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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「バレンタイン記念日2020」です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


検事プリンセスの書き下ろし短編です。

大人向け描写があります。
自分は精神的に大人だと思う方だけお読みください。





バレンタイン記念日2020



「ただいま」

夜遅くに仕事から帰宅したイヌは、
小さな声で言って、自宅のドアを静かに閉めた。

しかし、物音に気付いたらしい妻がリビングから出てきた。

「おかえりなさい。イヌ」

「すまない。遅くなった、ヘリ」

「いいの。寒かったでしょ。早くリビングに入って暖まって」

「ああ、その前にこれを。ハッピーバレンタイン」

そう言って、イヌは手に持っていた花束をヘリに差し出した。

ヘリは、嬉しそうにその花束を受け取った。

「ありがと」

花束の中に、イヌが好きな、そして、ヘリも好きなフリージアの花も入っていた。
いつもの花屋で、購入したのだろう。

「花瓶に飾るわね」

先に歩き始めたヘリがリビングに向かう扉の前で手招きした。

イヌがリビングに入ると、暖房で暖められた空気が体を取り巻いた。
イヌはほっと息をつくと鞄を椅子の上に置いて、周囲を見渡した。

外の空気が冷え込んでいる為だけでなく、部屋の中もやけに静かだった。

「子どもたちは実家に?」

「ええ。今日はあっちでお泊りするんだって。子ども達も喜んで行ったわ」

「そうか…」


バレンタインデーだから、と、ヘリの母親、エジャが気をきかせて、子ども達を預かってくれたのだろう。
それなのに、仕事の都合で帰りが遅くなり、申し訳ないことした、というような表情になったイヌをフォローするように、ヘリがキッチンから言った。

「ママ、今夜は孫たちと一緒に眠れるって、子ども達と同じくらいはしゃいでたわ」

「お母さんに喜んでもらえて良かった」

「ええ。待っていて、すぐに夕飯の用意をするから」

「君の食事もまだか?」

「うん。イヌと一緒に食べようと思って」

「お腹がすいただろう。僕が料理するよ」

「大丈夫。下ごしらえは終わってるの。ほら、海鮮鍋を準備してるわ」

ヘリが、花を生けた花瓶を手にダイニングテーブルの椅子に座っているイヌのところに戻ってきた。
そして、花瓶を置くと、またキッチンの方に戻り、冷蔵庫を開けて、中から下ごしらえした海鮮鍋の材料を取り出し始めた。

イヌは、ダイニングテーブルの上に置かれていた鍋の蓋を開けた。

中に、だし汁が入っている。

材料は食べやすい大きさに綺麗に切り添えられ、皿に盛りつけられていた。

「美味しそうだな」

「海鮮鍋に失敗した時の為にラーメンも用意してるの」

ヘリが悪戯ぽく笑ってラーメンの袋をひらつかせた。

それは、ヘリの冗談で、今のヘリの料理の腕では、海鮮鍋が失敗することなど無かった。

ただ、昔の思い出を含んだヘリの言葉に気づいたイヌも、口元を綻ばせた。

「その時は、僕がラーメンを作るよ」

「キムチも入れてね」

ヘリが言って、イヌが笑った。

そうして、
イヌとヘリは、二人で作った海鮮鍋を堪能した後、キッチンで一緒に片付けをした。

「しかし、静かに感じるな。寝ていても静かだけど、あの子たちが、家の中にいないという事が不思議に感じる」

イヌが言った。

「そうよね。家の中に本当に二人きりっていう感じが久しぶりよね」

「そういえば、君は、今日は酒を飲んでいないな」

「あら、本当だわ。バレンタインデーだからって、奮発して高いシャンパンも買っておいたのに」

「後片付けを終えたら一緒に飲むか?」

「ええ。でも、その前にイヌは風呂に入ってきたら?」

仕事疲れもあって、酒が入れば睡魔が襲うだろう。
ヘリは、そんな気遣いでイヌに風呂を進めた。

「そうだな。じゃあ…」

イヌは、軽くすすいだ最後の皿を食洗器に入れセットした後、ヘリを振り返った。

「一緒に入るか?」

「え?」

ダイニングテーブルを布巾で拭いていたヘリが、顔を上げた。

「久しぶりに。二人きりで風呂に」

微笑んではいるが、真面目な誘い顔のイヌにヘリは無償に照れくさくなった。

もう照れる年でも、付き合いでも、経験でも無いのだったが。

「…いいわよ」

周囲に誰もいない事が分かっていながら、ヘリは、頬を指でかきながら、目を泳がせた。

そんなヘリの顔にイヌが微笑を浮かべると、風呂の準備に向かった。

風呂に湯を入れた後、イヌとヘリは一緒にバスルームに入った。
イヌが先にシャワーを使用している間、ヘリは、花の香りのする泡風呂に入り、泡を手ですくったり、吹き付けたりして戯れていた。

そして、ヘリがシャワーを使用した後、
何とか二人一緒に入れる大きさの風呂の中に半身を沈めた。

「…狭い」

照れ隠しに小さく言ったヘリにイヌが笑った。

「体型も、マ・ヘリ節も変わらないな」

二人の子どもを出産していたが、ヘリの体型は10年前とほとんど変わっていなかった。

「あなたもね」

ヘリは、イヌの脇腹を手でつついた。

イヌの体型も、早朝や休日にジョギングやトレーニングを欠かさなかった成果が表れていた。

夜、ベッドの上で愛を交わしてはいたが、明るいバスルームの中で二人きりで互いの体をまじまじと観察するのは最近では珍しいことだった。


「…傷ももうほとんど目立たない」

ヘリはポツリと呟いて、自分の腹部に手を置いた。

ヘリは二人目の子どもを帝王切開で出産していた。

最初の頃は、ビキニを着ると隠せない手術痕ではあったが、
今では目を凝らさないと分からないくらいに消えかけていた。

泡風呂の中でそれは見えなかったが、イヌがそっとヘリの手に自分の手を重ねた。

傷痕が消えても、体調を崩した時に少し痛みを感じると言っていたヘリ。

命がけの出産で、あの時のことを思い出すたび、イヌは今でも、ここにいるヘリと子どもが無事だったことに感謝するのだった。

イヌは、労りと慈愛の気持ちを込めて、横にいるヘリにキスをした。

軽いキスのつもりだったが、唇を重ねた後、物足りない想いがイヌを支配した。

それは、ヘリも同じだった。

互いの腕を伸ばして、体を絡め合うと、イヌとヘリは抱き合って、今度は深い口づけを繰り返した。

湯で温まった身体が、別の意味で火照りだし、その熱の行き場を探し出した。

「熱いわ…」

ヘリは、囁くと立ち上がって風呂から出た。

その動きに合わせて、キスをしていたイヌも一緒に立ち上がった。
そして、抱き合ったまま、ヘリの体をゆっくり、バスルームの床に押し倒した。

「…こんなところで?」

今は、バスルームだけでなく、家の中に二人きり。
遠慮することなど無いのに、小さな声で囁くヘリにイヌが微笑を浮かべた。

「今しか出来ないところでしよう」

「じゃあ、この後、キッチンに行く?」

おどけて言うヘリに、「それもいいな」とイヌが笑って、ヘリに体をふせた。

床面に背中をつけたヘリが冷えないように、イヌがシャワー栓をひねって、熱い湯を降り注がせた。

「ん…っ」

イヌとヘリは、キスと愛撫を繰り返しながら、狭いバスルームで体を重ね、
ヘリが、ひときわ甘い嬌声を上げ全身を震わせると、イヌがそっと身を離した。

「…イヌ。あなたは、…まだでしょ?」

ヘリが、イヌの顔を手で撫でながら下から言った。

「君もまだ足りないだろ?」

イヌの問いかけに、ヘリが小さく頷いた。

「場所を変えよう」

…もっと思いっきり君を抱ける場所に。ここは狭い。

そう伝えるイヌに、ヘリが「本当にキッチン?」と今度は真面目に聞いて、イヌを笑わせた。

そして、バスローブを羽織り、床に横たわったヘリの身体をもう1つのバスローブで包み抱きかかえると、夫婦の寝室の方に向かった。



「今夜は思いっきり声を上げていいんだ。可愛い声を聞かせろよ」


行為の最中。

そう耳元で囁くイヌの甘い声に煽られて、ヘリはベッドの上で、何度も理性を手放した。


やがて・・・。

ベッドの上で布団にくるまり、くったりと脱力しているヘリの所に、
キッチンに行ったイヌが冷えたシャンパンとグラスを2つ持って戻ってきた。


そして、ベッドに腰掛け、シャンパンをグラスに注いで、1つをヘリに渡した。

ヘリは、身を起こし、ベッドのヘッドボードの枕に背を預けると、シャンパングラスをイヌの方に掲げた。

「私たちの何度目かのバレンタイン記念日に」

「おおざっぱだな。ちゃんと回数くらい覚えておけ。記憶力がいいんだから」

「あなたが今まで何をしてくれたかは、ちゃんと覚えてるわ」

そう言って、ヘリはイヌとグラスを合わせると、美味しそうにシャンパンを口に含んだ。

「あなたへのバレンタインの贈り物。さっき渡しそびれちゃったけど、リビングに置いてあるの。ジョギングする時に着るパーカー。私がデザインしたの。そして、私とお揃い」

「ピンク色じゃないよな?」

「それは、見てのお楽しみ」

そう、悪戯っぽく笑うヘリにつられて、イヌは苦笑を浮かべた。

「僕からは、君の欲しがっていたバッグを。注文していたが、今日に間に合わなかった」

「いいの。待ち遠しく思うわくわく時間が長くなるから。それに、そのバッグで仕事をするのも楽しみ」

「君の新しい相棒と、仕事を一緒に頑張ってくれ」

「ええ」

イヌとヘリは再び、シャンパングラスを合わせると、中身を飲み干した。


「…イヌ、私、もう、眠い…」

あくびをしたヘリは、トロンとなってきた瞼を必死に開けていた。

「眠ればいい」

「でも、シャンパン、まだ1杯しか飲んでない」

「明日、飲めばいい。残しておくから」

イヌより早く帰ってきてはいたが、最近のヘリも仕事が多忙だった。

疲れのたまった週末で、さらに平日の夜より、“ちょっと激しい運動”をしたせいで、
睡魔が早くに襲ってきたのだろう。


「明日は休日だ。ゆっくり休め」

「…イヌは?」

「僕は、少し仕事をしたら寝るよ」

「無理しないで」

「運動した後、体をクールダウンしてから寝る理由もある。そんなに時間はかからない」

「うん…」

「明日は、何時頃に子ども達を迎えに行けばいいのかな?」

「昼頃でいいって、ママが。そして、実家で一緒にランチを食べましょうって」

「お母さんの手作りのご飯か。楽しみだ」

「きっと、ママは、イヌの好物もいっぱい作るから覚悟しておいてね」

ヘリは、ニッコリと笑うと、また、あくびをした。


「…おやすみなさい…イヌ」

シーツの上に沈むように横たわったヘリに、イヌが布団をかけた。

そして、ベッド脇のサイドボードの上のランプの光を常夜灯にした。

ヘリの目はすでに閉じられていた。


「おやすみ。ヘリ」

イヌは、ヘリの額にキスを落とした。

そして、常夜灯の灯に照らされた、ヘリの寝顔を見つめ、優しい微笑みを浮かべた。



「今年も、君と一緒にバレンタインを過ごせて嬉しいよ」


イヌの囁きが夢路に入ったヘリに届いたかのように、ヘリがフフッと小さく笑った。



(終わり)



「検事プリンセス」ファンの読者さんへ。

「ゲレンデへいこう」間に合いませんでした。ごめんなさい。
代わりに、2020年のバレンタイン(リアルタイム)のイヌ×ヘリの物語を書き下ろしでお届けします。

もう、4コマ漫画バージョンやパラレル話でほのめかしていたので、未来の話の完全ネタバレになってます。

イヌとヘリは結婚していて、子どもは二人。(みつばの二次小説の世界の設定)
そして、これも、未来話でほのめかしていたので、もう書いてしまいますが、
みつばの二次小説の中で、イヌは仕事を独立しています。
でも、ドラマに出てきた法務法人「ハヌル」には戻っていません…という設定です。

ドラマ本編の16話で就職した事務所をどうして辞めたのか?や、どういうところで働いているかの理由は、二次小説を更新出来ていたら、「ゲレンデへいこう」の後の長編シリーズ3話の中で徐々に出てくる予定でした。

この「バレンタイン記念日2020年」の話は、みつばの「検事プリンセス」二次小説では、最終回直前あたりの話になります。

予定していた二次小説の最終回は、10年後の話だからです。

みつばの二次小説の世界では最終回と最終話があって。
今までに雑記でも書いてましたが、もう。本当にみつばが「検事プリンセス」の話を、これ以上書けません!ってなった時、最終手段で、この2話と結婚式の話は最後に更新したいです。

独身時代のラブラブなイヌ×ヘリとは違う雰囲気です。
10年後…結婚して父母になった中年のイヌ×ヘリではありますが、変わらず絆の強い美形カップルだと思っています。

このイヌ×ヘリになる前にいろんな事があるのですが(みつばの二次創作の世界では)
先に、未来の話のイヌ×ヘリを、ほんの少しお見せしました。

もうシリーズの流れに関係なく、イヌ×ヘリ話は、書けるものをアップするかもしれませんが、「検事プリンセス」、まだ好きな方がいれば読んでくださいね。

それでは、これを読んでいる皆さまも楽しいバレンタインデーをお過ごしください♪

さあ、みつばも今から、家族にばら撒くのと、自分が食べるチョコを買いに行こう(笑)


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