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こんばんは。

子供達を連れて、のどかな田園風景がある実家に来ている、みつばです。

上の子供は、毎日近所に住む従姉妹達と一緒に1日中遊んで、楽しい春休みのようです。
下の子供は、賑やかな環境でもマイペースに育ってます。

遠いけれど、来て良かった♪…というのが近況報告です。

しばらくの間、コメントやメッセージのお返事が遅くなりますが、再来週家に戻ったら、ゆっくり読ませて頂きますね♪

今、空いた時間に携帯電話で、少しずつ、検事プリンセスの二次小説を書いてます。

「真夜中の赤ずきん」の続きでは無くて、新作ですが、出来れば、明日か明後日にはアップしたいな~…という目標…じゃなくて、希望で。

…という、本日は、元気にしてます&イヌ×ヘリ妄想は続けてます♪雑記でした。
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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「真夜中の赤ずきん」1話です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

この話は、シリーズの「初めての夜」「優等生」から「カップケーキ」までの間で、
「囚われのプリンセス」や「初めての夜後日談」のラストで
ほのめかされていた空白の部分の話。




真夜中の赤ずきん(1話)




検察庁での、定時の終業時間が少し過ぎた頃。

急に落ち着きがなくなった様子のヘリに気づいた、
同室の検察官と事務官が不思議そうに顔を見合わせた。


「マ検事どうされました?」

「これから何かご予定でも?」

「えっ…あっ…いいえ。別に予定があるわけじゃないんだけどねっ」

予定があるわけじゃない、と言いながら、
アタフタとしているヘリの姿は明らかに挙動不審だった。

「急ぎの仕事が無いなら帰られたら如何ですか?」

「そうですよ。昨夜は寝不足だったのでしょう?」

「寝不足」という言葉に過剰反応したヘリの手から
バサっと書類の束が机の上に落ちた。


…寝不足。

確かに寝不足と言えば、寝不足かもしれない。

週末も、昨日の月曜の夜も。
ここ数日、ヘリは連続して眠れぬ夜を過ごしていた。

“眠れぬ”というより、
“眠らせてもらえない”という言い方が的確かもしれない。


恋人…ソ・イヌによって。


先週の土曜日、イヌと恋人になって、初めて、イヌの部屋で一夜を共にしたヘリだった。

それからのここ数日間は、ヘリにとって、何もかも刺激的な初体験の連続だった。

行為自体もそうだったが、初めて男性に体を知られたという事。

それが、本当に好きになった男だったという事。

その上、そんな人と身も心も一緒になるということが、
どんなに素晴らしいものかという事も。

それは、今までおぼろげにイメージしていたことより、
はるかに強烈なインパクトをヘリに与えていた。


最初は、眩暈がするほどの変化と感情の起伏を受け止めるだけで必死だったヘリだったが、徐々に出てきた余裕の中で、自分と、恋人の男との関係が益々深まっていくのを感じていた。

それは、大好きなお酒を呑んで酔いしれた時の感覚に似ていたが、
それとは、まるで比較にならないほどの気分だった。

もう、それ無しではいられない。

そう、ソ・イヌと出会う前や、付き合う前の自分が今までどんな風なマ・ヘリだったのか思い出せないほどだった。

それほど、もう、イヌが側にいない人生が考えられなくなっている。

こんな事を、もし口にすれば、イヌに「重症だな」と、意地悪く嘲笑されるのは目に見えている。

でも、悔しくても、認めざるを得ないヘリだった。

今朝まで一緒にいたのに、もう会いたくなるなんて。


…私はソ・イヌに重症だわ。

ハァ…と、悩ましげに溜め息をつきながら、机上にちらばった書類を適当にまとめるヘリに、事務官と捜査官は再び顔を見合わせ、肩をすくめていた。


その後、

しばらくの間、書類をいくつか読んで仕事を片付けていたヘリだったが、
事務官と捜査官が退出するのを見届けると、いそいそと帰宅の準備をして、検察庁のオフィスを後にした。

夜の帰路に車を走らせながら、ヘリの心は、マンションに真っ直ぐにむかっていた。

それも自室ではなく、イヌの部屋。

しかし、今日は火曜日。

イヌはまだ仕事をしているかもしれない。
もし、帰宅していたとしても、仕事を持ち帰っているかもしれない。
平日の夜の短いプライベートタイムを一人で満喫したいかもしれない。

ヘリは必死でイヌを訪ねられない理由を頭の中であげはじめた。

それに…。

昨夜、エントランス前で偶然会った時、自分から誘うように声をかけてしまった。

『うちでお茶でも飲まない?』

まるで、ありふれたナンパのような手口。

ただ、少しでも一緒にいたい。という思いで、イヌにそう言ったヘリだったが、
その後の展開は、お茶をするだけにとどまらなかった。

ヘリ自身、淡い期待のような気持ちがあったのも事実で、
それをイヌにどこまで見透かされていたのか分からなかった。

ただ、甘い予感通りのイヌの行動にヘリは内心の喜びを隠しきれなかった。


『可愛いよ。…ヘリ』

ベッドの上で、

まだ慣れない行為の最中に、
イヌが囁いてくれた声が、ずっと耳に残っている。

今まで、そんな風に言ってくれた事などなかった。

もし言ったとしても、普段なら茶化した口調でからかうために言いそうな台詞だった。

それなのに、

熱い吐息混じりの真面目な声で、
聞いただけで、腰が砕けそうになるほど甘さを含んだイヌの言葉。

ヘリは身体だけでなく、心も抱かれている想いにウットリとなっていた。

あの夢のような時間を、今夜も過ごしたい。

そう熱望するヘリだったが、
それ以上にまだ気恥ずかしい気持ちの方大きかった。

…連日、自分から部屋に誘うなんて、出来ないわ。

いくら感情に動かされて、素直に行動する人というレッテルを貼られていても、
男女間の事に関してはまだまだ奥手のヘリだった。


ヘリは、マンションの駐車場に車を停め、降りると、4階の自室まで階段で歩いていった。

エレベーターに乗ったら、つい“5”の階数ボタンを押してしまいそうだったからだ。

階段を上っている間さえ、偶然にイヌに会わないかしら?と考えている自分が恥ずかしくて、
ヘリはあわてて自室の中に駆け込んだ。

部屋に入ると、いつもの空間がやけに広く、そして静かに感じた。

昨夜から朝にかけて、イヌが自分の部屋にいたという記憶が、
ヘリの寂しさを煽り、イヌへの恋慕を余計募らせた。

くすん…とヘリは無意識に涙ぐんだ。

…何もやせ我慢する必要は無いじゃない。
イヌの声が聞きたいなら電話すればいいのよ。

会いたいなら部屋に行けばいいじゃない。
もう、正真正銘の恋人なんだから。

そう思いながらも、ヘリはシャワーを浴びてラフな服装に着替えた後、
ベッドの上でゴロゴロと転がっていた。


…今朝まで、イヌがこの辺りに寝ていたのよね…。

ヘリは昨夜部屋に泊まっていった時イヌが眠っていたベッドのシーツに顔をうずめた。

勿論、そこにイヌの温もりは、無かった。

それでもヘリは、目を閉じて、
イヌの香りと、イヌに抱かれていた記憶を思い起こしながら、
ぐるぐると体にシーツを巻きつけた。


しばらくして、

我に返ったヘリは、益々恥ずかしくなって、
何やってるのかしら…とベッドから起きた。

お酒でも呑んだら、すぐに眠れるかしら?と思ったヘリは、キッチンの棚を漁り出した。

しかし、部屋の中にストックで置いている酒は無かった。

せめて、甘い物は…。
そう考えたヘリだったが、

「……」

普段節制して、菓子の類いを周囲に置いていない事は思い出すまでも無いようだった。

ヘリは財布をパーカーのポケットに突っ込むと、勢い良く玄関ドアを開けて、外に出た。


怖がりで、普段は暗い夜道を一人で歩く事をなるべく避けていたヘリだったが、
この時は、今の願望…『イヌとの甘い夜』の代理品である甘い菓子を入手する事しか頭になかった。


音楽を流したヘッドホンを耳にあて、
着ていたパーカーのフードを頭にかぶって、ヘリは足早にコンビニに向かった。

そして、コンビニで、所望していた甘系の菓子を何点か購入すると、
袋を手に、さっさとマンションに引き返した。

ほとんど周囲も見ずに、前を向いて歩いていたヘリだったが、
ふと、静かな夜道に、自分以外の人の気配がする事に気づいた。

最初は気のせいだろう、と思っていたヘリだったが、
だんだんと気配が一定の感覚で、近づいてきているように感じた。

気味の悪さを感じながら、ヘリは振り返らずに、聞いていた音楽を止め、
少し足早に歩いて道の角を曲がった。

足を忍ばせているとも思えるほど、かすかな音。

それでも、まだヘリの後をついてくるような足音に、
ヘリは次第に疑心暗鬼にかられてきた。

…女性のものじゃないわ。
何?私をつけてきてるの?

もうマンションは目と鼻の先だった。

ヘリは、思い切って、ダッシュする事に決めた。

しかし…。同時に後ろで駈け出したような足音に
ヘリが今度こそ、恐怖にかられた。

…やだ。嘘。ついてくる。ストーカー!?

もう、こうなったら、見栄もプライドもない。

ヘリは、マンションに入ったら、すぐにイヌの部屋に駆け込もうと決意した。

そして、マンションの庭の入口まであと少しという所で、

「!!」

後ろからガッっと掴まれた腕に、ヘリは硬直して、声ならぬ悲鳴をあげた。

「ヘリ」

しかし、同時に聞きなれた声に、ヘリは、おそるおそる後ろを振り返った。


ヘリの後ろにイヌが立っていた。

上下に黒っぽい色のスポーツウエアを着こんでいて、
驚きのあまり、ひきつった顔で自分を見上げているヘリに、
呆れたような眼差しを向けていた。

「イヌ…」

「どうした?幽霊でも見たような顔だな。
さっきから何度も呼んだのに、気付かなかったのか?」

「えっと…」

ヘリは、パーカーのフードを脱いで、
イヌの前で耳にしていたイヤホンをはずして見せた。

「ああ、聞こえなかったか」

イヌがイヤホンを見て、納得したように頷いた。

…イヌ、こんなところで会えるなんて。

驚きは薄れて、かわりにヘリは、嬉しさでドキドキし始めた。
しかし、胸の鼓動をさとられないように、ヘリは務めて何気ないふりで、
イヌを見やった。

イヌは、仕事着ではなく、上下にスポーツウエアを着込んだ姿だった。

「こんな時間にジョギングしてたの?」

「ああ、寝る前の軽い運動がてらにね。君こそ、どこに行っていたんだ?こんな時間に。
ジョギングか?」

イヌも、パーカー姿のヘリの姿をじろじろと眺めていた。

「違うわ。近所のコンビニに行ってきたの」

ヘリは、イヌに手のコンビニ袋を掲げてみせた。
半透明のコンビニ袋から菓子の箱が見えていた。

「怖がりの君が夜中に外に出るほど欲しいものだったのか?」

「ほんとは寝酒が欲しかったんだけど、家になかったのよ」


…それが、寝酒のかわり?

イヌの面白そうな顔に、ヘリはそそくさと体の後ろにコンビニ袋を隠した。

「別にいいでしょ。私もジョギングすれば良かったわ」

「夜中に女性の一人歩きは危ないぞ」

「だから、フードをかぶっていたのよ」

「変装のつもりか?そんな派手な色のパーカーを着ていたら、
暗がりでも目立つな」

明るい蛍光色に近い朱色のパーカー。

最もな指摘をするイヌに、
ヘリは気恥ずかしくなって唇を尖らせた。

「…あなたの恰好は・・・
あとをつけられていたとしても、分からないはずだわ」
…黒い服が暗闇に溶けているから。

言い訳めいて、ボソボソと反論するヘリに、イヌが薄く笑った。

「酒が飲みたいなら、うちに来ればいい」

え…?

一緒に歩いて帰ってきて、
もう、マンションのエレベーターまであと少しという距離で、
イヌがヘリに言った。

コクリとヘリが喉を鳴らした。

本気で酒を渇望しているからではなく、
イヌの誘いそのものが、ヘリの心を鷲掴みにしていた。

それでも、ヘリは、イヌにそんな思いをすぐに悟られたくなくて、わざとらしく聞いた。

「ワインはあるのかしら?」

「あるよ。君の好きなワインも何本かあったはずだ」

そう言って、イヌはエレベーターに乗り込んだ後、階数ボタンの5を押した。

「気前のいい隣人の配慮だ。遠慮しないで」

「ん―・・・じゃあ、お言葉に甘えて、ちょっとご馳走になりに行くわ」

もったいぶって答えながらも、
エレベーターの中でイヌの横に立ったヘリは、
頬を指でかいて、イヌから視線をそらしていた。

5階のイヌの部屋につくと、
部屋のロックを解除したイヌがヘリを誘いこむようにドアを開けた。

「さあ、はいって」

「おじゃまします。
それにしても、今日も偶然あんな所で会っちゃうなんて、
私達ってつくづく腐れ縁よね~」

そう言って、

ヘリは、玄関そばに置かれていた、自分専用のルームシューズを履いて、
部屋の中に入った。


「そうだな」

そう答えながら、イヌがドアを閉め、部屋の鍵をロックした。

…腐れ縁かもしれないが、『偶然』では無いよ。

背後で、クスリ…と微かに笑ったイヌの表情は、
ヘリに気づかれることはなかった。


キンコン♪。

部屋の施錠を知らせる機械音が、まるで浮かれた恋人たちの
胸の鼓動のように響いていた。


(「真夜中の赤ずきん」1終わり2に続く)


2に続くと言って、続きの更新は、2週間くらい後になります。
ごめんなさい。

「優等生」の次の日から二人に何があったのか?の話ですが、
タイトルの「真夜中の赤ずきん」からうすうす想像できますよね?
この後の、赤ずきん(ヘリ)の運命が(笑)

自分で書いていて「優等生」並みに照れ臭かったです。
ソビョン病にかかり、イヌ中毒になってる恋するヘリの浮かれ具合が。
でも、恋の始まりってやっぱりいいな~。初々しくて。(遠い目)

というわけで、みつばは、遠い実家に戻ります。
余裕ができれば、携帯で何か更新します。


コメントレス的な話ですが、

検事プリンセスのDVD買われた方、
または、お手元にある方は、
何度も飽きるくらい見てくださいね♪

…って私はまだ飽きていないうえに、
イヌ×ヘリ以外のシーンをあまり見ていなくて、
こんなシーンあった?が今だにあります(笑)


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こんばんは。

子供は春休みにはいりましたね。
…ということは、大人は休みなしになるということも(汗)

みつばの相方が出張ということも重なって、
思い切って、明日から子供たちを連れて、
ウルスラの家…じゃない、実家に行くことにしました。
下が1か月児でまだ外に長く連れまわせないけど、
それだと上の子供がかわいそうなので。

実家の方には同じくらいの親戚の子供たちがたくさんいるから、
上の子供には楽しい春休みになるでしょう。


それまでに、検事プリンセスの二次小説「真夜中の赤ずきん」を全部更新しておきたかったのですが、
間に合いませんでした。

構成できれば、とっても中途半端ですが、
前編だけでも明日までに更新しておきます。

出来なかったら、子供の新学期に家に戻ってきてから~ということに。

またお待たせしますが、よろしくお願いします。。。


ゴール手前で完走できなかったような気持ち(泣)


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「検事プリンセス」パラレル二次小説INDEX3を作りました。

検事プリンセスの二次小説パラレル設定の「愛の鎖」の話のリンクを
まとめたページです。

「愛の鎖」はシリーズ話の「愛の妙薬」のおまけ話から発生した
イヌとヘリのパラレル小説になります。

ドラマ本編や、二次小説のイヌ、ヘリとは違う設定ですが、
それでも良いという方はお読みください。

イヌは、マ・サンテに息子として育てられた、マ・イヌです。
イヌとヘリとは仲の良い兄妹という設定。



「愛の鎖」       

「背徳の双翼」  (「愛の鎖」続編)



愛の鎖イメージイラスト


   愛の鎖イヌ×ヘリ


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昨年の春にアップした検事プリンセスの二次小説
夢桜(後編)」のイメージイラストパート2です。

今年もシリーズ話が桜話「夢桜」に追いつかなかったので、
せめて、イラストだけでも…と。

前回描いたイラストとは別で、
桜の木の下でヘリにキスするイヌのシーンです。



夢桜イラスト2



検事プリンセスって言ったら、
そして、イヌ×ヘリと言ったら、

キスシーンでしょ♪←みつばの勝手な思い込み。

どんなキスシーンも素敵だけど、
私も桜が咲いた木の下でイヌにキスされたいな~…(←妄想は勝手ですから♪)


マイペース更新ですが、ブログを見に来て下さって、
そして、検事プリンセスの二次小説を待って下さっている方、ありがとうございます!

お待たせはしますが、やめたり、あきらめたりしてないので、よろしくお願いします。


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私の住む地域では、今週末には桜も満開らしいです。

うちの庭花壇の花も満開になりました…という
本日は趣味のガーデニング雑記+です。


秋にブログにアップした花苗の画像ですが、

秋の花壇画像

それが今こうなりました。






2013春花壇


グラデーションかな…?(汗)
でも、きれいに咲きました。

来年はどんな配色にしようかな♪と
今から考えてます♪

話はかわって、


検事プリンセスのパラレル二次小説「愛の鎖」への
拍手、拍手コメントありがとうございます!

「愛の鎖」7話。
あれ?シーンカットされてない?と思われた方もいるかもしれませんが、
・・・はい。カットしてます。大人向けのシーンが(笑)

でも、書けなかったからじゃなくて、
もともと書いていません。
「愛の鎖」はパラレル版で続くのですが、今回は、とりあえず、
6、7話を加えて完結させました。

「飛べない」云々の話は、おかげさまで、結構吹っ切ってきました。

小説書くためにはリアルに妄想することが必要なので、辛かったのですが、
私、リアルに妄想、と、リアルで想像、を混同していたみたい(汗)
だから、私は画像や映像もだんだん見られるようになりました。

相変わらず、毎日、動画か「検事プリンセス」の動画かドラマのワンシーンだけでも見てます。


コメントレス的な話。

映画は公開されるんですね。よかった。
私は映画館では見られないけど、見た方のレビューとかを読むのを楽しみに待ってます。

そして、やっぱり「…アリス」は楽しみなんです。
動画の方で、MVは拝見してるのだけど、なぜだろう?
このキャラに関しては、見ていても、全然辛くない上に、
他のドラマと違って、ラブシーンも嫉妬しない。あまりに印象が違って見えるからかな?

小説が書けないことに関しては、あのことだけが原因じゃなくて、
私の今の体調もあるのかもしれません。出産って、ある種魔法の力が弱まるのかも。
前の子供を出産してから、ある特殊SPECもほとんど消えちゃいましたしね。←なんの話?(苦笑)

花や他のドラマ見て癒されて、今は創作も楽しんでます♪
御心配、お気遣いありがとうございます。

本当の春の朗報もあと少しで訪れますよね♪きっと。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「愛の鎖」(7話)です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

この話は、「検事プリンセス」のパラレル小説になります。
本編のイヌとヘリとは違いますが、それでも良いという方のみお読みください。




愛の鎖(7話)



…イヌが事務所を辞めた?
イヌがたちあげた事務所なのに?

「どういうことですか?イヌに何かあったんですか?
それとも事務所の経営が悪化したんですか?」

思わず詰め寄って、矢次早に問いかけるヘリに気圧されて、ジェニーが少し後ずさった。

「事務所の経営は順調だったわ。何の問題もなかった。
でも、イヌは、別の法律事務所で働くことに決めたみたいなの」

「別の事務所に?どうしてですか?」

「以前から、引き抜きの話はあったのよ。
だから、こうなることは不思議では無かったのだけど…詳しいことは私にもよく分からないのよ。だから、ヘリさん、あなたなら何か聞いているかと思ったのだけど」
…その感じでは、まったく知らなかったようね。

ジェニーは、ヘリにイヌの事を聞くつもりで声をかけていたようだった。

しかし、ヘリは、ジェニーに説明するどころか、
イヌが、そうなったことすら知らずにいた。

「私にも分かりません…」

今までずっと、イヌの事は何でも知っていると思っていたのに、
あの夜以来、何もかも、すべて幻のように感じた。

…私の知っているイヌはどこに行ったの?

沈んだ顔でうつむくヘリを困惑したように眺めていたジェニーだったが、
ふと、ヘリの指に光る指輪に目をとめた。

「あら?その指輪。イヌからプレゼントしてもらったのね」

「あ…ええ」

ヘリは戸惑いながら、自分の右手の指にはめた指輪を見下ろした。

イヌが家に来た日に黙って置いていった指輪。

少し早い誕生日プレゼントのようだったが、
ヘリは、まだイヌに連絡どころか、お礼のメールもしていなかった。

…どうして、イヌからのプレゼントって分かったの?

そんな不思議そうなヘリの視線に、ジェニーがフッと笑った。

「イヌは、かなり苦労してその指輪を手に入れたのよ」

「どうしてですか?」

「どうしてって…」

ジェニーが呆れたような目をヘリに向けた。

「あなたが欲しがっていたからでしょう?」

「え?私が?」

ヘリは、あわてて、もう一度、指輪をじっと見つめた。

「ドラマの女優がつけていた物だったらしいけど、
あなたが、それを見て欲しいと言っていたと、イヌから聞いたわ」

…思い出した。

ジェニーの言葉で、ヘリはようやく、その時の事を思いだした。

もう、ずいぶん前、
ヘリが好きで見ていたドラマの中で、主役の女優がつけていた指輪だった。

イヌと一緒にテレビを見ていたときに、ヘリが何気なく
「私もあんな指輪が欲しいな」と言っていた。

でも、あんな、たわいもない呟きのような言葉を、イヌはちゃんと聞いていたんだわ。
そして…。

「イヌは、いろいろな店をあたって必死に探していたみたい。
でも、見つからなくて、私にも知っている店を紹介して欲しいと言っていたわ」

「もしかして」

ヘリは、ハッとなった。

「あの日…。私が街でイヌとジェニーさんに会った日は、
二人で指輪を売っている店を巡っていたんですか?」

「ええ」

ジェニーが頷くのを、ヘリは信じられない思いで見た。

…あの、私が見合いをした日。
イヌとジェニーさんが一緒にいたわけは、私の指輪を探していたから…。

言葉もなく立ち尽くしているヘリをジェニーは感慨深めに見つめ返していた。

「イヌはとっても妹思いよね。はたから見ていて嫉妬したくなるくらい」

…ジェニーさん?


ヘリがジェニーの言葉の真意を深く考える間もなく、
ジェニーはヘリに微笑みかけた後、会釈してヘリから遠ざかっていった。

「…イヌ」

ヘリは、うつむき、
今ジェニーから聞いた話を思い出しながら、指輪を見つめた。

そして、ハッとなると、踵を返して走り始めた。

『僕はヘリの前から姿を消すよ』

そう言っていたイヌの言葉が脳裏をよぎった。

…法務法人の事務所をやめた理由は、私のせいかもしれない。
そして、イヌは、もしかすると…。

自分の予想が当たっているかどうかを考える間もなく、
ヘリの体は勝手に動いていた。

途中タクシーをひろって、イヌのマンションに乗り付けたヘリは、
エレベーターに乗るのももどかしくて、階段を駆け上がって、
イヌの部屋の前までやってきた。

…イヌは、本当に私の前から姿を消すつもりかもしれない。

ヘリは震える指先で、インターフォンのボタンを押した。

カチャリ☆

ドアが開いて、イヌが現れた。

「ヘリ?」

頬に幾筋もの汗をしたたらせ、
必死の形相で、立っているヘリに、イヌは驚きを隠せない様子だった。

…良かった。イヌがいた…。

ヘリは、安堵して胸をなでおろすと大きく息を吐いた。

…どうした?ととっさに聞こうとした口を、イヌは思い留まって閉じた。
そして、軽く肩で息をついた後、冷静な目をヘリに向けた。

「…なぜ来た?」

視線だけでなく、冷えたイヌの声色にもヘリは動じなかった。

ただ、切れた息を整えながら、イヌを見上げて言った。

「部屋の中にいれてちょうだい。話があるの」

「・・・・・・」

一瞬戸惑った表情を見せたイヌだったが、
ヘリの強い意志を持った瞳に圧倒されたように、視線をそらせた。

そして、黙ったまま、部屋の扉を大きく開けて、
ヘリを招き入れた。

部屋の中に入ったヘリは、イヌよりも先に歩き出すと、
ソファに座った。

イヌがヘリに続いて、離れた位置に腰かけたのを横目で見た後、
ヘリが口を開いた。

「さっき偶然会ったジェニーさんから聞いたの。
事務所をやめたって本当なの?」

イヌが無言でうなずいた。

「どうして?」

「前から別の事務所に声をかけられていたんだよ。条件や待遇もいいから移ることにした」

「でも、今の事務所のことはどうするの?イヌが設立したところでしょ?」

「あの事務所は、僕が代表というだけだった。僕のかわりになる者もいるし、
ジェニーも残る。僕がいなくても成り立っていけるんだよ」

「…私のこともそう思ってる?」

ヘリの問いかけにもイヌは冷静な表情を変えなかった。

「イヌがいなくても、私が平気だって思ってるわけ?
だから、事務所をやめて、家にも寄り付かなくなって、もしかしてマンションすら出ていこうとしていたんじゃないの?」

「勝手に暴走するな。ヘリ」

熱くなっているヘリとは対照的にイヌは、落ち着き払った態度だった。

「事務所をやめたのは、僕自身の意思だ。誰かのためじゃない。自分の人生だから、自分で決めた。家に帰らなかったのは、忙しかったからだ」

「私と顔を合わせたくなかったからじゃないの?」

「ヘリが僕に会いたくなかったんだろう?」

「それこそ、勝手な思い込みだわ。私、イヌに伝えたいことがあったのよ。
まず、この誕生日のプレゼントのこと。…ありがとう」

ヘリが指輪をした手をイヌの前でかかげて見せたのを、イヌがチラリと目視した。

「とっても嬉しかった」

微笑んだヘリの顔に、イヌも表情をやわらかくした。

「似合うよ」

「うん…」

きっと、かなり値段の高い買い物だっただろう。
そして、それ以上に、自分すらも忘れていた話を覚えていて、
ずっと同じ指輪を探していてくれた、イヌの気持ちが嬉しかった。

ヘリは手を戻すと、ギュッと両手を合わせて握りしめた。

…とても話づらいけど、これも言っておかないと…。

「…この前、ちゃんと『月のもの』がきたの」

隠語を使った言葉だったが、イヌには何の話かすぐに分かったようだった。

ハッとなって目を見開いた後、イヌは強張った顔をヘリからそむけた。

「メールや電話じゃ言えない事だったから、イヌに会って直接伝えたかったの」

そむけた表情に影を落としながらも、かすかに頷いてみせたイヌにヘリが続けた。

「それから…この間のことも。熱を出したのはイヌのせいじゃない。
あれとは関係ないから、気にしないでって言いたかったの」

きっとイヌは悔やんでいたはずだとヘリは確信していた。

しばらく会っていなかったイヌの顔はかなりやつれたように見えた。

あんなひどいことをしても、心から愛してくれているのなら、
ヘリを傷つけた自分を責め続けていたのではないか?
そして、ヘリの態度に、拒絶されたと思っていたのではないだろうか?

そう考えて、イヌの顔色を窺うように息をひそめていたヘリに、
イヌは視線を合わさないまま「分かった」と静かに言った。

そして、「…もう帰れ」と続けた。

「イヌ」

座ったままのヘリを促すようにイヌが立ち上がった。

「それから、もう、ここには来るな」

「どうして?」

「どうしてだって?」

イヌが呆れたようにヘリを見て、ハッと乾いた笑みを浮かべた。

「この前、ここで僕に何をされたか忘れたのか?」

「覚えているわ」

ヘリは、直視こそしなかったが、
ソファの垂直線に置かれたイヌのベッドに意識をとばした。

「イヌは、私を愛してないの?あの時言ってくれたことは嘘だったの?」

「嘘じゃない。嘘じゃないから、もうお前を傷つけたくないんだよ」

めずらしく声を荒げたイヌに、ヘリは委縮するどころか、
かえって、心の中が静まっていくような思いになった。

「…私のこと愛してる?」

再度問いかけるヘリにイヌが背を向けた。

「…帰れ」

「嫌よ。答えてくれるまで、帰らないから」

立ち上がって、食い下がるヘリから逃れるようにイヌが足を踏み出した。

「出ていくんだ」

「イヌっ」

「!」

ドンっとぶつかるように、イヌの背中にヘリが勢いよく抱きついていた。

「逃げないで」

「ヘリ」

両手をイヌの体の前にまわして、ヘリはイヌを縛るように後ろから抱きしめた。

「…私も、もう逃げないから」

そう言って、ヘリは目を閉じた。

「離れろ。ヘリ」

切羽詰まったイヌの声にも
まるでダダをこねた子供のように、ヘリは嫌々をした。

手を離したら、イヌがどこか遠くに行ってしまいそうに見えた。


「私、イヌを愛してる。…お兄さんとしてじゃなくて、男として」

腕の中でイヌの体がビクリっと微かに震えたのを感じながら、
ヘリは、尚もギュッとイヌに強くしがみついて言った

「あの時の事は、まだ許せないけど、私にはイヌが必要なの。
だからこれからもずっと傍にいて欲しいの」

私は、イヌが好き。イヌを愛してる。

この気持ちが、常識や倫理から外れたものでも、もう誤魔化せない。

ヘリの心に一瞬、ジェニーの面影がよぎって消えた。

…そう、誰か、別の女性にイヌを取られるくらいなら、
この身が破滅してもいい。イヌを自分のものにしたい。

「お願い。どこにも行かないで。私から離れないで」

ヘリは涙をのみこむように、声を絞りだしていた。
そして、想いをすべて密着した体からも伝えるように、
さらにイヌを抱きしめる力を強めていた。


少しの間の後、

イヌが深い吐息をついた。
そして、振り返ると、後ろから抱きしめていたヘリの両腕をそっとはずした。

「…どうして、お前はそう我儘なんだ」

吐息混じりのイヌの声には、もうわざとらしい冷たさはなかった。
かわりに、どこか諦めたような響きを含んでいた。

…逃げていたのも、拒絶して距離をおこうとしていたのもヘリの方なのに。
それでも、僕は、そんなヘリのどんな我儘も全部聞いてやりたいと思っていた。

だから・・・。

向い合せで見つめ合うと、イヌはヘリの頬に優しく手をおいた。
そして、その手をヘリの顔の輪郭に沿うように這わせた。

「もう1度言ってくれ」

「もう1度って?…」

ヘリが戸惑ったように首をかしげた。

「ヘリが僕の事をどう思っているか、さっき言ったことを、
もう1度、僕の目を見て言ってくれないか?」

こうして見つめ合った眼差しだけで、互いの想いが十分に伝わっていても、
この思いが自分勝手な思い込みで無いことをはっきり証明してほしい。

イヌの要請に、ヘリがじっとイヌの目を見つめて応えた。

「私、イヌを愛しているの。…誰よりも」

ヘリが言い終える前に、イヌがヘリの体を手で強く引き寄せていた。

「…あんな酷いことをした僕を?」

イヌの腕の中でヘリがコクリと頷いた。

…愛してる。

「覚悟は出来ているのか?」

さらにイヌが聞いた。

「もう、僕達は、後戻り出来ない」

ヘリがまたコクリと頷いた。

抱きしめられながら、ヘリもイヌの体に両手をまわしていた。

…二人の選んだ道の先に何が待っているのか分からない。

それでも、私たちは、もう、この手を離せない事に気づいてしまったから。

「たとえ、この道の行きつく先が、地獄より恐ろしいところだったとしても、
イヌと一緒なら怖くないわ」

「ヘリ…」

体を少し離して、しばらく見つめ合ったヘリとイヌは、
どちらからともなく、唇を重ねた。


やがて、抱擁もキスもしだいに激しさを増し、
歯止めのきかないものになっていった。

しかし、『怖くない』と言った言葉通り、ヘリには、
もう何の迷いも無かった。

イヌとのこれからの未来も。
イヌとこうして男女の愛をかわす行為も。

…もう怖くない。
二人の気持ちが本物なら。

「愛してる…ヘリ」

そう、囁くイヌと想いを確かめ合って、

互いの愛を深く貪る時間の中に、ヘリはゆっくりと堕ちていった。



――― 時は過ぎて。


すっかり夜の帳がおりた薄暗い部屋の中で、
1通の封筒に目を落としているイヌの姿があった。

宛先以外、何も書かれていない封筒。

確認するまでもなく、イヌにはその中身が何であるのか分かっていた。


「これが地獄行きの切符だとしても…」

イヌが小さく呟いた。
そして、感情に揺れる瞳をベッドに向けた。

イヌのベッドの中で、
ヘリが静かな寝息をたてて、眠っていた。

スタンドランプに照らされた、安らかな表情のヘリの寝顔を
イヌは、長い間見つめた。


「ヘリ。お前を絶対不幸にはしない」


目を細め、

そう、ヘリと己に誓った後、
イヌは、意を決したように、ペーパーナイフを手にとった。


ピリリ…と、

暗闇を切り裂く微かな音が、ヘリとイヌ、
二人の秘めた愛に警告を鳴らすように発せられ、

やがて、静寂の中に溶けていった。


(「愛の鎖」終わり…続く)


えーっと…、いろいろ吹っ切って、
人ならぬ道を突っ走っていく決意をした、パラレル版兄妹イヌ×ヘリの話でした。
でも、5話で止めるよりもラブラブハッピーエンドでしょう?(←違うっ)

これから、このパラレル話は、「続・愛の鎖」として続きます。
ラスト、イヌが意味深に謎の封筒を開けてますし…。
今のままじゃ、まだハッピーエンドでは無いですしね。

ただ、「愛の鎖」はこれで一旦更新を停止します。
本編イヌ×ヘリの短編やシリーズ話が途中になっているので、
それが落ち着いてから~ということで。

マビョン(マ・イヌ)12月に更新した時は、結構好きだったのに、
5話を改めて読み直したら…マビョン、さいってい!と自分で思いました(苦笑)
しかし、どんなイヌでもヘリは、見捨てないし、愛してるんですよ。
パラレルでも、みつばの中ではイヌ×ヘリは、イヌ×ヘリです。

でも、やっぱり、ソ・イヌ(ソビョン)が一番好き♪


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「愛の鎖」(6話)です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

この話は、「検事プリンセス」のパラレル小説になります。
本編のイヌとヘリとは違いますが、それでも良いという方のみお読みください。




愛の鎖(6話)



夢か現実か、分からない状態で、
ヘリは、うつらうつらと重苦しい微睡みの中にいた。

実家の自室のベッドの中。

今まで滅多に体調を崩したことの無いヘリが、
高熱を出して寝込んでいた。

泡沫のように、頭に浮かんでは消えていく記憶が、
本物なのか、それとも自分の妄想なのかも
はっきりしなかった。

ただ、何度も強烈に思い出すのは、

自分を強く抱くイヌの熱い腕の感触。

『愛してる…ヘリ』

耳に残る、何度も囁かれたイヌの声。

イヌにひどい事をされた、という考えは消えていないのに、
すべて、本気で自分を愛してくれているからだと、
思い込んでしまいそうになる言動ばかりだった。

不思議と、イヌに無理やり抱かれたという
衝撃的な体感は、ほとんど覚えていなかった。

かわりに、切なげなイヌの顔と声の記憶が、
頭の中で繰り返されて、そのたびに
ヘリの胸が苦しくなっていた。

イヌにあんな顔をさせるくらいなら、
何度あんな事をされても、「許してあげる」と言ってあげれば良かった。

ヘリは思った。

あれから…。

イヌの部屋のバスルームを出た後、

熱いシャワーを浴びても尚、
ガタガタと震え続けるヘリの体をイヌが丁寧にタオルで拭いてくれていた。

さらに、イヌに衣服を着せられたヘリは、
「何か食べたいものはあるか?」というイヌの言葉にも、無言で首をふって、
立ちすくんでいた。

イヌは、そんなヘリを再びベッドに連れていった。
そして、もう、人形のように抵抗しないヘリの身体を
そっとベッドの上に横たえた。

感情を失ったような虚ろな目で、
それでも、細かく震え続けているヘリを
イヌは、布団の中で抱きしめた。

「…ごめん」

ポツリと一度だけ、イヌがつぶやいた。

しかし、それっきり、イヌも口を閉じて、
変わりに、ヘリの震える体を温めるように、ずっと両手で
さすり、撫で続けていた。

イヌの優しい手を感じながら、ヘリは、いつのまにか眠っていた。
そして、翌朝。

ぼんやりと起きたヘリは、イヌの作ってくれていた朝食を
ほとんど口にせずに、呆けたように椅子に座っていた。

それから、どうしたのかも覚えていなかったが、
気づいた時には、イヌの車に乗せられて、実家に戻っていた。

玄関を開けたとたん、

「ヘリ!」というエジャの声を聞いた。

焦点の定まらない目を前に向けると、
心配そうなエジャの顔と、その後ろで、口を引き結んだ、険しい表情の
サンテの顔があった。

「ヘリ…お前はっ…」

サンテの言葉をエジャが手で制した。

「やめて。あなた。ヘリは具合が悪いんですよ」

サンテに逆らうことなど今までに無かったエジャの行動に、
ヘリが、ここではじめて、ハッと我にかえった。

「昨日のことも。具合が悪かったのに、かなり無理をしてたのね。ヘリ。
それで、イヌに迎えに来てもらったのよね」

サンテが口を出す暇もないほど、
エジャは、そう、畳み掛けるように言っていた。

これは、イヌが考え、エジャと申し合わせた事なのだろうか?
それとも、ヘリのためにエジャが一芝居打っているのだろうか?

ヘリはボンヤリとそんな事を考えたが、
無意識にコクリと頷いた。

「まあ、かわいそうに。まだこんなに顔色が悪いわ。
熱もあるのね。ほら、早くベッドに横になって。すぐにクスリと氷枕を用意するから」

エジャはそう言うと、ヘリの肩を抱いて歩き始め、
チラリとイヌを見た後、サンテの横をスルリと通り抜けた。

残されたサンテとイヌはしばらく、エジャとヘリの後ろ姿を見送っていた。

しかし、顔を見合わせた時、
お互い、そっくりな表情になった。

「ヘリを責めないでくれ。あの場から無理やり連れだしたのは僕だ」

「勝手なことをしてくれたな。イヌ」

「勝手なのはどっちだ。ヘリの意向も聞かずに見合いをさせたんだろ」

「ヘリのためを思ってした事だ。お前はどうなんだ?イヌ。
妹の幸せを願ってないのか?」

「願っているよ。父さんより…誰よりも」

サンテを睨み付けるイヌの目には、嫌悪と怒りの感情があふれていた。
ただ、それはサンテだけに向けられてはいなかった。

「ヘリを傷つける人間は、たとえ、父さんでも許さない。
覚えておいてくれ」

ヘリを傷つける者は許さない。

そんな風に言った自分が、昨夜一番ヘリを傷つけたと、
自覚していたイヌだった。

…傷つけると分かっていても、それでも、自分は…。

ヘリが消えた背後に目をやって、イヌは、唇を引き結んだ。

そして、尚も何か言おうとするサンテを置いて、玄関から出ていった。


その後のヘリはというと、

今さらのように、
自分が、エジャの言葉通りの体調になっていることに気づいたようだった。

身体が重く、ぐったりとして、いつのまにか熱も出ていた。

翌日の仕事も休んで、丸1日、実家のベッドの中で眠っていたヘリは、
部屋を訪ねてきたエジャの声でようやく薄らと目を開けた。

「ああ、起きた?ヘリ。
粥を作って持ってきたのだけど、食べられたら、食べるのよ」

「…ありがと。ママ」

粥と水を置いたお盆をエジャはヘリのベッド脇のサイドボードの上に置いた。

「私はこれから、買い物で少し外に出るわね。
でも、イヌが来ているから、何か必要なことがあればイヌにお願いするのよ」

「イヌが?」

ピクリっとヘリの体が揺れた。

「ええ、あなたの体調を気にして仕事を早退して帰ってきたみたいよ」

エジャはそう言うと、後ろを振り返った。

開け放されたドアの外に、イヌが立って、ヘリを見つめていた。

…イヌ…。

「ヘリ、大丈夫か?」

いつもと変わらないイヌの優しい声に、
ヘリは、思わず微かにうなずいてみせた。

「じゃあ、イヌ、後はよろしくね。
夕ご飯を食べていきなさいね。今日はあの人出張で泊まりなのよ。私も誰かいてくれないとさびしいから」

サンテは帰ってこないから、安心して家にいていい、と言っているようなエジャに、
イヌがそっと微笑んでみせた。

「うん、母さん」

ホッとしたように笑って、エジャは、「いってくるわね」とドアの向こうに消えていった。

ヘリは、イヌがベッド横に置いていた椅子に腰かける気配を感じながらも
目をそらしたままだった。

やがて、エジャが玄関から出ていく音がすると、
コトリとイヌがサイドボードに何か置いた。

チラリとヘリがイヌの方向を見やると、そこにヘリの好きなばなな牛乳と
フルーツゼリーが置いてあった。

「食欲が無くても、これなら食べられるんじゃないかと思って買ってきた」

イヌが言った。

「母さんの粥も美味しいから、1口でも食べろよ」

子供の時、稀にだったが、熱を出して寝込んだ時に横で、
片時も離れずに看病してくれていたイヌがそこにいた。

―――まるで、二人の間に何も無かったかのように。

声だけ、言葉だけ聞いていれば、
ここにいるのは妹を心配する兄のようだった。

思わず見てしまったイヌの表情。
そこにあった兄以上の感情を持ったイヌの瞳にヘリが気づかなければ…。

その瞳に吸い込まれるように、目を離さないヘリを、
イヌもじっと見つめ続けていた。

黙ったままのヘリにイヌが手を伸ばした。

イヌの手がヘリの額にあてられた。

「ああ、…熱は少し下がったみたいだな。良かった」

本気で、安心したようなイヌの優しい顔に、ヘリは泣きそうになった。

そんな表情をイヌに見られたくなくて、
ヘリは、両手で布団を引き上げると、その中に顔をうずめて隠した。

「ヘリ…」

ヘリを呼ぶイヌの声は悲しげだった。

体も心も傷つけられたのは、自分のはずなのに、
イヌの方がよほど辛そうに見えた。

それでも、

『許してあげる』と。

喉元まで出ている言葉すらなぜか口にすることが出来なかった。

そんなヘリの態度は、完全に自分を拒絶していると、イヌは受け取ったようだった。

ヘリの姿を隠した布団をじっと切なげに見下ろしていたイヌは、
しばらくの沈黙の後、口を開いた。

「ヘリ…お前が、本気で僕を嫌いになったのなら、
もう僕の顔も見たくないと言うのなら…」

そこで、イヌの声が途切れた。

そして、吐息をついた後、イヌが言った。

「僕は、ヘリの前から姿を消すよ」

…え?

思わずイヌを振り返ろうとする思いを抑えて、
ヘリは、布団の中で体を硬直させていた。

イヌがそっとヘリの布団に触れた。


「これだけは信じてくれ。ヘリ。
僕は、お前の幸せだけを願って生きていることを」

そう言ってヘリの体の輪郭に沿うように、布団をゆっくりと撫でた後、イヌは手を離した。

「・・・・・・」

身じろぎもせず、声も出さずにじっとしたままのヘリをもう一度見つめた後、
イヌは、椅子から立ち上がって、そして部屋を出て行った。

静かになった部屋の中で、
ヘリが、イヌの言葉を何度も何度も頭の中で繰り返して考え込んでいるうちに、
エジャが家に帰ってきた。

「ヘリ。イヌがいつ帰ったか知っている?急ぎの用事でもあったのかしら?」

困惑したエジャの声に、ヘリはイヌが黙って家も出ていったことを知った。

布団から出たヘリは、ふとサイドボードの上にのっていたものに目をやった。

そこには、イヌからの差し入れのゼリーとばなな牛乳。
そして、小さな箱が置いてあった。

まるでプレゼントのように綺麗に包装されリボンのかけられた小さな箱。

ヘリは、箱にかけられたリボンと包装紙をはずすと、
おそるおそるふたを開けて、中を覗き込んだ。

箱の中には、指輪とメッセージカードが入っていた。


カードにはこう書いてあった。

『誕生日おめでとう。ヘリ』

「…私の誕生日はまだ先なのに…」

ヘリは、ポツリとつぶやいて、指輪をそっと右手の薬指にはめた。

プラチナの台に小さな宝石がちりばめられたティアラの形の指輪が、
ヘリの指でどこか寂しげに光を放っていた。


その後、

熱も下がり、翌日から仕事にも行き、普段と変わらない生活をヘリは送っていた。

サンテはあれから見合いに関しての話を一切しなくなった。
エジャも何もなかったかのように振る舞っていた。

依然としてイヌは家によりつかなかったが、それは前と変わらない事だったので、エジャは寂しがっても、不思議に思うことは無いようだった。

ヘリは、日々、心の中でずっとイヌの事を考えていたが、
まだどうして良いか分からずに、連絡をとれずにいた。

ただ、イヌが置いて行った指輪を毎日はめて、暇が出来るとボンヤリ眺めていた。

そんなある日の夕方。

「ヘリさん」

仕事帰りのヘリは、街角で突然呼び止められ、振り向いた。

イヌが立ち上げた法務法人事務所で働くジェニー・アンがそこにいた。

「ジェニーさん…」

「こんにちは」

ジェニーがにっこりと笑うと、親しげに近づいてきた。

「こんにちは」

挨拶を返した後、ヘリは、おずおずとジェニーを見やった。

プロポーションの良い体のラインにそったスーツを着こなしているジェニーは、相変わらず美しかった。

手には書類を持っている。
これからイヌのいる事務所に帰るところなのだろうか…。

「あの…イヌは、兄は元気にしていますか?」

「え?」

「最近会ってなくて…」

怪訝な顔で首をかしげたジェニーにヘリが気まずそうに言った。

「そうなの?じゃあ、…もしかして、知らない?」

ジェニーがヘリの顔をまじまじと見つめた後、
戸惑ったように口を開いた。

「何をですか?」

「イヌは、先週事務所を辞めたのよ」

…え?

思いもよらぬジェニーの話に、ヘリは耳を疑って、
しばらく呆然となって立ち尽くした。



(「愛の鎖」6終わり 7に続く)


お待たせしました(?)
「検事プリンセス」パラレル小説版「愛の鎖」5話の続きです。

1月には、ほとんど書いていたのですが、諸事情で(出産含め)更新先送りにしていたものです。
「愛の鎖」だけでなく、自分の過去の作品を見直して思ったのですが、
…「裏箱」より、表の方が大概な大人話が多い気がする。
今更ですね(汗)

ブログへの拍手、拍手コメント、ありがとうございます。
新生活に向けて、桜や春を満喫してください♪
そうですね。昨年の今ごろは、あんなことがありましたね…。
時間と変化は不思議ですね。
みつばも去年の今は存在してなかった子供を抱っこしてたりしますから。


大概でも、やっぱりソ・イヌの方が好き♪という方も
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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「愛の鎖」(5話)をパラレル話に改編した話です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
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【警告】

この話には、大人向けの表現、描写が含まれます。
自分は精神的に大人だと思える方のみお読みください。


「愛の妙薬」のおまけ話、ヘリの夢「愛の鎖」を
パラレル小説シリーズのために再アップしました。



愛の鎖(5話)


強烈な痛みがヘリの体と感情を支配した。

何が起こっているのか、分かっていても、
それを受け入れることが出来なかった。

イヌと一線を越えてしまった。
心だけでなく、体まで。

それは、禁じられた扉を開ける行為。

ずっと、
両想いの相手と肉体も結ばれることを夢見ていたヘリだった。

それが、こんな形で実現するなんて。

…こんなのは違う!

ヘリは押さえつけられて、ほとんど動くことの出来ない
体に容赦なくイヌから与えられる痛みに耐えながら、
首だけは激しく横に振り続けていた。

「やめて、イヌ、私たち兄妹なのよっ」

「兄妹だから?」

「こんなこと許されないっ」

「誰に許されないんだ?両親にか?それとも、世間にか?」

「常識的にも、倫理的にも許されないわっ」

「知ったことか」

イヌが冷たく言い放った言葉にヘリが表情を凍らせた。

「僕の可愛いヘリ…」

イヌが、ヘリの耳元で低く囁いた。

「ずっと、愛してた。妹としてではなくね」

「うっ…っ」

「愛してるよ」

囁きながら、イヌは、ヘリに自らの肉体を打ち込む行為を続けていた。

「誰にも渡さない。他の男と結婚なんてさせない。どこにも行かせない。
常識とか、倫理とか、そんな理由で僕から遠ざかろうとするのは許さない」

いつも冷静なイヌがこんな凶行にはしるなんて。

ヘリは、イヌに体の中心部を無理やり深くえぐられている痛みよりも、
イヌの血走った瞳と狂気に満ちた言動に、茫然としていた。

…これが、あの優しいイヌ?
意地悪だったり、からかったり、悪戯もするけど、
いつだって、私を大切にしてくれたイヌなの?

ヘリは、ただもう、痛みをこらえる声をあげながら、
嵐のようなイヌの抱擁を受け止めていた。


―――やがて。

どれだけ時間がたったのか。

ヘリはぼんやりとした意識の中、
携帯電話で話しているイヌの声を遠くで聞いた。

「ああ…母さん。うん…いるよ。…分かってる。
今は落ち着いて眠っている。今夜はここに泊めるから。
父さんには僕から話すよ。うん…。お休み」

ぼやけた視界の中、ベッドの端に腰かけた全裸のイヌが、浅いため息をついて
携帯電話をサイドボードに置く後ろ姿を見た。

ヘリは、ゆっくりと体を起こした。
体には何もまとっていなかった。

ズキリっと
下腹部に鈍痛を感じて、ヘリは思わずうめいた。
その声にイヌが気づいて振り向いた。

びくびくと怯えて震えているヘリと、
イヌの視線がゆっくりとかちあった。

ベッドサイドのスタンドランプの明かりはついていたが、
薄暗い部屋の中、ヘリを見つめるイヌの目は普段通り
静かで、落ち着いて見えた。

「母さんから電話があった。ヘリが消えたこと、父さんが怒り狂っているらしい。
連れ出したのは僕だ。明日僕から父さんに説明するから、心配するな」

そう淡々と語るイヌの言葉を、ヘリはぼんやりと聞いていた。

見合いをしていたということが、ずっと昔の事のように思えた。

ヘリはさっきまでのことが、現実なのか、夢なのかも
分からなくなりそうだった。

ベッドの上にいるヘリもイヌも裸だという状況でなければ。

そして、さらに、ヘリの下腹部に感じる痛みが、
ヘリの思考をだんだんとクリアにしていった。

同時に、身も凍るような恐ろしい事実をつきつけられた
ヘリの体は無意識にフルフルと震えあがっていた。

ギシリ・・・。

そんなヘリにイヌがにじり寄った。

「ヘリ」

伸ばされたイヌの手にビクリっとヘリは激しく体を震わせて、
とっさにその手をはねつけた。

もう、イヌを直視することも出来ないヘリは、
うつむいたまま言った。

「…シャワーをあびさせて」

黙ったまま頷くイヌの気配を感じて、
ヘリは、ユラリっとベッドから立ち上がって、バスルームに向かった。

バスルームに向かう道すがら、床の上に散乱している
自分とイヌの衣類を目の端でとらえて、ヘリはとっさに顔を背けた。

ヘリはバスルームに入ると、
シャワー栓を思いっきり全開にした。

熱い湯が降り注いだ。

ふらふらとその中に入ろうとしたヘリだったが、

ドクリと・・・
下腹部の外に、違和感を感じて、思わず下肢に目を落とした。

ヘリの内腿に、目を覆いたくなるような鮮やかな朱色の筋が流れている。
それだけでなく、ドロリ…とした生暖かいものがヘリの足を伝う感触に
ヘリは手で口元を押さえた。

…これは、イヌの…。

自らの体液とイヌのそれとが混ざり合って、
ヘリの足を汚している光景が、今度こそヘリの平常心を完全に奪った。

「あああっ…」

悲痛な呻き声をあげて、
ヘリは、ガクリっとバスルームの床に崩れ落ちた。

「うっ…うぅ…」

ヘリは、全開にしたシャワーの下で、ギュッと自分の体を抱きこみ、
座り込んで、声を殺して泣いた。

熱い湯が容赦なく、激しい水しぶきをあげて
ヘリの頭から身体全体を滝のように流れていく。

それでも、イヌに強く抱かれた感触は生生しく、
ヘリの肌だけでなく体の奥底まで深くはっきりと痕を残していた。

ジクジクと痛み続ける下腹部の内側より、
ヘリは、ヒリヒリとした心の痛みに涙した。

…ひどい。ひどすぎる。イヌ…。
こんなことをするなんて。酷い。

行為の間中、『愛してる』と囁き続けながらも、
ヘリの意思をお構いなしに、純潔を奪っていったイヌ。

ヘリは、混乱し傷ついた心と身体をかばうように、
自らの体を両腕で抱きしめてバスルームの床上に固まっていた。

カチャリ…。

「!!」

バスルームのドアが開く音に、ヘリはビクリっと
震えると、振り返って恐怖に満ちた目を背後に向けた。


「ヘリ」

そう、呼んで、イヌがバスルームに入ってきた。

行為後のままの包み隠さない姿で、イヌはヘリを見下ろしていた。

…イヌ!

「…い、嫌っ」

ヘリは、かぶりを振って、
よろよろと立ち上がり、震える体で後ずさった。

「やだっ。来ないで。来ないでよっ」

もう逃げ場はないというのに、
ヘリは、バスルームの壁に背をつけて、
必死に頭を横に振って、イヌから離れようとした。

「イヌなんて、嫌いよっ。こっちに来ないで」

ヘリの叫びにも、イヌは無言で、ヘリに一歩一歩近づいていった。

「やだ。やだ。近寄らないで!最低!!」

手が震えすぎて、物を投げつけることも出来ないヘリは、
せめてもの反撃にイヌに言葉を吐き出していた。

「最低男!酷いやつ!イヌなんて、イヌなんて大嫌い!」

イヌの手がスッと自分に伸びたのを見たヘリは、
とっさに叩かれることを覚悟して目を閉じると、ビクっと体をこわばらせた。

しかし、いつまで待っても痛みがこないことを不思議に思ったヘリが
そっと瞼を開けると、そこに、悲しそうに自分を見つめているイヌの瞳があった。

イヌの手は自分の横顔にそっと置かれていた。
そして、濡れそぼって散り散りに顔に乱れている
ヘリの髪の毛を優しく優しくその指ですいていた。

…イヌ…。

激しいシャワーの水音だけが反響したバスルームの中。
ヘリとイヌは、しばらく微動だにせずに見つめ合っていた。

斜めから、シャワーをあびているイヌの全身を湯水が滴っている。

プールや海で水着姿を見ていたとはいえ、
衣服をすべて脱ぎ去ったイヌの裸体をこんなまじかで見たのは初めてのヘリだった。

先ほどまで、自分を強引に抱いていたイヌの体。

なめらかな肌。細いのに、均整のとれた筋肉をつけた
たくましい、胸や腕、スラリと伸びた足。

イヌの雄々しい肉体美にヘリの目が釘付けになっていた。

この体が、さっきまで、ベッドの上で、
私を恥辱の底に無理やり突き落としたというのに、
どうして、こんなに魅惑的に感じるのだろう。

ドキドキして、胸が苦しいのは、悲しさやショックのせいだけじゃない。

こうして、まっさらな姿の状態で、向かい合って見つめあっているだけで、
まだ、結ばれた男女の濃厚で淫びな香りが漂っている気がする。

―――お互いを激しく求めあっている。

そんなことすら感じてしまう。

ヘリは、泣きながらイヌを睨みつけていた。

イヌも目のふちを紅く染めて、ヘリをじっと見つめていた。

頬を絶え間なく伝う湯水で、隠されていたが、
イヌも涙を流しているようだった。

「ヘリ」

イヌがもう1度、ヘリを呼んで言った。

「ごめん」

ヘリは瞬きもせずにイヌを見つめていた。

「ごめん。ヘリ。ごめん」

小さい時から、喧嘩した後、
しばらくして、その喧嘩の原因がイヌにあろうと、ヘリにあろうと、
イヌが必ず、ヘリに言った言葉。

たとえ、喧嘩した原因が自分になくても、
ヘリを傷つけたことを謝るイヌ。

『ヘリが好きだよ。だから許してくれるか?』

いつもそう言って、イヌはヘリを悲しげに見つめた。

そのイヌの目に、ヘリはいたたまれなさと、愛しさと、申し訳なさを同時に感じて、
『うん。もちろんよ』と返事して、イヌに抱きついていた。

…これは、喧嘩なんていう生易しいものでないのに。

「ヘリを愛してる。…だから許してくれ」

そう、続けるイヌにヘリがフッとこわばった嘲笑を口元に浮かべた。

「嫌よ。許さない。自分が何をしたか分かっているの?」

あんなに強引に抱いておいて
今さら、謝って、許しを請うなんて。

イヌの熱い腕が、ヘリを抱きしめた。

身も心も、イヌにがんじがらめにされて、身動きが出来ない。
ヘリは、自分がこのまま溺れて息を止めるかもしれない。…そう思った。

それは、たえまなく降り注ぐシャワーの湯水のせいじゃない。

甘んじている自分がいる。

このまま永遠に、イヌと背徳の愛の中にいたい。

そんな感情に溺れている。

「愛してるんだ。ヘリ。ずっと愛していた。
僕から離れないでくれ。…頼む」

呪いのようにそう囁かれ続けたヘリは、イヌの腕の中で体を脱力させると、
そっと両手をイヌの背中にまわした。

声にだして返事をすることは出来ない。

イヌの懇願を、愛を、素直に受け入れることは出来ない。

代償も、壁も、これから立ち向かわなくてはいけない
事があまりにも大きすぎていた。
それを今のヘリには簡単に受け入れることは難しかった。

だけど。

…私も愛してる。こんなことをされても。

それが分かった。

そんな自分を心の中で自嘲しながらも、
ヘリは、どこかホッとしていることが不思議だった。

ヘリは、想いを両手に込めて、イヌの体をそっと抱きしめ返した。

ヘリの弱弱しくも、優しい抱擁の返戻を感じたイヌが、
ギュッと目を閉じて、ヘリの体をさらに強く抱きしめた。

…愛という鎖につながれて、
私は、イヌから逃げられない。

心も体も…。

ヘリの涙の一滴がポトリと落ちた。


閉じたバスルームの中。

シャワーの蒸気に熱せられた空間の中で、
固く抱き合う男女の秘めた愛が、誰にも知られずに閉じ込められていた。


(「愛の鎖」5終わり …続く」


「愛の妙薬」おまけ話「愛の鎖」を
パラレル小説版として、ちょっと構成…ほとんど変わってません。

パラレル話として続きを書くために
ラストをカットしただけです。

パラレル版とはいえ、このままではへりとイヌが可哀そう(とくにヘリが)…な
終わり方だったので、続きを1話だけでも更新しておきたくて、入院前に書いていて、
退院して落ち着いたら構成して、2月中にアップしようと用意していたのですが…

…ここで「愛の鎖」はちょっと…と。。。
精神的にアップする気になれずお蔵入りしてましたが、
近日中に、構成が終わり次第続編を蔵から出します。

「愛の鎖」のイヌは、ソ・イヌでなく、マ・イヌで、本編イヌとは別人です。
それでも、いいという方。そしてどんなイヌ×ヘリでも大丈夫。という方のみ
読んでくださいね。

「愛の鎖」の読後感が、お化け屋敷とジェットコースターを合わせた感じ、というようなコメントを以前頂いたのですが、その表現、まさにぴったりだと、私も思いました(汗)


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検事プリンセスの二次創作イラストのINDEXパート2をつくりました。

INDEXパート1はこちら



・イヌ×ヘリパラレル動画イメージイラスト

・イヌ×ヘリ愛の嵐イラスト(ミニ小説つき)

・二次小説「NYへいこう」予告漫画

・イヌ×ヘリ バスルームイラスト

・イヌ×ヘリ バレンタインイラスト

・イヌ×ヘリ 「KISS」イメージイラスト(小説

・イヌ×ヘリ 「あの頃の背中」イメージイラスト

・イヌ×ヘリ 「スーツ」イメージイラスト

・イヌ×ヘリ 「夢桜2」イラスト

・イヌ×ヘリ 「クリスマスプレゼント」イラスト

・ジェニー・アン 水着イラスト

・「追憶の香り」イメージイラスト(2013年未公開小説)

・「海」イヌ×ヘリ

・イヌ×ヘリ 「カップケーキ」

・イヌ×ヘリ 湖畔イラスト

・イヌ×ヘリ 浴衣花火イラスト

・イヌ×ヘリ ポーズ集よりLOVEイラスト

・イヌ 黒イヌイラスト

・イヌ×ヘリ 黒イヌ×ヘリイラスト (「黒と白」あとがき)

・ヘリ 黒猫ヘリイラスト

・ヘリ ドレスヘリ 「スーパーモデルにご用心」イメージイラスト

・イヌイラスト 黒コート

・ヘリイラスト 黒ドレス

・イヌ×ヘリ 2013年クリスマスバージョン

・ヘリイラスト 「おもてなし」

・ヘリイラスト 「ヘリ兎ちゃん」

・イヌ×ヘリイラスト「ROSE NIGHTイメージイラスト」

・イヌ×ヘリイラスト 「聖夜の祈り」イメージイラスト

・イヌ×ヘリ 「お泊りの朝」イラスト&プロット短編小説


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テーマ:自作イラスト(二次創作) - ジャンル:アニメ・コミック

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ずっと楽しみにしていた「アリス イン ワンダーランド」が地上波でテレビ放送されました♪

録画して、まだ見てないけど、
なんとなく、イラストを描いてみたくなって描きました。


アリスヘリ



…一応「検事プリンセス」のヘリちゃんとイヌで、二次創作の
アリスとウサギくん。

昔描いていた低年齢層向けの少女漫画風で描いてみたかったの(苦笑)…。。。



アリスといえば、

じつは、「清潭洞アリス」は、すごく見たいって思ってるのです。
かなりコミカルな動きや演技が面白そうで。
イヌと混同することも無さそうだし、相手役の人も好みだった。
それに、切ないシーンがあったとしても、ラブコメという噂で、安心して見られそうだった。

なので、いつか見られるのを楽しみに待ってます♪


ブログへの拍手、拍手コメントありがとうございます!!

ずっとブログを見ていて下さった方でも、
初めてコメントを書いてくださる方が多くなって、とても嬉しいです。

もちろん、ブログの小説だけ読んで頂けるだけでも嬉しいのですけど、
最近、いろいろな事がありまして…こうやって、コメントで応援して頂いたり、
同じ思いや考えでいることを教えて頂けたことで、私もとても励まされました。

非公開のコメントの方には、個別にお返事は書いてないのですけど、
拍手の方も、裏箱拍手にきた方も全部読んでます。

もちろん、全員違う方なんですけど、内容が似ている所が多いので、
想いがつながっているように見えて、私も心強くてすごく嬉しいです。


ありがとうございます。


…この時期、私も重度の花粉症です。もう数十年のお付き合い(涙)
マスクをせずに外にでたら、腐海の森にマスク無しで入るナウ○カのように危険です。
桜が散る頃にはおさまるので、後少しの辛抱です。

後少しといえば、子供は春休みにはいります。
だけど、うちのイヌが…じゃない。相方がその間アメリカに行っちゃうので、いろんな意味で4月が待ち遠しいです。

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私が「みつばのたまて箱」を立ち上げたのは、
地上波で検事プリンセスのドラマを放映していて、
ラスト数話の時。

そして、二次小説を書き始めたのは、まだDVDを買っていなくて、
ノーカット版も見ていない時でした。
なので、3倍速(苦笑)で見ていたドラマ前半の方は、よく分かっていなかったです。

DVD買ってからも、ほとんどイヌ×ヘリか、イヌの所ばっかりを繰り返し見ていたので、
他の人物とか背景を詳しく見てなくて。

なもので、勘違いしていた部分がいくつかありました。

ブログで何回か雑記で言ってたのですけど、大きくあげると2つ。

あの、深夜公園(検察庁近くの公園)と湖の公園(ラストデート)のところ。

そして、イヌの悪の手助け…じゃない、計画の手助けをしていた二人の男。

一人は、カン室長。

テレビを見ていた時は、ジェニーの「今日はカン室長にも会うでしょ?」と言っていた部分しか分からないので、ハヌルの室長かと思ったのですが、


ノーカット版のドラマを見返すと、夜勤明けらしく、あくびをしながら建物から出てきて、
そして、イヌと待ち合わせて、イヌから、書類を受け取るシーンがありました。

それから、検察庁内の部屋で「今日の当番はマ検事か。書類にすぐに判を押してもらえる」と言っている人達を見て、フッと笑っているカン室長がいたので、
おそらく、彼は、検察庁で働く書類室長のようです。

でも、イヌの手先として働いていて、計画のために書類等を手回しよく動かしている役をしていたみたいです。


それから、もう一人。

名前は出てこないのですが、そして、テレビ、地上波でも、BSでもおそらく、日本では大部分シーンをカットされていた男。

1話から出ていて、スキー場で、ヘリの車から財布や携帯を盗んだり、
ヘリのポケットから、イヌの連絡先をこっそり抜き取ったり、
ヘリを付け回して、逐一、イヌに動向を報告していたり、逃亡したコ・マンチョルも尾行していたり、サンテの手先が、証拠のはいったヘリのバッグをひったくった時、それをバイクでさらに奪い返したのも、おそらくこの男です。
事件関係者の写真の大部分を撮ったのも、この人かもしれません。
イヌによく携帯電話で連絡してます。

ヘリとユン検事のデートもイヌに報告したのも、この人。

…ちょっと話それるけど、

ここもテレビではカットされていたけど、
だから、イヌは、ヘリがユン検事とデートしたこと知っていたんですよね。
4コマ漫画にも描いたけど、それを報告された後のイヌ、めっちゃ動揺してたし(笑)
それに、テラスから二人が帰ってきたのも見てる。

なのに、9話で、ヘリの部屋に侵入した男を警察に突き出した後、
「ユン検事とデートする暇もないから引越せば?」とか、とぼけたようにヘリに言って、
「私、ユン先輩とデートしたのよ」と聞かされてます。

なんで、あえて自分が落ち込むこと言うかな?イヌ、と思ったシーンでした♪(笑)

…話はそれましたが。

とにかく、イヌの手先になってスパイしていた男の件。


ドラマ中、かなり活躍しているのに、テレビ放映だと、そんな男いました?くらいにカットされてます。

みつばはカン室長と混同していたのですが、
よくよく見直したら、顔も雰囲気も全然違う。

それに気づいたのは、二次小説で、カンさんを出した「引越」を書いた後でした。

あわてて、韓国ドラマのキャラクター、役者さんまで詳しく掲載されているブログの管理人さんに問い合わせしたりもして調べてみたら。

カン室長と、このスパイ(名前は出てなかったみたい)は役者さんもまったくの別人だと判明。

「引越」は、すでに、これから更新予定の二次小説の伏線はった話だったので、
うわーっ?どうしよう。とか焦ったのですが、(今も焦ってる)

…スパイの男の人の名前もカンさんで(汗)

それから、ついでに、ヘリは、実はスパイの男の事は知らないんですよね。
スキー場の時も、後つけられている時も、ひったくりの時も直接顔は見てない。

なんとなく、13話で、イヌの手の者がいる?とようやく気付いたみたいですけど。

みつばも、かなり後になって、ようやく気付きましたけど(苦笑)


ようやく、二次小説のシリーズ創作を書ける気力になってきて、
過去の伏線や流れをおさらいするつもりで、自分の小説を読み返したら、
やっぱり、ここがネックになってるな~と気づいて、ぼそぼそ言い訳してみました。

でも、このスパイさん…「引越」のカンさんが再登場するのは、
みつばの検事プリンセスシリーズで少なくてもあと、4物語以降で、
今の更新速度だと来年かもしれないので(←弱気)また、その時になったら改めて、人物設定します。。。


あと、自分へのメモのつもりで、今後の更新予定(予定は未定ですけど)を書いておくと、


シリーズ話

「NYへいこう」

短編

「恋人としたい33のリスト2」(未公開)

「真夜中の赤ずきん(仮題)」(未公開)

↑上の短編はどちらか、完成しだいアップします。


「NYへいこう」の更新が終わったら、

いよいよ、もうず~っと1年以上前から言っている
ジェニー・アン主役の検事プリンセス二次小説番外編
「弁護士プリンセス」の第一部も更新予定です。


以下。コメントレス的な話。

いつも、予定ばかりで、期待させて、更新が遅くてごめんなさい。

でも、楽しみに待ってます。と言って頂けて、嬉しいです。

そして、「やっぱり、イヌが好きっ」も。
このブログに来て頂いている人は、そう思ってますよね。

みんなの熱意と思いが、海を越えて、あの方にも届きますように…。

以前、私の過去のトラウマの経験を話した雑記を読んで頂いた方は
分かると思うのですけど、

そして、まるで、芥川龍之介の「藪の中」(←この物語を知っている人にはわかるかな?)
のような状態で、三者三様に話がくい違っていても。聞いた者たちがどう誤解しようが、勝手に想像しようが、誰の肩をもとうが、

真実は一つですから。

自分は、嘘は言っていないと心から思っている人。
そして、その人を信じている人が周りにいる限り、大丈夫だと思います。


桜も開花しはじめて、きっと満開になる頃には、
何もかもいい方向に進みますよね。

みつばも、ようやく「NYへいこう」クリスマス話(←季節はずれもいいところ(笑))を書きあげられそうな気持ちになってます♪

もう少し待っていてくださいね~。


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「やっぱり、イヌが好き!」

と、コメントで何人もの方に一緒に叫んで頂いて、嬉しかったです♪

検事プリンセス二次小説「スーツ」への
拍手、拍手コメントもありがとうございます!

「スーツ」姿のイヌとヘリのイラストを描いてみました↓


イヌヘリスーツ




私がソビョン病になった理由。

検事プリンセスのソ・イヌにはまった理由は、さんざんブログ内で検証してきたけど、
今回、また冷静に深く考えてみたら、
いい意味で意外性が大きいってところだったみたいです。

みつばの本当の理想の男のタイプは、
「チャングムの誓い」のミン・ジョンホ様とか
「キング」のシギョンとか
「シークレット・ガーデン」のジョンスとか、

誠実で、真面目で、大人で、優しく、自分を見守ってくれる男なんですよ。

イヌは、初めてドラマ見た第一印象をはっきり言うと、

チャライ男(笑)

言動も、外見も軽く見えた。
本当に弁護士?みたいな所も。
ヘリに、「私に気がある」とか冗談ぽく聞かれた時も「そうだよ」とか軽く答えていたので、
プレイボーイにも見えた。
親が金持ちだという噂で、何の不自由もない印象だった。

それがですね。

ヘリをスクープした記者を影で脅して記事を取り下げさせるダークな面を見せたかと思えば、
潜入捜査で、ヘリを必死に助けに行こうとする所とか、
トマト事件で助け出す行動力と優しさを見せられて、

あれあれ?

…思っているところに、

手料理に、おんぶに、強引キスに。

それでもって、ヘリへの想いに葛藤して切ない顔で涙流す所を見たら。

もう、この男の本性は何?とだんだん目が離せなくなって、

しかしここで、正体がばれそうな時のヘリへの冷たい態度。

これが本性?と見せながらも、

冷たい男に徹せられず、結局落ち込むヘリと一緒に食事したり、
取り乱して、夜中にマンションを飛び出すヘリの後を追って、
こっそり後ろから見守りながら歩くシーンはあったり、
時計に、ヘリへの本当の気持ちを吹き込むイヌを知ったらですね・・・


何気なく温泉に入りに行ったのに、ぬるま湯から、いきなり冷水あびせられた後に、サウナに入れられて、のぼせた所を、優しく介抱された~・・・みたいな、意外性ですわ(笑)


女性に関しても、
ヘリ以外の人、ヘリ母や親友ジェニーに対する気遣いと優しさを見せるイヌ。

しかし、

イヌをひそかに愛しているジェニーが、
10話で泥酔するイヌに「うちに泊まっていけば?」というさりげない誘いも断って、
「ヘリが待ってる」とフラフラの状態で、マンションに帰るし。

コ・マンチョルを捕まえる算段を夜、イヌの部屋でジェニーと練っている時も、
ジェニーが、ここでもさりげなくイヌの側でベッドの上に横たわったのに、
スッと場を離れるイヌ。

こんな、据え膳も食わない紳士的なイヌに
乙女心がときめかないでかっ←齢、アラフォーの乙女心が。

だから、リアルとは一線を、と言っておきながら、
イメージを重ねることも多々あったので、まさかこんなに創作が不可能になるくらい
影響を受けるとは思いもしなかったんです。自分勝手な思い込みですけど。

ただ、本当のファンじゃなくても、これだけは言わせてください。

私は演技でファンになってます。
それ以外の詳しいことも知りませんし、分かりません。
ファン歴も短いし浅いと言えるでしょう。
でも、ソ・イヌという素敵な役に真摯に取り組まれ、魅せてくれた方を尊敬してる気持ちは本物です。

そんな気持ちもあるから、ここまでブログで創作を続けてこられたって思ってます。

表だったファンの方とは違う方向かもしれませんが、
みつばなりに応援は続けていきたいです。


…映像は拝見してないのですけど、画像は見てます。
綺麗めの色のスーツもお似合いですよね。少し微笑まれたということ。
いつかきっと全開の笑顔になりますように。

そんな感じで。

雑記の後半、一体何の話?になってますが、

削除した記事以来の意思表明ですけど、同じようなコメントやメールを送って頂いた方々へコメントレス的な話で書いておきますね。

しつこいですけど、もう1度


何があってもイヌが好き!



…何回でも言える♪


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「スーツ(おまけ話)」です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

この話は、先日更新した「スーツ」の続編です。

【警告】

この話には、大人向けの表現、描写が含まれます。
自分は精神的に大人だと思える方のみお読みください。




スーツ(おまけ話)



濃厚なキスを続けながら、
イヌはヘリの体を床の上に横たえた。

そして、
ヘリの着ていたスーツのボタンをはずしていった。

「自分でやるから…」

そう、気恥ずかしがるヘリの手をやんわりと遮って、
イヌは、ヘリのブラウスのボタンも全部はずしていった。

「イヌ」

「遠慮しなくていい。サービスだよ」

「もう。何のサービスよ」

「1週間、一生懸命働いた、マ検事さんを癒すサービスだよ。もちろん無報酬で」

「ほんとにサービスなのかしら?無報酬でサービスつきなんて
怪しい弁護士さんね」

ヘリがクスクス笑って、目の前のイヌのスーツのボタンをはずしていった。

「ありがとう」

イヌが、そう言って再びヘリに口づけした。


「ん!……やっ…イヌ…」

深く口づけながら、イヌがヘリのブラジャーの中に手を差し込んでいた。

「仕事の疲れを癒すマッサージのサービスだよ」


過度で妖しげなサービスをヘリに施しながらも、
何食わぬ顔のイヌを、ヘリが精いっぱい睨むふりをした。

…何がマッサージよ。
また、自分に都合のいいことばっかり。

そう思いながらも、

感じやすい素肌をじかに這うイヌの指の感触に、
ヘリの体は素直に反応していた。

肌の表面から伝わる甘い熱が、ヘリの体の芯を揺さぶり、
理性を蕩けさせていく。

快感に震えるヘリの身体は正直に
イヌを迎え入れる準備をしているようだった。

「あんっ…ダメ・・やだっ…」

拒否する言葉を吐きながらも、掠れた声には
説得力がまったく無かった。

「何がダメで、何が嫌なんだ?」

ほくそ笑みながら、いちいち尋ねてくるイヌには
何もかもお見通しのはずなのに。

「スーツを脱いでからにしてちょうだい」

しわになっちゃうから。

そう言うヘリの弱弱しい嘆願も聞こえていないふりで
イヌが行為を続行させた。

スーツとブラウスを中途半端にはだけさせられて、
上気したヘリの肌が艶めかしく、イヌの目の前で露わになっている。

ヘリの胸のふくらみを包み込むように、手のひらで
ゆっくりと摩り、撫で上げていくイヌ。

イヌは、手の下で、ヘリの心臓が、トクトクと早鐘のように打っているのを感じた。


「興奮してるな」

イヌが嘲るように言った。

イヌに何もかも見透かされているようで、

ヘリは悔しくなって、唇をかみしめて、ギュッと目を閉じた。

それでも、強まっていく快感の熱には逆らえない。

仕事用のスーツがしわになろうが、汚れようが、
もう、どうでもいい事のように思えた。


フルフルと小さく震えているヘリを見下ろして、
嬉しそうに目を細めていたイヌも同じ気持ちのようだった。

野暮ったい色のスーツを着たヘリを抱くのは新鮮だった。

しかし、違和感は無い。

いつも私服は派手だったが、
真面目で純粋なヘリの内面は、本当はこんなスーツ姿なのかもしれない。

そんな仮説を裏付けるように、

理性では、必死でささやかな反抗を試みようとしているのに、
その反面、従順に、イヌを受け入れて感じているヘリの表情が、なんとも艶めかしかった。

この、ヘリの本性の象徴にも見えるスーツ姿のまま、
ヘリを犯してやりたい。

そう思わせるほどに。


そんなイヌの思いが無意識に顔に出ていたのだろうか。

「イヌも興奮しているんでしょ?」


鋭いヘリの指摘に、イヌがフッと笑って「そうだ」と素直に答えた。


イヌの理想の女性の条件の1つは、知的な女性だと思い込んでいるヘリ。

イヌがスーツ姿に理想を重ねていると勝手に決めつけていた。

それでも、イヌが、満足げな顔をして悦んでくれる事がヘリには嬉しかった。

それに、ヘリ自身、イヌのスーツ姿が好きだった。

普段、見慣れているはずのイヌのスーツ姿だったが、
こうしていると、また別の魅惑が加わっているようだった。

スーツを羽織ったまま、
ボタンをはずしたシャツを大きくはだけさせて
ヘリに覆いかぶさっているイヌ。


…今すぐにでも、この体に自分の素肌を合わせたい。

そう、思わせるほどに、そこから見えるイヌのセクシーな上半身が、
ヘリの情欲をかきたて、妖しいまでに誘惑していた。

ヘリは、体の奥の疼きと渇望を抑え込むように、コクリと小さく息をのんだ。


「ソ弁護士(ソビョン)」

甘い声で、

名前ではなく、職業呼びするヘリに、イヌが目を細めた。


「私の依頼を聞いて欲しいの」

…依頼?

不思議そうに眼差しだけで問うイヌの体を引き寄せて、
ヘリが、イヌの耳元に何か囁いた。

・・・って欲しいの。


ヘリの甘言は、イヌの深部にまで届いた。

「ね。…聞いてくれる?」

声や言葉だけでなく、
色っぽく誘惑するヘリの表情にイヌが堕ちた。


「クライアントの頼みを聞かないわけにはいかないな」

素っ気なく承諾しながらも、
イヌは、不敵な笑みを浮かべて、ヘリの下肢に手を伸ばした。

「ただ…、後でそんなこと言っていない、とか言うなよ」


スーツのスカートがしわになっても。

「言わないわよ」

クスっと笑うヘリに顔を近づけるイヌ。

「じゃあ、契約しろ」

「分かったわ。判を押すのはここね」


ヘリがそう言って、イヌの唇に自らの唇を重ねた。


ヘリの願い事は、イヌの欲望と酷似しているはずだった。


それを、これからたっぷりと確かめるために、


イヌは、ヘリの体を貪るように愛撫し、

その体をヘリが恍惚の表情で抱きしめたのだった。


(終わり)



「みつばの裏箱」にて、
これの「スーツ」のおまけ話のイラストを更新しました。

「裏箱」に関しての説明はこちらから。
注意事項をよく読んでご覧くださいね。

結局、「みつばのゴミ箱」の話は、1文節もリサイクルできず、
元にして、「スーツ」に書きなおしました。…余計時間がかかった(汗)

じつは、スーツを着た、イヌとヘリが、イメプレするっていう大人話だったのですけど(←やれやれ)
やっぱり、アップするには、諸問題でやめた方がいいな、という判断で、
ゴミ箱に戻ってもらいました。
今後更新する小説のどこかで、リサイクルできる機会があればいつか使います。

もう、オチの無いイヌ×ヘリのイチャラブ(いちゃいちゃラブラブ)話で、すみません。

それでも、イヌや、イヌ×ヘリが好きだというコメントや拍手をして頂いて、ありがとうございます。
ゴミ箱でもいい、と言ってくださった方もありがとうございます♪


以下、
コメントレス的な話。

スーツは2割増しかっこよくなる(笑)。あるあるボタンを連打。
ちなみに制服系や帽子などもそうだと言えますね。

初めてコメントを送って下さった方もようこそ。

今までも検事プリンセスファンの10代の方から時々コメントを頂いてましたが、
・・・大丈夫ですか?刺激強いですよね?私が10代の頃読んだら、大人話のところ、意味不明な部分多々あったかも。そう言って、本日は「裏箱」なんですけど、
くれぐれも親ごさんや友人の目を避けて見てくださいね♪
精神的に大人の方なら大丈夫なので。←大丈夫なのかな。

みつばの検事プリンセスの二次小説を楽しんで頂けて、嬉しいです。

私の場合、作品に思い入れがあるか、そうでないかが、
如実に小説や漫画に出ちゃうんですよ。
無理して書いたものは、自分でも後で読み返すと分かります。
でも、読み手さんにも伝わっているようです。

検事プリンセスと違うドラマも、面白いと思ったものはいろいろあるけど、
1度くらいしか見てなくて、その場のノリで創作出来ても、
たぶん、検事プリンセスの二次創作ほどの気持ちは無いのでしょうね。今のところ。

検事プリンセスは、はまってから、ほぼ毎日、少なくても100回以上は、録画やDVD見て、歌やセリフを聞いて、イヌやヘリの動作を見て、キャラクターのイメージを頭に焼き付けてました。ほとんど病気。ソビョン病だから。

それでも、最近ソビョン病もいよいよ治るのかしら?と思ったこともあったけど、
少し離れてみたら、イヌがすごく恋しくなってきて、
ドラマ13話のヘリみたいに「それでも愛してる」と言いたい気持ちに気づきました。

他に素敵でカッコいい俳優さんや、ドラマの役柄の人達もいっぱいいるのに、
イヌじゃないとダメみたい。みつばは(涙)

脳内でリアルにイヌをイメージする時に邪念が入って、
小説は、まだ書いていてぎこちないけど、自分の気持ちははっきりしました。

イヌファンで、少しでも、吹っ切った方は(何を?)みつばと一緒に
声を大にして叫んでみませんか?



やっぱり、イヌが好き!


(笑)

…裏箱用の小説のはずが、表になったけど、
それでも良かったと思って頂けたら、
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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「スーツ」です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

入院前に携帯電話で書いていて、ミスで消してしまった
検事プリンセスの二次小説の短編の件。
入院中も細々と書いていたのだけど、携帯電話では、構成に
手間取ったので、PCに移して、現在は復元作業中。

シリーズ話を書くにはまだエネルギーが足りないので、
何かアップ出来るものないかな?と蔵(二次創作のファイル保管庫)を
漁ったら、『みつばのゴミ箱』に1点、未公開のものが。

…と言っても、ゴミ箱に入ってたもの。

『みつばのゴミ箱』とは、小説書いていて、カットしたシーンや
構成の段階で切り捨てた話、書きなおす前の話、書いてみたけど、納得せずにゴミにした話などが保管されている場所です。

「過去の亡霊」のカットシーンや、「試される絆」の幻のイヌの蛮行シーン(汗)なども
このゴミ箱に入れていたものでした。

今回のゴミ箱話は、「優等生―仮想遊戯―」の番外編として書いたものなのですが、
手直しできるなら、リサイクルしようかな?と、読みなおしてみたんですけど…

…という短編です。


スーツ



「イヌのスーツ姿って素敵よね」

事の発端は、ヘリのそんな何気ない一言だった。

金曜日の夜。仕事帰りに、夕食を共にして
そのままイヌの部屋にヘリが来ていた。


「この前見たスーツも良かったけど、今日のスーツもとっても似合っているわよ」

悪びれもせずに、そう賛辞するヘリにイヌが、面白そうな顔をした。

「何か企んでる?」

「もう。あなたじゃないんだから。純粋に思った事を口にしたまでよ」

ヘリには実際に何の他意も無かった。

イヌのスーツ姿はカッコいいと本気で思っていた。

とくに、濃いめの色で、フォーマルな感じのものは。

「こういうスーツを着たイヌって、2割増し男前に見えるから不思議」

…働く男の色気ともいうのかしら?

「不思議っていうのは何だよ。それじゃあ、こういうことか?
スーツを着た僕は120パーセントいい男になるってことだよな」

ふざけたイヌの物言いにヘリが失笑した。

「あなたって、自信過剰度も120パーセントよね」

楽しそうに笑うヘリにイヌも笑った。

そして、笑い終えると、じっとヘリを見つめた。

「君も、今日はスーツなんだな」

…珍しい。

新人の頃にように、ど派手なファッションや、奇抜なアクセサリーはしていないものの、
通常、出勤時や帰宅時の恰好は普段通りの服を着ていたヘリだった。

堅いイメージのかっちりしたスーツは、普段は検察庁のオフィスに置いてあって、
出勤後に、いつも着替えていた。
イヌが仕事で検察庁に行った時、ヘリと会う事もあったが、
その時には、そういう姿のヘリを見ていた。

なので、別段、珍しいと思われる恰好でも無かったのだが。


口元に手をやって、まじまじと見つめるイヌの視線に、
ヘリが戸惑って、自分のスーツ姿を見下ろした。


「このスーツはもうクリーニングに出そうと思っていたの。
だから、そのまま着て帰ってきたのよ…何か変?似合わない?」

「…いや。似合うよ。そういう恰好をしていると、
君が仕事の出来る女性に見える」

「見えるって、失礼ね。私は出来る女よ」

胸をそらして、ツンっと顎を逸らせたヘリは、
自分なりに出来る女のイメージをつくって見せたが、
あいにく、イヌには伝わらなかったらしかった。

「今のは、なんの仕草だ?」

「メガネをかけているの。出来る女って感じでしょ?」

ヘリの『出来る女』のイメージに、イヌが苦笑した。

知的な印象をアピールしたいのかもしれないが、
得意げに、『出来る女』を演じているらしいヘリは、
イヌから見れば、『呆れるくらい単純で可愛いすぎる女』になっていた。

外見は、スーツをしっかり着こなした、美しい大人の女なのに、
ほほえましくなるほどの愛らしい所作で、2割増しいい女どころか、
10割増し、愛しい女になっている。

イヌは、そんな思いを、もちろん、口にこそしなかったが、
眼差しに含んで、ヘリを見つめていた。

そんなイヌの視線を、ヘリは、少し誤解したようだった。


「…ねえ。イヌ。ひょっとして、あなたって、こういうスーツ姿が好きなの?」

イヌの熱っぽい視線を勘違いしたらしいヘリが、疑わしそうにイヌを見ていた。


「なに言ってるんだ?」

「だって、可愛い服を着ても、そこまで見つめてくれたことなかったわ」

頬を膨らませて、拗ねたように言うヘリは、完全に思い込んでいるようだった。


それは、服が好きなのではなくて、あくまで
その服の中身が大切だからだよ。

可愛い服も綺麗な服も、大切な中身…ヘリを彩る装飾でしかない。

仮に見つめていたとしても、それは服ではなく、
あくまでその服を着た君だ。

そう思ったイヌだったが、

そんな自分の想いを、わざわざ、恋人に説明するほど野暮では無かった。

…勘違いしているなら、させておこう。

フッと口元をゆるませたイヌの表情に、ヘリはますます誤解を大きくしたようだった。

「そうなのね?やっぱり。イヌの理想の女性像って、確か知的な女性だったものね」

「君の知的のイメージがあてはまっているのかどうかは分からないけど」

イヌが、楽しげに笑って、ヘリに手を伸ばした。

イヌに抱き寄せられたヘリは、抵抗もせずにイヌの腕の中におさまった。

照れているのに、頬をふくらませたまま、
イヌから目線をはずしているヘリ。

そのいじけた仕草が、イヌをますます楽しくさせた。

しかし、

至近距離にいる恋人の容姿を改めて見たイヌに、
同時に、こみ上げてくる別の感情があった。

紺色のスーツに映えたヘリの白いうなじ。

タイトで膝よりやや上の丈のスカートの下から伸びたスラリと美しい足

上着の下の白いブラウスの第一ボタンがはずれ、そこから、鎖骨が色っぽく見えていた。

さらに、

控えめにつけられた、フレグランスの優しい香りが
ヘリの色香に華を添えて、イヌを誘惑しているようだった。

「スーツ姿の君は悪くない」

そう言って、イヌは、ゆっくりと、ヘリに顔を寄せた。

唇が重なる前、

「じゃあ、あなたの前では、いつもスーツを着ていようかしら?」

そう照れ隠しに言ったヘリに、イヌが笑みを広げた。

口角を上げたまま、ヘリの唇をなぞるように
キスを落としたイヌは、ヘリを抱く手に熱を込めた。

イヌの思惑を肌で感じたヘリが、あわてて腕の中で身じろぎした。


「やだ」

「…どうして?」

「スーツ、しわになっちゃう」

「どうせ、クリーニングに出すんだろ?」

「そうだけど、あなたのスーツは?」

「僕のもクリーニングに出そうと思っていたところだ」

「嘘ばっかり」


同時に吹き出して、笑い合いながら、
ヘリとイヌは、戯れるように、抱き合った。

きっちりとしたスーツを着ている時、
気を引き締めるような思いで、仕事をしているのだったが、

今こうして恋人とふれあっていると、普段装甲のようなスーツが
まるで、戯れのための装いにさえ感じられる。


「…お仕事お疲れ様」

耳元で囁かれるヘリの優しい声に
イヌが嬉しそうに頷いた。

「君も。お疲れ様」


武装解除するように、スーツを脱いで、

今は、ただ、ゆっくりと、恋人の腕の中で羽を伸ばすように愛し合おう。


そう、同じ事を思ったヘリとイヌだった。


(終わり)



…ゴミ箱話のリメイクじゃなくて、完全書き下ろしです。これ。
リハビリ中にしても時間かかりすぎだって(涙)
ゴミをリサイクルするくらいなら、新作書く方が労力いらないみたい。


ただ、これの裏箱用のイラストと小説もあるのですが、
本日は時間が無いので、とりあえず表記事だけアップしておきます。
(全部裏箱にすればよかった)


…あとで、こっそり修正するかも。


「みつばのゴミ箱」救済企画もいいよ。と
思って下さる方も【拍手ぼたん】でお知らせください。

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韓国ドラマ「シークレット・ガーデン」
みつばの二次創作イラストです。

シークレット・ガーデンのキャラクター
主人公ライム、ジュウォン、ライムの上司ジョンスの3人を
描いてみた。


シークレットガーデン


…ジュウォンって、みつばには描きやすいキャラかも。

でも、みつばは、ジョンスが好き♪(笑)


先日、子供が1日中、落ち着かず眠らないので、
「シークレット・ガーデン」の録画5話まで一気に見ることが出来ました。

萌えシーンやセリフはいっぱいありますね。

でも、不思議なんです。

どうして、ライムが、いつのまに
ジュウォンに惹かれているかってことが、分からなかったです(汗)

おかしいな。倍速で見てないのに。
何か見落としてたかな?私。

今のところ、やっぱり、みつばには
ジュウォンは最低男にしか見えなかったんだけど・・・。

かっこいいけど、素敵だけど、
それは、演じているヒョンビンさんだからであって、
そうじゃなかったら、金持ちで傲慢なだけの男に見えるけど…。

ライムに「こんな女なんかに」とか言いながらも、
しつこく、積極的にせまったり、体を心配したりする所とかは、
女心にキュンっとくるかもしれないけど。

やっぱり、ヒョンビンさんだからという気がする。

ライムには、ジュウォンの何かいい部分が見えていたりしたのかな?

ライムのこと心配したり、一番に考えてくれているのは、
ジョンスのような気がするんだけど。

影からそっと優しく見守る男。

ジョンス…フィリップさん、「太王四神記」のチョロに続いて、今回も、
こういう役回り?(涙)

これから、「シークレット・ガーデン」の展開はまだまだありそうなので、
放映されたら、又ゆっくり見ていきます。


すっかり、みつばは、「シークレット・ガーデン」とジョンスにお熱?とか思われそうですが、面白いですけど、今のところ、ふつうに、冷静に見てます。

「検事プリンセス」のイヌ落ちした時のような感じには、なっていないです。

隠れ(隠れてない)ミーハーなもので。
萌えがあったり、好みのタイプには弱い。

みつばって、結構、男性は堅いタイプのキャラにも弱いんですよ。ほんとは。
ほら、ユン検事とか、シギョンとか、ジョンスとか。
…でも、一番は、検プリのイヌなんですよね。ふしぎ~。


「検事プリンセス」ファンの方で、「シークレット・ガーデン」とか「キング」見てない方には、最近、「・・・そうですか」な記事が連投していて、ごめんなさい。

ひとまず、
検事プリンセス二次小説INDEX2を更新しました。

「腕枕」
「あの頃の背中」
「恋酔い」
「KISS」の短編4話。


そうですね…。
この先のことが、どうなったとしても、
みつばのたまて箱のイヌ×ヘリは続けたいです。


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ようやく、

韓国ドラマ「シークレット・ガーデン」の第1話の録画を見られました…という、
今日は、感想雑記です。

眠らない生後1か月児を抱っこしながらだけど、仕事は休止中なので、
テレビが見られる時間は増えました。

久しぶりに倍速を使わず、ゆっくりと。
第一声の感想。

ドラマってこんなに長いんだ~(笑)

そして、第一に、ライム役、ハ・ジウォンさんは、かっこいい!!
アクションもかっこいいし、可愛い役も、綺麗なお姉さん役も、おどけた役も、
ドラマ中でコロコロと表現を変える事の出来る魅力的な女優さんです。

「デュエリスト」のナムスン役の時や「チェオクの剣」「ファン・ジニ」など、
時代劇の役もすごかったけど、現代ドラマでも、かっこいいな~と。

「キング~Tow Hearts」の時は、なんとなく、ハ・ジウォンさんがひかえ目な印象だったけど、(髪型のせいかな?)
「シークレット・ガーデン」では、アクションタレントという役柄もあって、1話から、
素敵なシーンが満載でした。

それから、ドラマ自体の感想ではないのですけど、

やっぱりですね。。。みつばは。

登場して、すぐに、イ・フィリップさん演じる、アクション監督の、ジョンス落ちしました。
素敵~♪♪チョロ…。←違う。
彼の日本語のふきかえ声優さんも、好きな方だった。
ジョンスの控えめだけど、渋いキャラクターに、とてもよく合っていて♪

ライムを見守っている、あの大人な雰囲気とか、影で柔らかく微笑むところとか、
ライムを心配して、厳しく叱咤しながらも、ずっと気遣っているところとか。

みつばがライムなら、ジョンスを好きになってますよ!
ジョンス監督、みつばはどこまでもついて行きます♪
だって、1話でこれだもん(笑)

でも、オスカーのファンになっているライムの気持ちもわかる。

歌声が半端なく、いいですもの。

みつばが初めて、オスカー役、ユン・サンヒョンさんの歌を聞いたのは、
日本語の「最後の雨」だったんですけど。
もともと大好きだった「最後の雨」
カバーされて歌われていたユン・サンヒョンさんの歌は鳥肌ものでした。

すごすぎる…。

ドラマの感想っていうより、
キャラクターを演じている役者さんの話になってますが、
最後に、ヒョンビンさん演じるジュウォンなんですけど・・・。

はっきり言って好みではないです。今のところ(苦笑)

金持ちで、デパートのCEO。
設定上ありがちな、傲慢さとか、俺様、何様?な感じが。

これから、あの性格が変わっていくんでしょうか?
ライムに恋することによって。

1話で、もう、ライムに惹かれてるって感じになってましたけど。

ジュウォンの心の変化は分かっても、
今後、どうして、ライムがジュウォンに心が動いていくのかを
見ていきたいです。(おそらく、そういう展開なんですよね?)

…という、本日は、「シークレット・ガーデン」1話の感想雑記でした。

「検事プリンセス」の二次小説は、今、ちょっと休憩中です。
「魔女の宅○便」風に言うと、
ショックで落ち込むことがあって、雨に降られて、熱出して、気付いたら、飛べなくなっていた。みたいな状態で、ごめんなさい。気晴らしに飛行船見に行ったり、(他の韓国ドラマ見たり)ウルスラ姉さん(読者の方たち)に励まして頂いたので、きっと又飛べると思うので、待っててくださいね。


「シークレット・ガーデン」は
DVDも、メイキングDVDも、OSTも、
本もガイドブックに小説などたくさん出てますね。

こんな漫画もありましたよ!↓
ちなみに、みつばは未読。


シークレット・ガーデン(1) (KCデラックス)シークレット・ガーデン(1) (KCデラックス)
(2012/12/13)
桐島 りら、NHKエンタープライズ 他

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検事プリンセス

二次小説で書いた「あの頃の背中」のイメージイラスト。


イヌとヘリあの頃の背中


赤ちゃんが寝ているうちに・・・

ささっとラフ画。


いろいろありますが…

ブログで癒されると言って頂けて
嬉しかったです。


私も、なんだかんだ言って、
イヌ×ヘリを創作している時間は
心が休まります。

ありがとうございます。



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「KISS」です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話は、ヘリの独白仕立てのショートショートです。




KISS




初めてイヌにキスされたのは、
まだ、恋人ではなかった頃。
それどころか、私はまだイヌの事を好きだという自覚がなかった時。

住んでいたマンションの中庭だった。


いきなり、抱きしめられて、そのあとに、
強引にキスされた。

キスの後で、

「ユン検事に嫉妬させるためだ」とイヌは言った。

すごく腹がたった。

でも、そのあと、どうしてだか、分からないけど、
私は、イヌとのキスがそれほど嫌に思っていないことに気づいた。


翌朝、イヌと偶然エレベーターで鉢合わせした時、
まともにイヌの顔が見られなかった。

怒っているから、という理由でなくて、

ただ、すごく気まずくて、
恥かしくて。照れくさくて。

その時は、
そんな自分の気持ちの意味も分からなかった。


2度目のキスは、

私がイヌを愛しているってイヌに告白した時。

イヌの部屋の中だった。

イヌの正体も計画も知って、過去の事を聞かされて

イヌに冷たくされて、

今までのイヌが全部演じていたものだって分かって、

悔しくて、悲しくて。

でも、時計に吹き込まれたイヌの本心を聞いて、
私は、自分の気持ちを打ち明けずにはいられなかった。

「ひどい男でも愛してる」

そう泣きながら言った私に、イヌがキスした。

私の体を引き寄せる手は力強くて、
激しいのに、とても切ない口づけだった。

キスの後、目を開けたらイヌも泣いていた。


それから、イヌが私の前からいなくなって、

私は、人生でもう2度と、あんなキスをすることは無いと思っていた。

他の誰かとキスすることは、あっても、
ソ・イヌとしたキスは永遠に忘れることは無い。

そんな事を思っていたのだけど…。



「…ねえ。イヌ」

「ん?」

「私と初めてキスした時のこと覚えてる?」

「なんだ、やぶからぼうに」

「忘れた?」

「覚えているよ。でも、それが何?」

「あの時、あなた、見ていたユン検事に嫉妬させるためだって言っていたけど、
本当は、私にキスしたかっただけなんでしょう?」

「何言っているんだ?」

「とぼけたって駄目よ。あの時は分かなかったけど、今はちゃんと分かってるんですからね」

「へえ。分かっているって、いったい何を?」


分かってるのよ。

私は、イヌに得意げな顔で微笑みながら、思った。

あの頃の、イヌの想いも。自分の気持ちも。

「素直じゃない人には教えないわ」

「言えよ」

「教えない」

「・・・いいさ」

イヌがにやりと笑った。

こういう、企んだ風にイヌが笑う時は
ろくでもないことを考えている時だ。

そんな事も今ならすぐに分かってしまう。

「そんな秘密主義の口は、こうして塞いでやるよ」


イヌがそう言って、キスを落としてきた。

悪戯っぽく、唇をついばむようなキスだった。

イヌも私もクスクスと笑って、

お互いふざけあって、唇を重ねていた。

…もう今までに何回したのかな?

あの頃みたいな、

強引なキスも、激しいキスも、切ないキスもあったかもしれない。
それ以上に、ロマンチックなキスや今みたいに、戯れのようなキスもいっぱいした。

もう、いつ、どこでキスを何回した、なんて覚えてない。

過去のあの、ほろ苦いキスの思い出も、
今では、甘酸っぱかったとさえ、感じられる。

でも、今でも、同じなの。

イヌにキスされると、ドキドキして、胸がときめいている自分がいる。

それは、私からするときも、変わらない。

唇を重ねると、黙っていても、そこから、気持ちも通じ合っているみたいに、
とっても気持ちが良くなるの。

たとえ、ふざけていても、


…イヌ、愛してる。


そんなセリフをこめたキスを。

イヌ、あなたと、
今日も、明日も、これからも、数えきれないくらい

いっぱい、いっぱいしたいの。


――― ねえ?イヌ、私の気持ち、伝わった?

ちゅ…。

微かな音をたてて、吸い付くように変化させた私のキスに応えるように、
イヌが深く口づけを返してきた。

…ヘリ、君を愛している。

キスに想いを込めて、

今日も、そう思ってくれているって、
うぬぼれていてもいいわよね?


イヌが、答えるかわりに、
一段と激しさを増すキスをくれるのを
私は、うっとりと受けいれていった。


(終わり)

inuherikiss.gif


「カップケーキ」を書いた時に戻って
初心にかえって、創作してみました。

ホウキじゃなくても、デッキブラシでも飛べるんだよ。
好きだって気持ちがあるのなら。
上手く飛ぼうとしなくてもいいよね。
だからいつかきっとFLY HIGH。
←睡眠不足と諸々ショック状態でハイなみつばです。
ちょっとおかしくなってるかな(笑)

コメントレス的な話。

シギョン×ジェシンの話への拍手、拍手コメントありがとうございました!
私の脳内妄想だけに閉じ込めておこうと思ってましたが、
少しでも読んで、楽しんでもらえたのなら、嬉しいです♪

まだまだ飛ぶ練習中ですが(なんの話だか)
それでも、検事プリンセスの二次創作を気にいって
頂けたら、【拍手ぼたん】を押してください。

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韓国ドラマ「キング~Two Hearts」の二次小説
「歌姫の騎士」後編です。

ドラマのラスト20話からの続きとして読んでください。

ドラマを見たことのない方はネタバレも含まれますので、ご注意ください。
また、この二次小説の主人公は、ジェハの妹のジェシンです。


「キング~Two Hearts」のあらすじを
ジェシンとシギョンについての部分のみ19話、ラストの20話より簡略に。

イ・ジェシンは、ドラマの主人公、韓国の国王(もし、今も王室があったら?という仮想設定)ジェハの妹姫。
近衛隊のウン・シギョンと、不器用な恋をはぐくんでいたが、
シギョンが、銃弾に倒れ、亡くなったと聞かされる。
それから、4年。
ジェシンは、シギョンへの想いを心の片隅に置いて、見合いに臨もうとしていたが…。



二次小説を読む注意点は、今までこのブログで更新してきた
「検事プリンセス」の二次小説と同じです。
初めてブログに来られた方は「お願い」を一読してください。



歌姫の騎士(後編)





ややあって、ジェシンはコクリと息をのんだ後、
シギョンを挑むような目で睨み付けた。

「…シギョンさんのわけないわ。騙されないわよ。
シギョンさんは、黙って部屋に入ってくるような不作法者じゃないもの」

低い声で話すジェシンにシギョンは沈黙していた。

そんなシギョンにジェシンは続けた。

「あの人は4年前に亡くなった。そう聞かされたわ。
葬儀もあった。国王を守って殉職した英雄。そう言われていたのよ。
それに、私はお墓にも行ったわ。だから、生きているはずがないのよ。
今度は一体どんな陰謀なの?よりにもよって私の前にシギョンさんの姿で現れるなんて。
たちの悪い冗談はやめて。怖いっていうより、腹が立つわ」

言葉だけでなく、ジェシンは、本当に怒りを感じていた。

もし、仮にジェシンに危害を加えようとしている人物であれ、
「ウン・シギョン」の顔をして、名をかたる男が、目前にいることが
ジェシンの心を奮い立たせていた。

恐怖より、怒りに震えた様子のジェシンを目の前に、
シギョンは、困惑した顔になっていた。

その表情が、あまりにも記憶の中のウン・シギョンそのものだということに、
ジェシンは気づいた。
警戒しながらも、下手に出ているような不審者に
心は、ますます混乱していった。

…本物なの?

疑念を持ちながらも、ジェシンは、攻撃的な姿勢を崩さなかった。

「何か反論は無いの?」

「はい…いえ、言いたいことは沢山あるのです。
しかし、先に釈明させて下さい。そして謝罪も」

シギョンが答えた。

「謝罪?」

「はい。私が、長い間、王女様を騙していたということです」

「だましていた?どういうこと?説明して」

「王女様」

シギョンが少しためらった間をあけ、短い吐息をついた後、
意を決したように口を開いた。

「私は・・・ウン・シギョンは死んでいません。
この通り生きていたんです。4年前のあの時から」

あの時、というのは、ジェシンには、ハンアやジェハの口からしか聞いていない出来事だった。

ジェハの目の前で、キム・ボングに銃で撃たれたと。

「生きていたのなら、兄さんと姉さんがそう言うはずよ」

「はい。じつは、ジェハ様はご存じでした」

シギョンの言葉にジェシンが目を見開いた。

「なんですって?じゃあ、姉さんも知ってたの?」

「いいえ。ハンア様はご存じないはずです。私が生きているという事実を知っていたのは、
国王のジェハ様と、ほんのわずかに限られた者だけ。私の父すら、そのことを知らされていません」

「どういうこと?もっと説明して」

見合いの間、この屋敷内で待機していると言っていた兄、ジェハの顔を思い浮かべながら、
心の混乱を必死で沈めようとジェシンは務めて冷静な声で言った。

シギョンが静かに4年前からのことを語り始めた。

「4年前、私が撃たれた後、私の心臓は確かに一度停止したのです。
搬送された病院で息を吹き返しましたが、意識は戻らなかった。
かろうじて、命をつないだ状態ではあったのですが、長い間私の体は生死をさまよっていたと、後に、ジェハ様からお聞きしました」

「意識不明の重体だったのね。
でも、どうして兄様は、そのことを私達に隠していたの?」

「その頃、まだ、キム・ボングは自由の身でした。
キム・ボングの身柄を拘束するための確たる証拠が少なかったのです。
その状況下で、もし、私が生きているという事がクラブMに知れたら…。そのことをジェハ様は危惧されました。私はクラブMに潜入した時に、いくつか有力な情報を入手していたのです。キム・ボングにとって不利な情報を。
だから、生きていると分かれば、私の命を狙いに来ていたでしょう。
ジェハ様は、機が訪れるまで、私が亡くなったことにして匿ってくださっていたのです」

「兄様の行動の意味は納得できるわ。でも、私達に隠しておくことは無かったんじゃないの?」

…私が、シギョンさんの死を聞かされてどんな思いをしたのか…。

ジェシンの震えは、今度は怒りではない所から来ていた。

そのことをシギョンも分かって、気まずそうな伏せ目がちになった。

「どうか、国王のお考えとお気持ちをお察しください」


シギョンが生きていることを、
シギョンの父親にも近衛隊にも、妻ハンアにも伏せていた、ジェハ。

それは、信頼していないからではない。

シギョンが生きていることを知る者には、
危険が及ぶこともあるかもしれない。

ジェハは、シギョンだけでなく、シギョンの周りの人間も守りたかったのだ。
たとえ隠している罪悪感に苦しめられたとしても。

それも分かる。…わかるつもりだけど。

「でも、あなたは4年間ずっと、意識不明だったの?
つい先日目覚めたわけじゃないでしょう?」

鋭いジェシンの指摘に、シギョンはますます気まずそうな顔になった。

「意識を戻したのは、ずっと前です。
しかし、その後、私の体はすぐには動けなかったのです。
ジェハ様や王女様を守るどころか、自分自身の身も守れない状態でした。
長いリハビリと訓練を重ねて、ようやく以前と同じくらいに動けるようになったのは、
半年くらい前のことでした」

急所に近いところを撃たれたせいで、体へのダメージが大きかったのも
理解できた。
でも、もどかしい説明を続けるシギョンに、ジェシンは、だんだんイライラとじれてきた。

「言い訳にはならないわ。
キム・ボングもつかまって、裁判で有罪が決定した後、王室に戻ることも、
私達に連絡をいれることも出来たのでしょう?
それに、動けるようになった半年間は何をしていたの?」

「私は公には死んだとされている人間でした。だからこそ、秘密裏に動くことも出来たので…」

歯切れの悪いシギョンの言葉に、ジェシンは、シギョンが言えない事情を悟った。

おそらく、この半年。シギョンは国王ジェハのために、いや、国のために
何かしらの勅命を受けて働いていたのだろう。

たとえば、先日の平和条約の締結。

ようやくジェハの念願がかなう日。
長い間、ジェハや王室はその準備を進めていた。

その大義名分のため、シギョンも影で動いていたのかもしれない。

王族として、国王の妹として、それがどんなに大切な事かは分かっていた。

そして、そのことと、自分の想いを天秤にかけるまでも無いことが分かっていても、
じょじょにこみあげてきた憤りと感情を抑えることが出来なかったジェシンだった。

「…あいかわらず石頭なのね」

ジェシンの掠れた涙声に、シギョンがハッとなって顔を上げた。

「兄さんや国のために忠誠を誓って身をささげて、
あなたのことで、ずっと胸を痛めて悲しんでいた人達の気持ちはどうでもよかったの?」

息子を死なせてしまったと沈むシギョンの父親ウン・ギュテや、
ずっと必死で悲しみをこらえてきた私の気持ちは…。

「任務が終わった後も、兄さんが、まだ会ってはダメだと言っていたの?」

「違います」

シギョンがあわてて首を振った。

「王女様にすぐに会えなかった理由は…」

そこで、口をつぐんだシギョンにじれたようにジェシンが身を乗り出した。

「理由は?」

シギョンが手を口元にあてて、狼狽したように目を泳がせていた。

「…あの…あのビデオ、ご覧になりましたよね?」

ビデオ。

シギョンが言っているのは、4年前、シギョンがキム・ボングの元に潜入スパイをする前に自分の身に何かあったらジェシンの手に渡るように、と撮っていたビデオレターのことだった。

シギョンが亡くなったとされていたので、ビデオはジェシンに届けられていた。

『最初から、あなたが好きでした』

そして、

『愛しています。帰ったら、直接あなたに言います』

そう、シギョンがジェシンに告白していたビデオレター。


「見たわ」

ジェシンが答えた。

あのビデオレターを今まで、何度見て、幾度涙を流したことだろう。


「そうですよね…見ましたよね」

口元を手で押さえて、急に落ち着きのなくなったシギョンに、
ジェシンが厳しく眉をひそめた。

「まさか、ビデオレターを見られたことが恥ずかしくて、
私の前に出てくることがずっと出来なかったの?」

耳まで赤く染まっているシギョンの顔に、ジェシンは自分の言葉が
当たらずとも遠からずだったことを確信して、ますます険しい顔になった。

「ほんとに、どこまで石頭で、堅物な男なの。その性格、1度死んだくらいでは、
直らなかったようね」

口汚いと思われても、これくらい言わないと気がすまない、とジェシンは思った。

もう、目の前の男が、亡霊でも、幻覚でもなく、
まぎれもなく、ウン・シギョンだということは分かったジェシンだった。

ただ、今は、
生きていてくれて嬉しいという感情を素直に表に出すことが出来なかった。

「申し訳ありませんでした。お許しください」

シギョンは、律儀に、深々と頭をさげて、ジェシンに謝った。

「…ゆるさないわ」

ジェシンが静かに答えた。

「兄さんには、後で言いたいことが山ほどあるわ。
でも、その前に、シギョンさん。あなたよ。
私の怒りは、言葉で伝えるには足りないの。1発くらい殴らせてくれるわよね?」

「王女様の気が済むのでしたら」
…何発でも。

生真面目な顔でシギョンが頷いた。

「じゃあ、こっちに来て」

ジェシンの言葉に、シギョンが車いすに座ったジェシンの近くまで歩み寄ってきた。

そして、ジェシンのすぐ目の前に立ったあと、
シギョンは片膝を折って、身を屈めた。

「どうぞ。ご存分に」

目の高さで、
まっすぐに自分を見上げるシギョンをジェシンは見つめ返した。

そして、片腕をふりあげて・・・。

ジェシンは、その腕をシギョンの首に回して、倒れこむように
体を傾けた。

シギョンがそんなジェシンの体を両手で抱きとめた。

シギョンの体の温もりを感じながら、
ジェシンは、目を閉じた。

…あたたかい。生きている人間の体だわ。
生きてる。シギョンさんが生きている。

シギョンがまぎれもなく生きているという事を確信して、
ジェシンは、シギョンの首に両腕をまわした。

そして、4年前から、
シギョンが自分の元に戻ってきたら、一番に言いたかったことを
口にした。


「おかえりなさい。シギョンさん」

「はい」

ジェシンを抱きしめながら、シギョンも目を閉じていた。

「遅くなりましたが、ただいま戻りました」

お互い、体に回した両腕に、ジェシンとシギョンは力を込めた。

「ずっと…本当はずっと会いたかったです」

シギョンの言葉に、ジェシンがフッと笑った。

「今までこっそり影で私のこと見ていたでしょう?」

…どうして、それを?

そう言うように、動揺し、ピクリと反応したシギョンにジェシンが笑みを広げた。

ずっと、感じていた、誰かの視線。
あれは、あなただったのね。シギョンさん。


「でも、こんな風に劇的に再会することを計画したのは誰?
兄さん?それとも、あなたがビデオで言っていた“ユーモア集”に書いてあったの?」

「ジェハ様に、この『お見合い』をセッティングして頂きました。
そして、いつまでも動けない私の背中を押してくださいました」

もう、可能だというのに、ジェシンに直接会うことを、いつまでもためらっていたシギョンに業をにやした兄の気遣いだったのだろう。

「王女様」

シギョンがジェシンの体をそっと離そうとするのを、「駄目よ」と言ってあわてて
ジェシンがしがみついた。

「王女様?」

ジェシンがシギョンの首に抱きついたまま、嫌々をするように首をふった。

「涙で化粧が落ちた顔を見られたくないわ」

「大丈夫です」

シギョンが柔らかく笑った。

「あなたは綺麗です」

「…この4年間、ユーモアだけでなく、お世辞の鍛錬もしていたのね」

ジェシンの皮肉にもシギョンは微笑して「そうです」と答えた。

「それと、他にもずっと、王女様に会えたら言おうと思っていたことを聞いて頂きたいのです。だから、顔を上げて頂けませんか?」

シギョンの優しい声に、ジェシンがようやく顔をあげた。

涙で濡れたジェシンの美しい瞳に吸い込まれるような引力を感じながら、
シギョンはじっと、ジェシンを見つめていた。


…自分には高嶺の花だと思っていた明るく美しい人。
眩しすぎて、いつも直視できずにいました。
私にとっては、本当は国よりも大切なあなたに。

…ずっと、言いたかったのです。

そんな思いを込めて、シギョンは言葉を口にした。


「愛しています。…ジェシン」

丁寧な言い方だったが、王女様ではなく、ジェシンと名前で呼んだ
シギョンにジェシンが泣き笑いを浮かべた。

照れてはいたが、まっすぐに自分を見つめて告白した
シギョンに、ジェシンの胸がいっぱいになっていた。

4年前にうけとったシギョンのビデオレター。

そこで、自分に向けて「愛しています」と言っていたシギョンに
もう、届くことは無いと分かっていながら、何度心の中で答えていただろう。

そのセリフを、今なら口に出来る。


「私もよ」

ジェシンが言った。

「私も、あなたを愛しているわ。シギョンさん」

嬉しそうに、シギョンが頬を緩めた。

シギョンが、手を伸ばして、そっとジェシンの片手をとった。
そして、その手を両手で包み込んで、優しく握りしめた。

「今まで、長い間、あなたを悲しませていたお詫びをさせて下さい。
そして、どうか、私のお願いを聞いてください」

・・・お願い?

眼差しだけで問うジェシンを、シギョンはまっすぐに見つめていた。

「私を、あなたのおそばにいさせて下さい。
近衛隊でなく、護衛官でもなく、一人の男として、
一人の女性としてのあなたを守らせて欲しいのです。これから、ずっと。」

…お願いを聞いて頂けますか?

シギョンにとっては、最大限勇気を振り絞ったプロポーズだったのだろう。

話していることは、もう十分私的な内容なのに、
この後におよんで、まだ、臣下としての姿勢を崩さずに丁寧に懇願するシギョンに、
ジェシンは呆れたように苦笑した。

きっと、心ではどう想っていても、
シギョンが、この先も王室で働く限り、有事の事態があれば、
自分より国王や国を優先して動くであろうことが、ジェシンには想像がついた。

それでも、自分が、
この不器用で、義理堅くて、堅物の男を、

自分の応えを不安げな面持ちで、でも、真面目な瞳で待っている、ウン・シギョンという男を、これからも愛し続けるだろう、ということもジェシンは確信した。


「…条件があるわ」

ジェシンが静かに言った。

「私をずっと悲しませたお詫びにして欲しいことがいくつかあるの。
それが出来るのなら、あなたのお願いを聞くわ」

「なんでしょう?王女様」

「ジェシンよ。まずは、二人きりの時は、そう呼んでくれるのが1つめの条件」

「はい…王・・・ジェシン」

その丁寧な物言いもあらためて。

そう言おうとしたジェシンだったが、緊張した面持ちのシギョンに、
…この課題はこれから、少しずつね…と思った。

「2つめの条件。歌って」

ジェシンの言葉に、
何でも条件を飲むと言うような真剣なシギョンの顔が困惑したものに変わった。

「以前、一度歌ってくれたでしょう?あの歌を、今歌って欲しいの」

ほら、近くにピアノもあることだし。ねっ?

悪戯っぽく笑うジェシンに、シギョンがつられて微笑んでいた。

「さきほど弾かれて、歌われていた歌も良かったです」

「ええ、ずっと歌の練習を欠かさなかったのよ」

車椅子を動かして、ピアノに向かうジェシンにシギョンが続いた。

「リハビリも続けていたわ。この4年間で、私は強くなったの。
だから、シギョンさん」

ジェシンが振り返った。

「私は、あなたに守ってもらわなくても大丈夫なの」

急に寂しげな目になったシギョンに、ジェシンが首をふって温かい眼差しを送った。

「あなたのお願いを断るという意味じゃないわ。
私は、シギョンさんとこの先、一緒に対等に生きていきたいの。
あなたにふさわしい女性になりたいから」

『あなたにふさわしい男になりたい』

そう、ビデオレターでシギョンがジェシンに言ってくれたこと。

…私もそう思っているから。
もう、騎士(あなた)に守られるだけの姫じゃないわ。

ジェシンの想いはシギョンにしっかりと届いたようだった。

「ええ」

シギョンが力強く頷いた。

「一緒に生きていきましょう」


シギョンとジェシンは見つめあって笑った。

話したいことはたくさんあった。
お互いの身体をもっと抱きしめたいという思いも。

でも、全部、後にとっておこう。

そう、まだこれから、いくらでも、時間はあるのだから。

だから、今は、

「歌って。シギョンさん」

ジェシンがピアノの鍵盤に指をおいて、音を奏でた。
二人にとって、大切な思い出のあの曲を。

シギョンが歌いだした。

“最初は友達のように…そして、…恋人のように”


ジェシンとシギョンの歌声は、別室にいたジェハや護衛官、外にいた近衛隊にも届いた。

皆は、美しい音色に聞き入りながら、前途明るい二人の未来を予感し微笑んでいた。


…幸せになれ。

ジェハは、大切な妹と友を祝福して、そっと、優しく目を閉じた。


(終わり)



「キング~Two Hearts」のウン・シギョンはこうして生きていました♪
って事を書いてみました。

強引な設定のような気もするけど、シギョン×ジェシンのこんなラストはどうでしょう?

シギョンとジェシンのラブラブ話ではないのだけど、
ドラマ20話で、「見合い」を決意した気持ちを心の中でシギョンに話しているジェシンに、
生きているシギョンと会わせたい~!!という気持ちから。
そして、みつばの、これ以上悶々とする状況はいらない(苦笑)という思いから、
「キング~Two Hearts」のラストをこの妄想に置き換えて創作し、脳内で変換させたくて書きました。

二次小説の出来はともかく(汗)、シギョンファンの方、この設定ありだと思いませんか?
20話で前回のWOCのメンバーとシギョンの事を話しているジェハ。
他のメンバーが「お墓で酒をくみかわした」とか言って落ち込んでいるみたいだったけど、
妙にジェハが明るい感じで。「酒を飲みすぎて、今ごろ寝ているさ」
いくら4年前の事とはいえ、ジョークにしても、あんなにふっきれた顔で話すのは変。とか思って。もしかしたら、ジェハだけ、シギョンが生きている事実を知っていたりして。
そんな風にこのドラマのシーンを見返したら、そうに違いない!と思えてきました♪

でも、こうして、検事プリンセス以外の二次小説を書いてみた、みつばの感想ですが…(デュエリストでさえ、まだ未公開なので)

…むずかしかったです…。

シギョンが、ああいう真面目で寡黙な男なもので。
そこが素敵なんですけど、ドラマの映像の、あのシギョンの魅力を、
私には小説で表現するのは難しかったです。
イラストのシギョンでさえ、イヌに見えるとコメント頂きましたが…
私もそう思いました。それでも、何度も何度も描きなおしたんですよ。あれで(笑)
短髪の男は、今は全部、イヌになっちゃうみたい(単にみつばが漫画の描き分けが出来ないだけかもしれないけど)

シギョンとジェシンの話は、Mエンデの「はてしない物語」(ネバーエンディングストーリーの原作)みたいに、みつばの中でどこまでも、妄想は続いたのですけど、
二人のこれからの幸せな今後を想像しつつ、ひとまず、おしまいです。

これで、心おきなく、「検事プリンセス」の二次創作に戻れます♪
みつばの自己満足につきあって頂いて、ありがとうございました。


やっぱり、「検事プリンセス」が好き。という方も
「キング」のシギョン×ジェシンが気になった方も
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韓国ドラマ「キング~Two Hearts」の二次小説
「歌姫の騎士」前編です。

ドラマのラスト20話からの続きとして読んでください。

ドラマを見たことのない方はネタバレも含まれますので、ご注意ください。
また、この二次小説の主人公は、ジェハの妹のジェシンです。


「キング~Two Hearts」のあらすじを
ジェシンとシギョンについての部分のみ19話、ラストの20話より簡略に。

イ・ジェシンは、ドラマの主人公、韓国の国王(もし、今も王室があったら?という仮想設定)ジェハの妹姫。
近衛隊のウン・シギョンと、不器用な恋をはぐくんでいたが、
シギョンが、銃弾に倒れ、亡くなったと聞かされる。
それから、4年。
ジェシンは、シギョンへの想いを心の片隅に置いて、見合いに臨もうとしていたが…。



二次小説を読む注意点は、今までこのブログで更新してきた
「検事プリンセス」の二次小説と同じです。
初めてブログに来られた方は「お願い」を一読してください。



歌姫の騎士(前編)



ドアがノックされた音に、部屋の中にいたジェシンが、
やや緊張した面持ちで、後方を振りかえった。

「王女様。ハンア様がおいでになられました」

ドアの向こうの護衛官の声に、ホッと息をつくと、
ジェシンは座っていた車椅子の上で背筋を伸ばした。

「お通しして」

ガチャリ、とドアが開いて、
ジェシンの護衛官と、国王の妻であり、ジェシンの義姉であるキム・ハンアが部屋の中に入ってきた。

「姉さん」

ジェシンがにっこりと笑って迎えると、車椅子を手で押してハンアの前に進み出た。

「公務で忙しいのに、呼び出してごめんなさい」

「いいの。今日の公務は少なくて、午後からなまった体を動かそうと思っていた所だったから」

「姉さんの体がなまることなんてあるのかしら?」

笑いを含んだジェシンの言葉に、ハンアも笑った。

ひとしきり笑いあったあと
ジェシンが、ドアの近くに立っていた護衛官を見やった。

「しばらく外で待機していて」

「しかし…」

「姉さんは腕がたつから大丈夫よ」

護衛官が戸惑ったように、チラリとハンアを見たが、
ハンアが頷いて見せると、頭を下げたあと、部屋を出て行った。

護衛官の姿が消えると、ハンアはジェシンにすすめられたソファの椅子に腰かけた。

「それで話って?」

そう切り出したハンアに、ジェシンが、着ていたドレスの裾をつまんで見せた。

「これ、今日の見合いにこのドレスを着ていくのだけど、どう思う?」

ジェシンの問いに、ハンアが困惑した顔になった。

女性のファッションに関して、ハンアは疎いところがあった。
義妹が、何を言いたいのか分からないまま、ハンアは思った通りに応えた。

「どう思うって?とてもいいドレスだと思うけど」

「私に似合うかしら?」

「ああ…ええ、とっても。その色は、あなたの明るい髪の色にも合うみたい」

「そう。…あの人も昔そんなことを言ってくれたわ」

ジェシンが、自分のドレスを見下ろして言った。

「あの人ね、女性のこういう所にまったく気がきかないって顔をしてたのに、
ある時、私がこれに似た色の服を着ていたら、突然、「その服、王女様にとても似合います」なんて言ったことがあるのよ」

ジェシンの「あの人」が誰を指しているのか分かったハンアは
黙って、ただ微笑んで頷いてみせた。

しかし、昔の思い出に浸っているのではなく、
何か憂慮しているようなジェシンの顔にハンアが気づいたようだった。


「私にドレスの批評をして欲しかったわけじゃないわね。
何か相談事があるのでしょう?」

「ええ…実は、姉さん…」

ジェシンが少しためらった後口を開いた。

「私、ずっと誰かにつけられているみたいなの」

ジェシンの言葉に、ハンアが眉をひそめた。

その表情は、王様の妻、女王の威厳というより、
研ぎ澄まされた兵士のようなものだった。

ともすれば、身内や大切な人を守るために、
女王としての立場を忘れて、その体を呈するであろうハンアの事を
知っていたジェシンは、あわてて首をふった。

「確証はないの。私の気のせいかもしれない。
護衛官たちにも何度か調べてもらっていたのだけど、そんな気配は無いって報告をもらうだけだったから」

「でも、そう感じることはあったのでしょう?」

真面目なハンアの言葉にジェシンが気まずげに頷いた。

「ええ。肌で感じるの。影でずっと見られているって…。
でも、姉さん。やっぱり気のせいだって思う?
キム・ボングもつかまって、有罪になって、もう二度と塀の外に出て来られない。
クラブMも今はなりを潜めているわ。私の不安に思う気持ちが、
そういう妄想を生み出しているって思う?」

ハンアが首を横にふった。

「それとも…」

ジェシンが、フッと自嘲した後、目をふせた。

「今日のお見合いが嫌で、こんなつくり話をしていると思う?」

「…いいえ」

ハンアは首を振るかわりに、ジェシンをじっと見つめた。


今日は、これからジェシンのお見合いが予定されていた。
数時間後には、見合いの場に行くことになっている。
それは、ジェシンも納得し、承諾した話のはずだった。

はずだったのだが…。

「あなたが強い女だって、知ってるから」

ハンアが静かに言った。

クラブMによって、酷い目にあって、不自由な体になっても、
兄を死なせることを強要された辛い記憶をよみがえらせても、
…愛する男を失っても。

この4年間。

ジェシンは、強い光をその目に宿して、前向きに生きてきた。
見合い話を受けたのも、強要されたものでなく、ジェシンの意思だった。

…愛した男…ウン・シギョンはもういない。
それでも、私は、生きていくから。

そう覚悟して今日という日をのぞんだつもりだったのだが、
見合いの日が近づくにつれて、何となく感じていた何者かの視線を、
ますます疑うようになっていった。

そして、疑心暗鬼は、恐怖とも結びついて、
ジェシンにおぞましい過去の記憶を甦らせていた。

もしかして、また狙われているのかもしれない。
あの頃のように。

気丈にも、公務の席や身内の前でも強がっていたジェシンだったが、
見合いという、プライベートに近い非公開の行事に出ることに躊躇するようになった。

「外に出るのが怖いだけなのよね」

ハンアが、ジェシンの心を読んだように言った。
もしくは、ジェシンがハンアにそう言って欲しいと思っていたことを。

…決して、お見合いを拒否したいわけじゃない。


ハンアはソファから立ち上がると、ジェシンの側に寄って身を屈めて、
ジェシンの目線の高さで見つめた。

そして、優しく力強い声で言った。

「大丈夫よ。見合いには、護衛官も、近衛隊も、それにジェハ…王様も一緒に行って下さるわ。あなたのことは絶対に守るから」

「姉さん…」

「それでも不安なら、私も同行するから」

「それは…安心するというより、余計心配な気がするわ」

「どういう意味よ」

苦笑したジェシンに、ハンアも苦笑いを浮かべた。

しかし、深刻な雰囲気が緩み、ジェシンの固くなっていた表情も和らいでいった。

「ありがと。姉さんと話したらすっきりしたわ」

ジェシンが微笑んで言った。

「私、心配だったの。誰かに見られているっていうことじゃなくて、
自分の中の妄想に囚われているんじゃないかってことが。でも、もう平気よ。
心おきなく見合いにのぞむわ」

明るくなったジェシンの表情にハンアも安堵した顔になった。

…良かった。

ジェシンが、4年前、銃弾に倒れた近衛隊のウン・シギョンに想いを寄せていたことを知っていたハンアは、ずっとジェシンの事を気にかけていた。

ハンアだけでなく、ジェシンの母も、娘の心情を思いやって胸を痛めていた。

そんな周囲の気持ちを分かっていたジェシンだからこそ、
今日の見合いに行くことが、自分の務めであり、義務でもあると思っていた。
過去をふっきった自分の姿を見せるためにも。

…もう大丈夫だから。

ジェシンは、頼もしい義姉ハンアの見つめる瞳に力強くうなずいて見せた。

それから数刻後。


ジェシンは、屋敷を出て、兄のジェハと護衛官に付き添われ、車に乗り込んで、
見合いの場に移動していた。

「…兄さんは幸せ者よね」

後部座席で、突然、ポツリと漏らすジェシンを横に座っていたジェハが不思議そうに見た。

「政略結婚だったのに、姉さんのような人と恋が出来て」

「そうだな」

ジェハが、ジェシンの言葉を否定せずに頷いた。

口元をほころばせて、照れもせずに真面目に肯定する兄の顔に
ジェシンは微笑した。

「ねえ、兄さん。今回の私のお見合い。
もし、うまくいかなかったら、兄さんが困るって事があるのかしら?」

今回の見合いの話は、ジェハから出たものだった。
詳しい素性は聞いていなかったが、相手は、国の政治に関わる重要人物かもしれない。

今更ながら、そんなことが心配になったジェシンの問いに、
ジェハが首を横にふった。

「お前に政略結婚させるつもりは無いよ。だけど、相手は、同性の僕から見てもいい男だ。ジェシンも気にいると思ったから、話をすすめた」

「そうよね…。こんな体の私とのお見合いもいいって言ってくれた方なんですもの
素敵な人なのでしょうね」

チラリと、己の動かない下肢に目を落としたジェシンを
ジェハは横目で見た後、そっと手を伸ばして、ジェシンの手を握った。

「ジェシン。僕は、お前にも幸せになってもらいたいって思ってる」

瞬きもせずにジェシンが兄、ジェハを見つめた。

「母さんも、ハンアも…お前を知っている者はみんな、そう願っているよ」

「…あの人も草場の影でそう思ってくれているかしら?」

ジェシンの言う、“あの人”が誰のことが分かっているジェハは、
ジェシンの手を握る手に優しく力を込めた。

「見合いが終わった後にでも、聞いてみるといい」

…もう、聞いたわ。心の中でね。

ジェシンは黙ったまま、ジェハに微笑んだ後、前を見つめた。

やがて、
ジェシンたちを乗せた車が、とある建物の前に止まった。


「王室の別荘の一つだ。最近は使用してないが、子供のころに一緒に来たのを覚えているか?」

車から降りたジェハが、護衛官に付き添われて、車いすに座ったジェシンに言った。

「ええ…」

静かな湖畔の近くの別荘。
喧噪や政治から離れ、自分が王族ということも忘れさせてくれるような、この場所を、
ジェシンは子供心に好きだった。

建物の中に入ると、
閑静で、派手さは無いが、手入れされた広い部屋の奥に
ピアノが1台置いてあった。

ジェシンが思わず微笑んだ。

「ずいぶん手回しがいいのね。兄さん。
見合い相手に私の特技を披露する機会をくれるつもりなのね?」

「口で自己紹介するより早いだろう。
もし、気まずくなったら、会話を切り上げる口実にもなる」

そう言ったあと、ジェハは目で合図して、護衛官を部屋から下がらせた。

「じゃあ、僕も少し席をはずすよ」

「一緒にいてくれるんじゃないの?」

「見合いに兄同伴はおかしいだろう?
でも、この建物の中にはいるよ。護衛官も隣の部屋にいる。
それに、外には近衛隊を待機させているよ」

おそらく、王室を出る前に、ハンアがジェハに何か伝えたのだろう。
身辺警護は厳重だということを、ジェシンに安心させるためのジェハの言葉だった。

しかし、ジェシンには、身辺警護だけでなく、
見合い相手と二人きりになるということも不安なようだった。

当惑したジェシンの顔に、心を悟ったジェハは頷いてみせた。

「相手の身分は僕が保障するから、安心して見合いにのぞめ」

ジェハはジェシンを落ち着かせるように優しく笑った後、
ジェシンを真面目な顔で覗き込んだ。

「ジェシン。再度言っておくよ。僕は、妹の、お前の幸せを願っているから」

政治とか、国とか、周囲のことは気にするな。
自分の想いで、この見合いをすればいいから。

兄の気遣いがジェシンには嬉しかった。

「分かってるわ。兄さん。」

頷くジェシンにジェハは微笑み返すと、部屋を出て行った。

しばらく、静かな部屋の中で、コチコチと、置時計の秒針の音だけが響いていた。

お茶がセットされたテーブルとソファ椅子。
そして、ピアノ。

見合いの場というには、あまりにも簡素な雰囲気だった。

…この建物も、部屋も悪くないけど、
一国の王女が見合いをするには不思議なところね。

王室や街からも離れて、まるで人目を避けるような場所。

政略結婚の見合いで無いと言われても、相手は、もしかしたら、
非公式で行動しなくてはいけないような方なのかしら?

ジェシンは、用意された紅茶を口に含みながら、そわそわと、まだ開かないドアに何度も目をやった。

…少し遅いわね。
まだ、相手の方は到着してないのかしら?
それとも、気がかわって、来なくなったのかしら?

ジェシンは、やきもきする気持ちを抑えるように、
車いすをピアノの前に移動させた。
そして、ピアノの前で思案した後、
退屈しのぎに、最近練習していた歌を弾き語りすることに決めた。


ジェシンが歌の冒頭部分を奏で始めた時、
カチャリ…と、背後で、ドアノブが小さく回る音がした。

しかし、ピアノを弾いて、歌うことに夢中になっていたジェシンは
気づいていないようだった。

息をひそめて、ドアから、部屋に入ってきた人物が
後ろ手にドアを閉めて、そして、数歩前に出たことも。

やがて、ジェシンが歌い終わった。

ふーっと、満足げに息をついたジェシンは、
次の瞬間、ハッとなって顔を上げた。

…部屋の中に誰かいる!

後方から自分を見つめる視線と人の気配に気づいた
ジェシンの心臓が急速に早鐘を打ち始めた。

歌っている間は、気配を感じなかった。
護衛官なら、ドアをノックするし、兄さんでもない。

「…誰?」

ジェシンは、振り向かないまま、
恐怖でこわばった喉を絞り出すように声をあげた。

後ろにいた人物の小さな吐息が聞こえた。

そして、

「王女様」

そう聞こえた声に、ジェシンの心に激震が走った。

…この声…!…でも、違う。…そんなわけない。
あの人であるはずがない。

そう思いながらも、ジェシンは、振り向かずにいられなかった。

車椅子を回転させて、ふり向いたジェシンの目が
後ろに佇む人物の姿をとらえた。

ジェシンの目が大きく見開かれた。

「うそよ・・・」

部屋の中に立っていたのは一人の男。


もう、この世にいるはずのない人。
4年前に銃弾に倒れて、もうこの世にいないはずの・・・

しかし、ジェシンが見間違う事はあり得ない男だった。

「ウン・シギョン。…あなたなの?」

ジェシンが震える声で聞いた。

「はい」

直立不動の男は、ジェシンをまっすぐな視線で見つめながら頷いた。

「“私”です。王女様」

震えは止まったが、思考が停止したように、
ジェシンはただ茫然と、目の前の男、ウン・シギョンを見上げていた。


(後編に続く)


登場人物

イ・ジェシン(ジェハの妹、王女)

ウン・シギョン(近衛隊副隊長)

イ・ジェハ(国王)

キム・ハンア(ジェハの妻)


「みつばのたまて箱」掟やぶりの二次小説です。

許して頂ける方は、そして「キング」を見たことのある方は、
「検事プリンセス」イヌ×ヘリとは違う世界を、
みつばのぎこちない文体で(苦笑)お読みください。

検事プリンセスの二次小説を待って下さっている方、
拍手やコメントを送ってくださった方、ありがとうございます!

コメントレスを少し。

「イルジメ」は、私も主人公が気になってましたが、
シフ兄様が出ない方の「イルジメ伝」の方が気になってます。

私は元気です。少々寝不足はありますが、
仕事は休んでいるので、育児の合間の気分転換に
創作をちょこちょこ出来るときにしています♪

風邪とか流行っています。冬の疲れも出てくる時期です。
お体お大事にしてください。

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先日の「シギョン×ジェシン」の記事への
拍手、拍手コメントありがとうございました!

「デュエリスト」よりアウエイな感じは無かったです。…よかった。

みつばのように、「キング」で、シギョンとジェシンが好きだった、という方も
多かったみたいです。

ドラマ自体正直に言うと、
私には、すっごくおすすめ!ということは言えないのですが、
シギョンとジェシンの恋は良かったです。
キングとハンアも、もちろん良かったのですけど、
この前の感想でも書きましたが、途中、萌えはするけど、みつば的にオイオイ…なところがありまして(汗)

シギョンとジェシンの話は、このブログでは特別イベントとして、アップ予定です。
まだ手直し中なので、もう少し待っていてください。
でも、これからも、基本は、やはり、「検事プリンセス」の二次創作で。
そして、ずっと言っている「デュエリスト」も(←忘れてはいませんよ)

あれ?気付いたら、韓国ドラマ二次創作サイトになってる?←今更。
ただ、「みつばのたまて箱」では、検事プリンセスの記事を最初に始めたので、
はまったものの中で、似たものジャンルの記事を書いたら、こうなりました。
本当に、みつばが他にもはまっているものを手当たり次第投入したら、確実に“闇鍋”ブログになってしまうので。…アニメ系とか、ゲーム系とか(苦笑)

それに、二次創作のかけもち。二股、三股は、私には体力的に厳しいみたい。
(体力無い今、なぜかやっているけど)

二股、三股といえば、

みつばが気になっている韓国ドラマはこれ。

1年で12人の男。


1年に12人の男 DVD-BOX11年に12人の男 DVD-BOX1
(2012/12/04)
ユン・ジンソ、コ・ジュニ 他

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やはり、CMでチラリとみて、気になっています。

みつばは乙女ちっくな性質なので♪(←え?)
二股やら、浮気やら、~という恋愛は好きでないのですが、

これは気になってます。

12星座の男とつきあう…っていう所。

よく占いで言われている性格みたいなのを反映させているのかしら?

興味深いです。

女性は占い好きですよね。

ちなみに、みつばは「みずかめ座」です。
誕生日が一緒に先月生まれた次男も「みずかめ座」
相方も「みずかめ座」
来年から、誕生日パーティは合同です(笑)

検事プリンセスのイヌの誕生日の記事を書いた時に、
イヌの「てんびん座」は~…とか書きましたが。
星座占いでは、こういう特徴があるよ。とかよく言われますよね。

「みずかめ座」が一般的に言われているのは

クールで知的。理性で行動して、性欲より、精神愛。とか。

え~っと。・・・人によるんじゃないかしら?(汗)

みつばの周辺は、家族以外でもなぜか、みずかめ座の人が集まっているので、
とくにそう思ってしまいます。
でも、少々(かなり)個性的な人が多いかな…ぼそぼそ。



ブログへの拍手、拍手コメント、ありがとうございます!

初めてコメントを書いてくださった方。
励ましや応援のメッセージもありがとうございます。

コメントレス的な話。

「恋酔い」は…、ご推察の通りです。バレバレですね。
たしかに、小説はぶっ切れて(?笑)一気に書き上げました。
でも、イラストにも小説にもイヌへの愛は込めてます。

「シークレット・ガーデン」は、録画したものをまだ見てません。
出演者さん達が気になる人ばかりで楽しみなんですけど、
二次小説が書きたくなるほど、はまるかどうかは、今は分かりません。
でも、公式でたしか小説は出てましたよね?本屋でチラリと見たような…。

本日は、二股~から、韓国ドラマ、星座の話のとりとめない雑記でした。


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タイトルで、「え!?・・・」

「みつばのたまて箱」いつから、検事プリンセスとちょこっとデュエリストから、
二次創作を鞍替えしたの?・・・と思われた方。

大丈夫です。
みつばの軽い浮気ですから♪←大丈夫じゃない。

最近ほんの少しだけ、イヌの顔を見るのが辛くなっていたので、
韓国ドラマ「キング~Two Hearts」に出ていた、ウン・シギョンという男性に心が揺れました。


見た方はご存じかもしれませんが、キング~Two Heartsのウン・シギョンは主人公ではありません。
主人公(ドラマの設定上)韓国の国王の側近のような存在で、近衛隊に属する男性です。
でも、準主役級。(みつばの中では主役に近い)

以下、ドラマのネタバレになるので、
見てない方はご注意を。



ウン・シギョンは、上にクソがつくぐらい(失礼)真面目な男。

そんな男を好きになった国王の妹、ジェシン姫。

しかし、ジェシン姫は政治的な陰謀に巻き込まれて、不自由な体になってしまう。
そして事件の記憶も失ってしまう。

そんな姫を支えるシギョン。

歌がうまくて、明るくて、美しいジェシン姫は、
ウン・シギョンに、まっすぐな好意を向けるのだけど、シギョンの態度はいつも頑な。

でも、本当はシギョンは、最初からジェシン姫を好きだったんですよ。

それでも、いろいろあって、
ようやく、心を通わせた二人なのに、国王を狙う男や組織から、国王と国を守るために。
そして、自分の父親の過ちをあがなうために、シギョンは…。

うわ~ん(涙)

納得できない。

「チェオクの剣」以来、納得いかないラストのドラマでした。

しかしですね・・・。

シギョンはじつは生きていたってことで。

というコメントを頂いて、「あ、そうか。そうすればいいんだ」と。


そして、もうラスト2話を残して録画してたドラマは全消ししてしまったけど、
悲しいラスト2話を見返してみたんですよ。
そしたら…。あ。いけるかも?と。

そんな希望を持ったら、頭の中で一気に妄想が。

シギョン×ジェシンの物語が。

・・・で、ついに書いてしまいました。
短いのに少しずつ書いていたので、結構時間かかりましたけど。


ドラマを知っていないと、よくわかりません。な感じで、
しかも、たぶん、ブログにアップしても、これっきりの予定です。

それで、ほとんど、自己満足ですけど、(いえ、みつばの二次創作は、ほぼ自己満足の世界)
「キング~Two Hearts」のシギョン×ジェシンの話を読みたい方います?

シーン…いません。

と、言われても、近日ブログで公開予定です。すみません。



「シギョン×ジェシン」イメージイラスト。


キングイラスト


でも、言い訳になるかもしれませんが、

やっぱり、イヌが、イヌ×ヘリが好き。って気持ちを思い出してきましたし、
だんだん、又検事プリンセスの二次小説を書くエネルギーも戻ってきたみたい。

途中になっていた短編をまず完成させてから、
シリーズ話も創作再開できそうです。

7転んだら、8起きるどころか、
そのまましばらく起き上がらない、みつばを
いつも応援してくれたり、励まして頂いて、ありがとうございます。


シギョン×ジェシンを読みたい方。
やっぱり、検プリのイヌ×ヘリだけ読みたい方も、
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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「恋酔い」です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
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この話は書き下ろしの短編です。




恋酔い



ヘリのいつもと違う様子に気づいたイヌは、
自分のグラスを口に運ぶ手を止めた。


それは、週末の仕事帰り。

待ち合わせて、イヌとヘリが、
一緒に夕食を食べていた時のことだった。

場所は、ヘリが希望した、マンション近くの居酒屋。

「ん~!仕事明けのお酒って最高!」

そう言って、とても嬉しそうにはしゃいで、
酒を煽るヘリを、イヌはほほえましく見ていた。

しかし、
次第に、ヘリの飲むピッチが速くなり、
いつも以上に、酒の量が増えていることにイヌが気づいて
眉をひそめた。

「飲みすぎじゃないか?」

それでも、軽い調子で声かけするイヌに、
ヘリは、わざと拗ねた風を装って、唇を尖らせてみせた。

「おごるって言ってくれたのに、私が店中の酒を飲み欲しそうだから、
怖気づいちゃった?」

ソ・イヌに二言は無いわよね~?。

そうヘラヘラと笑って、さらに、追加した酒を手酌でグラスに注ぎ始めたヘリに、
イヌが呆気にとられて言葉を失った。

ヘリが酒豪だということは知っていたが、
それにしても、飲む量も、スピードもいつもと違うように思えた。

酒を飲みほして、この店がつぶれることより、
君の方が心配なんだよ。

そう思ったイヌだったが、口には出さなかった。

「店の酒が全部なくなったら、僕の部屋の酒も飲んでいいぞ」

そう答えて、あえて、憎まれ口の応酬をするイヌに、
ヘリが、酒で上気させた頬を緩ませた。

「嬉しいっ。さすがソ・イヌねっ」

繁盛中の居酒屋の喧噪の中でもヘリの声は、周囲に響いていた。

「大好きよっ。イヌ。うん。このお酒より、だ~い好きっ」

声高で、恥ずかしげもなく、甘えた言葉をイヌにデレデレと吐き続けるヘリに、
イヌは、周囲の視線を気にすることなく、ただ、苦笑で応えた。

ヘリが、気持ち良く酔っているのは分かった。

仕事おさめの週末に、こうして恋人と共に過ごす時間が楽しいのは
イヌも同じだった。

ヘリが自分の目の前で、笑顔でいてくれることが嬉しい。

そう思うから、黙って、ヘリの飲酒を見守っていたイヌだった。

やがて、イヌとヘリ、二人が、店を後にするとき、

店中の酒を飲みほすまではいかなかったが、
相当量の酒を飲んだヘリの足元はおぼつかなくなっていた。

マンションまで歩いて帰れる距離だったが、
ゆらゆらと体を揺らして夜道を歩くヘリを
ほとんど抱きかかえるようにしてイヌが歩いた。


「やだ~。久しぶりに酔っちゃったみたい。
マンションまでの帰り道に迷っちゃいそう」

そうケラケラ笑うヘリに、イヌが呆れたように吐息をついた。

「幸い同じマンションの住人がここにいる。
迷わずに帰れてよかったな」

「え~?そうなの?部屋まで送ってくれるの?」

「ああ」

「やった~」

ヘリは、支えてくれていたイヌの手を振りほどく勢いで、
万歳すると、グラリっと体をかしげて、イヌの腕の中にもたれかかった。

「ヘリ!」

…危ないぞ!

さすがに、眉をひそめて、叱咤しようと睨み付けたイヌを、
トロンとした目でヘリが見つめた。

「ねっ。ソ・イヌ。おんぶしてよ」

「…え?」

「お、ん、ぶ。おんぶしてっ♪」

鼻にかかった甘えた声で、イヌにしなだれかかって、
おねだりするヘリは、完全に酩酊しているようだった。

吐く息だけでなく、ヘリの肢体すべてから酒の臭気が漂っている。

それなのに、だらしないという醜態より、
強烈な色香すら感じさせるヘリに、イヌは、ため息をついていた。

…まったく。僕もつくづく重症だな。

ヘリに、というより、自分に向けた呆れに
自嘲した後、イヌは、ヘリの前に腰を落とした。

「しょうがないな。ほら。のれよ」

ぶっきらぼうな声色だったが、
それでも、要望に応えてくれたイヌに、ヘリは満面の笑みを浮かべた。

イヌの背中に、飛び乗るように体を預けたヘリは、
ギュッとイヌの首に両腕をまわした。

そして、うっとりと目を閉じて、イヌの横顔に頬を摺り寄せた。

「…大好きよ。ソ・イヌ」

耳元で聞こえた酒気混じりの甘やかな声に、
イヌがうっすらと笑った。

それでも、

「今夜は、大好きの特売セールだな。マ・ヘリ」

嫌味っぽく答えて、
イヌは、ヘリを背負ってマンションまでの帰路を歩いた。

マンションのエレベーターの中の前までついた時、

中に入って、4階のボタンを押そうとするイヌに、
背中のヘリが全身で嫌々をするように大きく動いた。

「やだ。今夜はイヌの家に行きたいの」

「ヘリ。背中で暴れるな」

「やだやだ。5階がいい~。ねえ。ダメなの?」

「っとに。…しょうがないな」

もう、完全にヘリの言いなりになっていたイヌだった。

普段、軽口の応酬ならば、ヘリにやり込められることなど、ほとんど無いイヌだったが、
それ以外のヘリの甘えた我儘には、どうにも弱いようだった。

ヘリをおんぶしたまま、イヌは5階の自室に帰宅した。

玄関前でヘリをおろし、靴を脱いだイヌは、
クタリと壁にもたれて座り込んでいるヘリの足から靴を脱がせた。

「ヘリ。ほら、ついたぞ」

そう声をかけたイヌを、ヘリが億劫そうに見上げた。

「ヘリ?」

「…イヌ。なんだか私、車に酔ったみたい」

「車?酒に酔ってるんだろ?」

車でなく、僕におぶわれて帰ってきたのに。

「すごく気持ち悪いの。…頭がぐらぐらする」

「さすがに飲みすぎたな。トイレに行くか?」

青白くなったヘリの顔をイヌが心配そうに見下ろしていた。

「ええ、行く」

フラリと立ち上がって、歩き出したヘリをイヌが横から支えた。

「うっ…気持ち悪い」


トイレにたどり着くまでに、ヘリが、耐えられなくなったように
ガクリと膝を折った。

「ヘリ」

とっさに前に回り込んでヘリの体を抱き込んだイヌに、
ヘリが前のめりに倒れた。

そして、イヌにしがみついたヘリは、
口から勢いよく吐しゃ物を、イヌの胸にぶちまけた。

「やっ…っ。ごめんなさいっ。イヌ」

さすがに我にかえったようなヘリが、蒼白な顔色で、
あわてて、イヌに謝罪した。

しかし、すぐに、口元を抑えて、こみ上げた吐き気を抑えきれずに、
2度ほど、吐いて、今度は自分の衣服を汚していた。

「やだ…。ほんと、ごめんなさい」

顔をくしゃくしゃにして、涙ぐむヘリの背中にイヌが手をまわした。

そして、ヘリの背中を優しくさすった。


「いいから。立てるか?トイレまで歩けるか?」

怒ってもいない。呆れてもいない。

ただ、どこまでも優しいイヌの声と手がヘリを包み込んだ。

動揺と、申し訳なさで泣きそうになっていたヘリは、本気で泣きたい気分になった。


「うん…」

イヌに支えられて、トイレに入ったヘリは、
その前にぐったりとへたりこんでいた。

ヘリは、チラリと、背後のイヌを振り返った。
ヘリが吐いたもので汚れた服のまま、ヘリの介抱をイヌは続けていた。

「全部吐いてしまえ。楽になるから」

「…やだ。もったいない。せっかく飲んだのに」

「そう思うんなら、次飲む時は適量を守るんだな」

そっけなく言いながらもイヌのヘリの背中をさする手は
やはり優しかった。

力なく、しかし、素直にコクリと頷いてみせたヘリに
イヌが、柔らかく微笑んだ。

しばらくして、

落ち着いたらしいヘリを、イヌはバスルームに連れていった。

そして、ヘリの汚れた衣服を脱がせて、自分のも脱ぐと、
一緒にシャワーを浴びた。

まだ、フラフラとした状態のヘリは、ほとんど、イヌのなすがままになって、
シャワーを浴びることも介助してもらっていた。

そして、バスルームから出た後も、イヌから借りた服を着せ替え人形のように
着せてもらっていた。

「服…ごめんね」

何度も謝るヘリに、イヌが、もう謝るな。と素っ気なく言った。

「歩けるか?」

「ううん…。抱っこして」

さすがに、自分の醜態を恥じて、シュンとしていたかと思えば、
次の瞬間には、甘えきった態度を見せるヘリにイヌが苦笑した。

足腰に力のはいらない様子のヘリの体に手をまわして、
イヌは、お姫様抱っこで抱き上げ、ベッドに移動した。

そして、ベッドの上にそっとヘリの体をおろすと、ヘリに背を向けて歩き出した。

「どこ行くの?」

まるで、置いて行かれた子供のような、
不安げなヘリの声に、イヌが振り返った。

「水をとってくる。飲みたいだろ?」

黙ったまま、コクリと頷くヘリに笑いかけて、イヌがキッチンに向かった。

「ふー・・・」

イヌから受け取った冷水を飲んだヘリは、
ようやく、落ち着いたようだった。

長い吐息をついて、我に返った顔で、イヌの方を仰いで、
そして、恥ずかしそうに首をすくめた。

「私、やらかしちゃったみたいね」

「やらかしたっていう自覚があるようで良かったよ」

「たくさん迷惑かけちゃったわね」

「たくさんかどうかは、どれを迷惑かと認定するかによるな。
それに、今回は珍しいものが見られたから、チャラにしてやってもいい。
マ・ヘリでも、そんなに酒に酔うことがあるんだな」

酒に酔って、ほろ酔い気分で、はしゃいだり、
フラフラと歩くことはあっても、気分が悪くなり吐くまで飲むなんて。

「…何かあったのか?」

うっすらと感づいていながらも、黙って見守っていたらしい
イヌの問いに、ヘリはますます居た堪れない思いになって
体を小さくさせた。

「うん…。今週、仕事でね。辛いなって思うようなことがあったの」

検事という仕事をしていて、
心が動揺するような事件にあたることは、何度もあった。

割り切ることが必要と分かっていても、
そして、事件を解決できても、胸を痛めるようなことも。

「そんなことは、よくあることなのにね。
今回、私が受け持った案件は、ちょっと、尾をひいちゃったみたい」

ぽつぽつと語り始めるヘリは、イヌに詳しい事件内容は打ち明けなかった。

おそらく、すでに解決済みの事件。
しかし、ヘリのこの様子から察するに、凄惨な事象だったのだろう。

イヌは、居酒屋でのヘリの、妙にはしゃいだ態度と、
いつも以上に酒を飲んだ背景を、そう解釈した。

「忘れたかったのか?」

微かに頷いて、イヌは、慰めるようにヘリの頭を手で自分の肩口に抱き寄せた。

…こんなに酒を飲んで、
そして、気をまぎわらせようとするほど、
優しい君は傷ついていたんだな。

ヘリが半眼を閉じたまま、かぶりを振った。

「…忘れたかったけど、今夜お酒をいっぱい飲んじゃった理由は、違うの」

「違うのか?」

…ええ。

ヘリがコクリと頷いて、目を閉じた。

髪の毛を撫でるイヌの優しい手を感じながら、
ヘリは、胸に広がる温かい想いを、どう言葉にしてよいか思慮した。

「あなたがいてくれたから・・・」

ぽつりとヘリが言った。

「落ち込んではいたんだけどね。
でも、今日、あなたの顔を見た瞬間にね、ほっとしたの。
それで、私には、この人がいてくれるんだって思ったら、
すっごく嬉しくて。心が明るくなったの。
でもね。おかしいの。そんな風に思ったのに、同時に泣き出したくなっちゃったのよ?
変でしょ?」

ほんとに、不思議だわ、と、おどけたように話し続けるヘリの顔を
イヌは黙ってじっと見つめていた。

「それでね。イヌと一緒にお酒を飲んでいたら、美味しくて、
楽しくて、ついつい、ペースが早くなっちゃった。
飲む前から、ハイになってたのよね。さすがに反省してるわ」

…だから、仕事の事で、ヤケ酒を飲んだわけじゃないの。

自分の言いたいことが、しっかりイヌに伝えられたかどうか自信のないヘリだった。

酔っていて、まだ戯言を言っていると思われているかもしれない。

それでもいい。自分の嘘偽りない気持ちだから。

そんな思いで、ヘリはイヌを見つめた。

もう、酔いから覚めたヘリのまっすぐな眼差しをイヌはちゃんと受け止めていた。

弁護士の仕事をしているイヌにも
ヘリと同じような気持ちになる日があった。

ヘリの言っていることも理解できた。

それは、職業柄通じるものがあるから、という理由でなく、
心を通わせた恋人だから、分かり合えることだ、とイヌは、思った。

心が辛いと感じた時。

そんな時、君が余計恋しくなる。
そして、会ったら、君の存在がどれだけ自分にとって大切なものなのかを
さらに思い知る。

たとえ、酔いつぶれても、
君が支えてくれると、信じているから、心おきなく振る舞うことが出来る。

そういうことなんだろう?ヘリ?

心の中で出した答えをイヌはヘリに確認しなかった。
かわりに、ヘリを抱き包んでいた腕に強く力を込めた。

「僕が側にいるときは遠慮しなくていい」

ありのままでいろ。
酒に酔って、我儘を言うのも、甘えるのも構わない。

…それが、僕が好きなマ・ヘリだから。

強がった態度と、気持ちは全部受け止めてやるから。

イヌの言外の言葉もヘリに伝わったようだった。

「…大好きよ。イヌ」

照れた顔で、それでも、まっすぐに見つめるヘリにイヌが、
からかうように、ニヤリと笑った。

「まだ、酔っているのか?」

「うん」

…酔ってる。

ヘリが、嬉しそうに、恥らった顔をイヌの胸に伏せて、
体を摺り寄せた。

…酔っているのよ。ソ・イヌ。

私は、あなたとのこの恋に、ずっと酔っているの。

きっと、この気分は、さめることは無いわ。


そんなことを思って、

ヘリは、自分の体を抱きしめる、愛しい男の温もりに
うっとりと酔いしれるように、瞳を閉じた。


検事プリンセスイラスト02




(終わり)


本当のファンでない人が、と言われようが(←しつこい。結構ひきづってる)
大好きな創作が出来なくなるくらいの精神状態にはなってます。

でも、私に出来るのは、妄想くらいです。
応援する気持ちも、想いも、考えもそれに込めるしか出来ません。

「深夜の呟き」雑記へのコメントありがとうございました。
後ろ向きに呟いているくらいなら、寝不足になってもいい。
辛くて吐いても、1度書いてみろや!って…書き上げてみました。

書いてみて、まだ、ぎこちなさは自分で感じましたが、
私の中で、イヌとヘリはやっぱり生きているんだって、思いました。


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こんばんは。みつばです。

いつのまにか3月になってました。

久しぶりの新生児の育児に疲労してますが、
比較的体は元気です。

じつはグダグダと長文雑記を書いたのですが、
全部消しちゃいました♪

要約すると、あることが、思っていた以上に精神的にダメージが強くて、
みつばが、「魔女の宅急便」の飛べなくなったキキ状態になってる。って、
事です・・・。

創作だけじゃなくて、ドラマや動画を見ることも辛いなら、
少し離れて、別のことや楽しいことだけ考えよう。
今は体調が万全じゃないから、こんな気持ちになっているんだって、

思った・・・っていう話。

でも、「記事を削除します」で頂いた拍手コメントで、多数の方が、
ブログに書けないみつばの気持ちや思いを代弁してくださって、
励まして下さったので、きっと、すぐに立ち直れます。


そんな、よく分からない、みつばの深夜の呟きでした。

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