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中国ドラマ「陳情令」、みつばの二次小説「隠れ兎」です。

二次小説を読む注意点、コメント記入、「陳情令」の他の二次小説も
「陳情令」二次小説INDEXページからお願いします。


「陳情令」の登場人物・名称紹介のページはこちらから

とくに初めてこのブログにいらした方は注意点を一読してから
二次小説をお読みください。

ドラマ「陳情令」、原作「魔道祖師(作者):墨香銅臭」、アニメ「魔道祖師」をご存じない方。
これから見る予定の方は、ネタバレがありますのでご注意ください。

二次小説はドラマ50話最終回後の話になります。
また、この小説にはBL(男同士の恋愛)描写があります。
そのあたりが受け入れられる方のみお読みください。


この二次小説は、現在更新中の「逢月編」の二次小説「君への子守唄」より、未来の「道侶編」シリーズの話になります。
「忘羨」の二人は、完全に道侶(伴侶)関係。



「続きを読む」からお入りください






隠れ兎




降った雪が、積もりはじめ、
野山も装いを変え、見渡す限りの景色がほぼ白く染まった頃。

雲深不知処を本拠地としている、仙門、姑蘇藍氏の日常も、季節に合わせて変化していた。

闇狩りの依頼や、噂が舞い込めば、その場に赴き対処することは変わらなかったが、天候が悪い日が続き、雪深くなった時。姑蘇藍氏の門下生達は、雲深不知処の中での内勤を主とするようになっていた。

降った雪を氷室に保存する作業。
闇狩りに使用する道具の手入れ。
術符の量産。蔵書閣の書物棚のおおがかりな整頓。
乾燥させていた薬草の選別。常備薬の量産と補充。

中には、普段からしている事柄もあったが、

「雪で動きが阻まれている時期は、腰を据え、集中して作業出来る業務を行う」、と、雲深不知処の中で暮らしてから、まだ1年を過ごしていない魏無羨に、藍忘機が教えてくれた。

…つまりは、働き蜂のような生活の姑蘇藍氏の門下生達にとって、この時期は、冬季休暇みたいなものなんだろう。

勝手にそんな事を思いながら、魏無羨は手の平の上にある木の実を、コロコロと、転がしていた。


その日。

雲深不知処は、魏無羨のひざ上まで積もった雪に覆われ、
「静室」の主、藍忘機も珍しく部屋の中で内職をしていた。

静室の座卓の横には、山のように積み上げられた巻物が置いてある。

藍忘機は、その内容を、別の冊子に書き写すという作業を、昼過ぎから黙々と行っていた。

そんな藍忘機から、「暇なら手伝いなさい」と、薬の材料となる木の実を選別する、という作業を与えられていた魏無羨は、藍忘機の対面に座り、木の実の入った籠と皿を座卓の上に並べていた。

息を吹きかければ飛んでいきそうなほど、小さい実の良し悪しを目視で判別しながら、より分けていく作業。

魏無羨は、半刻もせずに、退屈したように何度もあくびをしだした。

そして、一刻が過ぎる前には、術を込めた、数体の紙人形符たちを操り、それらに実の選別をさせながら、鼻唄を歌っていた。

そんな魏無羨を、座卓の対面に座って作業をしていた藍忘機が顔を上げ、ジロリと見た。

…ふざけて仕事をしてはいけない。

注意するような藍忘機の眼差しに、魏無羨は無意識に背筋を正すと、「真面目にやってる」と、人形符たちに指を向けた。

うんしょ、うんしょ、と、紙の手で籠の中の木の実を持ち上げ、それを別の人形符に渡す人形符。

受け取った人形符の方は、それを皿の上に綺麗に並べていく。

そして、皿の周囲には、また別の人形符たちが、使える実だけを選びとり、別の器に運んでいた。

「ほら、見てくれよ。藍湛。これは、すごく効率がいい。我ながらいい発想だ」

得意げに胸をそらした魏無羨の自画自賛を、藍忘機は「そうか?」と冷たい声で一蹴した。

人形符の中には、木の実を取りに行ったまま、籠の中で居眠りしているように動かなくなったものや、木の実を別の人形符と投げ合い遊んでいるように見えるもの達もいた。

独創性のある術は、素晴らしくとも、魏無羨の編み出した人形符たちは、
作業に飽きた主人の意識を反映した行動を取っていた。


「アハハハ」

魏無羨は、誤魔化すように自嘲すると、
さぼっている人形符たちを指ではじいた。

「藍湛は、今、何をやっているんだ?」

「姑蘇藍氏の弟子達の指導要項となるべき箇所を書き写している」

「蔵書閣にある巻物だと思っていたけど、違うのか?」

座卓脇に積みあがった巻物の1つを手にとり、中を眺めながら魏無羨が尋ねた。

「これは、他領地で入手した物だ。
世には仙術が、常に新しく生み出されている。
各仙家で秘匿されている技もあるが、中には、闇狩りに有益となるものもあり、こうして情報交換している」

「そっか。でも、わざわざ師が書き写すなんて。
弟子が自分でやればいいんじゃないか?」

「これは指南書だ。師は、この時期に新しい教本の見本を作成する。
弟子たちは、手持ちの教本や古くなった蔵書閣の書物を新しく書き写す作業をする」

「ふーん。なるほど」

うんうん、と藍忘機の言葉に相槌を打ちながらも、魏無羨には、さほど強い関心をひかない話題のようだった。

ただ、一点興味を持ったのは、“新しく生み出されている仙術”というところ。

「新術の参考になるような、面白くて刺激的な術は無いかな~。あ、いや、闇狩りで使えるものがあればいいな」

魏無羨の危険な好奇心を抑止するような藍忘機の目つきに、魏無羨は、肩をすくめると、惚けた顔で手に持っていた巻物を元に戻した。

「見たければ、自由に見るといい。
ただし、絶対に改悪しないと誓約しなさい」

「改悪?藍湛、俺がいつ、術を改悪したことあるんだよ?」

魏無羨を睨んだ藍忘機の眼差しは、叔父の藍啓仁にそっくりだった。

「君にそのつもりが無くても、不完全に開発した術を世に放つことだ」

藍忘機は魏無羨から視線を外さず、淡々と述べた。

「君が“幽邃境”で鍛練以外に何をしているか、私が気づいていないと思ったか?」

「アハハ」

…あ、やっぱり。

魏無羨は、首に手をあてると、笑い声をあげた。

魏無羨は、藍忘機が個人的に鍛練場として使用している秘境の地で(藍忘機は“幽邃境”と名付けている)金丹の修行以外にも、こっそりと新術の開発をしていた。

自嘲を浮かべながらも、ほとんど悪びれていない魏無羨の顔に、藍忘機は軽い吐息をついた。

「君が望むなら、幽邃境を、新術を試す場として使用しても構わない。ただし、闇狩りで使用するのは完成してからだ」

「わかってる。わかってる。誓うよ。含光君。夷陵老祖は、半端な術を世に出さない」

そう言って、3本立てた手を掲げた魏無羨は、精一杯つくった大真面目な顔を藍忘機に向けた。

「ん」

魏無羨に小さく頷いて見せた藍忘機は、再び、座卓の上の紙に筆を走らせ始めた。

「なあ、藍湛~」

脱線したことで、完全に作業意欲を失くした魏無羨は、
座卓の上に、ほお杖をつくと、目の前の藍忘機の顔を覗き込んで言った。

「内職ばかりで体が固まってしまった。こういうのもたまにはいいけど、少しは足を動かさないと、なまっちまう。今、ちょうど雪間だ。庭にも、雪が積もっているんだから、それを生かした運動をしに外に出よう」

「雪を生かした運動?」

藍忘機に意識と視線を向けられた魏無羨が楽し気に続けた。

「うん。雪合戦しよう」

「それは、雪玉訓練のことか?」

「は?」

「丸めた雪を高速で投げる鍛練をする者たちと、
それを受ける者に分かれてする訓練のことだ」

「あ~…」

魏無羨は苦笑を浮かべた。

「いや。姑蘇藍氏では、雪合戦をそういう風に言うんだな。でも、俺の言っているのは、訓練じゃなくて…」

…ここで、“遊び”と言えば、藍湛は話にのってくれないだろう。

そう考えた魏無羨は、「“雪狩り”だ」と言い放った。

藍忘機が、魏無羨の“雪狩り”をどのように捉えたのかは不明だったが、
魏無羨の誘いにのり、庭に出ることに同意したようだった。

座卓の上の物を片付けた藍忘機は、「先に風呂湯を準備しておく」と言って立ち上がった。

「風呂?なんで?」

「雪玉訓練をした後は、汗と雪で体を冷やす。
姑蘇藍氏では、その後、上衣を脱ぎ、“寒封”運動で体を温めるが、君はそれをしたいか?」

…上衣を脱ぎ、『寒封運動』・・・。

魏無羨の脳裏に、上半身裸になった姑蘇藍氏の門下生達が、
雪の中を、逆立ちして歩きまわっている姿が浮かんだ。

想像しただけで、身震いするような藍忘機の話に、
魏無羨はひきつった笑みを浮かべながら、かぶりを振った。

「俺は、庭の雪を集めて、“雪狩り”の準備をしておくよ」

…藍湛の気が変わらないうちに。

魏無羨は、藍忘機の返事を待たずに静室を飛び出すと、庭園に積もっている雪を集め始めた。

そして、魏無羨が敷地内の母屋側と、門側で2つの大きな雪山をつくった頃、
風呂の準備を終えた藍忘機が、静室から外に出て来た。

「じゃあ、藍湛は静室側の雪山を使ってくれ。俺はあっちの方を陣地とする。
雪玉を作って、投げ、相手にぶつける。待ったは無しだ。
それに、投げられた雪を粉砕するのも無し。
よけても、逃げてもいいが、足元に描いた円の陣地からは出ないこと。それが規則だ。
沢山ぶつけた方が“雪狩り”成功ってことで、いいか?」

「ん」

頷く藍忘機を満足気に見た後、魏無羨は、自分の陣地とした雪山の横に佇んだ。

「号令をかけたら、始めるぞ。1,2,3…」

魏無羨は、瞬時に雪山から削り取って作った、数個の雪玉を、両手で藍忘機に投げつけた。

さらに、投げ終えた後、すぐに作った雪玉を連投した魏無羨は、
藍忘機の逃げ道をすべて塞ぐ球筋を計算していた。

…よし。

勝利の確信を抱き、心の中でほくそ笑んだ魏無羨だったが、
藍忘機のとった行動に、唖然となって手を止めた。

藍忘機は、魏無羨の投げた雪玉をよけずに、
素早く優美な手の動きだけで、すべて受け止め、持っていた。

「藍湛。なんでよけずに、雪玉を全部つかんでいるんだよ」

抗議の声をあげた魏無羨に、藍忘機は「ぶつからなければいい」と答えた。

そして、「あ?」と、眉をしかめた魏無羨に向かって、
手に持っていた雪玉をすべて投げてきた。

「わっ。ちょっ。待ってよ。藍湛」

「待ったは無し、と君が言った」

にべもなく言って、藍忘機は、雪玉攻撃の手を緩めることは無かった。

…まずい。このままじゃ負ける。…よし。こうなったら…。

魏無羨は、腰帯にさしていた笛の陳情を抜いた。

そして、陳情を口にあてると、笛を吹き、その音術の技で、
作りだめしていた雪玉を浮かせ、藍忘機に向かって放った。

「“雪玉訓練”は、素手で行うものだ」

魏無羨の放った無数の雪玉をよけながら、
そう言った藍忘機に、魏無羨は、陳情を口から離すと、ふふんと鼻をならした。

「“雪狩り”には、そんな規則は無い。
俺も、さっきそんな話はしなかっただろ?」

いけしゃあしゃあと、言う魏無羨に、藍忘機は、微かに眉をひそめた。

…藍湛も、琴の“忘機”を出してくるかな?

そう予想した魏無羨だったが、藍忘機は、想像の一歩先ゆく行動に移っていた。

藍忘機は、そばにあった雪山を両腕で、軽々と持ち上げ、手の熱で固めると、
牛3頭分ほどの巨大な雪玉にした。

そして、呆気にとられ、とっさに成り行きを見守ってしまった魏無羨に向かって、それを豪速で投げた。

…うわ―っ!

魏無羨の声なき叫び声と同時に、ドシャっと、

雪玉が派手にぶつかる音が静室の庭園内に響いた。

魏無羨は、陣地としている円より大きな雪玉をよけることが出来ず、
両腕でかばった顔面以外は、真っ白な彫像と化していた。

「~~~~~」

「私の“成功”だ」

冷静な顔と声で、そう言ってきた藍忘機を魏無羨は、恨めし気に見つめた。

陳情を先に出した魏無羨が、藍忘機の手を『卑怯』とは、言えない。

「…藍湛、こんどは、“かくれんぼ狩り”をしよう」

「かくれんぼ“狩り”とは?」

「この庭園の中で、身を隠し、長い間、見つからなかった者が、隠れ成功ってことだ」

つまりは、そのまんま“かくれんぼ”の意味だった。

もう、体を動かすという当初の目的から外れたものになっていたが、
魏無羨は、藍忘機に何としても勝ちたい一心で意固地になっていた。

しかし、そんな魏無羨に何の疑問も不思議も無いのか、
藍忘機は、またも魏無羨の提案を素直に受け入れていた。

「じゃあ、先に藍湛が隠れて。20数えた後、俺が探す。見つかるまで、探す者も、隠れている者も、声を出してはいけない」

「わかった」

目を閉じ、数を数え始めた魏無羨は、藍忘機が遠ざかっていく気配をかんじた。

そして、20数え終えたあと、目を開け、振り返った魏無羨は、
静まり返った白い庭園の中で、神経をとぎすませ、藍忘機の気を探した。

門はしっかりと閉じられたままで、藍忘機は庭園のどこかに必ずいるはずだった。

しかし、藍忘機は、巧妙に気配を消し、姿を隠しているのか、全く探知できない。

さらに、白い衣の藍忘機は、この雪景色に溶け込み、さらに分かりづらくなっているようだった。
まるで、雪山にいる白兎のように。

魏無羨は、庭園中をしらみつぶし作戦で歩き回り始めたが、やはり藍忘機の姿はどこにも見えなかった。


魏無羨は、白い世界に一人だけ置いていかれたような気分になった。

「藍湛?」

魏無羨はついに声を発した。

「藍湛―っ!おーいっ。藍湛~~っ」

藍忘機の私邸、「静室」は雲深不知処の施設や私室から、離れた場所にあった。
だが、魏無羨は、藍忘機の叔父、藍啓仁の部屋「松風水月」にまで声が届くのではないか。というほど大きな声を出していた。

「…魏嬰」

ややあって、木陰から藍忘機が姿を現した。

「あ、藍湛!そんな所に隠れていたんだ」

走り寄った魏無羨を、藍忘機は呆れたような面持ちで見つめた。

「かくれんぼ、というのは、見つけるまで呼ばないものでは無いのか?」

「あんまり見つからないものだから、つい。このままだったら、藍湛が凍えちまうかと思って。アハハ」

…はあ…。

藍忘機が小さくため息をついた。

「魏嬰、今度は君が隠れる番だ」

「うん」

…藍湛より上手に隠れて、今度こそ、勝利者になってやる。

勝負事にして、一人、闘争心を燃やしていた魏無羨だったが、
藍忘機が20を数え、目を開けた数秒後には、もう見つけられていた。

「くしゅん…」

静室の柱の影に隠れ、
抑えてはいたが、小さくくしゃみをした魏無羨に向かって、藍忘機が真っすぐに歩いてきた。

「魏嬰」

「うーん。こんなに早く見つかるとは。俺、昔は、かくれんぼ名人って呼ばれた記憶もあるのに」

言い訳めいた事を呟きながら、さらにくしゃみを連発した魏無羨の背に、藍忘機の手が優しく触れた。

「風呂で温まりなさい」

体を動かしてはいたが、巨大な雪玉を全身で受けた魏無羨は、
髪の毛から足のつま先まで、ぐっしょりと冷たく濡れそぼっていた。

「うん…」

魏無羨は、藍忘機に促されるまま、素直に静室の中に入ると、濡れた衣服を脱ぎ、
部屋の中に用意されていた風呂湯の中に入った。

「藍湛も一緒に入ろう」

魏無羨の誘いに、藍忘機は、黙したまま、すぐに応じると、衣服を脱ぎ始めた。
そして、風呂の中に入ると、魏無羨の後ろに身を置き、座った。

藍忘機が準備しておいてくれた風呂湯は、ちょうどいい湯加減になっていた。

藍忘機の胸にもたれかかりながら、
全身が心地よく温まっていく感覚に、魏無羨は満足気に吐息をついた。

「あ~…、楽しかった!」

つい漏らした本音も気にせず、魏無羨は、後方の藍忘機を見やった。

そして、同意するように、「ん」と小さく頷いて見せた藍忘機に、輝くような笑顔を見せた。

「藍湛、風呂から上がった後は何をする?」

二人で互いの髪と体を洗った後、魏無羨が尋ねた。

「茶を飲む。君は酒か?」

「茶と酒。それもいいけど、その前に…」

魏無羨が、にやっと笑った。

「寝所の布団の中で“かくれんぼ訓練”するってのは、どう?
気を蓄え、内力を補い合うという訓練。」

そう、自分で言っておきながら、魏無羨は、「アハハハハ」と面白そうに、朗らかな笑い声をあげた。

「いや。訓練じゃなくて、“狩り”か」

ニヤニヤしながらも、魏無羨は、藍忘機の反応を求めていた。

隠語を使って、ふざけているのは、照れ隠しという理由もある。

魏無羨と、体の関係を結ぶようになってから、藍忘機は、そんな事にも気づいていた。

「訓練も、狩りもしない」

藍忘機が、きっぱりと言った。

「え~?」

不満げに唇をとがらせた魏無羨に、藍忘機が続けて言った。

「真面目にする」

「ん?」

首をかしげた魏無羨の前で、藍忘機が先に立ち上がると風呂から出た。

そして、風呂脇に置いていた内衣を手にとると、魏無羨の前に立った。

藍忘機は、まだ風呂湯の中にいる魏無羨の腕を取り、立たせると、その背に内衣をかけた。

そして、内衣と両腕で包み込むようにして、魏無羨の体を風呂から抱き上げた藍忘機は、
そのまま魏無羨を横抱きにして、静室の寝所の方に歩き出した。

藍忘機が、これからどうするつもりなのか。

すぐに分かった魏無羨は頬をゆるませた。

「藍湛」

魏無羨が、色香のある、うっとりとした表情で藍忘機の裸体にしなだれかかった。

そして、藍忘機の耳に顔をよせると、囁いた。

「藍二哥哥は、『かくれんぼ』が、とても上手だ」

藍忘機の耳が赤く染まっていくのを見ながら、魏無羨は、フフッと小さく笑った。


藍忘機は、魏無羨の体を寝台の上に横たえると、その上に身をふせた。

「さっきの雪辱を晴らしてやる」

そう、おどけて、藍忘機を迎え入れるように両腕をあげた魏無羨に対し、
藍忘機は、“受けて立つ”と、答えるかわりに、掛布団を引き上げた。

そして、二人の姿をその中に隠すと、
まだクスクスと笑い続けている魏無羨の唇を口づけで塞ぎ、笑いを止めた。


静室の扉は、庭が一望できるほど開け放たれていたが、
藍忘機のはった結界で、部屋に入り込む冷気は遮断されている。

そんな静室の、閨で大きく盛り上がった布団の中で
やがて、甘く囁く睦言と、かすかな喘ぎ声だけが、漏れ始めた。


静室の外では、また雪が降り始めていた。

何もかもを、清らかな結界で隠すように、世界が白くなっていく。


その景色に包まれながら、

恋人達は、ぬくぬくと温かい布団の中で、夢中になって体を重ねあい、
時を忘れたように、二人だけの遊戯に興じていったのだった。





(終わり)




【あとがき】

「道侶編」シリーズの冬のお話です。

裏箱小説(陳情令B)「你有我」の恋人達と、『雪景色』というシチュエーションが同じ「陳情令A」の「忘羨」の二人。

「你有我」は、やるせないだけの読後感にならないようなラストシーンを描いたつもりでしたが、自分でも、切ない気持ちになりました。

こっちの恋人達には、雪の日に、二人だけの時間を、思いっきり満喫して欲しいです。

この話の二人は、日も暮れないうちからイチャイチャを始めているので、おそらく、この後、夕飯を食べ、就寝前に、また、もう1回、イチャつきそう(笑)


【以下、雑記とコメントのお礼】

前回のブログ記事へのコメントをコメント欄で書いてくださった方、ありがとうございました。
初めて、コメントを書いてくださった方、ありがとうございます!

メールアドレスや本名まで書いてくださった方、恐縮です。
知らない人に本名を明かすのは、とても勇気が必要なことだと思います。
そうまでされて、ブログを応援してくださる気持ち、とても嬉しく思いました。

おひとりずつ語りたいことやお返事したいことが、沢山あるのですが、お礼と感謝の気持ちを更新した二次小説に込めました。

季節柄、今の時期にちょうど良いと思った話なので、
「道侶編」シリーズで更新と思っていたプロットを書き下ろしました。

本当は、アニメ「魔道祖師」のシーズン3の予告映像を、とうとう見た。という話や、「ふくまるに癒されるにゃあ」という話も雑記でしたかったです。←してます。

コメントレス的な雑記を数点だけ。(個人的な返事もありますが、全体に向けても書いてます)

・ブログのデータは家で個人的に楽しむためだけの使用でしたら、コピー機でプリントアウトして読んで頂いても大丈夫です。今までも、「みつばのたまて箱」の読者さんで、そうして紙媒体で読んでます♪とコメントくださる方も少なくないです。

・「藍氏双璧」。今では、「そうへき」って打つとだいたい双璧になってますが、間違って「双壁」と変換している箇所もあります。静室←清室、金凌←金陵。寒潭洞←寒譚洞。
多数の誤字がブログに残ってますが、余裕がある時に直しておきます。


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ブログで、いろいろ語りたいことがあります。

ただ、今は、ブログを応援してくれる読者さんへの気持ちや、
みつばの、「陳情令(魔道祖師)」愛を、二次創作活動に打ち込みます。

「みつばのたまて箱」の記事を気にいってくださった方。

みつばの二次小説、「逢月編」のシリーズは、次の話を更新したら、佳境に入ります。(「陳情令」みつばの二次小説シリーズの二人が、結ばれる話)

次回、4コマ漫画になるか、「逢月編」の続編になるか分かりませんが、
「陳情令」みつばの二次創作記事更新まで、また、少々おまちくだい。

励ましと応援、ありがとうございました。


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