fc2ブログ
管理人★みつば★の好きな小説、ドラマ、映画等の感想やイラスト、小説などの二次創作物がおかれています。
プロフィール

★みつば★

Author:★みつば★
「みつばのたまて箱」にようこそ。
管理人★みつば★です。
記事の中にお好きな物があれば
是非一緒に楽しみましょう♪

最新記事

カテゴリ
月別アーカイブ

訪問者様♪

更新通知登録ボタン

記事更新を通知します

検索フォーム

QRコード

QR

韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「プリンスゲーム」です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


「フォーチュン・クッキー」と、
現在は未公開(序章のみ更新済)の「ゲレンデへいこう」の続編。

「プリンセス・クッキー」の続きです。


(注意)この話には大人向けの描写と表現が含まれています。
自分は精神的に大人だと思える方のみお読みください。





プリンスゲーム



プリンセスクッキー。

『このクッキーを食べた者はその日、好きな人の言う事に絶対服従する』

自分で作っておきながら、そのクッキーを食べたイヌは、
その夜、好きな人…つまり、マ・ヘリの言うことに従わなくてはいけない。

「私の言うことには、絶対に服従するのよ」

ベッドの上で、得意げに言ったヘリに、

「姫の仰せのままに」と、イヌが、おどけて答えた。

それまでは、どんな時も大抵は、イヌの方が優位な立場にいた。

軽口の応酬でも、口達者なイヌはヘリを言葉でやりこめ、
たまに、ヘリの方が機転をきかせた返しをしても、
力づくの実力行使で、イヌが有利に導くこともあった。

それは、ベッドの上で愛を交わす時も同じだったのだったが、
今夜は違う。

「私の服を脱がせてちょうだい」

尊大な仕草で、ヘリがイヌに言った。

我儘なプリンセスの態度、そのままに、
傲慢さを装っているのは、ヘリが内心でこの遊びを楽しんでいたからだった。

本当ならば、このクッキーはヘリが食べるはずで、
イヌの命令に従わなくてはいけないのはヘリだったのに。

イヌが黙って、ヘリの服を丁寧に脱がせていく姿を
愉悦に満ちた表情でヘリが見守っていた。

自分の言うことに従順に従う、いつもと違うイヌの姿に、
ゾクゾクと体の奥から震えがくる妙な感覚。

…私って、もしかしてSの素質があるのかしら?

そんな事を考えながら、ヘリは、手を伸ばして、
イヌの顎を人差し指でとらえると、顔を上げさせた。

「ランジェリーはそのままにして」

思いっきり、イヌが焦れた顔が見たい。

「キスしてちょうだい」

ヘリの身体の上に覆いかぶさったまま、
イヌがゆっくりと、ヘリに口づけを落した。

…もっと。

小さく囁くヘリの、甘い命令に従って、
イヌが、幾度もヘリにキスした。

最初は、軽く触れるだけ。

そして、次第に、唇を押し付ける時間を長くして。

開けた唇からチロリと出した舌で、ヘリの唇を誘う。

濡れた唇が、自然に開いて、ヘリが自ら、イヌの舌に自分の舌をからめた。


夢中で、深いキスを繰り返していくうちに、
ヘリは、うっかり、“プリンス・ゲーム”をしている事を忘れてしまった。

…触れて欲しいのに、どうして、いつもみたいにしてくれないの?

そんな不満があふれてきて、
ようやく、ヘリは、我に返った。

自分が命令しないと、イヌは動いてはくれない。

ヘリはもどかしい思いになっていたが、
それでも、平静を装って言った。

「あなたの好きな所に触れていいわよ」

自分では命令しているつもりのヘリだったが、
声色は、ほとんど懇願に近かった。

そして、言葉ではどう言おうと、素直に顔に出ているヘリに
当然イヌが気づいて、唇をゆがませた。

「君はどこに触れてほしい?」

逆にそう聞くイヌに、ヘリが気まずそうに目を泳がせた。

「気持ちよくしてくれるなら、どこでもいいわ」

「ふーん…じゃあ、」

イヌが、ヘリの身体をまるで値踏みするように見回した。

そして、手をそっとヘリの頬におくと、
指を優しく滑らせた。

その指を、ゆっくりと、頬から顎のラインにかけて撫でた後、
そのまま首筋をつたって、下に移動させた。

ヘリの胸の頂きに、もうすぐ届くというところで、
イヌがピタリと動きを止めた。

「…他には、どこかな?」

イヌがもったいぶったように聞いた。

ヘリに従っているようで、主導権がイヌに移っていく。

その事に気付いたヘリが悔しくなって、
無意識に唇を尖らせた。

「全然、気持ち良くなってないわよ。
ただ、撫でているだけじゃない」

本当は、イヌにそっと撫でられるだけで、
体中の力が抜けそうになっているヘリだった。

「あなたのテクニックってそんなものなの?」

「君の求めるテクニックっていうのは、どんななんだ?」

イヌが笑いをかみしめた表情で言った。

「その通りにしてやるから、言ってみて」

「う…」

あえて聞かれると、恥ずかしさがこみあげてきて、
口を開くことが出来ないヘリだった。

こんな風に素面で、男をかしずかせる台詞を吐くなんて。

それも、1枚も2枚も上手で、癖のあるソ・イヌという男を。

「ほら、言って」

そんなヘリの内情を見透かしたイヌが、さらに、ヘリの羞恥心を煽るように、
催促した。

「か、髪をなでながら、キスしてちょうだい」

…いつもみたいに。

ヘリは、必死で言葉をつむいだ。

「了解」

笑いを噛みしめた顔を伏せながら、イヌが、ヘリの言うとおりにした。

からかいながらも、イヌがヘリに触れる手と唇には熱がこもっていた。

唇だけでなく、ヘリの首や肩にもキスを落していくイヌ。

「それから?」

「それから…もっと体中に、触れて、キスして」

キスの合間に聞くイヌに、ヘリが答えた。

もう、命令というより、イヌに誘導されていることに、
ヘリも気づいていたが、だんだん、どうでも良いことのように感じてきた。

「OK」

そう答えながらも、イヌは、ヘリの感じやすい部分をあえて、
避けて、愛撫を続けていた。

「…わざとね」

「何が?」

「恍けないで、わざと、焦らしてるんでしょう?」

吐息を少し荒くしながらも、
ヘリは、もどかしい快感で涙をにじませながら言った。

「絶対服従って言ったのに」

「従ってるさ」

イヌが素っ気なく答えた。

「君の言うことに、ちゃんと従ってる。
そうだろ?」

イヌの言うとおりだった。

ヘリは悔しさで黙って、唇をかみしめた。

「もし、ヘリがそう感じてないなら、
命令の仕方が間違っているんじゃないか?
しっかり、僕に伝えて。どこをどうして欲しいのか?」

「そんなこと、私に言わせる気?」

「だって、それが、このゲームのルールだ」

「…ソ・イヌ。あなたって、やっぱり、ひどい男ね」

冷笑するイヌに、やはり、今回もこの男の悪巧みに
まんまとひっかかったのだと思い知ったヘリがため息をついた。

バレンタインのお礼は10倍返しくらいだと喜んでいたけれど、
実は、そのお礼はイヌにとって、なんら損の無いもの。
むしろ、イヌが愉しむために用意されている。

何の見返りもなく、ソ・イヌは多大な親切をしない。
恋人にも。

いや、むしろ、愛する恋人が、マ・ヘリだから、だろうか。

せっかく、イヌを言う通りにさせる事が出来る夜なのに、
その権利を、放棄してしまう事は目に見えていたから。

ヘリの長年培ってきた清純さでは、ソ・イヌという男をまだ飼いならせない。

「お酒がはいっていたら、もっとうまく出来るのに」

ヘリが悔し紛れに言った。

「さっき、飲んだだろう?」

シャンパンと、ワイン、それに、ビールも。

「あんな程度じゃダメ」

イヌは笑うと、立ち上がって、
ソファのローテーブルの上に置きっぱなしだった
シャンパンの入ったグラスを持って来た。

そして、自分の口に含むと、ヘリにキスして、
中身を口越しにヘリに注ぎ込んだ。

コクリと喉をならして呑み込むヘリを見つめてイヌが言った。

「もっと飲む?」

「もう、いらない。あなたを相手にするには、
酒より強い強心剤が必要なんだわ」

ヘリが甘い酒気混じりの吐息をついて、
イヌを見つめた。

「そうね。
この先、何回か、私がプリンセスクッキーを食べる事があったら、
その時には、このプリンス・ゲームが上手く出来るようになってるかもしれないわね。
だから、来年も、再来年も、又クッキーを作ってよ」


来年も、再来年も。
この時期をあなたと一緒にこうして、恋人として過ごしたい。

命令でも懇願でもない。

それは、まっすぐなヘリの願いだと分かっているイヌだった。
自分と同じ思い。

「僕のクッキーの魅力に取りつかれたみたいだな」

「違うわ。あなたに手錠をかけられたせいよ」

ヘリが、笑って、その夜、イヌからもらったブレスレットがまかれた右手首を振って見せた。

「結局、あなたにとって、私は囚われの姫なのよね」

…違うよ。

イヌが微笑した。

服従させるプリンス・ゲームでも、
手錠のようなブレスレットでも、
快楽に貶めた身体さえも、完全に捕えることなんて出来ない。

マ・ヘリ。君は、僕にとって絶対のプリンセスなんだよ。

心の中でそう答えながらもイヌは、「そうだ」と言った。

「だから、プリンセスクッキーを食べた者の権利を僕に譲渡しろ。
君が満足するように、使用してやるから」


「しょうがないわね」

ヘリがいたずらっぽい目で、でも、ホッとしたように笑って言った。

「ルールがまだよく分からないから、今年は、
プリンセスクッキーの使用方法のお手本を見せてもらうことにするわ。
絶対服従させるってどうやるのかって。
私、模倣だけは得意だから、次回は期待してて」

「楽しみだな」

イヌも笑って、再び、ヘリの体をかき抱くと、その上に身を伏せた。

つかのまの優越感と快楽を存分に味わうために。

そして、歪んだ忠誠心を内包しながら、
永遠に変わらないであろうヘリへの愛を感じるために。


二人のプリンス・ゲームは続いていく。


(終わり)


…裏箱のつもりだったのだけど、全然大人度が足りないので、表で(笑)
珍しいSヘリちゃんが、イヌを言葉責めでHするって内容だったのに、
書きはじめたら、ただ、いちゃいちゃと、イヌの焦らしプレイになっちゃった。
いや~、恐るべし、妄想イヌ。
みつばに、まだヘリに屈服する姿を書かせない気らしい。
よし!頑張るぞ、ヘリちゃん。いつか、みつばと一緒に妄想イヌを服従させよう♪(笑)

…たぶん、この続きを裏箱で、イヌが、本当のSってどんなものか、
ヘリに手本を見せてくれるはず♪(←書くの?)

ブログを何度も無断休止している状態で、想像だけしてもらえると思いますが、
今は、創作出来る時間が激減してるんです。暴れちび怪獣を家で24時間体制で飼ってるもので(汗)。

それでも、やっぱり妄想創作はいいです♪

ただ、疲労がたまるとね、どうしても…(以下、2月8日の記事と同文)

(コメントレス)大丈夫です♪
読み手が、大人話を読みたいと思う時は、逆にエネルギーが溢れてるからですよ~。


いつも応援ありがとうございます。
小説が気にいって頂けたら、【拍手ぼたん】を押して、
お知らせください♪

にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ

にほんブログ村





テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

web拍手 by FC2
// ホーム //