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中国ドラマ「陳情令」、みつばの二次小説「邂逅」(5話)です。

二次小説を読む注意点、コメント記入、「陳情令」の他の二次小説も
「陳情令」二次小説INDEXページからお願いします。


「陳情令」の登場人物・名称紹介のページはこちらから(名称、説明、更新しました)

とくに初めてこのブログにいらした方は注意点を一読してから
二次小説をお読みください。

「陳情令」は現時点、日本語翻訳未公開のドラマです。
原作「魔道祖師(作者):墨香銅臭」、アニメ「魔道祖師」をご存じない方。
これから見る予定の方は、ネタバレがありますのでご注意ください。

二次小説はドラマ50話最終回後の話になります。
また、この小説にはBL(男同士の恋愛)描写があります。
そのあたりが受け入れられる方のみお読みください。


※この話は「」の続きになります。


邂逅(5話)




清室の門から、魏無羨は藍忘機のそばまで歩いて行った。

近くに寄ると、いつもと違う藍忘機の様子がはっきりと感じ取れた。

それは、他の者には分かりにくい、いつもそばにいた魏無羨だからこそ気づいた変貌だった。

藍忘機の顔はいつも以上に白かった。
そして、琥珀色の瞳を取り囲む、いつもは澄んだ白眼は血走ったように濁っている。
目の淵はうっすらと朱に染まり、赤い唇の艶は、ややくすんで見えた。

長いまつげの陰影に伏せられた目。
かたくなに感情を隠している顔は、いつも以上に何を考えているのか分からない。

一見、普段と変わらないように見える氷山。
しかし、いつ雪崩を起こすか分からない危険を孕んでいる。

静かに立って魏無羨を見ている藍忘機の目に、何故かそんな雰囲気を感じた魏無羨は、
無意識に自分が狼狽する意味も分からずに、おずおずと藍忘機の顔色を伺った。

…俺が門限に遅れたことを怒っているのだろうか。

魏無羨がそう考えた時、藍忘機が再び口を開いた。

「一晩中、どこにいたのだ?」

「え?」

魏無羨は、昨晩、空師の家で藍忘機に思念話を込めた人形符を伝達符にして送っていた。

「俺の伝達符を見てない?」

「私が伝達符を受け取ったのは、昨晩の子の刻(23時~1時)だ。それから何をしていた?」

確かに送ったのは子の刻ではあったが、いつもなら、藍忘機は必ず就寝している時間だった。てっきり朝起きた時に伝達符を目にするとばかり思っていた魏無羨は驚いた。

「伝達符の気配で起こしちゃった?」

「…送った親子の家は遠いところだったのか?」

魏無羨の問いには答えず、藍忘機がさらに尋ねた。

「ああ、まあ、ここからだと徒歩で1刻(2時間)以上はかかる場所だったかな」

魏無羨は少し考えた後答えた。

仙剣移動であれば、おそらくすぐの場所だっただろう。
しかし、魏無羨は今仙剣を所持していない。

「裏街道で屍に追われた親子は逃げているうちに道に迷って、家からかなり離れてしまったらしい。父親の方は足を怪我していたから帰宅に時間がかかった。応急処置をして足の治療は家についてから行ったよ」

「怪我の具合は大丈夫なのか?」

「ああ、傷は深めだったが、闇で出来た怪我じゃない。適切な処置をして、姑蘇藍氏の軟膏薬も渡してきたから、すぐに回復するだろう」

そう説明しながら、魏無羨は、長時間歩いたせいで汗ばんだ頭を手でかきながら言った。

「魏嬰、君も怪我をしている」

藍忘機が手に持っていた仙剣の柄先を魏無羨の腕の方に向けて言った。

「ん?」

藍忘機が示した方を魏無羨が見ると、上げていた腕に切り傷があるのが見えた。

手首と腕に巻いていた半手甲帯は、空師の男の手当に使うために取っていた。
傷は、むき出しになっていた魏無羨の腕に、屍傀儡の犬がとびかかってきた時に出来たものだった。

かすり傷だと気にしていなかった魏無羨だったが、藍忘機は目の色を変えると、つかつかと魏無羨に近寄った。そして、魏無羨の腕を手に取ると、真剣なまなざしで傷を見つめた。

「何で出来た傷だ?」

「屍に引っかかれただけだ。邪気も触れてない。こんな傷、舐めとけば治る」

何でもないという風に、袖口を下ろそうとした魏無羨だったが、藍忘機の手が離さなかった。

藍忘機は仙剣を後ろ背に差すと、空いた手で懐から小さな器を取り出した。

それは、弟子達が闇狩りに出かける時に持たされる姑蘇藍氏の軟膏薬に似ていた。
魏無羨も今回の闇狩りに行く前に支給され持っていたのだったが、怪我をした空師に器ごと渡していた。

藍忘機は器から軟膏薬を指ですくうと、魏無羨の傷をそっと撫でた。

軟膏薬が触れた箇所から、すでに傷が癒えていく。
魏無羨はそれを信じられないような目で見つめた。

「すごい。藍湛」

薬の効き目に感動した魏無羨は、自分の腕の傷を何度も別角度から眺めた。

「これも姑蘇藍氏の秘薬か?いつもの軟膏薬より効き目がもっといい気がする」

魏無羨の感嘆に、「これは私が調合した」と藍忘機が言った。

「藍湛が?」

「ん。君が腹に傷を負った時も使用した」

藍忘機が言ったのは、魏無羨が金麟台で金陵に剣で刺された時の話だった。

…あの深い傷の治りが早かったのは、そういうわけだったのか。
さすが含光君。薬を作る腕も超一流だな。

納得しつつ、尊敬の眼差しで見つめる魏無羨に藍忘機が伏し目がちになって、器の蓋を閉めると、魏無羨に手渡した。

「持っていなさい」

「え?俺にくれるのか?」

頷く藍忘機に、魏無羨は「ありがとう」と喜び勇んだ礼を言うと軟膏薬の器を自分の懐に入れた。
そんな魏無羨を一瞥した後、藍忘機は、今度は己の外衣の前身頃を開いた。

「君に渡すものが他にもある」

そう言って藍忘機は腰帯に下げていた2つの通行玉礼の内の1つを取って、魏無羨に差し出した。

「これを」

通行玉礼。
これさえあれば、たとえ雲深不知処の門に結界があっても、門限を過ぎても、自由な時間に雲深不知処内外を行き来出来た。
雲深不知処の中で、藍忘機、藍曦臣、藍啓仁、そして一部の重役だけが持つことを許されている霊玉。

「いいのか?」…俺が持っていて。

手にする前に、真面目な顔でそう問う魏無羨に藍忘機は頷いた。

「君の物だ」

「俺の、通行玉…」

魏無羨は、藍忘機から通行玉礼を受け取ると、不思議な力を感じる玉をギュッと握りしめた。

「うん。これから使わせてもらう」

そう言って、魏無羨が自分の腰帯に通行玉礼を下げ終えるのを見守った後、
藍忘機は、背に差していた仙剣を再び手に戻した。

「君は、今日は闇狩りの予定もない。家でゆっくり休むといい」

藍忘機が言った。

「藍湛は?」

「私は、これから所用で雲深不知処の外に出かける」

「泊りで?」

「場合によれば、そうなる」

「そっか…」

「魏嬰、私に何か話したいことがあるのでは無いか?」

思案したように俯き加減になった魏無羨に藍忘機が尋ねた。

…本当は、藍湛に話したいことや聞きたいことがある。

魏無羨は、藍忘機の顔を見ながら思った。

夷陵老祖の術が不完全に施された犬の屍傀儡のこと。温寧のこと。…噂になっている婚姻話のこと。

しかし、温寧のことは藍宗主に相談すれば解決するとして、犬の屍傀儡のことを藍忘機の耳に入れるかどうかを躊躇していた魏無羨だった。

…普段から自己管理にも厳しい藍湛の具合が悪く見えるのは、さすがに疲れが出ているからだ。
よほど多忙なのだろう。仕方ない。藍湛は仙督についたばかりなんだ。
しなければいけない事や考えなければいけないことも沢山抱えていることだろう。些末なことで手や頭を患わせてはいけない。

…それに、これは、俺が解決しなければいけないことだ。

そう考えた魏無羨は、「俺が言いたいのは…藍湛もちゃんと休んでくれってこと。少し顔色が悪いぞ」と言った。

魏無羨の言葉に藍忘機は、何か言いたげな目で口を開きかけた。
だが、思い直したように目を伏せると「…行ってくる」と言って、魏無羨に背を向けた。

その背が何故か寂し気に見えた魏無羨は思わず「藍湛!」と大声で声をかけた。

「門限までに帰れなくて、昨日の約束を守れなくて、ごめん」

魏無羨の声に、藍忘機は足を止め、少しだけ振り返った。

「…謝罪は昨晩も聞いた。君が無事だったのならそれでいい」

そう言うと、藍忘機は再び足を進め、清門から出て行った。

藍忘機の背を見送った魏無羨は、藍忘機の姿が見えなくなると、清室の方に足を向けた。

ほぼ一晩中、歩いていたため、全身が汗ばんでいた。
着替えをする為、清室に入ろうとした魏無羨は、濡れ縁に風呂桶が出ていることに気づいた。
濡れ縁に上がり、魏無羨は風呂桶を覗き込んだ。
はられていた湯に手を入れると、少しぬるく感じるが温かい。

…藍湛が朝に風呂に入っていたのかな?

そう考えながら、魏無羨は衣服を脱ぎ捨てると、風呂の中に入った。

風呂桶の近くに置いてあった皀莢の莢(さや)(西海子:サイカチ※古代で石鹸、シャンプー代わりに使用されていた)を泡立て、髪の毛を洗い、体も清めると魏無羨はさっぱりした気分で清室に入った。

衣の替えを取るために衣裳箪笥に行こうとした魏無羨は、ふと何かの違和感に気づいて足を止めた。

…え?

目の端でとらえた光景を確かめる為、魏無羨が振りかえると、いつも藍忘機が座って茶を入れている座卓の上に、天子笑の甕が2つ置いてあるのが見えた。
藍忘機は酒を飲まない。

魏無羨は座卓に近づくと天子笑の甕を持ち上げた。
2つとも未開封の状態で、中には酒が満たされている。

「これって…」

魏無羨は、呆然と呟いた。

そして、ある事に思い至って、もう1度、手に持った天子笑の甕を驚きの目で見つめた。

昨日の夕方、魏無羨が仲英と酒を飲んでいた時に偶然会った藍忘機は「用事がある」と言っていた。

その用事というのは仕事の一環で、だから、藍忘機は雲深不知処に戻るには遠回りになる街に来たのだと魏無羨は思い込んでいたのだったが。

…用事って、まさか、藍湛は、この天子笑を買う為に街に寄っていたのか?俺のために?
だから、金麟台に一緒に行った共の者たちは先に帰して、一人で街に来ていたのか?
もし、そうだったら藍湛が一人で街にいたことも合点がいく。
しかし、本当にそんな理由だったのなら…。

『藍湛!明日帰ったら、夜には一緒に酒と茶を飲もう』

そんな、たわいもなく自分が言った約束の為に、藍忘機がしてくれた事を想うと、魏無羨は、胸の奥がジンっと熱くなるのを感じた。

更に、魏無羨は、ハッとなって濡れ縁に置かれた風呂桶の方を見た。

…もしかして、藍湛は、俺が伝達符を送った時もまだ起きていて俺の帰りを待っていた?
そして、伝達符の思念話を読んだ後も心配してずっと起きていたのか?
俺がいつ戻っても入れるように、風呂湯も、何度も沸かして入れなおして…。

そんな事を想像した魏無羨は、いたたまれない想いになって俯いた。

それらは魏無羨の勝手な想像ではあったが、目の前にある天子笑の甕だけは、まぎれもない事実を物語っていた。

『君が無事だったのならそれでいい』

去る前、謝罪を述べた魏無羨にそう言っていた藍忘機。

「…ありがと。藍湛」

…藍湛に次に会ったら面と向ってそう伝えよう。

そんな事を思いながら、魏無羨は、天子笑の甕にむかって小さく囁いた。

そして、天子笑の甕をそっと座卓の上に戻した魏無羨は、
休む前に、取り急ぎやらなければならない事を先に済ませることにした。

温寧の件だった。

知らなかったとはいえ、所有者のいる山から木を持って行ってしまった。
温寧の“鬼将軍”という称号は夷陵老祖の屍傀儡として世間では認識されている。今は魏無羨から離れて一人立ちをしている温寧ではあったが、今回の件は自分にも責があると感じていた魏無羨だった。

温寧は生前、姉の温情に守られるように生きていた。
そして、魏無羨が屍傀儡として復活させた後、共に暮らしていた時に様々な事を教えてはいたが、世情から離れた乱葬洞の村にいたため、まだ世間慣れしていない部分もあったのかもしれない。

そして、この件が大ごとになって、闇狩りの依頼にまで発展する前に藍宗主には知らせるべきだと魏無羨は考えていた。

魏無羨は、衣服を着こむと清室を出て、藍宗主である藍曦臣の元を訪ねた。

藍曦臣は、雲深不知処内の修行場で門下生に剣術の指南中だった。
しばらくして、近くで待っていた魏無羨に、指導を終えた藍曦臣がにこやかな笑みを浮かべて近づいてきた。

「魏公子。お待たせしました」

藍曦臣に稽古をつけてもらっていた門下生たちが魏無羨の横を汗だくでよろよろと通りすぎる中、藍曦臣は通常と何一つ変わらない、爽やかな、いでだちだった。

藍曦臣は、魏無羨の腰帯に下げられた通行玉礼を一瞥すると、またにっこりと微笑んだ。

「忘機がお渡ししたのですね。魏公子に通行玉を差し上げるのが遅くなって申し訳ありませんでした。それまでご不自由されていたのでは無いですか?」

「いえ、不自由なことはありませんでした」

…昨夜までは。と、心の声は出さずに魏無羨が答えた。

「お心づかいありがとうございます。沢蕪君」

藍曦臣は頷くと、「お話は部屋で聞きましょう」と魏無羨を促して歩き始めた。

藍曦臣の自室「寒室」に入ると、魏無羨は昨日の闇狩りの報告の時と同じように座卓の前で藍曦臣と対面で座って、昨夜の温寧の件の話を切り出した。

そして、他にも起こったことを一通りと、温寧がしたことに対する釈明も含めて説明し終えた魏無羨が言った。

「温寧が持っていった木の代金は、俺が次回支給される闇狩り報酬から引いてください」

「え?」

驚きの表情を浮かべた藍曦臣に魏無羨が気まずげに続けた。

「すみません。実は今、金をほとんど持っていないのです。藍湛からもらった銀を最近、全部使ってしまっていて…」

温寧の取った木を弁償するつもりでいた魏無羨だったが、財布がわりの巾着の中には銀どころか、銭すらほとんど残っていない状態だった。

「それは、さぞお困りでしょう。どうぞ、魏公子の当面の資金にこちらをお使いください。これで不足でしたら、また欲しい分をおっしゃってください」

藍曦臣がそう言って、自分の財布を差し出すのを魏無羨は慌てて辞退した。

「大丈夫です。大丈夫です。俺のこずかいのことは藍湛に話して、また貸してもらいます。とりあえず、温寧が損害を与えた分は姑蘇藍氏で…沢蕪君にたてかえて頂き、先方への説明と支払いをお願いすることは出来ますか?」

「ええ。その件はご安心ください。山の所有者の方には、私の方で対応しておきます。もちろん、温公子のことも他の者には伝えずに対処します」

「ありがとうございます」

魏無羨は、ほっと内心で息をつくと、藍曦臣に感謝の意を示すように揖礼した。

「それにしても、魏公子には大変な夜でしたね。通りがかりで屍に追われた人をお助け出来たのは良かったですが」

そう労いの言葉をかける藍曦臣に、魏無羨は、懐から犬の屍傀儡がはめていた首輪を出して見せた。

「あの後、親子が会ったという老婆の屍には遭遇しませんでしたが、これは、犬の屍傀儡がしていた首輪です。この飾りの図は、どこかの家紋のように見えるのですが、沢蕪君に覚えはありませんか?」

藍曦臣は、魏無羨から首輪を受け取ると、飾りに刻まれた図をしげしげと眺めた。
そして、少し眉をひそめた。

「これは…」

「知っていますか?」

「…いえ」

藍曦臣が固い表情で答えた。

「確信はありません。少し調べておきますので、魏公子、この首輪をしばらくお借りしてもよろしいですか?」

「はい」

藍曦臣君は、部屋にあった封印術が施された箱の中に首輪を仕舞った。

魏無羨は、藍曦臣のそんな姿を眺めながら、犬の屍傀儡の首輪の図に沢蕪君が何らかの心あたりがあることを察した。

作業を終え、席に戻った藍曦臣は、「他にも魏公子からお話はありますか?」と聞いた。

「いえ、報告と相談は以上になります」

そう答えた魏無羨を藍曦臣はジッと見つめた。

「魏公子が今朝、雲深不知処に戻られた時、忘機と話をしましたか?」

藍曦臣が尋ねた。

「少しだけ。屍に追われて怪我をした人を家まで送ったという話くらいです」

温寧と犬の屍傀儡の話はしなかった。

それに、昨日、藍曦臣と話をしていた、なぜ藍忘機が仙督就任式を延期したのか?や、なぜ魏無羨をすぐに迎えに行ったのか?という理由もまだ聞いてはいなかった。

「忘機から仙督に関わることで何か聞いていませんか?」

「仙督のこと?いえ、藍湛はとくに何も言ってませんでした」

きょとんとする魏無羨に藍曦臣は、「忘機は話していないのですね」と、固い表情で頷いた。

「では、私から魏公子のお耳に入れたいことがあります。忘機が魏公子に話をしなくても魏公子には知っておいて頂きたいのです。」

「…はい」

急に深刻な雰囲気になった藍曦臣に魏無羨は内心驚きつつ、神妙な面持ちで身構え耳を傾けた。

それからの藍曦臣の話は魏無羨の想像を絶する物だった。

「実は、忘機を仙督の座から廃しようとしている者たちが動き始めています」

…え?

「それは…仙督の藍湛を害しようと画策している者がいるということですか?」

魏無羨の脳裏に、雲深不知処で会った聶懐桑の話がよみがえった。

“組織の上に立つ者は、胸に誰かの仙剣が突き刺さるかもしれない、という事態が起こる確率がただの仙人でいる時より高いゆえ”

藍曦臣がかぶりを振った。

「いえ、そこまでのことは起こさないかもしれません。
ただ、この話は単なる噂ではなく、確実な筋から得ている情報です。
忘機が仙督についてから、もちろん、そういうことは忘機も私も想定していました。
なので、心づもりも出来ています。ただ、忘機のそばにいる魏公子にも、私は知っていて欲しかったのでお話しました」

無言で頷く魏無羨に藍曦臣が続けた。

「忘機は仙督ではありますが、姑蘇藍氏の含光君であり、藍家の次男で、私の弟です。私は藍氏の宗主としてだけでなく、大切な彼を守りたいという気持ちからも、この件を魏公子にお伝えしました。
気にしすぎることはありません。忘機はあの通り、精神も肉体もとても強い仙術使いです。ただ、忘機に関すること、魏公子には、心にとめて頂けたら、と私は考えます」

「…はい」


魏無羨は、再び、藍曦臣に静かに頷き返しながらも、
膝に置いていた両手を無意識に強く握りしめていた。



(終わり)





タイトルは変わりますが、シリーズ話は、まだ続きます。
「邂逅」のあとがきは又後日に。

ブログへの拍手、拍手コメントありがとうございます!
中国ドラマ、男女ロマンス物も他にも気になっているドラマがいっぱいあります♪
余裕がある時に視聴します。万一はまると大変だから、今はちょっと自制中。
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みつばの二次小説を読んで頂きありがとうございました。
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