負い籠の中から取り出した物に、心あたりの無い植物があることに気づいた。

籠の中に、藍忘機が藍思追の籠から取った葉物の他にも、魏無羨の薬の材料以外の物が入っていた。

「薬草庫にあった香草だ。俺、あの時、間違って、これも一緒に籠に入れたのかな?」

魏無羨は不思議に思いながら、籠に入っていた香草を、葉物や薬草たちと一緒に竿にかけた。

ついでに、魏無羨の本心からは、気がすすまなかったが、袂に入れておいた、薬膳スープの素となる薬草も吊っておいた。

作業を終え、振り返った魏無羨の目に、こちらを、ぼーっと見つめて、佇んでいる藍忘機の姿が映った。

藍忘機は、魏無羨が手を離したところより、動いたらしく
静室の家屋の角で、魏無羨を待つように立っていた。

…まだ、意識が朦朧としているんだな。

「藍湛、厠(トイレ)に行くか? それとも先に水を飲みたい?」

藍忘機がこうなった原因は、魏無羨が「水」だと言って、飲ませた酒にあった。

魏無羨は、藍忘機の腕を取り、支えながら、かいがいしく世話をやいた。

そして、藍忘機を部屋にある座卓の、普段と同じ、定位置に座らせた。


「藍湛、気分はどう?今は、家の中だ。
もう周りは気にしなくていい。楽に寛いでいいからな」

傍目からは、藍忘機より周囲に神経を使っていた魏無羨が言った。


「茶…」

藍忘機がボソっと呟くと、座卓の上にあった茶器の方に手を伸ばした。

しかし、手つきがおぼつかない藍忘機は、茶道具をろくに扱えない様子だった。

このままでは、茶道具も茶器も壊してしまう。

「わかった。茶が飲みたいんだな。 俺が淹れてやるから。藍湛は待ってて」

魏無羨は、藍忘機の手から茶道具を奪い取ると、茶葉と湯を入れた。


「ほら、藍湛。茶を淹れたぞ。飲んで」

魏無羨が、湯気がたった茶杯を差し出すと、両手で受け取った藍忘機が、そっと口元に運んだ。

しかし、藍忘機は、茶を口にする前に、茶杯を顔から離すと、
不満げな眼差しを落としていた。

「藍湛? どうした? 熱くて飲めないのか?」

首をかしげた魏無羨に、藍忘機は、ボソっと「違う」と答えた。

「え?」

「香りが違う」

「ああ~。うん。そうだな。 藍湛のいつものやつと違う。
気にいらなければ、飲まなくていいよ」

酔って、自分の行動すら分かっていないのに、茶の微妙な香りの違いが分かっているような藍忘機に魏無羨は苦笑を浮かべた。

「淹れなおすから、藍湛が飲みたい香りになるような淹れ方を教えてくれ」

そう言って、魏無羨は、藍忘機の持っている茶杯を取ろうとした。

しかし、魏無羨の手を避けるように、藍忘機は、茶杯を持ち直すと、
茶をゴクゴクと一気に飲み干した。

そして、…口の中が火傷したのではないか?と、案じているような魏無羨の方に目をやると、“全部飲んだ”とでも言うように、茶杯を逆さにして見せた。

「藍湛…」


小さな吐息をついた後、
魏無羨は、ふと、ある事に思い当った。

…そうだ。

薬草園で、俺が、竹水を藍湛にすすめた時、
藍湛は、竹水の香りを嗅いでいた。
それなのに・・・。


「藍湛、聞きたいことがある」

魏無羨は、心の中でわいた疑惑を率直に藍忘機に問う為に口を開いた。

「本当は、最初から酒だって知っていたのか?」

魏無羨の言葉に、藍忘機は、ボンヤリと焦点の合わない目を、魏無羨に向けた。

魏無羨が続けた。

「薬草園の竹林で、俺が見つけた液体。

こんな風に酔った状態でも、香りで違いが分かる藍湛だ。

竹水だって言って、俺が藍湛に渡したものが、水じゃないと、
藍湛は、最初から気づいていたはずだ。

そして、竹水に酒度があることも分かっていた。
それなのに、どうして、飲んだんだ?」

雲深不知処の中の規則では、姑蘇藍氏は、“禁酒”だった。
その上、藍忘機は、自分が酒に極度に弱い体質だと、もう、自覚しているはずだった。

―――それなのに、どうして?

魏無羨の問いに、藍忘機は、目を伏せた。

そして、「何度も思い出した」と、小さな声で呟いた。

「何を?」

不思議そうに尋ねる魏無羨に、藍忘機は、「君の酒」と答えた。


「一緒に分けて飲もう。
君は言った。
だが、私は、その酒を無にした」

「それは・・・」

魏無羨は、藍忘機が言っていることが、献舎される前の時代、
二人が会ったばかりの頃の話だということが分かった。

「俺が、雲深不知処に忍び込んで、天子笑を飲もうとした時のことか」

「…闇狩りの前も」

藍忘機がボソッと言った。

水鬼退治の前。
魏無羨は、差し出した酒甕の酒を藍忘機の手によって地に流されていた。

魏無羨自身、その事は、ほとんど忘れかけていて、
今、藍忘機の口から聞いたことで、思い出したほどだった。

「ああ~。そんなこともあったな」

魏無羨には、その程度のことだったが、藍忘機には違ったようだった。


「酒を飲む時、君は笑う。
君は、酒が好きだ。
それなのに。
分けて、共に飲もうと言った、君の酒を私が失くした。
君が私の前から消えてから、その事を何度も思い出した」

ゆっくりと、小さな声で、そう語る藍忘機に、魏無羨は、胸が締め付けられた。

「後悔していた」と、以前、酒に酔った藍忘機に、打ち明けられた時のように。


『なぜ、俺を助けてくれるんだ?』

献舎された後、ずっと共にいてくれた藍忘機に
魏無羨が尋ねた時の、藍忘機の答えだった。

「それも、後悔していた?」

魏無羨の問いに、藍忘機は、視線をそらせるように俯いた。


「共に飲むと決めた」

…思い出すたびに。

もし、君と再会できるのなら。
そして、また「一緒に」と言ってくれるなら。

酒を共に付き合う、と心の中で何度も思った。

そんな事を強く願いながら、過ぎていった年月。

ずっと探し求めていた、君の誘いを、今度こそ受ける。
そう、己に誓った。


―――全てを口に出さずとも。

藍忘機の心の告白は、共に過ごしてきた魏無羨には、伝わっていた。


「うん…。藍湛の気持ちは、とても嬉しい」

魏無羨は、潤んだ瞳で、藍忘機を直視しながら言った。

「でも、無理はしないでくれ。
確かに俺は、酒が好きだ。
だけど、それより、もっと大切で、好きなものがある。
それが、何だか、藍湛には、もう分かるだろ?」

魏無羨の言葉に、藍忘機が顔を上げ、魏無羨を見つめた。

そんな藍忘機に魏無羨が続けた。

「藍湛は、もう以前にも、酒を一緒に飲んでくれた。
それに、俺は、藍湛と他にも一緒にしたいことが沢山ある。
だから、藍湛は、自分を大事にしてくれ。俺の為にも」


「……」

無言ではあったが、小さく頷いた藍忘機に、
魏無羨はホッと息をつくと微笑を浮かべた。

「藍湛、もう1つ聞きたいことがある」

魏無羨が話を続けた。

「薬草園の山茶花の近くで、藍湛は俺に、『私は、君ほど…』と、何か言いかけた。
あれは、一体、何て言おうとしていたんだ?」

「私は…」

目を伏せた藍忘機が、ぼんやりとした口調で言った。

「君ほど、綺麗な者を知らない」

「!…ぷっ…アハハハ」

魏無羨は、噴き出すと、愉快そうに笑った。

「とうとう本音を言ったな。藍湛。俺がかっこいい男だと認めるんだな?」

「容姿のことでは無い」

きっぱりと言った藍忘機に、魏無羨は、「あ?」と、片眉を上げた。

「心」

藍忘機がボソリと呟いた。

そして、魏無羨の方にゆっくりと顔を向けた。

「君の心は、比類なく美しい」

魏無羨を、ジッと見つめたまま、藍忘機が言った。


…酔っているとはいえ、そんな事を、直球で、言われると恥ずかしいな。

柄にもなく、頬が熱くなっていく感覚に
魏無羨は、照れ笑いを浮かべると、手で首筋を撫でた。

そんな魏無羨を見つめたまま藍忘機が小さく囁いた。

「…欲しい」

「え?」

目を丸くして、思わず固まった魏無羨の前で、藍忘機が立ち上がった。

そして、対面に座っていた魏無羨の方に回り込み、
魏無羨の腕を手で掴むと、強引に立たせ、そのまま寝所の方に歩き出した。






(続く)




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