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中国ドラマ「陳情令」、みつばの二次小説「姑蘇藍氏の月例会」2話です。

二次小説を読む注意点、コメント記入、「陳情令」の他の二次小説も
「陳情令」二次小説INDEXページからお願いします。


「陳情令」の登場人物・名称紹介のページはこちらから(名称、説明、更新しました)

とくに初めてこのブログにいらした方は注意点を一読してから
二次小説をお読みください。

「陳情令」は現時点、日本語翻訳未公開のドラマです。
原作「魔道祖師(作者):墨香銅臭」、アニメ「魔道祖師」をご存じない方。
これから見る予定の方は、ネタバレがありますのでご注意ください。

二次小説はドラマ50話最終回後の話になります。
また、この小説にはBL(男同士の恋愛)描写があります。
そのあたりが受け入れられる方のみお読みください。


※この話は「帯他回家」の続きになります。



姑蘇藍氏の月例会(2話)




「忘機は所用で出かけています。叔父の部屋にはいません」

歩きながら、魏無羨の心の先を読んだように藍曦臣が言った。

「ただ、叔父が魏公子と話をすることを忘機には伝えてあります。忘機はいませんが、私も同席するので心配はありませんよ」

にこりと微笑む藍曦臣の顔に、魏無羨も微笑で応えると頷いてみせた。

藍啓仁と会うのに、とくに緊張も恐れも無い魏無羨だった。
魏無羨の滞在には、すでに藍忘機や藍曦臣が説得にあたっていた事も知っている。
ただ、乱葬洞で藍啓仁と直接話をしてからの状況も変っている。
過去の事や、夷陵老祖としての印象が、藍啓仁の中でどう変化したのか気になっていた。

魏無羨は、藍曦臣と連れだって、藍啓仁の部屋に向かった。

温氏の襲撃を受けてから修復をしたという藍啓仁の部屋「松風水月」は、かつて魏無羨が修習生の頃に入った場所と同じ位置にあった。
あまり細かい点までは記憶になかったが、部屋の中も昔と変わらないように感じた魏無羨だった。

「叔父上、魏公子をお連れしました」

魏無羨と藍曦臣が部屋に入ると、座卓の前に座って瞑想していた藍啓仁が目を開けた。

ジロリと見られながらも、魏無羨は物怖じせずに、藍啓仁に拝礼した。

「先生、ご無沙汰しております」

御無沙汰というほど、会っていなかったわけでは無かったが、
そう言う魏無羨に藍啓仁はただ「座りなさい」と低い声で前面の席を勧めた。

「はい」

魏無羨は、丁寧な所作で座卓を挟んで藍啓仁の前に座った。

藍曦臣は藍啓仁と魏無羨の間に入るような位置に腰を下ろした。

藍曦臣が3人分の茶湯を用意している間、部屋の中にはしばし沈黙が流れていた。

魏無羨は、座ったまま背筋をのばし目の前の藍啓仁を見つめていた。

藍啓仁の方も、魏無羨の心身の深くまで観察するような眼光するどい目を向けて座っていた。

藍曦臣が茶を淹れた湯呑を藍啓仁と魏無羨の前に置くと、藍啓仁がようやく口を開いた。

「献舎されたそうだな」

それは、疑問でも確認でも無く、話の伏線なのだろう。

「はい、そうです」

魏無羨は頷いた。

「莫玄羽という男に献舎されて蘇りました」

すでに藍啓仁が知っているであろう情報をあえて魏無羨は伝えた。

「うむ・・・」

藍啓仁は口下の顎髭を手で撫でた後、両方の手を添え、目の前の湯呑を口に運んだ。

そして、茶を口に含んだ後、湯呑を置いて魏無羨を再び見た。

「魏嬰」

魏無羨を魏嬰と呼ぶのは、今のこの世では藍忘機だけだった。
しかし、前世においても、藍啓仁には魏嬰と呼ばれていたことを魏無羨は思い出した。

「君は何故、姑蘇藍氏に来たのだ?」

いきなり核心に迫った藍啓仁の問いに、魏無羨は覚悟していたように即答した。

「藍忘機がいるからです。その藍忘機に来ないかと誘われました。俺に断わる理由はありません」

「・・・・・・」

まっすぐに見つめている魏無羨の深淵を探るような目で藍啓仁は黙って見つめ返していた。

藍曦臣はそんな藍啓仁を見た後、魏無羨の方に目を向けていた。

何かあれば仲裁に入る構えの位置にいる藍曦臣だったが、今は黙って二人の動向を見守っているようだった。

「・・・君に関しては数々の誤解があったようだ」

藍啓仁が再び口を開いた。

「その点において、かつて姑蘇藍氏一門が君にしたことは許しがたいのでは無いか?」

もちろん、過去のことに関して、それは姑蘇藍氏一門だけの所業では無かった。
だが、仙門一丸となって魏無羨、夷陵老祖を倒そうとした事実は同じだった。
その仙家に身を寄せることに恨みも躊躇いも無いのか?と藍啓仁は魏無羨に問うていた。

魏無羨は静かにかぶりを振った。

「すべて忘れたとは言えません。でも、もう今の俺にはどうでも良い話です」

「どうでも良いだと?それは本心で言っているのか?」

驚いたような藍啓仁に魏無羨は真面目に頷いた。

「あの時の黒幕が誰であり、何をしたのかも、もう白日の下にさらされました。
それで十分です。今後は新しい魏無羨としての人生を生きたい。そう考えています」

「・・・うむ」

藍啓仁はまた何やら考え込むように顎鬚に手をやった。

「忘機は君の雲深不知処での滞在を望んでいると言っている。ここにいる藍曦臣もそう私に言った。私は、君が今後、甥たちと姑蘇藍氏に脅威や被害を与えないと約束するなら滞在を許可する」

すでに、滞在の許可を藍忘機に伝えていた藍啓仁ではあったが、
眼の前で、改めて、魏無羨から、口約をとりつけたいのだろう。

藍啓仁の思惑に魏無羨は納得すると、力強く、コクリと頷いて見せた。
そして、3本の指を掲げた。

「誓って、お約束します」

魏無羨の言葉に、聞いていた藍曦臣も頷いた。

「魏公子。今後、姑蘇藍氏の宗主である私も忘機と共に魏公子の身元保証人になり、他の仙家の者たちにもそう伝えます。どうか安心して滞在してください」

姑蘇藍氏の有力者の藍啓仁が認め、
仙督と姑蘇藍氏の宗主が保証人となった魏無羨の雲深不知処滞在に異を唱える者は出ないだろう。

それに、もし、他の仙門の中に夷陵老祖をまだ恐れたり、排除しようとする者がいたとしても手を出すことは出来ない。それくらい、魏無羨の身柄は姑蘇藍氏の中において確固たる守りを受けることになったのだった。

藍忘機から聞いてはいたが、今、藍啓仁と藍曦臣に、それを確実なものとして伝えられたことに魏無羨は、不思議な気持ちになっていた。

居場所が出来たという安堵感が胸の内に広がっていく。

魏無羨はホッと吐息をつくかわりに、藍啓仁と藍曦臣に深く拝礼した。

「ありがとうございます」


魏無羨の拝礼に藍曦臣は微笑を浮かべ、藍啓仁は微かに頷くだけの反応に留めた。

「では、茶を飲んだら下がりなさい」

藍啓仁がそう言った。

魏無羨は沢蕪君が淹れてくれて、まだ少し熱めの茶を一気に喉に流し込むと立ち上がり、
再び、藍曦臣と藍啓仁に拝礼すると、藍啓仁の部屋から出て行った。


部屋から出た魏無羨は、歩きつづけ、屋敷の外に出ると、ようやく吐息をついた。

大きく伸びをしたい気分だったが、門下生たちが物珍しげに魏無羨を見ている場で、それをすることもはばかられた。

今は、魏無羨が何をやっても姑蘇藍氏内で注目の的なのだろう。

…今に飽きるだろうさ。これからもずっと目にすることになるのだから。

そう思い、魏無羨は、堂々と大手を振って、闊歩するように清室に戻ろうとした。

そんな魏無羨を追いかけてきたように、後ろから魏無羨を呼ぶ藍曦臣の声がかかった。

「魏公子」

「沢蕪君?まだ何か?」

魏無羨は後方から歩いてくる沢蕪君を待つように立ち止まった。

「ええ、忘機から伺っていた件です。魏公子が闇狩りに赴きたいと。今後の姑蘇藍氏の闇狩りの予定にあなたも加えて良いかお聞きしたかったのです」

「もちろんです。藍宗主の許可が頂けるのでしたら、ぜひお願いします」

「分かりました。私も魏公子のお力をお借り出来るなら心強いと考えています。闇狩りの日程や構成員は、叔父上と忘機にも相談しますが、決定したら月例会の時にお知らせいたします」

「月例会、ですか?」

…姑蘇藍氏の会合かな?

そう想像しながらきょとんとする魏無羨に藍曦臣が微笑んだ。

「ここでの催し事などは、また今度詳しく説明しますが、これから一番早い月例会は3日後の夕方に行われる予定です。そこで私の口から魏公子を皆に紹介するつもりなので、魏公子に他にご用事が無ければ是非参加してください」

今のところ、何の予定も無い魏無羨だった。

「はい」と魏無羨が返事をすると、藍曦臣は話し終えたように、頷いた後、立ち去ろうとした。

そんな藍曦臣に今度は魏無羨が後ろから声をかけた。

「沢蕪君、あの、藍湛は今どこに出かけているのですか?」

「忘機は近隣の仙家に仙剣で出かけています」

「一人でですか?」

「いえ、数人の重役たちと共に行きました」

藍曦臣の答えに、魏無羨は、藍忘機の用事というものが、仙督就任に関わる事だと理解した。
一人、納得したようにうつむき加減になった魏無羨に藍曦臣は優しい顔を向けた。

「忘機の事が気になりますか?」

「ああ、はい」

魏無羨は慌てて顏を上げると、じっと見つめている藍曦臣の視線からなぜか逃げたい気持ちになって目を泳がせた。

「もちろん、気になります。…友達ですから」

「友達、だからですか」

藍曦臣が訳知り顔で頷くと、魏無羨を労わるような優しい笑みを浮かべた。

「忘機も自分を気遣ってくれる人を持って嬉しいでしょう。どうか、これからも忘機の力となってそばにいてあげてください」

「…はい」

魏無羨は返事をして拝礼すると、藍曦臣のそばから立ち去った。

その後、魏無羨は清室に戻って、しばらく昼寝を貪った。

それから、夕時の鐘が鳴り響く頃、下に降りて、姑蘇藍氏の門下生たちと一緒に食堂で夕食を食べた。

魏無羨が夕食を食べ終わり、再び清室に戻っても、そこに藍忘機の姿は無かった。

魏無羨は腰帯にさしていた陳情を取り出すと、清室の濡れ縁に腰かけて、藍忘機が作ったと言っていた曲を弾き始めた。

…藍湛は、今だにこの曲の題名を言ってくれない。
自分で作ったのだから、当然、題名は考えてあるはずなのに。
こんなにいい曲なのに、名前が無いなんてかわいそうだ。
やっぱり、俺が考えて決めよう。

そんな事を思いながら、魏無羨は旋律を奏でていた。

曲が終わりそうな頃、魏無羨は微かに清室の門外から聞こえる足跡を耳にして笛の音を止めた。

笛を口から離し、しばし、門のところに目を向けていた魏無羨の瞳に、白い衣の男の姿が映った。

…藍湛。

「藍湛、おかえり」

魏無羨の言葉に、門から入ってきた藍忘機がやわらかい表情を浮かべた。

「魏嬰」

魏無羨は、濡れ縁の手すりをぴょんと飛び越えると、藍忘機の近くまで駆け寄った。

「沢蕪君から藍湛は仙剣で別の仙家に行っていると聞いた。疲れただろう?」

藍忘機は小さくかぶりを振った。

「魏嬰、君は今日、叔父上に会ったと兄上から聞いた」

「うん」

「大丈夫だったか?」

「藍湛、何の心配?もちろん、何の問題も無かった」

魏無羨が言った。

「夷陵老祖の身柄は姑蘇藍氏が預かったと言われただけだ。俺はこれで正式に姑蘇藍氏の客人として認められた」

そう楽しげに言う魏無羨に、藍忘機は「まだだ」とかぶりを振った。

「3日後にある月例会で、姑蘇藍氏門下生全員の前で君の話をする。その時に皆の承認を得て、君は正式に姑蘇藍氏に迎えられることになる」

「え?姑蘇藍氏全員に承認されないと駄目なのか?」

沢蕪君も藍啓仁もそんなことを一言も言っていなかった。
魏無羨の驚きに藍忘機は「心配しなくていい」と言った。

「叔父上と兄上が認めたことに、他の者が異を唱えることはまず無い」

「・・・なんだ。藍湛、脅さないでくれよ」

魏無羨は、口をとがらせて見せると、浅いため息をついた。

藍忘機は、そんな魏無羨を促して、共に清室に入った。

藍忘機は部屋に入ると、後ろ手で持っていた物を黙って魏無羨に差し出した。
それは、天子笑の酒甕だった。

「藍湛!」

魏無羨は目を輝かせて藍忘機の差し出した酒甕をとびつくように受け取ると、
早速座卓の前に座り込んで、その蓋を開けた。
そして、中の匂いをかぐと、うっとりとした表情になって、すぐに酒を口の中に注ぎ込んだ。

「うまい。1日の終わりに飲む天子笑は最高だよ。藍湛」


上機嫌で酒を呑み続ける魏無羨を分かりにくい表情ではあったが、おそらく満足げに見ながら、藍忘機は茶を淹れる準備を始めていた。

「藍湛、今日、思追と景儀が朝食を持って来てくれた。…ありがと」

魏無羨の、らしくなく、しおらしい感謝に藍忘機がチラリと魏無羨に目をやった。

「朝食を食べそびれることがあったら昼食時間には間に合うように食堂に行きなさい。
闇狩りに出かけるようなことがあれば、夕食も食べそびれることもある」

「うん、分かった」

「それから、街で食事をしてもかまわない。ただ、門限までには帰りなさい」

「うん。それも分かった」

「姑蘇藍氏の闇狩りに同行するようになれば、決まった報酬を受け取ることが出来る。
だが、それまでは・・・」


藍忘機は自分の衣の懐の内側に手を差し入れると、そこから巾着袋を取り出して、
魏無羨の前に置いた。

「当面、何か必要な物があれば、このお金を使いなさい」

魏無羨は、藍忘機が置いた袋を手に取ると、その重さを手秤で感じた後、巾着の口を開けた。
銀の塊が中にいくつも入っていた。

おそらく、天子笑を1か月、毎日飲む分を買ったとしても沢山の釣りが出るほどの銀。

「俺、これで酒がいっぱい飲める」

そう感動して、素直な感想を述べた魏無羨に藍忘機は少し目を細めた。

「お金の使い道はよく考えなさい」

「はーい。含光君。肝に銘じるよ」

真面目な顔でかしこまって答えた魏無羨だったが、ふざけた声色と態度だった。

すでに、明日はこれでいくつ酒を購入しようか、など、魏無羨が考えていることが分かった藍忘機は小さなため息をついた。


(続く)



(2)【拍手コメントレス】を含んだあとがき

みつばの中では、「陳情令」の藍湛がラストエピソードで魏嬰と別れてから、迎えに行くまでの時間は短いです。
あくまで、みつばの妄想の中の出来事で、公式ではどういう設定なのか分かりませんが、みつばなりにドラマ内のエピソードやキャラクターを検証した結果、そういう結論に至りました。

たしかに仙督になる「陳情令」の藍湛が、力をつけてから迎えに行く方が、安定感があると思います。
ただ、みつばの二次小説では、いろんな困難や障害も予想されますが、これから仙督になる藍湛のそばに魏嬰がいて一緒に道を歩むことになります。
みつばが、妄想小説の設定でそうした理由もいずれ語ります。また、別れを決意しながらも短い時間で迎えにいった、みつば藍湛の心境は、二次小説の中で、いずれ、みつば藍湛自身に語ってもらいます。

当然ですが、原作「魔道祖師」の藍湛と魏嬰のラストからのエピソードからはずれていきます。
また、ドラマを見た人の中でもキャラクターのイメージが違うと感じるかもしれませんが、それでも良いと思う方は又、みつばの「陳情令」二次小説シリーズを読みに来てくださいね♪


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