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中国ドラマ「陳情令」、みつばの二次小説「胡蝶の夢酔い」(1話)です。

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とくに初めてこのブログにいらした方は注意点を一読してから
二次小説をお読みください。

ドラマ「陳情令」、原作「魔道祖師(作者):墨香銅臭」、アニメ「魔道祖師」をご存じない方。
これから見る予定の方は、ネタバレがありますのでご注意ください。

二次小説はドラマ50話最終回後の話になります。
また、この小説にはBL(男同士の恋愛)描写があります。
そのあたりが受け入れられる方のみお読みください。


※この二次小説は、「君への子守唄」の続編です。
また、この話とリンクする過去の話が、「秘密花圃」になります。




「続きを読む」からお入りください







胡蝶の夢酔い(1話)





「私は…」

ぼんやりとした表情で、藍忘機が囁いた。

「私は、君ほど……」


「…藍湛?」


藍忘機の声の先にいた魏無羨は、キョトンとした顔になった。

そして、霧がかかったような、昔の記憶を探り、
これと似たような事が、以前にもあった気がする。と
内心で首をかしげながら、藍忘機の次の言葉を待った。



―――1刻(2時間)ほど前の静室。


『幽邃境』(藍忘機が鍛練の場としている秘境の地)で金丹の為の修行をして帰ってきた魏無羨を、部屋で待っていた藍忘機が迎えた。

「魏嬰、これから“薬草園”に行く」

「ああ、行こう。藍湛。薬の材料を採取しないとな」

魏無羨は、金丹を結実する決意をしてから、体の鍛練を行う前に、医術師である欧陽宗主が処方してくれた薬を飲んでいた。

薬は、まだ“核”の状態である、魏無羨の中の金丹を育てる為に効果があるという物だった。

体内の霊気を促し、その流れを、金丹の核にいきわたらせるのを助ける効果。

魏無羨も、修行を続けるうちに、徐々に、その効果を実感できるほどになっていた。

欧陽宗主がくれた材料は、最初の薬作成の際に全部使ってしまっていたが、今、魏無羨が暮らしている雲深不知処(姑蘇藍氏の本拠地である仙府)の中の“薬草園”で全て揃えられると、藍忘機は言っていた。


今日は、その薬の材料を採取する為に、
藍忘機が魏無羨を雲深不知処の薬草園に案内する、と、約束した日だった。

「俺、雲深不知処の薬草園って初めてじゃないんだよな」

両手を頭の後ろで組みながら、魏無羨は、浮かれた調子で藍忘機に話しかけていた。

雲深不知処の奥地の小路を、藍忘機と、二人きりで歩いている。

周囲に、姑蘇藍氏の門下生や弟子達の姿は無い。
いつも、睨みをきかせている、口うるさい“オジさん”の姿も無い。

魏無羨は、すっかり行楽気分で、くつろいでいた。

献舎される前の、過去の記憶を意識的に思い出さないようにしていた魏無羨だったが、修習生として雲深不知処にいた時のことを思い出しても、不思議と苦しいだけの気持ちにならなかった。

今は、隣に、寄り添うように藍忘機がいる。

むしろ、あの時期に、こんな風でいなかった事が、おかしく感じる。

どうして、あの頃は、あんなだったのだろう?と、当時の藍忘機を思い出すことが、だんだん楽しくなってきた魏無羨だった。

「先生から注意を受けて、それから、沢蕪君に先導されて、薬草園に行ったってところまでは、はっきり覚えているんだけど。その後の記憶が曖昧で、気づいたら、救護室で寝かされてた」

「……」

大きな独り言のような魏無羨の言葉が、聞こえているはずの藍忘機だったが、何も返さず、颯爽と魏無羨の隣を歩いていた。

「その時、藍湛も一緒に行ったよな?」

魏無羨の問いに、藍忘機が固い表情のまま、小さく頷いた。

「俺、後で江澄から聞かされたけど、薬草園で『魔草』を食ったらしい。
でも、食おうと思って食ったんじゃなくて、別の植物と間違えて食ったって。
どうして、当時の俺は、そんな物を食ったりなんかしたんだろう?」

首をかしげている魏無羨に、藍忘機は、『それは、私の方が問いたい』という横顔で歩いていた。

「それは、まあ、別にいいとして。
でも、薬草園の記憶には、他にも不思議に思う疑問が残されてる」

「疑問とは?」

ようやく、藍忘機が口を開いた。

「まず、どうして、お咎めが、ほとんど無かったかってこと。
結構、まずい事をしでかしたはずなのに、簡単な罰ですんだ。
戒板で背を打たれて、雲深不知処から追い出されても仕方ないって所業だったのに。
先生はなぜ許してくれたんだろう?」

チラチラと、藍忘機の横顔を見ながら話す魏無羨に、藍忘機が小さな吐息をついた。

「薬草園の実習の前日、悪天候のため、畑が荒れた。
君が、そうなった原因の一旦は、畑の管理者としての姑蘇藍氏の対応が遅れたせいもある」

だから、罰が軽かった。

藍忘機は、魏無羨にそう説明した。

「ふ~ん…」

まだ、何か言いたげに、
横から藍忘機の顔を見つめたまま歩いている魏無羨に、藍忘機は「何だ?」と問うた。

「他にも不思議な事がある」

魏無羨が続けた。

「俺、『魔草』を食べた副作用で幻覚を見ていたようなんだけど、全部がそうじゃなかった。
記憶の中に、夢と現実が混ざってる。薬草園で綺麗な“天女”に会った夢を見たけど、救護室でも同じ天女を見た。もしかして天女は本当にいたんじゃないか?とすら思うんだけど…。藍湛はどう思う?」

「夢と現実が混ざる。それが“幻覚”だ」

藍忘機が、冷めた声で答えた。

「あれ~…?」

突然、声色を変えた魏無羨に、藍忘機が振り向いた。

「藍湛。もしかして、ヤキモチ焼いてる?」

「……」

「俺が、綺麗な“天女”“天女”って言うものだから、嫉妬したんじゃないのか?」

からかうように顔を覗き込んできた魏無羨の視線を避け、藍忘機は黙したまま前を向いた。

魏無羨は、藍忘機から、昔よく言われた「无聊(くだらない)」という言葉を、ひさしぶりに聞いてみたい、という気持ちになった。

だが、藍忘機は、魏無羨を置いていくように歩む速度を上げただけだった。

それでも、藍忘機の両耳がほのかに紅くなっていることを発見した魏無羨は、
顔をニヤニヤさせながら、藍忘機の速度に合わせ、横を歩いていった。


しばらく歩いた先で小路が十字に分かれた。

「薬草園に行くには、この左の路に曲がるが、その前に、“薬草庫”に行く」

藍忘機が言った。

「薬の材料を保管する、姑蘇藍氏の部屋のことだな。でも、俺、“薬草庫”に行った記憶も無くしてる」

「記憶は無くしていない。君は薬草庫に行かなかった」

「ん?そうなのか?」

「採取した薬草を薬草庫で保管する所まで実習で行うはずだったが、君は、その前に薬草園で倒れた」

…行った記憶が無いのは、あたり前だ。

そう、淡々と語りながら、藍忘機は、右側の路を曲がった。

「ふーん…」

藍忘機の横顔を見ながら、魏無羨は、鼻の頭を指でちょいちょいと撫でた。

…藍湛の態度が少し変な気がする。
どうも、薬草園の話になると、こんな感じだ。
俺、薬草園の実習の時、そんなに藍湛に迷惑をかけたんだろうか。

そんな事を考えながら歩いていた魏無羨の目の前に、小屋が現れた。

小屋の軒下には、竿がかかっている。
そこに、さまざまな薬草が吊り下げられ、干されている光景から、この小屋が姑蘇藍氏の「薬草庫」であることが、分かった。

小屋には、鍵以外に、結界も張られているようだった。

藍忘機は、腰帯に下がっている玉を小屋にかざし、結界を解くと、さらに懐から鍵をとりだして、小屋の扉をあけた。

「中には、“毒草”と“魔草”も置いてあるから、厳重に管理されている。
薬草庫の係となった者は、指導者から、鍵と、結界を解く玉礼を預かり、この場に入ることが出来る」

「へえ…」

薬草庫の中に入った魏無羨は、藍忘機の説明を聞きながら、物珍し気に小屋の中を見回した。

薬草の濃厚な香りが、小屋の中に充満している。

綺麗に積み上げられた櫃や箱。
棚には、整然と並べられた籠。
その中に、さまざまな草や葉、実が入っているのが見えた。

すべて、何かの薬の材料となる物が保管されているのだろう。

「姑蘇藍氏の弟子達は、他人への治療、自主回復の為の医術を講義で学ぶ。
薬の知識や調合も、その過程で習得する」

藍忘機が、籠の中の薬草を吟味するように見ながら、魏無羨に淡々と説明を続けた。

「ふーん…」

魏無羨は、藍忘機の話に相槌を打ちながら、鼻をひくつかせ、気になる匂いの方に足を向けた。

「やっぱり、そうだ」

「どうした?」

ある箱の中に目を向け、立ち止った魏無羨のそばに藍忘機が近づいてきた。

箱の中に納まっている物に、顔を近づけた魏無羨が嬉しそうに言った。

「この香草、俺が好きな鳥肉料理によく使われているやつだ」

「……」

「鳥肉と一緒に焼くと、香りがつく。それに、塩と香辛料をふりかけて、さらに、こんがり焼くと、超美味い。鳥料理だけじゃなくて、魚にも合うけど…。ああ~…。匂いを嗅いでたら、食いたくなってきた」

腹を撫でながら、独り言のようなことをブツブツと呟いている魏無羨の言葉を終わりまで聞いた後、藍忘機は、魏無羨の近くに置かれていた別の箱を手に取った。


「これが、君の飲んでいる薬となる材料の1つだ」

「あ、そうだ」

「この薬草は、今の時期は、薬草園で採取出来ないから、ここから持っていく。1束、背負い籠の中に入れておきなさい。それから、それと、あれも」

薬草庫の壁にかけてあった背負い籠を1つ取った藍忘機は、それを魏無羨に持たせた。

そして、その中に選んだ薬草の束や実の袋を、次々と入れていった。

「後は、薬草園で手に入れる。そこにある鎌(かま)と鋏(はさみ)と縄も持て」

「うん」


藍忘機は、ここに来た当初の目的を、忘れそうになっていた魏無羨に、テキパキと指示を出すと、薬草庫の戸口から外に出た。

そして、魏無羨が、藍忘機の後に続いて外に出ると、扉を鍵で閉めた。

再び結界に包まれた薬草庫は、騒がしい魏無羨を吐き出して、せいせいしたとでもいうような佇まいで静けさを取り戻していた。


…藍湛…。

逢引(デート)ってわけじゃないけど、せっかく二人きりでいるのだから、もう少し甘い空気になってもいいんじゃないか?

魏無羨は、誘導するように、先に歩いていく藍忘機の背中を見ながら、そんな事を考え、唇を尖らせていた。

私邸の静室の中では共に過ごしていたが、こうして、雲深不知処の内外で二人きりで歩く機会というのは、以前、一緒に旅をしていたころよりも少なくなっていた。


「…そりゃあ、修習生の時よりは、話せるけど」

魏無羨の心のボヤキは、知らず知らず声にも出ていた。

「なんだ?」

後方でブツブツと口ごもっている魏無羨に、振り返った藍忘機が、いぶかしげな視線を向けた。

「藍湛と手をつないで歩きたいな~、と考えてた」

ニヤニヤしながら、素直に、願望を口にした魏無羨にも、藍忘機は冷静な顔の表情を変えなかった。

「雲深不知処では、手を繋いで歩いてはいけない」

「…うん。藍湛、今一瞬、時間が昔に逆行した気がする」

「時間が逆行したのではない」

藍忘機が冷めた声で言った。

…君が変わっていないのだ。

続けて、そう言っているような目をして、藍忘機は踵を返した。

…はぁ・・・。

静室に戻ったら、接吻の1つや2つ。10回くらい、かましてやる。

魏無羨は、そんな気持ちで、
再び歩き始めた藍忘機の背中を恨めし気に見つめ続けながら、足を進めた。


こうして。

薬草園についた魏無羨は、藍忘機の案内で、自分の薬に必要な薬草や木がある場所に行き、そこで必要な分の材料を採取した。

すべての材料をそろえた魏無羨は、鎌(かま)と鋏(はさみ)を背負い籠の中に仕舞った。

籠の中には、薬の材料の他に縄も入っていた。

「鋏と鎌は必要だったけど、縄は何する為に持ってきたんだ?」

不思議そうに問う魏無羨に、藍忘機が「柵を直す」と答えた。

「畑で1か所、柵に用いている竹が朽ちそうになっている所がある」

「昔の俺みたいに、弟子が間違って、“魔草”を食わないように?」

おどけたように言った魏無羨を一瞥した後、藍忘機は『ついて来い』というように先に歩き出した。

…竹林の竹を使用するつもりだな。

魏無羨は、藍忘機の歩いていく方角にある景色を見ながら、そんな事を予測した。

周囲を見渡すと、薬草の畑の他に花畑もあった。

魏無羨の記憶の中で、色とりどりの花が咲き乱れた場所が、ぼんやりと浮かんでいたが、その畑の中は、季節柄、やや落ち着いた雰囲気になっていた。

それよりも、今は、周囲に植えられた木々の花の方が見事な咲きぶりを見せていた。

濃赤色、薄紅色。白色。

同じ種類だったが、異なる花の色が木を彩っている。

「これは、椿か?」

そう問う魏無羨に、藍忘機が「山茶花(さざんか)だ」と答えた。

「山茶花の実からは、頭髪を整える油が取れ、軟膏の材料ともなる」

「そうか。花は綺麗で、実は役に立つ」

山茶花の並木を眺めながら、感心したように言った魏無羨に、藍忘機が「ひたむき…」と呟いた。

「え?」

思わず聞き返した魏無羨に、藍忘機が、「花言葉だ」と気まずげに口にした。

「ひたむき。困難に打ちかつ。…昔、聞いた。花の色によっても言葉が異なると」

ぽつぽつと語る藍忘機に、魏無羨は、「へえっ!」と目を丸くした。

藍忘機が、想い出話を語るのは、とても珍しいことだった。

「誰に聞いたんだ?姑蘇藍氏の講義では、花言葉も教わるのか?」

興味津々で、覗き込む魏無羨の視線を避けるように藍忘機が顔を背けた。

そして、魏無羨の問いには答えずに、竹林の方にまっすぐに足を向けた。

藍忘機は、柵を作る為の竹を見定めると、仙剣で数本切り倒した。

「この竹を縄で固定して、柵を作るんだな」

魏無羨が言った。


「よし、藍湛、俺が鎌で小枝を払うから、藍湛は、竹を必要な長さにそろえてくれ」

魏無羨の言葉に藍忘機は小さく頷くと、素早い動きで、竹を均等な長さに切り揃えていった。

魏無羨は、竹の小枝と節を鎌でそぎ落とす作業をしながら、
ふと、藍忘機が切り落とした竹の切り口に目を落とした。

そこに、透明な水が溜まっていた。

顔を寄せ、その水を間近で見つめた魏無羨は、目を大きく見開いた。
そして、「藍湛!」と、離れた場所で作業していた藍忘機を呼び寄せた。




(続く)



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この二次小説更新が終わった後に書かせて頂きます。

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