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中国ドラマ「陳情令」、みつばの二次小説「魏嬰生日快乐(前編)」です。

二次小説を読む注意点、コメント記入、「陳情令」の他の二次小説も
「陳情令」二次小説INDEXページからお願いします。


「陳情令」の登場人物・名称紹介のページはこちらから

とくに初めてこのブログにいらした方は注意点を一読してから
二次小説をお読みください。

「陳情令」は現時点、日本語翻訳未公開のドラマです。
原作「魔道祖師(作者):墨香銅臭」、アニメ「魔道祖師」をご存じない方。
これから見る予定の方は、ネタバレがありますのでご注意ください。

二次小説はドラマ50話最終回後の話になります。
また、この小説にはBL(男同士の恋愛)描写があります。
そのあたりが受け入れられる方のみお読みください。




魏嬰生日快乐(前編)




「魏嬰、君は酒以外に好きな物はあるか?」

藍忘機の問いに、魏無羨が藍忘機の背中の方から答えた。

「あるよ。今、抱きしめてる」


夜の清室で。

すでに天子笑の酒甕を2つ飲み干した魏無羨は、
座卓で、各仙門から届いた書簡の返事を書いていた藍忘機の背中にしなだれかかり、
背後から藍忘機の体に両腕をまわして座っていた。

はたから見れば藍忘機の仕事の邪魔をしている以外何者でもない魏無羨だったが、
藍忘機は「どきなさい」と言うことも無く、魏無羨のしたいままにさせていた。

魏無羨の体温を背中で、酒気混じりの熱い吐息を耳元に感じながら、
藍忘機は小さなため息をついた後、動揺を見せずに続けた。

「では、酒以外で欲しいものはあるか?」

「だから、今抱きしめているって」

魏無羨は藍忘機にまわしている腕に力を込めて楽しげに答えた。

「酒は全部飲んでしまったし、後は、腕の中の人が早く仕事を終わらせて、俺だけのものになるのを待ってる」

「・・・後少しで終わるから、その手をゆるめなさい」

「仕方ないな~。じゃあ、ちょっとだけ」

そう言って、ダランと両腕を落した魏無羨だったが、相変わらず藍忘機の背中に甘えるようにもたれかかっていた。

「酔っているのか?魏嬰」

「いいや、全然。俺を誰だと思ってるの?藍湛。この世に生まれ落ちた時に産湯じゃなくて、熱燗(熱い酒)を使ったと言われている夷陵老祖だ。これしきの酒で酔うなんてありえない」

「しかし、今日の闇狩りでは、複数の悪鬼とかなり激しい戦闘があったと聞いた。
疲れているのなら先に眠っていなさい」

「嫌だ。藍湛と一緒じゃなきゃ俺は眠れない」

わざとふざけて駄々をこねている魏無羨だったが、やはり珍しく酔っているのだろう。
話をしていても舌がどこかもつれているような口調だった。

藍忘機は顔を少し横に動かした。
そして視線だけ後方に向けた藍忘機の視界に入ったのは、藍忘機の肩にもたれた魏無羨の頭だった。
魏無羨の長い横髪が藍忘機の肩から胸にむかって幾筋か垂れ落ちている。

「魏嬰?」

「ふぁぁ・・」

藍忘機の肩口に顔を伏せていた魏無羨がかみ殺すような欠伸をした。

「・・・・・・」

藍忘機は顔を元に戻した。
そして、座卓に積み上がった書簡と巻物の山の上に、目の前に開いていた1巻を閉じて置くと、座卓の燭台の灯りを消した。

「魏嬰」

「んん…なに?藍湛」

「就寝しよう」

「藍湛の仕事は終わった?」

「ん。残りは朝に出来る。今夜は休もう」

「うん、分かった・・・」

ふらりと藍忘機の背中から離れた魏無羨を、振り返った藍忘機が見た。

その目はかなり眠そうに半分閉じられていて、
意識も朦朧としている。

藍忘機は、座り込んでいる魏無羨の横に回り込むと腰を落して、その腕を己の肩にまわした。そして魏無羨の肩を抱くと立ち上がった。

藍忘機に半分抱きかかえられるように、ふらふらと歩いた魏無羨は、寝所につくと倒れ込むように寝台に横になった。

「さあ、寝なさい」

そう布団を体の上にかけようとする藍忘機の手を魏無羨が残りの力を振り絞るように止めた。

「藍湛も一緒に寝る?」

「ん。清室の窓を閉じて灯りを消す」

藍忘機は手早く動作を行うと、魏無羨の待つ寝所に戻って来た。
寝台にあがった藍忘機に魏無羨が腕を伸ばして体を引き寄せた。

「藍湛、俺、枕が無いと眠れないんだ」

「枕が欲しいのか?」

そういえば、寝台の上には今枕が1つしかなかった。
元々藍忘機が使用していた枕だけ。魏無羨用のはまだ置いていなかった。

「分かった、買おう。どのような枕がいいのだ?」

そう問う藍忘機に魏無羨が寝ながらかぶりを振った。

「違う。いらない。俺はこの枕があればいい」

そう言って、魏無羨は藍忘機の腰に片腕を巻きつけると、その胸に頭を摺り寄せた。

「藍湛枕」

「魏嬰・・・」

藍忘機は寝台に横たわると、己の胸の上に頭を乗せうつ伏せになっている魏無羨の体を両腕で包んだ。

「本当にいらないのか?他に欲しいものは?」

「・・・俺に言わせたいの?」

眠そうな魏無羨のくぐもった声が藍忘機の胸の方から聞こえた。
無言の藍忘機に、魏無羨は欠伸をした後、藍忘機の胸の上で眠る位置を探すようにもぞもぞと体をゆすっていた。

「もちろん、藍湛が欲しいけど・・・今日は諦めるよ。俺、途中で寝ちゃうかも・・・」

そう言いながら、すでに脱力して、ズルリと胸から落ちそうになった魏無羨の頭を藍忘機が手で支えた。

「ん~・・・藍湛、しっかり抱いていて」

「抱いている」

「うーん…」

魏無羨は、ようやく藍忘機の体の上で一番居心地いい場所を見つけたように動かなくなった。
そして、すぐに規則正しい寝息を立て始めた。

藍忘機は、魏無羨が熟睡したことを確認すると、小さな吐息をついた。

…聞きそびれたことは明日確かめよう。明日は君の大切な日なのだから。

胸の上で眠る魏無羨に心の呟きすら秘めるように、藍忘機もその夜はすぐに目を閉じた。


そして。翌朝。



「・・・ん?…う~ん」


寝台を照らす朝日の光で目覚めた魏無羨は、一度開けた目を眩しげに閉じた。

「魏嬰」

そんな魏無羨の耳に藍忘機の声が届いた。

「藍湛?」

魏無羨が目を開けると、昨夜と同じ場所、書簡や巻物が積み上がった清室の中央の座卓の前に座り、ちょうど筆を置こうとしている藍忘機の姿が目に入った。

「藍湛、まさか、あれから起きて仕事していたのか?」

魏無羨の質問には答えずに、藍忘機は座卓から立ちあがると、魏無羨が上半身を起こした寝台に近づいてきた。

そして、寝台下に腰を落すと、魏無羨を見上げて言った。

「魏嬰、誕生日おめでとう」

「・・・え?」

とっさのことに、一瞬キョトンとなった魏無羨だったが、
ややあって、藍忘機の言葉が自分に向けられた誕生日祝いのメッセージだということを認識した。

藍忘機が真面目な顔で拝礼すると続けた。

「君のこれからの人生が幸多いものであるように」

前世においても、
こんな風に誰かにかしずかれて、面と向かって誠意をもって誕生日祝いを述べられたことなど無かった魏無羨だった。

雲夢江氏に暮らしていた時は、

江澄から寝ている顔に枕をぶつけられた後
「お前の誕生日だぞ」と騒がしく起こされるか、起きた後、師姉から「誕生日おめでとう」とにこやかに言ってもらえるか。そんな誕生日だった。

魏無羨は目の前にいる藍忘機の真摯な眼差しと美しい顔を直視することに気恥しさを覚えて視線を少しそらせると、鼻の頭を指でかいた。

「あ、ああ、うん…そんな生真面目に言われたら照れくさいよ。藍湛」

後半は藍忘機に聞えるか聞こえないくらいの小さな声でブツブツと口の中で呟きながら、魏無羨は返事をした。

「それに俺、献舎されているから、同じ誕生日でいいのか?」

「魏嬰は、魏嬰だ。誕生日は変わらない」

「そっか。うん」

自分ですら忘れていた誕生日だった。
それを藍忘機が知っていることを不思議に思った魏無羨だった。

「藍湛は、なぜ俺の誕生日を知ってるんだ?俺、話したことあった?」

「いや。…ただ覚えていただけだ」

急に目を伏せた藍忘機の顔を覗き込むように、魏無羨は顔を近づけた。

「藍湛?もしかして、修習生時代の俺の履歴書を覗き見したりした?」

気まずげに目を逸らす藍忘機に魏無羨は悟ったように失笑した。

「驚いたな。いつそんなことしたんだ?俺らがまだ修習生の時だろ?
ああ、あの頃の藍湛は俺につれなかった。全く関心無いみたいに。なのに、あの頃から俺のことそんなに気になってた?履歴書をこっそり覗くくらい?」

笑いながら問う魏無羨に藍忘機は答えなかった。
代わりに、綺麗に整えられた横髪で、露出している両耳朶がだんだん赤くなっていくのが見えた。

「藍忘機、藍二公子。答えてよ。いつから俺のこと意識してた?ん?」

楽しげにニヤニヤし、からかいを続ける魏無羨の声と視線を振り切るように、
藍忘機が立ち上がった。

そして、座卓に戻ると、積み上がった書簡を整理しはじめた。

「藍湛、その仕事、俺も手伝うよ」

声をかける魏無羨の方を見ないで藍忘機はかぶりを振った。

「もう終わった。君は着替えて、食堂に朝食を食べに行きなさい」

「藍湛も一緒に行こう」

「私は、これから重役会議がある。終わったらそこで朝食を頂く」

仙督となった藍忘機の予定は今日も立て込んでいるようだった。
藍氏内だけでなく、他の仙門達の所用が山積みなのだろう。
朝食と言っているが、それは昼食になるかもしれない。

魏無羨は、藍忘機が束ねている多量の書簡や巻物に目をやると、寝台から出て藍忘機のそばに座った。そして黙って、床にまで置かれた書簡をまとめる作業を手伝い始めた。

「睡眠と食事はしっかり取って。藍湛」

手を動かしながらそう言う魏無羨に、藍忘機が微かに頷く気配がした。

「今夜の夕食はここで一緒に食べよう」

「え?」

魏無羨が顔を上げると、藍忘機が手を止めて魏無羨を見ていた。

「君の誕生日を共に祝いたい」

自分の誕生日祝いのために目が回るほど多忙な中で時間をつくってくれたのだろう。
藍忘機のそんな気遣いに魏無羨の胸が熱くなった。

「うん。藍湛、楽しみにしてる」

笑顔で応える魏無羨の顔に、藍忘機は小さく微笑み返すように口角を上げた。

「それで、昨夜も聞いたが、君は欲しいものはあるか?」

改めて問う藍忘機に魏無羨はますます笑みを深くした。

「うん。欲しいもの。昨夜はもらえなかったから、今夜もらうことにするよ」

「それは何だ?」

真剣に問う藍忘機に、耐え切れずに魏無羨が笑い出した。
そして、返事の代わりに藍忘機の方に身を乗り出すと、その唇をかすめるように奪った。

一瞬の口づけの後、魏無羨が企むような顔で藍忘機を見つめた。

「藍湛の体と時間、今夜は俺の為に空けておいて」

「魏嬰」

コクリと頷く藍忘機に魏無羨は満足げに微笑み返すと、再び藍忘機と共に書簡を集める作業を続けた。

まだ、日は昇ったばかり。

魏無羨は、もうすでに、藍忘機と二人で過ごせる夜の時間を待ち遠しく思いながら、
新しく年を重ねた自分の人生の日を感慨深く感じていたのだった。


(続く)


「陳情令」魏無羨の誕生日は10月30日だそうです。
今回の二次小説は3部作になっているので、早めに更新させました。
更新時間は予約投稿ですが、構成の都合上、いつもよりずれることがあります。


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