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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第25話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(25話)




ヘギョンの店の扉を開けたジュンシクを
真っ先に見たヘギョンが驚いた顔でカウンターの中に立ちすくんだ。

そして、ハッとしたように「ジフン」と呼んだ。

「なに?」

呼ばれて、店の奥の部屋から出て来たジフンは、
店の戸口にいた父親ジュンシクを見るなり、顔をくしゃくしゃにして、走り寄って来た。

「父さん!!」

「ジフン」

飛び付いたジフンをしっかり受け止めて、抱きしめるジュンシクに、
ジフンはその腕の中で大声で泣きはじめた。


「どこ行ってたんだよ~。父さん。僕を置いて黙って出ていくなんてひどいよ~」

ワーワー泣きながら、ジュンシクを責めるジフンの頭を手で撫でながら、
ジュンシクは「ごめん、ごめんな」と繰り返して言った。


「もう。どこにも行かないから。ずっとお前と一緒にいるからな」

そう言うジュンシクの体にジフンは、まだ信じられないとでも言うように、
固くしがみついて、しゃくりあげていた。

そんな二人の姿を、もらい泣きしながら見守るヘギョン。
その横に立っていたジミンも、優しい表情でジフンを見ていた。


・・・本当に良かった。


涙を流しながらお互いを抱きしめあう父子を
ジュンシクの傍らに立っていたイヌも目を細めた安堵の表情で見つめていた。


その後、
幾日かたったある日。

イヌの元にジュンシクから連絡があった。

ジュンシクが近いうちに韓国を離れ、渡米することを決めたという話だった。

その、急で、予想もつかないはずのジュンシクの報告を
イヌは始終落ちついた態度で、携帯電話ごしに聞いていた。

『アメリカにいる恩師が俺を呼んでくれた。向こうの病院でも権威を持っている医師で、俺を強くかってくれている。彼は今俺が治療法を見つけたいと思っている病気のスペシャリストで研究者の一人だ。僕は行こうと思う』

そう告げるジュンシクにイヌが「そうか」と静かに答えた。

「恩師の医者と一緒に働くのが君の昔からの目標だったからな。良かったな」

『…その話、覚えていてくれたのか』

電話の向こうで、感慨深めなジュンシクの声がした。

「もちろん、ジフンも連れていくんだろう?」イヌが聞いた。

『ああ』

ジュンシクの答えにイヌはホッと息をついていた。

『あいつには全く知らない土地に連れていくけど、きっと上手くやっていけると思う』

「君の子だからな」

イヌが言った。

「いつ発つんだ?」

『1週間後に』

「そうか」

『イヌ、今夜か、明日の夜、空いてないか?世話になったお前に礼がしたいし、
俺とジフンの前途を祝して見送って欲しいんだ。夕食を御馳走するよ』

「場所は…ああ、聞かなくも分かるよ。あそこだろ?」

イヌが苦笑した。

あの、居酒屋だか、洋食屋か分からない店。

ジュンシクも軽い笑い声をあげていた。

『ああ、“俺の庭”だ』



その夜、
ジュンシクの行きつけの洋食屋で、
ジュンシク、ジフンと一緒に、イヌ、そして、ヘギョンとジミンも一緒に食事をすることになった。


ジフンとジミンはジュンシクが今までどこにいたのか知らされていなかった。

ジュンシクが「仕事の用事で遠くに出かけていた。でも、もう終わったから大丈夫だ」という話を不思議そうに聞いていたが、それにヘギョンとイヌが、同意するように頷いたので、納得したようだった。

洋食屋の店主もヘリの聞き込みで事情を知っていたが、
何も言わずに、「良かった、良かった」と嬉しそうにカウンターの中で頷いていた。

「好きなものをどんどん注文してくれよ。ジュンシク。
子供や俺を心配させたんだ。皆にたんっとご馳走してやれよ。
いつも以上に腕によりをかけてやるから、お代もいつも以上に高くしてやるけどな」

そうおどけたように言って、店主は、テーブルに座っていた一同を笑わせた。

「“シェフ”の言うとおりだ。好きなものを何でも注文してくれ」

ジュンシクが言った。

「私まで呼んでいただいて…」

ヘギョンが今さらのように恐縮して言った。
それにジュンシクが、微笑んで、首をふった。

「ユ・ヘギョンさんには、大変お世話になりました。それに多大なご迷惑もかけてしまった。これは俺からの気持ちととって、どうぞ遠慮なさらずに召し上がって下さい」

そう言って、ジュンシクが、ヘギョンのグラスにビールを注いだ。

「ねえ、ねえ。イヌさん」

ジュンシクの横に座っていたジフンが、きょろきょろと誰かを探すように
店内を見回していた。

「今日、マ・ヘリさんはどうしたの?来ないの?」

ジフンの問いに、イヌとジュンシクがチラリと目を合わせた。

イヌがジフンに微笑むと答えた。

「ああ、マ・ヘリさんは、今日は仕事が忙しいから来られないんだ」

「そうなんだ」

がっかりしたような顔でジフンは、となりのジミンと顔を見合わせた。

ジミンが寂しそうな顔をしていた。

そんな二人を見て、思いだしたようにイヌが、「そうだ」と言った。

そして、下の置いていた手荷物から包みを二つ出して、ジフンとジミンの方にそれぞれ差し出した。


「マ・ヘリさんから、ジフンとジミンちゃんに渡して欲しいとあずかっているものがある」

「ええっなに?」

嬉しそうに身をのりだして覗き込むジフンと、
少し緊張した面持ちでそれを受け取るジミン。

「ジフン、これは、僕とマ・ヘリさんからだ」

包み紙をはずして、箱をあけて中を見たジフンは
目を丸くした。

「うわ~!サッカーシューズだ。やった~!」

ジフンが歓声をあげた。

「向こうでサッカーをする時に履いて欲しい」

「うん。そうする。イヌさん、ありがとう。マ・ヘリさんにもありがとうって伝えて。
僕、向こうで友達をたくさんつくってサッカーもいっぱいするって」

「ああ、伝えておく」

ジフンは、サッカーシューズを隣に座るジュンシクに見せていた。

近いうちにジフンもジュンシクと一緒にアメリカに行く。

ジフンは、韓国を離れ、知らない国、
アメリカに行くということに全く不安を感じていないようだった。
ジフンにとっては、父親とこの先も一緒に暮らせるのなら、
どこに行こうと、どんな所に住もうと、同じなのだろう。

むしろ、知らない国に行ける事をワクワクしているようなジフン。

対して、向かい合わせに座っているジミンは、
そんなジフンをずっと複雑な表情で見ていた。

父親と離れていた間のジフンを側で見ていて、
自分のことのように心を痛めていたジミン。

こうして、ジフンが再び父親と暮らせることを嬉しいと感じて、
そして、それがジフンにとって一番いいことだと、頭でわかっていても、
やはり寂しい気持ちを隠せないようだった。

仲良くしていた友人と遠くに離れることは、
子供には特に辛いものだということをイヌも知っていた。

「ジミンちゃんも開けてみて」

イヌが言った。

ジミンはイヌの言葉に頷くと、袋の中からヘリからの贈り物を取り出した。

それはヘリの手作りの、綺麗な細工をした髪留めだった。

「・・・・・・」

ジミンはそれを手の中においてジッと見つめていた。

髪留め以外、手紙も言伝もなかった。

でも、ヘリの心がジミンには伝わったようだった。

「…ジミンの髪の毛長くなったものね」

横に座っていたヘギョンが、そんなジミンと髪留めを見て言った。

「つけてあげるわね」

ヘギョンの言葉にジミンがコクリとうなずいた。
ヘギョンが、髪留めをジミンから受け取ると、ジミンの髪の毛をまとめて、
それでしばりあげると、アップにした。

幼い子供の顔立ちだったが、その髪型でヘリの髪留めをしたジミンの顔は少し大人びて見えた。

「似合う似合う!!ジミン。お姉さんみたいだぞ」

そう、またはしゃいだで言うジフンにジミンが照れくさそうに首をすくめた。
そして、ジミンはイヌの方を見ると、にっこりと笑いかけた。

「ヘリさんに、ありがとうって伝えてください」

ジミンの大人しい印象はかわらなかった。

だが、どこか強さが宿ったような、まっすぐな眼差しをするようになったジミンの顔に
イヌは優しく目を細めて微笑み返し、頷いていた。


――‐こうして、ジュンシクとジフンのお別れ会がひらかれていた日。

その夜遅く、
仕事を終えたヘリは、久しぶりに実家に帰って来ていた。

遅い時間で、夕飯も終えていたサンテとエジャだったが、
ヘリの夜食につきあうように一緒にテーブルについていた。

「明日も仕事で早いんでしょ?もう寝た方がいいんじゃない?」

そう気遣うヘリに、サンテが

「寝酒を1杯飲んでから寝る」と答えた。

「いいのよ、ヘリ。娘の側にいたいだけなんだから。いさせてやって」

エジャがいたずらっぽく笑って、果物の皮をむいていた。

「ヘリ、仕事も忙しいかもしれんが、もっとちょくちょく顔を見せに帰って来てもいいんだぞ」

「…だから、どうして、もっと素直に帰って来いって言えないのかしらね」

「なにか、言ったか?」

サンテがジロリと睨むのをエジャがおどけたように肩をすくめてみせた。

「いえ。べつに」

言い合いながらも、仲むつまじい両親の姿にヘリが嬉しそうに微笑んでいた。

「ええ。パパ」

「あ~…それにあれだ。そう、何かあったら、遠慮しないで、いつでもマンションをひきはらって家に帰って来るんだぞ」

「あなた…」
エジャが呆れたような目をサンテに向けた。

「往生際が悪いわよ。それに縁起でもないこと言わないでくださいな。何かあったらってなんです?ヘリももういい年なんですから、親が口出しすることじゃないですよ」

「なんだ。お前は心配じゃないのか?」

サンテの言葉にエジャが軽く肩をすくめてみせた。

「私は、信じてますからね。ヘリも、彼も」

「彼」というのが誰を指しているのか、名前をあげなくても分かったサンテは渋い顔をした。


「…ほんとは、結構認めているくせに」

ぼそりとそう含み笑いで呟くように言ったエジャの言葉がしっかり聞こえていたらしく
サンテが、ますます居心地の悪そうな顔をして、黙って酒をあおいでいた。

そんなサンテの顔に、ヘリとエジャは顔を見合すと、一緒に噴き出して、笑いあった。

サンテも苦笑いをした。


…パパ。ママ。大好きよ。
ありがとう。

ヘリは、両親を見つめながら、心の中でそう言った。

今、大切な人が側にいる。
自分を信じてくれる人がいる。


…自分も誰かにこんな安らぎと強さを与えることが出来るのかな…。


『ヘリ』

心に自分を呼ぶ男の優しい声を思い出しながら、

ヘリは、目の前で自分を見守る両親の眼差しに包まれて、
エジャの作った温かい夜食を口に運んでいた。


その夜、ヘリは実家で寝る前に携帯電話に入っていたイヌのメールを読んだ。

『ジフンと、ジミンちゃんに君からの贈り物を渡したよ。
二人ともとても喜んでいた。ヘギョンさんとジュンシクが君によろしく伝えて欲しいと言っていた。写真を撮ったから送るよ』

添付画像が1枚。

店の中でイヌが撮ったのだろう。
ヘリのあげたシューズを持って嬉しそうに笑っているジフン。
ヘリのあげた髪飾りをして、やわらかく微笑んでいるジミン。
ヘギョンとジュンシクも笑顔を向けていた。

ヘリは、こちらを見て笑っている人々に応えるように微笑んだ。

…大切な人と幸せに…。

そう祈りながら。


―― こうして、イヌとヘリ、
互いに別々に優しい夜を過ごした日から1週間がたち、

ジュンシクとジフンが渡米する日になった。



(「埋もれた約束」25終わり 最終話に続く)



登場人物

ソ・イヌ(ソ弁護士)
マ・ヘリ(マ検事)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友
ジフン…ジュンシクの息子

ユ・ジミン…ジフンの同級生、ヘリの過去の担当事件の被害者
ヘギョン…ジミンの母親

マ・サンテ…ヘリの父親
パク・エジャ…ヘリの母親


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次回、いよいよ「埋もれた約束」最終回です。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第24話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
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これからドラマを見る方はご注意ください。

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この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
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小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(24話)




「親父とは、中学生くらいの時からよく対立していたんだ」

ジュンシクが、ぽつりぽつりと話始めた。

「対立といっても、俺の反抗期みたいなものだったが、
俺は、親父のする事、なす事がすべて気にいらなかった。
昔から父親らしい事をしてもらった記憶がなかった。
それは仕方のないことだと分かっていたけど、朝から晩まで働きづめなのに、親父の借金はますます膨らんでいって、うだつの上がらない男だと、内心バカにしていた時もあった」


…だから、小学校の時も、イヌが、グラウンドで父親と一緒に楽しそうにサッカーの練習をしている姿を目撃したりすると、うらやましくて、たまらない気持ちにもなった。

イヌは、かつて、ジュンシクに父親の事を尊敬していると語った時のジュンシクの反応を思い出しながら、ジュンシクの話に耳を傾けていた。


「高校生の時、大学進学の為に金が必要で、俺は中学の先輩で顔見知りだったチョ・ドンクの誘いにのって、夜中のバイトを紹介してもらった。チョ・ドンクは、父親が俺の親父の工場の金を持ち逃げした件を申し訳なく思っているから、その詫びだと言っていた。
悪い事の片棒をかついでいるとは分かっていたが、どうしても金が欲しかった。

親父は仕事で足が不自由になって工場も続けることが出来ない体になっていたから、
俺が働くしかなかった。でも、推薦の為にも成績を落とす事が出来なかった俺は、てっとり早く稼げる仕事の誘惑から逃れられなかった。

無事、大学に受かった俺は、親父の面倒をスミンに押し付けて、遠くの街の大学の寮に入った。たまに実家に帰る時もあったが、親父と話をすることはほとんど無かった。

スミンとは時々連絡をとりあった。
親父のことは、体は不自由だが、生活保護もあって、元気ならそれでいいと思っていた。

それで…兵役に行く前すらも実家に帰らずに、俺はアメリカの恩師の元を訪ねていた。

ちょうど、その頃、チョ・ドンクが、実家に電話をして、過去の俺の仕事の事で、
親父を恐喝しているとは知らずに…。俺がそれを知ったのは、去年、親父が病院で死の床についていて打ち明けられてからだ」


ジュンシクは、重苦しい表情で、深い溜息を1つついた。


検察庁で、担当検事のヘリに話していた内容と同じようなものだったが、
それを誰か他の人間に告白するのは、イヌが初めてだったジュンシクだった。

ジュンシクが話を続けた。

「親父が俺を呼び寄せて、ジフンの事を打ち明けた。
俺は、兵役から戻った時に親父から、スミンは事故で亡くなったとしか聞かされてなかったから、スミンが俺との子供を妊娠し産んでいたとは思わなかったんだ。
スミンも、妊娠していた事を俺に隠していた。…親父が言うには、スミンは俺の学業の邪魔をしたくない、と言っていたそうだ。
親父もその時はジフンのことしか話さなかったんだが、俺にまだ隠していたことがあった。

それを知ったのが、親父が入院している間、俺が実家で荷物整理をしていた時だ。
俺はスミンの遺品らしきものが集められた箱を見つけた。

その中に、過去の俺の写真が入っていた。
俺が、チョ・ドンクに紹介されてしていた夜の仕事の時の写真だ。
俺は親父を問い詰めた」

ジュンシクは、その時の事を思い出していた。


『親父、これは俺が、夜のバイトをしていた時の写真だ。どうして親父がこんな写真を持っている?』

動揺も露わに、ジュンシクが父親ヨンチョルに詰め寄った。

ヨンチョルは病床で苦しげに息をついた。
病のせいではなく、もう息子にこれ以上は隠しておくことは出来ないと悟ったためだった。

『…棄てようと思った。…だけど捨てきれなかったんだ。スミンも私も、お前の写真を1枚も持ってなくて…』

『どういうことだ?』

息子の問いにヨンチョルは、すべてを告白した。

8年ほど前に、チョ・ドンクからの電話でジュンシクの仕事の事で恐喝され、
金を要求されたこと。

話を聞いたスミンが、ジュンシクの子供を宿した体で、車の運転手を申し出て、
チョ・ドンクと一緒にあの山に向かったこと。

そして、ヨンチョルは、チョ・ドンクに
金を渡すからジュンシクにはこの事を言わないと約束してほしいと頼んだ。
そして、これ以上関わらないでやってくれ、とも。

しかし、渡した金の額が要求よりかなり低かった事に腹をたてたチョ・ドンクは、
ヨンチョルと口論になった。
さらにそれを止めようとしたスミンの体をチョ・ドンクが押した事から、
とっさにスミンをかばおうとしたヨンチョルがチョ・ドンクの体を思いっきり突き飛ばした。

山の斜面でバランスを崩したチョ・ドンクは転倒し、転げ落ちて、
そして、運悪く下にあった岩に頭を強打して、息をとめた。

ヨンチョルとスミンは、チョ・ドンクの体を運ぼうとしたが、
足が不自由なヨンチョル、身重のスミン、二人の力では不可能だと悟った。

ヨンチョルとスミンは、チョ・ドンクの遺体をその場所に埋めることにした。


『…なぜ、その時に通報しなかった?』

話を聞き終えたジュンシクが震える声でヨンチョルに聞いた。

…故意に殺そうとしたわけじゃない。
事故だったのだ。自首しても良かったのに…。


ヨンチョルは、横たわったまま悲しげにジュンシクを見つめていた。

『私も、スミンもお前を守りたかったんだ』

事件が発覚すれば、チョ・ドンクの足取りをおって、
過去のジュンシクの事も世間にばれてしまう。

自分はどうなってもいい。でも、

夢をかなえようと、苦労して、ずっと頑張ってきた息子には、
もう何も重い荷物を背負わせたくなかった。

ヨンチョルの目から涙がこぼれおちていた。


『犯行の証拠が残るものはすべて捨ててしまうつもりだった。あの場で、チョ・ドンクが持っていた過去の仲間達の名簿もお前の写真も全部。でも、ジュンシクの写った写真を1枚スミンがどうしても欲しいと言った。お前の写真を持ってないから、と。

だから、それだけはとっておくことにしたんだ。

でも、その直後だった。
スミンは、事件のショックからか、帰り道、車の運転中に強い陣痛を起こして、
運転を誤って、事故を起こした。お腹の子供も危なかったが、早産で何とか無事産まれた。
だが…スミンは意識を失ったまま、かえらぬ人になった。

スミンがなくなったあと、私は写真を燃やしてしまおうと思った。
でも、私にもそれが出来なかった。お前の写真をすてることが出来なかった。
お前の子供に、ジフンに父親の写真だけでも残してやりたかったんだ。

…すまない。ジュンシク。本当にすまない』


父親の懺悔をジュンシクは茫然自失状態で聞いていた。

父とスミンが、チョ・ドンクを事故とはいえ殺し、そして埋めていたということも。
スミンが本当は自分の子供を宿した体で事故にあっていたということも。
父とスミンが妊娠の事も、事件の事も隠そうとしたのは、
ジフンのことと同じで、なにもかも、全部、
自分の夢をかなえさせるために、自分を守るために、していたこと。

その事を8年の時を経て、初めて知ったジュンシクだった。


そして、チョ・ドンクのことも・・・。


「チョ・ドンクは…親父に、金が用意できないなら、俺から、母親が施設に入れるように、病院にはからって欲しいと言ったそうだ。それも出来ないなら、俺の過去を医科大学関係者にばらすと言ったらしい」


「お父さんから、チョ・ドンクが、昔の仕事仲間を脅して金を巻き上げていた理由も聞いたのか?」

イヌの問いにジュンシクが「ああ」と言って頷いた。

「チョ・ドンクの母親は、病気だった。…そう、昔の俺や俺の母親と同じ病だ。
今、その病を治すには大きな手術を受けなくてはいけない。その手術費用は莫大だ。
ちょうど、その頃俺の在籍していた東南医科大付属病院で、その病気の研究施設も含む療養施設を建設する計画が進められていた。話題になっていたから、チョ・ドンクはそこに目をつけたんだろう」

…昔の仲間達から脅し取った金だけでは手術費用は賄えなかったのかもしれない。

だから、その医科大に進学したジュンシクに目をつけた。

「チョ・ドンクは、いいやつとは言えない人間だった。人の弱みにつけこんだり、自分より弱い立場だと思う人間には容赦のない態度で接するような奴だった。だけど…」


ジュンシクが、自分の両手をギュッと握りしめ、苦しげに眉をひそめた。

「母親想いの男だった…」


父親が失踪してから、女手一つで育ててくれた母親に、苦労をかけ続けながらも、
心の中では大切にしていたのだろう。


チョ・ドンクは、決して頭の悪い人間ではなかった。
いつか、何かに使えるかもしれないと、バイト先で、密かに仲間達を盗撮して証拠を残していたことからも分かる。
だが、それを使うことが自分の身に危険を及ぼすことも想定していたはずだった。

仲間達だけでなく、自分たちに仕事をまわしていた、さらにその上のヤバい連中に目をつけられることも…。

それでも、母親を助けたい一心で、恐喝を続け、金を集めていた。

しかし、その金は母親に届くことなく、チョ・ドンクは、突然行方不明となり、
チョ・ドンクの母親はしばらくして、悪化した病でこの世を去った。

「…チョ・ドンクの母親は、きっと、最後まで突然いなくなった息子の事を案じていただろう」


捜索願いを出しても見つからなかった息子。
せめて、死ぬ前にもう1度会いたいと願っていたに違いない。

「チョ・ドンクの母親は、俺と母が昔した病と同じで…そして、俺が将来医師になって助けようとしていた患者の一人だった。そんな人を…俺のせいで救えなかった…」


ジュンシクが握りしめた手が細かく震えていた。

小さな頃に病気で母親を亡くしていたジュンシクは、母親の顔を覚えていない、と言っていたことをイヌは思い出していた。

自分の母親のような人を増やさない為にも、医師になる、そう決意していたジュンシクは、父親から聞いたチョ・ドンクの母親の話に強い衝撃をうけたことだろう。

…医師になろうとしたのは、そんな人達を助けたかったからなのに。

ジュンシクが両手で顔を覆った。


自分が、ほとんど深く考えもせずにした過ちが、
こんなにも多くの人を苦しめ、不幸にしていたなんて。

しかも、それを何も知らずに何年も生きてきたなんて。

「俺は、驕っていたんだ。誰の手も借りずに一人で夢をかなえるために前だけ見て進もうとしていた。自分の力だけで生きている強さがあると勘違いしてた。周りで俺を影で支えてくれていた人達の事にずっと気づきもしないで。

父が多額の借金を抱えていたのは、工場の経営が悪かったのではなく、
子供の時の自分の手術代と治療費のためだった。

その事すら知らずに長い間父親を見下げていた。

でも…

失って気付くなんて。

父が俺の事をどれほど愛していたか。
そして、俺も親父の事を本当はどれだけ尊敬していたかってことを。

スミンも…心から愛していたのに。

子供の頃から側にいるのが当たり前になっていて、離れてからも、戻ればいつでも会えると思ってた。

あんな風に自分の前から消えてしまうなんて、想像もしてなかった。

そんな二人が俺を守るために罪を犯して、そして、大きな罪を背負わせたまま、死なせてしまった。俺のせいで…。

だから、

死んだ後まで、罪を犯した者という汚名を二人に着せたくなかった。

罰せられるべきは俺なんだよ。すべて俺の過去の過ちのせいだ。
あれは、あの二人の罪じゃない。全部俺の罪なんだよ。イヌ」


顔をおおったジュンシクの嗚咽が指の間から漏れた。


長く吐き出された言葉と共に、変えようもないその事実に、ジュンシク自身、改めて、
耐えがたいような苦しみを味わっているようだった。


「自分の目的を遂げるために、大切な人を踏みつけていた俺の罪を罰したかった」

ジュンシクが言った。


「父が亡くなったあと、チョ・ドンクの遺体が発見される前に、自分が犯人だと、警察に出頭しようと思った。だが…その前に、俺はどうしても息子の顔を一目見たかった。だから、父に教えてもらっていた、のぞみ園にこっそり様子を見に行った。そうしたら、偶然、門の所にいたジフンに見つかってしまった。

ジフンは俺を一目見て、父親だと分かったようだった。
親父が何度もジフンに写真を見せていたんだろう。

『お父さん?』と言ったジフンに違うと言えば良かったのに、
俺は『ジフン』と声をかけていた。アイツは昔の俺の顔に似ていて、
そして、嬉しそうに笑った丸い顔は、スミンの面影そのものだった。

俺は、少しの間だけでもジフンの父親になりたいと願ってしまった。
そのことが余計にあとで、ジフンを傷つけてしまうとしても」

結果、やはり、ジフンを苦しめてしまった。
ジフンのために父親だと名乗らずに、顔を合わすべきでも無かったかもしれないのに。

…やがて、
ずっと恐れていた事が現実になり、チョ・ドンクの遺体は発見された。
真犯人が出なければ、容疑者としてあがっていた仕事仲間だった
無実のイム・ヒョンウが殺人犯とされてしまう。
だけど、自分をずっと守ってくれていた父と恋人を今度は自分が守りたかった。

「願いは必ずかなうと信じていた子供じゃなくなっているのに、なにもかも中途半端で。
…俺は、誰も、助けるどころか、守ることも出来なかった」


…ジュンシク…。

後悔の念を述べて、

うつむいた顔を隠したまま、肩を震わせているジュンシクは、
昔の、いつだって強くて豪快だったジュンシクのイメージからはほど遠かった。

…だが、変わってない…。

イヌは思った。


人を思いやるところも、優しい所も。
まっすぐに表現することが出来なくて不器用だけど純粋に愛するところも。

ジュンシク、君は変わっていなかった。

自分の大切な人を、体をはって守ろうとするところも。


イヌは、かつて、父親が冤罪でつかまっていた時、
自分と父を糾弾する同級生達から守ろうと、その前に
立ちはだかるジュンシクの姿を思い出していた。

イヌはそっと伸ばした手をジュンシクの肩に置いた。


「君は大切な人を守ろうとしていた」

父親も恋人も子供も。

イヌがジュンシクに言った。

「・・・・・・」

ジュンシクが顔から両手を離して、
潤んだ瞳をゆっくりとイヌの方に向けた。

その目をまっすぐに見つめながら、イヌは続けた。

「たしかに僕達はもうあの頃の子供じゃない」

楽しい希望を胸にまっすぐにがむしゃらに未来に走って行く子供ではなくなっている。

知らないことも沢山あった。無意識に過ちを犯したこともあった。
――― 目的の為に大切な誰かを傷つけたことも・・・。

イヌの脳裏にヘリの顔が一瞬浮かんで消えた。


…でも、だからこそ。

「今は、大切な人も、助けを求める知らない誰かも、守る事の出来る力を持っている。
これからは、そんな人々をこの手でせいいっぱい助けよう。それが僕たちを愛して守ってくれた人の為に、出来ること、そしてやるべきことなんじゃないか?」


「イヌ…」

イヌの静かな声で語られた言葉は、
ジュンシクの心の中にゆっくりと沁みわたっていったようだった。

同時にジュンシクの中で、ヘリから言われた言葉が浮かんでいた。


『どうか、今一番大切な人のために』


目の前の親友の男と、美しい女性検事の優しい眼差しと言葉が重なって、
ジュンシクの冷えた心に暖かい光を満たしていった。


ジュンシクがコクリと頷いた。


置いていた手をあげ、その手を降ろすと、
イヌはジュンシクの肩をポンっと叩いて立ち上がった。

「帰ろう。ジュンシク。ジフンが待っている」

イヌが微笑んで言った。
ジュンシクもイヌに微笑み返して立ち上がった。

イヌはジュンシクの肩に手をまわした。
ジュンシクもイヌの肩に手をおいた。


「今は僕の方が、背が高くなったみたいだな」

そう言うイヌにジュンシクが笑った。

「俺の方がまだ1㎝くらい高いよ。イヌ」

イヌがジュンシクと再会した時に見せたような、心底明るい笑顔だった。


そこに、16年の時を経て、体は大人になったけれど、
少年の頃のままの、心を通わせた、イヌとジュンシクがいた。

二人は、お互い肩を組んで、笑い合うと、一緒に歩きはじめた。


ジュンシクの帰りを待つ、今一番大切な人がいるところへ。



(「埋もれた約束」24終わり 25に続く)



登場人物

ソ・イヌ(ソ弁護士)
マ・ヘリ(マ検事)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友
ジフン…ジュンシクの息子

チョ・ドンク…山中で白骨化遺体として発見された男

イ・ヨンチョル…ジュンシクの父親
キム・スミン…ジュンシクの恋人、ジフンの母親

イム・ヒョンウ…チョ・ドンクの昔の仕事仲間


拍手、拍手コメントありがとうございます♪
話はあと少し続きます。


【ご連絡】

ダイママさんへ。

返信メールがエラーで何度も返ってきてしまったので、
こちらでお返事させて頂きますね。

メッセージと、応援ありがとうございます♪
とっても嬉しかったです。
検事プリンセス二次小説はまだまだこれからも
続けていくつもりなので、又いつでも見に来てください♪



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第23話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(23話)



ジュンシクの沈黙の間、
壁かけ時計の秒針の音さえ聞こえそうなほど、ヘリのオフィスは静まり返っていた。

まっすぐにジュンシクを見つめ続けるヘリ。
ジュンシクは、やや俯き加減になって、心の動揺を揺れた瞳の中に閉じ込めていた。

ヘリの捜査官と事務官は、仕事の手をとめて、
かたずを飲んで、そんなヘリとジュンシクを見つめいた。

「イ・ジュンシクさん、あなたが8年前のあの頃、あの場所で、
チョ・ドンクさんを殺害することは不可能なのです」

そう、話始めたヘリは、
デスクの上にあった書類の1つをジュンシクの目の前に差し出した。

「なぜなら、あなたはその頃、韓国にいなかったのですから…これが証拠です」

ジュンシクはヘリの差し出した書類の中味が何か分かっているように、
さらに目をそらせていた。

「あなたは、この頃、大学を確かに休学しています。
兵役のために。でも、その前にアメリカに行ってますね?…まだ続けますか?」

無言のジュンシクにさらにヘリが続けた。

「10月…あなたがチョ・ドンクさんに呼び出された、と言っていた頃から、殺された日の後まで、あなたは、アメリカにいる恩師の方を訪ねていらっしゃいます。医師のハン・ヨンスさん。ご存じですよね?あなたが子供の頃、入院されていた時の担当医師だった方です。その方から、あなたのアリバイを証言して頂きました。あなたはその頃ずっとアメリカにいらした」


「・・・・・・」

「イ・ジュンシクさんは、ハン・ヨンスさんの家にずっとホームスティしていらした。
そして、ハン・ヨンスさんの勤めていらっしゃる病院にも通っていらした。もっと詳しく調べれば、ハン・ヨンスさん以外の方の証言もとれるはずです」

…イ・ジュンシクがアメリカにいたという証言を。

「あなたには、チョ・ドンクさんを、あの時殺害するのは不可能だった。
…いえ、そもそもチョ・ドンクさんはあなたを呼びだすことが出来なかったのです」

ヘリが言った。

額に、汗がにじんでいるジュンシクだったが、その顔は青ざめていた。

ヘリの静かで、落ちついた口調が、空調のきいた部屋の温度すら、
低く下げているようだった。

「その頃、あなたは携帯電話を持ってはいなかった。そして、韓国の寮にも実家にもいなかった。…一体誰がチョ・ドンクさんからの電話を受けて、“あなたのかわり”にチョ・ドンクさんに会いに行ったのですか?」

あくまで、問うようなヘリの尋問。

しかし、質問ではなく、確認のように、ヘリの言葉は真実との間合いをつめているようだった。

「…誰も行ってない」

うめくようなジュンシクの声。

デスクに座るヘリと、対面している距離は変わらないのに、
まるで、ヘリに壁のすみに追いこめられているかのようだった。


ヘリ自身、これをジュンシクに告げるの事が辛いと感じていた。

…それでも真実を明らかにしなくては。
これは私の役目だから…。

唇が少し震えている。
ヘリは、深呼吸をすると、重い口をひらいた。


「あなたのお父様、イ・ヨンチョルさんと、あなたの恋人だった、キム・スミンさんですね?」


「・・・・・・」

ジュンシクの握りしめたままの両手と、逸らされた瞳は動かないままだった。

反論の言葉すらないジュンシクにヘリは、話を続けることにした。


「お父様とキム・スミンさんが、あの日、チョ・ドンクさんに呼び出されて、車で一緒にあの場所に行った。あなたの代わりに。そして、そこで二人がチョ・ドンクさんを殺したのですね?」

「殺してない!!」

いきなり顔を上げて、大きな声を出したジュンシクに、捜査官と事務官が目を丸くした。

しかし、目の前のヘリは、微動だにせずに、ジュンシクを見つめて座っていた。

「あの二人は殺してなんていない。人を殺せるような人間じゃないんだ!」


今までどんな質問を浴びせても、冷静な態度を崩さなかったジュンシクが
必死の形相で身を乗り出していた。

「あの二人が殺したという証拠がどこにある!?」

ヘリは、黙ったまま、また1つの書類をジュンシクの前に出した。

「…交通事故の記録です。8年前のあの日、白いワゴンに乗っていた身重の女性の車が走行中、道路わきの木にぶつかったという事故です。そこに乗っていたのは、キム・スミンさんとあなたのお父様イ・ヨンチョルさんでした。キム・スミンさんはその後、搬送された病院で、早産で子供を出産した直後にお亡くなりになっています。この車、チョ・ドンクさんがあの現場にいた時に目撃されていた機種と同じものです」

「…そんなものが証拠に…」

「確実な証拠にはなりません」

ヘリがきっぱりと言った。

「そして、もう話を聞ける、イ・ヨンチョルさんもキム・スミンさんもこの世にいらっしゃいません。ですから、真実を知っているのは、イ・ジュンシクさん、あなただけなんです」

もう、イ・ジュンシクには事件当時のアリバイの証言があって、
犯行は不可能なことは証明されている。

…ならば、なぜ、自分が殺人犯だと自首したか?

その答えを知っていたからではないか?

一体、8年前に何があったのか?
チョ・ドンクを殺害したのは誰なのか?

そして、それが、偽りの証言までして、自首して、
かばおうとする人物というのなら…。


検分でも、その答えは仄めかされていた。

隠すために、遺体を移動させたいが、それが不可能な理由。

非力な女性…またはそれが出来ない体に支障のある人物。
そうたとえば、足が不自由な人…。

昔の仕事仲間を脅してまわっていたチョ・ドンク。
ちょうどアメリカにいて、連絡のとれなかったイ・ジュンシクのかわりに、
父親を呼びだし、ゆするつもりだった。

だが、足の不自由なイ・ヨンチョルは車が運転出来なかったため
かわりに世話をしていたキム・スミンが車の運転をしたのだろう。

チョ・ドンクは、ゆすりで仲間達だけでなく、仕事をまわしていた人間達にも目をつけられていた。
だから、街中をうろつく事を極力控えていた。

あの場所を選んだのは、病院施設の建設予定地だったということ。

そう、イ・ジュンシクがいた医科大の病院の施設建設予定地でもあり、
そして、それはチョ・ドンクにとっても、意味のある場所だった。


それらの証拠や証言、そして、検分結果がヘリの手にすべて集まってきた時、
結びつけた輪の中に、もう答えは浮かびあがっていた。
ただ、その答えを証明出来る人物は一人しかいなかった。

イ・ジュンシクだ。

ジュンシクが、語らないかぎり、その真実は永遠に埋もれたままだったのだろう。

だが、チョ・ドンクの体が8年の時を経て掘り起こされた。

チョ・ドンクが生前、どんな人間であっただろうと、
あんな風に亡くなって、人知れずあの場所にいていいということにはならない。

そして、無実の人が罪をかぶっていいはずもない。

イ・ジュンシクは、それを分かっているのだ。とヘリは思った。

全部分かっていて、そして、それでも、『大切なもの』を守るために
罪をかぶり、真実を埋めて隠そうとしたのだ。

それは、ヘリも理解していた。

だけど、

だからこそ。


「イ・ジュンシクさん、あなたの今一番大切なものは何ですか?」

ヘリが聞いた。

「…今一番大切なもの?」

突然、ヘリに事件と関係のない質問をされたジュンシクは戸惑ったようだった。

ヘリは続けた。

「…過去は消えません。どんなに重いものでも」
それが、自分がつけた傷であれ、他人につけられた傷であれ。

ヘリの脳裏にジミンの顔が浮かんだ。
そして、イヌの顔と…父、サンテの顔も。

「生きている限り自分の中で抱えていくしか出来ないのかもしれません。
自分の一部として。でも…」

ヘリが言った。

「自分の想いと願いは今の自分のものですよね」

…大切な誰かを守りたいという想いと願い。

問いかけではないヘリの言葉に、ジュンシクは、瞬き1つせずにヘリの顔を見つめていた。

ヘリの捜査官と事務官もヘリの言葉にジッと耳を傾けていた。

「イ・ジュンシクさん。その気持ちを大切にしてください。
どうか…今一番大切な人のために…お子さんの為に」

イ・ジュンシクの守りたかった人はもういない。

でも、今、一番守ってあげなくてはいけない人は生きている。
あなたを必要としていて、あなたの帰りを待っている子供、ジフンのことを
大切に思うなら、どうか、この事に気づいて欲しい。

今一番大切なのは何なのかを。


ジュンシクがハッとなってヘリの顔を見つめた。

淡々と静かに語っていたヘリだったが、
真っすぐにジュンシクを見つめる双眸からハラハラと涙が流れていた。

嗚咽する事もなく、口を閉じたヘリの美しい顔は彫刻の女神像のように固まっていた。
ただ、限りなく透明で、美しい滴が音もなくそんなヘリの頬をつたい落ちていく。

検事としての姿勢をあくまで崩さないという強さの中に、
ヘリの純粋で暖かい人間性がそこにあった。

ジュンシクは息をのんで、そんなヘリをしばらく見つめた後、
黙ったまま、コクリと頷いた。


そして…。

ジュンシクは、ヘリに真実を語った。

それは、ほとんどヘリが調べ上げた事を裏付けする証言だった。

ジュンシクの証言も話もすべてメモされ、書類化され保存される。
しかし、そこには紙上には残せない人の人生と想いがあった。

ヘリはそれを記録だけでなく、心に刻むように、
イ・ジュンシクの話を聞き、受け止めていた。


――― それから。

イ・ジュンシクの証言によって、チョ・ドンクの事件は一気に収束を迎えて、
ヘリには、多少の残務処理はあったが、イ・ジュンシクは釈放されることになった。

チョ・ドンク殺害事件は、被疑者死亡により、証拠不十分という結末。

しかし、犯行を自供し、被疑者とされたイ・ジュンシクの無実は確定した。
過去の夜の仕事の件も、証拠不十分な上、時効という事で不起訴となった。

留置場を出て、
ジュンシクは、門の側に自分をずっと待っていたように佇むイヌの姿を見つけた。

「イヌ…」

「おかえり。ジュンシク」イヌが言った。

イヌの前にジュンシクが歩み寄った。

「…いろいろ迷惑をかけたな。すまない」
…嫌な思いもさせてしまった。

そう、うなだれ、目を伏せるジュンシクの肩をイヌがポンっと強めに叩いた。

「やめてくれ。そんな殊勝な態度は君らしくないよ。ジュンシク」

そう答えるイヌにジュンシクが戸惑ったような笑みを見せて言った。

「…家に帰る前に少し話せるか?」

イヌが頷いた。


イヌとジュンシクは近くの公園のベンチに並んで座った。

「話といっても、俺の断罪のようなものだ。聞いてくれるか?イヌ」

そう聞くジュンシクにイヌが「話してくれ」と答えた。




(「埋もれた約束」23終わり 24に続く)


登場人物

マ・ヘリ(マ検事)
ソ・イヌ(ソ弁護士)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友
ジフン…ジュンシクの息子

チョ・ドンク…山中で白骨化遺体として発見された男


イ・ヨンチョル…ジュンシクの父親
キム・スミン…ジュンシクの恋人、ジフンの母親
ハン・ヨンス…ジュンシクの恩師



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第22話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

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小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(22話)




洋食店の店主から話を聞いたヘリは、
今度は、チョ・ドンクの遺体が見つかった山の現場に向かった。

山道の中腹の脇に車をとめると、ヘリは、遺体の発見現場まで歩いた。

崖下というわけでは無かったが、木々や岩肌が見える斜面を歩いて降りるのに、
慎重に進んで行ったヘリだった。


ヘリは、現場に到着すると、息をついて、上の道路の方を見上げた。

鬱蒼と生えた雑木林で、車も見えない。

そして、現場も緩やかな斜面になっていて決して平たんというわけではなかった。

もう少し先にいくと病院の療養施設が出来る予定だった広い平地に出るはずなのだが、
現場自体は、施設周辺の建設をやりやすくするために工事に着手した場所だった。
道路から降りる道もなく、
人が踏み込みやすい場所でもなかった。


…遺体をかくすために、ここに持ち込んだというなら分かるけど、
この場所で殺された、というのは不自然だわ。
ここで殺されたということは、つまり、ここで話をしていたということだから…。

ヘリは地面にしゃがみこむと、その現場を撮った写真や書類を眺めながら考えこんだ。


でも、鑑識の結果から、ご遺体は、ここで亡くなって、そのまま埋められたということよね。
…イ・ジュンシクさんの証言では、この場所に呼び出されて、そして、殺した、とあるけど…、やっぱり、この『場所』というのがおかしいわ。それに…。

ヘリの中で、イ・ジュンシクが逮捕されて、そして尋問を始めてから
一番ひっかかっていたことがあった。


イ・ジュンシクさんが勤める病院の療養施設の建設予定地。

ここにチョ・ドンクさんがイ・ジュンシクさんを脅してお金を巻き上げるために呼び出したとしても、殺した後、イ・ジュンシクさんはなぜ遺体をそのままにしたのかしら?

自分の勤める病院の関係施設現場。いつ工事が始まるかもしれないという場所に、
わざわざ遺体を埋めておくなんて…発見して欲しいと言ってるみたいに…。

でも、イ・ジュンシクさんはこの8年もの間、自首をすることは無かった。
この遺体が発見されるまで黙っていたってことよね。
もし、遺体が見つからなかったら、そして別の容疑者が上がって来なければ、永遠に隠し通すつもりだったのかしら?

そう考えたら、イ・ジュンシクさんの行動はやっぱりますます矛盾しているわ。


ヘリは、やはり、ジュンシクが尋問で話した以外に、何か隠している事がある、と確信すると、自分の考えが正しいかを確かめるため、一度検察庁に戻ることにした。


その後、

ヘリは、準備をしてから、遺体発見現場に戻って、ある実験をした。
その結果に、ヘリは、自分のおもいつきが証明された事が分かった。

…だけど、まだ証拠としては不十分。

ヘリは、引き続き、検察庁のオフィスで事件の事をまとめていた。
イヌの調査書類を手掛かりに、チャ捜査官に指示をして調べておいてもらった事と、
自分自身で独自に調査、聞き込みをした事。

そのすべてを、まとめ、事実確認を行ったあと、
ある人物との会話で、ヘリは今度こそ確実に真実にたどりついた、と思った。

あとは、ジュンシクとの尋問で、その証拠を本人につきつけて、
真相を問いただすだけ、という段階にはいった。

・・・あくまで今はまだ事実と証拠の上での推測の域を出ない。
すべては、次回の尋問にかかっている。


イ・ジュンシクがそれを認めるか、認めないかも。
イ・ジュンシクのとった行動の意味もその裏側にある気持ちや考えも。

ただ、一つ分かることがある…。
ヘリは思った。


たどりついた事件の真実の中に隠されていたもの。

自分が今まで感じていた以上に強いもの。

――― 大切な人を守ろうとする人の思いを。


脳裏に、ジミンを語るヘギョンや、洋食店の店主から聞いたジュンシクの父親のこと。
そして、尋問で、かたくなな態度で自首を続けるジュンシクの姿。
ジュンシクと一緒にいたジフン。

それらのイメージが一つに混ざり合って、ヘリの中で、
事件の答えをさらに明確に導いているような気がした。


…それがとても悲しく、切ない事実だったとしても。


その日は、もう時間も遅く、チャ捜査官もイ事務官も帰宅していた。
ヘリは、静かになった夜の検察庁のオフィスの中、一人で、明日の尋問のための資料をまとめあげた。

それが終わると、ヘリはギュッと手を握りしめ、フーっと深く息を吐いた。
そして、デスクから立ち上がり、帰宅のための点検を終えたあと、オフィスを後にした。


ヘリは、検察庁の駐車場で、自分の車の中に入ると、バッグから携帯電話をとりだしてかけた。

電話の相手は、数コールでつながった。

「わたしよ」

ヘリは言った。

「ビールを驕るわ。これからマンション前のベンチで少し会えない?」


ヘリはマンションについて、駐車場に車を置いたあと、
ビールの2本入ったビニール袋を提げてエントランス前においてあるベンチに向かった。

ベンチにはヘリが呼びだした先客の男が座っていた。

私服姿のイヌが、ヘリを見て微笑むと片手をあげた。


「こんばんは。マ検事」

「こんばんは」

…ほら、約束のビールよ。

ヘリも微笑んで、うなずくと、ビニール袋を高くかかげてみせた。

ベンチに並んで座って、二人はヘリの買ってきたビールを開けて、
それぞれ無言でそれを飲んだ。

2口ほどビールを口に含んだあと、ヘリが前を向いたまま言った。

「遅くに呼び出してごめんね」

「いいよ」

イヌも前を向いたまま答えた。

「マ・ヘリは、ソ・イヌ専用の無制限『スーパーマン利用券』を持ってるからな。
呼び出されたら、行かないわけにはいかない。だが、どうせ呼びだすなら、部屋でも良かったんじゃないか?」

イヌのふざけた言葉にヘリが思わず苦笑した。

「たとえ、私のスーパーマンでも平日の夜中の訪問はお断りしてるのよ。緊急時以外はね」

「緊急時と、『特別な気分になった時』以外だろ?」

「そうね。そんな気分の時は出動要請してもいいと思ってるわ」

含み笑いで、意味深だが茶化した会話を続けた二人の空気は、軽く、いつものように
明るくなごんでいた。


頬をゆるませて、笑みをこぼすヘリをイヌがやわらかい表情で見つめていた。

イヌには、ヘリが自分をこんな平日の夜中に急に呼びだした理由が分かっていた。
しかし、何も聞かずに、ヘリから話出すのを静かに待った。

ヘリにもイヌのそんな気持ちが分かっていた。

…親友のジュンシクのこと…。

イヌが独自に調査していた時に、おそらく、もう自分より先に
あの真実にたどりついていたのかもしれない。

でも、調査書類とともに、真実を明らかにするのを私に託した。

イヌは、ヘリが、その答えに辿りつくのを待っていたのだろう。

だけど、今その報告はしない。ヘリは思った。
イヌもその事を望んでいるわけじゃない。

…それでもイヌ、あなたを呼びだしたのは…。


「…緊急事態じゃないのに会いたくなったの」

ヘリが言った。

「あなたの顔が急に見たくなって」


事件の報告はしない。
会って、想いあう男女として、お互いの心と体を重ねる為でもない。

ただ、イヌに会いたかった。

真実を知った今の自分の心は、混乱というより、言いあらわすことの出来ない感情に支配されている。

泣きたいのか、悲しいのか、同情なのか、感銘なのか。

ただ、ヘリは、その感情の渦の中で、愛しい人の顔が見たくなった。


「それだけの理由で呼びだしちゃった」

…ごめんね。

そう謝るように言うヘリをイヌがじっと見つめていた。


「十分納得する理由だよ」イヌが答えた。

「・・・・・・」

「恋人に会いたいというのは立派な理由だ」


イヌは、ヘリが事件の真実にたどりついた事を確信した。
そしてその事で、優しいヘリが胸を痛めることも想定していた。

この呼び出しの意味も理解していた。

ヘリのこの状況の中、自分に会いたいと思ってくれた事がイヌには嬉しかった。

昔もベンチに一緒に座って、自分を頼るヘリの相談を何度もうけた事があった。
だけど、あの頃とは違う。

いま、横に座っているヘリは、自分の存在を必要として呼びだしてくれた。
…自分自身を必要としてくれている人がいるという事が、こんなにも嬉しいなんて…。


「うん…」

イヌの自分を見つめる表情に、イヌの想いをくんだように、
ヘリも嬉しそうに微笑んでうなずいた。

「ありがと。あなたの顔を見たら、元気になって、また明日の仕事も頑張ろうって気持ちになったわ」

ヘリが言った。

「それは良かった。僕も…」

イヌが言った。

「君に会って、このビールを飲んだから、今夜はいい夢が見られそうだ」

…ジュンシクの事件は解決に向かうのだろう?。

イヌの眼差しと言葉の裏に隠された問いに、ヘリは、コクリとうなずいた。

「ええ、…安心してゆっくり眠ってね」

親友を心配して、ろくに眠れない日が続いていたかもしれない。
だけど、もう大丈夫だから…。

ヘリの優しい眼差しと言葉に、
イヌは、目を細め、そっと息をつくと、安らいだ表情で、ビールの残りをあおった。



…翌日。


検察庁のヘリのオフィスで、
ヘリは対面尋問で、再びジュンシクと顔を向かい合わせて座っていた。

出勤した朝は、これが、ある意味最後の尋問になる、と。
ヘリは、緊張した面持ちで、デスクに座っていたが、もう気持ちの揺れは無かった。

揺るぎない心で、ジュンシクと対面したヘリは静かな口調で尋問を始めた。


「イ・ジュンシクさん。私、チョ・ドンクさんのご遺体が発見された現場に先日行ってきました」

ヘリの言葉に、暗い沼の底のように奥の見えないジュンシクの目の光がわずかに揺らいだようだった。

「確かめたんです。チョ・ドンクさんのご遺体を、あの場所から山道においた車の上まで引き上げられるかどうかを」

ジュンシクの証言通り、チョ・ドンクと一緒に乗ってきた車を停車した山道。

チョ・ドンクを殺した後、その体を車まで運べるかどうか。

自分が在籍している医科大付属病院の施設の建設地になる場所は当然知っていたはず。
そんな所に殺した遺体を埋めておくなど、普通だったら考えられない。
しかも車で来ていたならどこかに移動させることを考えるはず。
山道は、ほとんど人が通らない場所で、現場は死角になって、他人から目撃されにくい場所になっていた。
車まで運べたとしたら、移動させる事は出来たはずだった。

「チョ・ドンクさんは周囲の人たちの証言、そして検死の結果から、生前体重60キロ前後だと推測しました。その重さを、あの場所から道路まで運べるかどうかです」

ヘリは、無言のまま石のように座っているジュンシクに淡々と説明を続けた。

「そこに座っている男性の捜査官が試したところ、緩やかな斜面をひきづって行くことは可能でした。念のため、他の男性の方でも実験してみましたが、さほど力のない人でもできました。私も試してみたのですが、さすがに女一人の手では無理でした。車に乗せることは。それで考えたんです」

ヘリがじっとジュンシクから目を逸らさずに言った。


「殺した人が、犯行を隠すためにその場に埋めた理由を。
または、隠すために車まで運べなかった理由を」


事件の確信に迫ったような検事としての、ヘリの声色に、
ジュンシクの瞼がどこかおびえたように瞬きをした。

「イ・ジュンシクさん」

ヘリが静かにもう1度名を呼んだ。

「ここで、もう一度聞きますね」

…なにを?と、ジュンシクはもはや聞くつもりは無いようだった。

ヘリの声が小さなオフィスの中で、木霊するように響いた。

「あなたはチョ・ドンクさんを殺してはいませんね?」

ジュンシクは黙ったままだった。

当然、黙秘権は与えられている。
でも、どうしてもジュンシクには答えてもらわなくてはいけない。
そして、自分の口から本当の事を明かしてもらわなくてはいけない。

それは、ヘリにとって、ジュンシクのためではなかった。

ジュンシクの帰りを待つ、ジフンと、
親友を信じるイヌの為、
そして、亡くなったチョ・ドンクの為に
隠された真実を明らかにすること。

切り札は手のうちにある。
どうしても答えたくないというのなら、
もうすでに手元にある確実な証拠をつきつけるしかない。

それらは、もうジュンシクがどう言い逃れしても、変わることのないものだった。

ヘリは、ジュンシクにとって、おそらく一番恐れている札を最初に出すことにした。


「聞き方をかえますね」


ヘリが言った。


「本当は“誰”がチョ・ドンクさんを殺したのか知っていますね?」


ヘリの言葉に、今まで微動だにしなかったジュンシクが、
両手を膝の上で強く握りしめるのを、ヘリは冷静な目で見つめていた。



(「埋もれた約束」22終わり 23に続く)


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埋もれた約束(21話)



…ジミンの事件が終わってはいない?

「何かあったのですか?」


あの裁判の後に事件の被疑者と何か―――?

そう不安を隠しきれない様子で身をのりだしたヘリに、ヘギョンがあわてて首を振った。

「いえ。違います。検事さんが御心配されるような事があったのではないのです。
あの裁判でバイオリンの先生の罪は法廷で明らかにされました。私もジミンも検事さんには感謝しています」


生徒への性的虐待の罪に問われた、バイオリン教師、キム・ユンシクは、その後の裁判で執行猶予つきの有罪判決が下されていた。

「だから、訴えたこと、決して後悔してません。でも…」

ヘギョンがうなだれるように俯いた。

「裁判がおわって数カ月してからでした。ジミンに笑顔も戻って、前と同じように過ごしていたのですが、ある日学校の先生から連絡がきました。学校でジミンの様子がおかしいと。もともとおとなしい子でしたが、家では何の問題も無かったので、不思議だったのですが、話を聞くと、どうやら、男の先生に対して過剰に拒絶反応を示すとのことでした」

…それは…。

ヘリは、ヘギョンの話に、ようやく何かを悟った。


「それで、相談所に話をしに行って、カウンセラーの方を紹介して頂きました。
カウンセリングの先生によれば、事件の精神的な後遺症だと…。あの子は無意識に大人の男の人が信じられなくなっているようなのです」

「…そんな…」

ヘリのとっさにもれた呟きにヘギョンは悲しげな目で自嘲めいた笑みを浮かべた。

「大人の男性で信じられる人が出来れば、ジミンの反応にも変化が出るかもしれないと、カウンセリングの先生はおっしゃっていました。その時ばかりは、あの子に父親がいれば、こんな事にはならなかったのかもしれないと思いました」

「ヘギョンさん…」

店を切り盛りしながら、女手一つでジミンを必死で育ててきたようなヘギョンの、悔いるような言葉がヘリには痛々しかった。


「ジミンの中で事件は終わってはいなかったんです。…いえ、終わる事は無いのかもしれません。あの子の人生の中であの事件は消えることはない…今さらなのですが、気づいてしまって…そして、あの子が最近言った言葉が一番こたえました」


「何と言ったのです?」

ヘギョンは大きく息を吸うと、話を続けた。

「近所で結婚式があって、花嫁姿の女性を見る機会があったんです。

その時ジミンが私のこう聞いたんです。『お母さん、私もあんな風に結婚出来るの?』って。
私は何も考えずに『当たり前よ。いつかあなたも綺麗なお嫁さんになれるわよ』って答えました。そうしたら、あの子が悲しそうに首をふって『私はお嫁さんになれない』って答えたんです。どうして?って聞いてもそれ以上答えてくれなくて…。でも、あとになって気づきました。あの事件の時は曖昧だった事が、成長したあの子の中で何があったか、理解するようになったんじゃないかって。それと同時に心の傷も大きくなってるのかもしれないと」

…時間がたって、癒されるものでなく、むしろその痛みを自覚してきたのかもしれない。


ヘリは、ほとんど茫然となって、ヘギョンの話を聞いていた。

事件も裁判も終わった後の被害者が、どういう風に過ごしているのか。
1年半ほど検事として仕事をしてきて、数多くの事件と向き合ってきたとはいえ、こうして直接話を聞いたのは初めてだった。

それよりもヘギョンの話で気づいた事がヘリを困惑させていた。

「もしかして…」

ヘリは、その思いつきがおそらく当たっている事を予測しながらも、
勇気をふりしぼってヘギョンに聞いた。

「この前、私がジミンにあげたお人形のドレスは…」

白いレースをふんだんに使ったヘリ手作りの人形のドレス。
ヘリ自身、そのドレスはウエディングドレスをイメージして作ったものだった。

それを手にとった時のジミンのこわばった顔がヘリの脳裏に浮かんでいた。

「ええ…」ヘギョンが気まずそうに頷いた。

「おそらく、花嫁衣装を重ねてしまったんだと思います」

ちょうど、ジミンが花嫁姿の女性を見てからそんなに時間もたってなかった。
ヘギョンもヘリの作った人形の服がまさかそんな感じだったとは思ってもみなかった。

「すみませんでした」

頭を下げたヘリにヘギョンが驚いた顔をした。

「…私、何も考えないで、ジミンにさしあげてしまいました」

ただ、ジミンがあまり喜んでくれてない様子が残念だった。
ジミンには気にいらないデザインだったのかもしれない。
それ以上深く考える事も無く。
そして、再会して元気そうなジミンに事件の事も乗り越えているんだと、安心した。
そんな事情があったとは知らずに。

…ううん。知らなかったんじゃない。

ヘリは自責した。

…知ろうとしなかったんだわ。

事件の被害者のその後の事情も。その家族の事も。

『あなたが、あの子達のこれからの人生に何ができると思っているの?』

昔、チン検事に言われた言葉。

被害者やその家族に、検事として出来る事をしてあげなさい。
自分の勝手な憶測で相手の心情を判断するのも、同情や肩入れをするのも、
事件が終わったら、引きづるのもやめなさい。

…だから、関わっている間はせいいっぱいの事をしてあげるの。

ヘリは、イヌに言われた言葉も思い出していた。

『君が彼にしてあげられることを精いっぱいしてやれ』


「でも、あの子、大切にしてますよ」

とりつくるように、
そして、ショックを受けているヘリを慰めるように、ヘギョンが言った。

「私も、あの人形のドレスは好きです。
いつか…、あの人形の服のようなドレスを着て、晴れ晴れとしたあの子の幸せそうな姿を見るのが私の夢になりました」

その時の様子を想像しているのか、微笑みながら、そう続けるヘギョンの、ジミンの母親としての顔にヘリは、胸がつまるような思いになっていた。


その後、
ヘリはヘギョンに、ヘギョンが知りうるかぎりのジュンシクの話を聞いた。

しかし、半年ほど前にジフンと一緒に引越ししてきたこと。
何の仕事をしているのか分からないが、いつも忙しそうで帰りが遅い事。

ヘギョンが知りうるかぎりの情報はそれくらいだった。

ヘギョンはヘリの調査に役に立てない事を申し訳ないという顔で頭を下げた。

「ただ、イ・ジュンシクさんは、いい方だと思ってました。
いつもお仕事は忙しそうでしたが、決してジフンをないがしろにしている、という感じではありませんでしたし、うちでジフンを預かっている時も、とても恐縮していて、お礼だと言って、いつも何か持ってきて下さっていました。ジミンも、イ・ジュンシクさんがジフンのお父さんということもあるのかもしれませんが、他の大人の男性の人の反応よりはやわらかいような気がしました。

…あの、詳しいことは知らないで、私が言うのもなんですが、
イ・ジュンシクさんが人を殺すような人にはとても思えません。
どうか、間違えであって欲しいと願ってます。ジフンのためにも」

…しっかりと調べて、そして、出来ることなら、ジュンシクをジフンの元に返してほしい。

そう本心から願っているようなヘギョンの眼差しを受けて、
ヘリは、無言でそっとうなずいた。


ヘリは、ヘギョンの店を出て、次の調査に向かうことにした。

荷物をまとめ、バッグをさげて、立ち上がったヘリを見送るように
ヘギョンも立ち上がった。

ヘリが店を出ようとした時、ヘギョンがあわてて声をかけた。

「検事さん」

ふりむいたヘリにヘギョンが、深くお辞儀をした。
驚いたヘリを見つめてヘギョンが言った。

「さっき、ジミンのことで、あんな話をしてしまいましたが、
どうか、お気になさらないで下さい。ジミンはもう大丈夫です。
ソ・イヌさんのように信じられる人に会ったことで、ジミンの中で何かが変わった気がします。検事さんの時と同じように。
これから、そうして人と出会って生きていくこと、ジミンはもう怖がらないと思います。本当に、ありがとうございました」


潤んだ瞳で、微笑んで、まるでヘリを励ますかのように言うヘギョンの言葉に、
ヘリの方が泣きそうになった。


…ありがとう、とお礼を言うのは私の方です。

1年半前のジミンの事件を担当した時も。

あの事件で、自分は
検事という仕事というものや、事件のこと、子供のこと。人とのつながりのこと。

多くのことを教えてもらった。

ただ、決められた仕事をこなしていけばいい、という姿勢だったヘリにとって、
それは、自分を変える大きなきっかけだった。


今、時を経て、検事として様々な経験を積んだヘリの中で
あの時の気持ちがさらに強く蘇っていた。

…どうか、お幸せに。

ヘリもヘギョンに深く頭を下げると、店を後にした。


そして、
ヘリは次の場所に向かった。

向かった先は、街角のこじんまりとした洋食店だった。

ヘリが当初から決めていた聞き込みの対象ではなく、
イヌからもらった書類の中にあった場所だった。

…イ・ジュンシクが、子供の頃から懇意にしていた人がいるところ。

もしかすると、チョ・ドンクとの事件に関わる、
過去の出来事も何か手掛かりが得られるかもしれない。

ヘリは、店の扉を開けた。

「すみません、今休憩中で…、って…、もしかして電話くれた検事さんですか?」
店の奥から顔を出した店主らしき男性がヘリを見て言った。

「はい。中部地検の検事、マ・ヘリと申します。さきほどお電話させて頂いた件、
イ・ジュンシクさんの事でお伺いしたいのですが」

「ああ。それは…」

店主はあわてた様子で、前掛けをはずすと店奥から出て来た。
そして、ヘリの店のテーブル席を進めて、ばたばたとした足取りで椅子に座った。


「お忙しい時にすみません」

おそらく、夜の仕込みもあるのだろう。

ヘリは恐縮して言った。

「いや、いいんですよ。俺もジュンシクの事が心配だったから、検事さんから話聞いて、一体何があったのか気になってた所でした。とても信じられませんけどね」

…ジュンシクが留置所にいるなんて。

「ジュンシクさんとはおつきあいは長いのですか?」

「ええ、あいつがこーんなガキの頃から知ってます。ジュンシクの親父さんは、うちが居酒屋だった時からの常連でしてね。飯を食べによく一緒に連れて来てました」

「仲のいい親子だったんですか?」

ヘリの問いに、店主は戸惑ったように頭をかいた。

「いや…。悪いってわけじゃないですけど、まあ、男親と息子なんて仲はそんなもんじゃないかね~…」

どこか歯切れの悪い店主の言葉にヘリは首をかしげた。

「ジュンシクが子供の頃は、まあ、そんなもんでしたよ。あまり会話も交わさずに二人でよくこのテーブルのあたりで食事してました。うちが居酒屋から洋食屋に鞍替えしてからも、二人にはひいきにはしてもらってましたけどね。でも、ジュンシクが大きくなってからは、二人は別々に食事に来るようになってたな~…。」

「喧嘩でもされたとか?」

「喧嘩というか…、ジュンシクの方が親父さんに見切りをつけてるみたいな所はありましたね。ジュンシクの奴はとにかく頭のいい、勉強もよく出来たやつだった。ほら、医学部にも受かったでしょう?親父さんはうちで一人で飲んでいる時は、よく嬉しそうに息子の自慢話ばかりしてました。でも、そんな親父さんは、多額の借金かかえて工場をきりもりしていて、さらに、足も仕事中の事故で大けがして働けなくなって…、まあ、息子にカッコ悪い所ばかりを見せてしまう…と寂しそうに愚痴ってもいましたよ」

「…イ・ジュンシクさんのおうちは、お金の事で困っていらした?ということですか?」

ヘリは、ジュンシクの10代の時の夜の仕事、チョ・ドンクがらみの件をほのめかして、
話にきりだしてみた。

「そうだな~…。たしかに親父さんが働けなくなって、生活は苦しかったみたいです。
ジュンシクの学校のお金をなんとか工面してやりたいと、思ってたみたいですけどね。
ジュンシクは学校行きながら、バイトしてなんとかやってたようですね」

「バイトの話なんかは、この店でされたりしました?」

「さあ、なんのバイトをしてるかまでは聞かなかったな」

店主の言葉に、ヘリは別の角度から話を聞くことにした。

「イ・ジュンシクさんの交友関係で何か知っていることはありますか?」

「交友関係?…ああ、最近だと、昔の友人だという男性と一緒に店に来ましたよ。
小学校時代、とても仲が良かったけど、引越しをして、最近再会したと聞きました」

ヘリは、それがイヌのことだと分かった。

「学生時代の頃のことなどは?」

「学生時代ね~…」

店主が、うーん…と腕を組んで考え込んだようだった。
そして、思いだしたようにポンっと膝をうった。

「ああ、そうそう。ジュンシクは“奥さん”ともよく一緒にきてました」

「奥さん?」

ヘリが訝しげに首をかしげた。

戸籍上、書類では存在しないが、ジフンの母親ということだろう。
イヌの調査書の中にも名前があった。

「ジュンシクの昔からのなじみの女の子で、スミンって名前の子です。
家が近所で、ジュンシクが思春期の頃から付き合ってたようですよ。
ジュンシクが大学に行くために家を出て遠くの街に一人暮らしをするようになってからも、こっちに戻ってきた時には彼女と一緒に店にご飯を食べにくることがありました」

「あの…ジフン君のお母様ですよね?」

そうおずおずと切り出すヘリに店主が「そうですよ」と頷いた。

「しばらく、ジュンシクも親父さんも、スミンちゃんも店に顔を出さない時があって、
いつ結婚したのかも知らないんですが、ある時、偶然スミンちゃんを街で見かけた時には大きなお腹をしていました」

…あの時のおなかの子供がジフンだったんだな~。

店主は思いだしたようにしみじみとした表情になっていた。

「…どんな方でした?」

事件には直接関係のないことかもしれない。
でも、今は不透明なイ・ジュンシクの過去をなるべう多く知っておく必要がある。

ヘリは思った。

「かわいくて、やさしい子でしたよ」店主が言った。

「ジュンシクの親父さんがケガをして不自由な体になって、
それをずっと介護していたのは、スミンちゃんでした。ジュンシクは大学進学で家を出て行って、その後もスミンちゃんは親父さんの世話をしてたようです。まあ、大学の進学のことや、何かで衝突が多かったらしくて、ジュンシクと親父さんは絶縁状態に近かったみたいだけど、スミンちゃんが間にいることで、あの親子はつながってたように見えましたね」

「…スミンさんは、亡くなられたんですよね?」

それは、イヌの調査書に記述してあったことだった。
8年前にスミンは病院で男の子を出産した直後に亡くなっていた。

「らしいね…」

店主が気落ちしたように溜息をついた。

「俺もあとで、親父さんにその話を聞いて驚きましたけどね。
生んだ子供は、親父さんはああいう体だから育てるのは無理で、ジュンシクも学業と兵役があるからという理由で、養護施設に預けたということは聞きました。…半年ほど前、久しぶりに店に顔を出したジュンシクから父子がようやく一緒に住めるようになったと聞いて、自分のことみたいに嬉しかったんだけどね…」


「イ・ジュンシクさんのお父様も亡くなられました事はご存じですか?」

「ええ、もちろんです」

店主はますます落ち込んだように寂しそうな目になっていた。

「重い病気をしていて、ここに来るたびにやつれていく姿も見てました。親父さんは、ここで酒を飲んでは、『あいつに悪いことをした』とずっとこぼしてました。何のことかは言わなかったけど。子供時代に仕事が忙しくて、一緒に遊んでやれなかったことなのか、それともお金で苦労させたことなのか。見ていて痛々しいほど、責めてました。よく、そのカウンターの席で」

ヘリは店主が指さした席を一緒になって見た。

そこに、ヘリの知らない、ジュンシクの父親という男が座っているイメージを浮かばせた。

心を通わせる事が出来ず、離れて暮らしている息子に
申し訳ないと、詫びながら、酒をあおる男の姿。

その息子を想って自分の人生を悔やむ父親の姿が、先ほど会った、
ジミンの母親、ヘギョンの姿と重なって…

今は誰も座っていないカウンターの椅子を、ヘリはじっと悲しげに見つめていた。


(「埋もれた約束21終わり 22に続く)


登場人物

マ・ヘリ(マ検事)
ソ・イヌ(ソ弁護士)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友
ジフン…ジュンシクの息子

チョ・ドンク…山中で白骨化遺体として発見された男

ユ・ヘギョン…ジフンの同級生ジミンの母親
ジミン…ヘリの過去の担当事件の被害者。


お待たせしました。
待って頂いてありがとうございます。

検事プリンセス二次小説、シリーズ長編、「埋もれた約束」再開。
ラストに向けて更新します。


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お、終わりました~。

韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説。

シリーズ長編。「埋もれた約束」完結しました~(涙)という報告雑記です。


何カ月かかったんでしょう。。。
書くのには半年かかってますが、プロットが出来たのは去年の夏終わり、
旅行中にはあらすじは出来てたので、もう9カ月くらいになります。

妄想は一瞬なのに、作品として世に出すために完成させるのはこんなに時間がかかるのですね…。

とりあえず、まだ構成は終わってないので、
これから構成&、誤字脱字チェック(←これでも、いつもしてるのですが、必ず後でミスが出てくる)して、それが出来てから、1話ずつ更新します。

大変お待たせしました(ぺこり)

…ということで、

雑記と報告ついでに、

ずっとお蔵入りしていたイラストをコソっと(全然こっそりじゃない)
出しました。


二次小説「秘密の観賞会」のイメージイラストの
セクシー下着(?)ヘリです。↓



検事プリンセス 秘密のヘリ




…なぜお蔵入りしていたかというと、ランジェリーも、
うーん…な感じですが、ヘリの顔が、へりっぽくない(苦笑)

ストレート髪にしたせいもありますが、ヘリに見えないもので。

今度、ヘリランジェリーもヘリ水着のイラストもリベンジしたいです。
…イヌ水着イラストはちょっと描くのが、ヘリより恥ずかしいかも♪えへっ。


イヌ役のパク・シフさんの水着姿はすごいですよね~・・・(←なにが?)
あの画像は「海へいこう」や「プールへいこう」のイメージで♪


コメントレス的な話♪↓

若い唐沢さんイヌ…ありがとうございます♪
…頭の中で日本版の幻「検事プリンセス」想像します♪…ただ、ヘリ役はそうなると誰かな~?

「DUELIST」のハ・ジウォンさんは、「チェオクの剣」でも女刑事役してましたね。
しっかり見てたのですが、こちらは、本当に重くてシリアスで悲しいラストで(涙)
原作が同じなのに、この時のハ・ジウォンさんと「DUELIST」の女刑事が全く違うキャラなので、違う人だと勘違いしてました。ハ・ジウォンさんの演技ってすごいな~って後で思いました。
ヘリ役のキム・ソヨンさんの演技も凄いですよね。


二次創作は、そんなに重くしたくないです。(でも…内容が内容だからどうなるのかな?)

もう、重いのは、「埋もれた約束」でこりごり~…とか思ったのですが、
「検事プリンセス」の二次小説、この後のプロットにもシリアス話がいくつか入ってるみたい(汗)(みたいって)
去年、このプロット作った私に問いただしたい気持ちです(苦笑)

拍手、拍手コメントありがとうございます!!

二次小説、これからも楽しんで書いていきます♪



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こんにちは。

最近、二次小説の更新がごぶさたの「みつばのたまて箱」に
来て下さってありがとうございます。


検事プリンセスの二次創作は、「埋もれた約束」の執筆に集中しているので、
今はお休みさせて頂いてます。

来週くらいに「埋もれた約束」をラストまで連日更新出来るように、
今、全力(←自分なりに)出してます。

…というわけで、

今日は、みつばの他にはまったドラマのご紹介。

今回は、華流(?)って言うのですか?
はまった台湾ドラマ

↓こちら。


美味関係~おいしい関係~ DVD-BOX 1美味関係~おいしい関係~ DVD-BOX 1
(2010/09/03)
ヴィック・チョウ、パティ・ホウ 他

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有名ですよね♪

日本の漫画原作「おいしい関係」の台湾版ドラマです。


最近、ずっと見ている韓流情報番組、YUMIさんがナビゲーターの「韓流フォンデュ」で、


韓流フォンデュ:韓流スターのインタビュー、ドラマ、歌、韓国料理の紹介等盛りだくさんな内容。

イヌ役のパク・シフさんがゲストの回も過去にあったので、
また出ないかな~?という気持ちで見てもいます(笑)



「ラストロマンス」の紹介CMが流れていて、

(…でも、韓流なのに、華流CM?とか思ったのですが)


そこに出演されている役者さんが、「おいしい関係」で
主人公の女性が憧れる、凄腕シェフの師匠を演じています。

原作を少しアレンジしている所がありますが、
結構忠実で、しかも、やはり台湾ドラマって丁寧に作品をつくられるな~って
思って見ました。

最初見た時は、…主人公はイメージぴったりだけど、師匠…(てんてんてん)とか
思ってたのですが、見ていくうちに完全にはまった。

そう、検事プリンセスのイヌのように(笑)


そして、ラブシーン(キスシーン)
イタズラなKISSの台湾版と同じように、こちらも濃厚、そして長い(笑)

ラストシーンは、原作より先の所まであって、
二人のその後を満足するところまで見せてもらいました♪


これは原作の漫画も大好きで、何度も読みましたが、
日本のドラマも好きでした。

唐沢さんと中山美穂さんの♪

もう1度しっかり見たいな~と思って。

でも、昔のドラマだから、VHSしか出てないか~…と
数年前検索した時はおもったのですが、
今見たら、


おいしい関係 [DVD]おいしい関係 [DVD]
(2010/03/17)
中山美穂、唐沢寿明 他

商品詳細を見る



あ~!DVDが出てるー!!

…と嬉しくなりました。

韓国ドラマや台湾ドラマも良いけど、
日本のドラマですっごく昔はまったもの。
こうやって、どんどんDVD化していってほしいな~って
思ってます。

あれもこれも♪

きっと、そう思っている人は多いはず♪


日本の役者さんの演技もドラマもいいものはいいです♪


コメントレス的な話ですが、
私もSMAPのあの方のドラマは結構かかさず見てます♪
演技と、出ているドラマの脚本がいつもいい気がします。

昨日のブログ記事。

堺雅人さんの字がまちがってましたね。失礼ですね(汗)
直しておきました。


…それでですね。

唐沢さんの名前が出たので、ついでに、戯言言っちゃいますが、

もし、もしも日本版で「検事プリンセス」のドラマをリメイクするなら、
今だったら、あの役者さん(過去の雑記参照)で見てみたい、と
ほざいた事があったのですが、

演技でいうと、…もう少し年齢が若かったら(←こらっ)
イヌ…唐沢さんの演技で見てみたいって、思ってたんですよね。ちょっとだけ(苦笑)


でも、イヌはやっぱりパク・シフさんしかあり得ないかな♪


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次創作イラスト。


二次小説「埋もれた約束」の登場人物。

みつばのオリジナルキャラクターで、ソ・イヌの小学校時代の親友、

イ・ジュンシクのイメージイラストです。↓



   イ・ジュンシク



で、イメージ人物は、日本の俳優、西島秀俊さん♪
…ということで、西島さんの写真を元に作成。

コメントでも頂いていて、私もなんとなく~と思ってましたが、
小説書いていくうちに頭の中ですっかり西島さんのジュンシクが動いてました♪

…じつはもう一人イメージしていたというのは、

佐々木 蔵之介さん。

ただ、ちょっとジュンシクにしては、華奢な感じ?とも思ってました。

もちろん、年齢的に、イヌと同級生という設定なので、
お二人とももう少し若かったころの姿がイメージなのですが(汗)

でも、お二人とも、私が大好きな役者さんです♪

あと、ついでに言うなら堺雅人さんも好きです♪

ついでについでに(笑)

昔…観劇にはまっていた時、舞台をよく見に行っていた好きな役者さんは、
六角精児さん、古田新太さん、阿部サダヲさん、京晋佑さん。


同じ役者さんでも、テレビでの演技と違って、舞台はまた違う魅力満載です♪
…イヌ役のあの方の舞台も見てみたいな~
…誕生日ケーキ切る前に見せてくれたケーキナイフでの殺陣(笑)をもっと長く見せて欲しかったな~…とか思いました。

あれ?途中から役者さん談義になってる?(笑)

「DUELIST」ネタや創作が増えても、
「検事プリンセス」熱は冷めてませんから~。

今でも寝る前は必ず、検事プリンセスかイヌの顔を見て寝ますから♪

二次小説はお待たせしてますが、
「埋もれた約束」ラストまであと少しです♪…ようやく(涙)

更新が始まったら、一気にラストまでいきますよ!♪←1日で全部更新というわけではありませんが(苦笑)



今は可能な時間に更新。


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みつばのはまった、韓国映画「DUELIST-デュエリスト-」。

二次創作を始める前に、自分でもおさらいのつもりで、
サラリっとあらすじを書きます♪

もし、これから見ようと思っている方、
内容を知りたくない方はスルーでお願いします。


時代は朝鮮王朝後期(らしい…参照:韓国時代劇 歴史読本2012年より)

捕盗庁(昔の韓国の警察庁みたいなところ)の女刑事ナムスンは、
国に出回っている偽金の捜査をしていた。
ある日、街で仲間の刑事達と潜入捜査をしていて、偽金の出所を知りえそうなゴロツキ達を追った先で、一人の刺客の男と出会った。
男は、目にも見えぬ速さで容疑者を切り殺すと、風のように去っていく。
執拗に後を追うナムスンは、刺客の男と対峙して戦うことに。

刺客と対等に戦うナムスンだったが、闘いの中で、男に惹かれていく。
対する刺客の男「悲しい目」も、主人の為に暗殺者として、自分自身の名前すら棄て、感情も無くしたようになっていたが、ナムスンによって心が動かされていく。

偽金造りの黒幕が政治の世界でも大物の長官だということをつきとめたナムスン達刑事は、
証拠をつかむために長官の屋敷に忍びこむことになった。

ナムスンは『女装』して、接客する女官として美しく変装すると、長官の屋敷に入り、
そこで「悲しい目」と再会する。

ひょんな事に、ナムスンが「悲しい目」の『夜の相手』をする流れになって、部屋で二人きりで対面することに。
「悲しい目」に気づかれていないと思っているナムスンだったが、「悲しい目」は大広間で一目見た瞬間からナムスンを見抜いていた。隙を見て逃げ出すナムスンだったが、自分の「悲しい目」への感情に気づいて混乱する。
「悲しい目」も自分のナムスンへの気持ちと次第に取り戻していく人間らしい感情に気持ちが揺れていた。

そんなナムスンを上司であり、父親のような存在のアン刑事は心配する。

偽金造りの黒幕を追う刑事達の動きは長官に知れ、「悲しい目」をはじめ、刺客達が放たれる。

「悲しい目」は長官の命で、ナムスンの上司を暗殺。
ナムスンの仲間達もまちぶせされた長官の手の者によって全滅させられた。
生き残ったのは、多勢に囲まれ、手傷を負いながらも、危機をのりきった凄腕のアン刑事と、
「悲しい目」によって、不意打ちで気絶させられていたナムスンだけだった。

意識をとり戻し、上司と仲間達の死を知ったナムスンは怒りに燃えて、紅燈街(日本でいう吉原みたいなところ?)にいた「悲しい目」のところにのりこみ、罵倒し、剣を抜き挑発する。
黙って、ナムスンを避けていた「悲しい目」だったが、混乱して襲いかかって来るナムスンと再び闘うことに。

哀しみと怒りで本気で「悲しい目」を殺そうとするナムスン。
対抗する「悲しい目」は殺せるはずのナムスンを殺せない。

この騒ぎで謹慎をくらったナムスンとアン刑事だったが、さらに上層部の上司から、隠密に長官の屋敷にある偽金造りの証拠をつかめと命じられる。

その後、ナムスンは呼び出された酒屋で「悲しい目」と再会する。

ナムスンに本名を聞く「悲しい目」。

そして、二人は出会った頃からのさまざまな出来事を思い出して、同時に笑い合う。

「悲しい目」はナムスンに風呂敷包みとノリゲ(服の飾り)を渡すと去っていく。
ナムスンは、風呂敷包みの中味が長官の陰謀を暴く証拠書類だということと、ノリゲが、ナムスンが「悲しい目」を尾行していた時に見ていた物だと気づいた。

『あげたい人がいて…可愛いから買ったのだけど』

そう言っていた「悲しい目」の本心に気づいたナムスンはあわてて店の窓に走って、
下にいる「悲しい目」を見降ろす。

「悲しい目」も足をとめて、そんなナムスンを見上げていた。

「悲しい目」の頬を一筋の涙がつたっていた。

主人を裏切り、そして、死を覚悟した「悲しい目」の行動。
そして、「悲しい目」も自分と同じ気持ちを持っている事を知ったナムスン。


しかし、もう二度と会えない。
もし、会えたとしても次に会う時は確実に殺さなくてはいけない宿命の二人。

「悲しい目」からもらったノリゲを見つめ、自分の責務と「悲しい目」との気持ちに板挟みになったナムスンは「悲しい目」の所に行こうとするが、そんなナムスンをアン刑事が止める。
そして、王命が下り、ナムスン達刑事達は長官の屋敷を取り囲んだ。

長官は「悲しい目」の裏切りを知った。
すべてを覚悟した「悲しい目」は剣を用意して、長官と共に多数の刑事達と死闘を繰り広げた。

長官はアン刑事によって成敗され、屋敷の中を「悲しい目」の姿を探すナムスンの元にアン刑事が来て「奴は死んだ」と告げる。

「あいつは死なないっ」と絶叫するナムスン。

そして、雪の降る街を、「悲しい目」の姿を探すようにさまよい歩くナムスン。

酒屋のある階段や、紅燈街。

最初に戦った石塀の角をまがったナムスンはそこに「悲しい目」の姿を見つけて、
泣きながら微笑む。

「お前に言いたいことがあったんだ」と言うナムスン。

幻か、幽霊か分からない「悲しい目」は黙ったまま剣の鞘を抜く。
ナムスンも剣を抜いて、二人の闘いが始まる。

踊るように、愛を交わすように、剣を交え、からみあって闘うナムスンと「悲しい目」

耳元で、何か囁くナムスンに、嬉しそうに微笑む悲しい目。
そして、見つめあって、ゆっくりとつないだ手を離していく。

…時は流れて、


「…て、去年の冬にそんな場面を見たんだよ。まるで夢幻見たいな光景だった」と
街で男が人々に語る中、

潜入捜査をしているようなナムスンとアン刑事の姿があった。
ナムスンの手には「悲しい目」からもらったノリゲが握られていた。

そして、その視線の先には…「悲しい目」の姿が…。

(END)


みつばなりの「DUELIST」コレクターズ版のあらすじでした。
途中、感情移入したあらすじ(笑)

DVDのパッケージの画像にもなってますが、
あれだけの刑事達に取り囲まれた「悲しい目」にとても血路があると思えません。
アン刑事の言うとおり、長官と共にあの場で殺されていると。
そして、ナムスンが石塀で会った「悲しい目」はナムスンの幻想だったとしか考えられないのですが…

コレクターズ版のラスト見て、「あれ?悲しい目生きてるんじゃない?」ってことに。

これの原作になった「茶母(タモ)」のドラマ版「チェオクの剣」はもうどう頑張っても妄想の余地が難しいラストでしたが、これならいける?
原作が同じらしいのですが、「チェオクの剣」と設定やキャラが異なるから。

…というわけで、

こんな感じでみつばの「DUELIST」は始めさせて頂きます。



   悲しい目とナムスン




漫画の予告ページ風に♪

こちらの二次創作も、「検事プリンセス」の二次創作と、
注意点は同じです。みつばが好きすぎて妄想した続きの話なので、原作や映画制作関係者の方とは全く関係ありません。

あと、「DUELIST」の原作も映画の小説もあるようなのですが、
読んでいないので詳細を知りません。「悲しい目」の本名だけは知ってます。

あくまで、映画を見ただけの妄想話なので、
もし、「DUELIST」マニアの方がいらっしゃったら、つっこみどころ満載になると思いますが、
二次創作の範囲内で好き勝手に書かせてもらうのでよろしくお願いします。


…ちなみに、映画公開やDVD発売での評価を全く知らなかったみつばですが、
この物語は、どうも好き、と嫌い、良いと悪いの評価が人によってパッキリと分かれたようです(汗)

DVDのレビュー等でもありますが。

デラックス版はその評価が如実に出てます。
コレクターズ版は、はまった人が購入しているので好意的なレビューが多めだと思います。

ちなみに、言うまでもなく、みつばは1回見ただけで、どはまりした派♪

…欲をいえば、たしかに映画で見たら、何がなんだか分からずに説明が必要だったかも(汗)
まあ、事件や時代劇の背景より、みつばには、「悲しい目」とナムスンの恋が、この映画の中心だったから、どうでもいいと言えばどうでもいいけど♪


ということで、

「DUELIST」2次小説は、「検事プリンセス」の「埋もれた約束」完結後に
「みつばのたまて箱」でスタートします。

それで「埋もれた約束」は、お待たせしてますが、
近いうちに更新出来そうです。ようやくです。
ラストまで書き上げたら、私泣いちゃうかもしれません。
その後も検事プリンセスの二次小説はまだまだ続くけど(笑)



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次創作。

みつばの4コマ漫画
恵理(ヘリ)ちゃんと仁優(イヌ)くんシリーズ48です。


他の4コマ漫画作品は、検事プリンセス漫画INDEXからどうぞ♪

4コマ漫画は、完全にコメディタッチなので、
「検事プリンセス」のドラマや、キャラクター、
このブログの二次小説のイメージが崩れると思われる方は
スルーでお願いします。


どんなヘリもイヌもOKという方はご覧ください。↓



わかりやすい男


   わかりやすい男



イヌって、つかみどころのない男のように見えますが、
じつは、とっても分かりやすい男ですよね?

それは、ドラマを見ている人は裏側からイヌを見られるせいもあるのですが、
その時の感情が思いっきり顔に出てます。
ヘリは単純で分かりやすいってイヌは思ってるらしいけど、
私から見れば、イヌの方がもっと分かりやすいです(笑)

喜怒哀楽が目の動きだけで、分かります。

イヌ役のパク・シフさんの演技力がすごいから♪

それを、私の…とくに今久しぶりに漫画を描いて、愕然とした画力では
表現しきれなかったので、背景にトーンデータを使って描いてみました。
…4コマ全部イヌの顔が違う…。

でも、これはきっと「DUELIST」の、あの男では描けない漫画です。(笑)


あと、余談ですが、

好きな創作してるのに、それゆえに落ち込む時は、
「魔女の宅急便」を思い出します♪

キキが飛べなくなる時、そして再び飛べた時、
分かる、分かる~、と、そして頑張れ~!って毎回見ては号泣(涙)

(お知らせ)

夜中に更新した記事の件でのコメントありがとうございます。
「埋もれた約束」にけじめをつけてから二次小説は本格的にはじめていきますが、
検事プリンセスの創作と交互か、合間に、「DUELIST」のあらすじや感想等は
書いていくつもりです。


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テーマ:4コマ漫画 - ジャンル:アニメ・コミック

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こんばんは。

いつもブログに来て下さっている皆様。
そして、「検事プリンセス」の二次創作を応援して下さっている皆様。
ありがとうございます。
仕事少し落ち着きました♪…という報告と一緒に

「みつばのたまて箱」からの重要なお知らせです。

ブログをたちあげてから1年近く、
韓国ドラマ「検事プリンセス」関連の記事や創作ばかりだった「みつばのたまて箱」

去年の年末や、今年の最初の雑記でも予告していたのですが、

いよいよ、近いうちに他の二次創作も一緒に始めさせて頂きます

…というお知らせです。


「検事プリンセス」の二次創作の方は、これからも変わらずに中心で続けていきます。
まず、今、途中になっているシリーズ長編の「埋もれた約束」を完結させてから、
他の二次創作を少しずつ始めるつもりです。

おそらく、今このブログにいらっしゃっている方の多くは
「検事プリンセス」のファンの方だと思うので、新しい創作物に関しては、
全く興味が無いという方もいらっしゃると思います。

ただでさえ、毎日更新出来ない創作物をさらにお待たせすることになるかもしれません。
でも、新しい創作物を始めるからといって、検事プリンセス熱やイヌ×ヘリ熱が冷めたわけではないし、あくまで検事プリンセス中心で創作は進めるので、良かったら、これからもブログに遊びに来て下さい。

とりあえず、新しい二次創作をはじめる物を紹介させて頂きます。



韓国映画「DUELIST-デュエリスト」



デュエリスト コレクターズBOX (初回限定生産) [DVD]デュエリスト コレクターズBOX (初回限定生産) [DVD]
(2006/08/25)
カン・ドンウォン、ハ・ジウォン 他

商品詳細を見る




私の今までの雑記やコメントを読んでいた方は
薄々お気づきだったかもしれません。

「オオカミの誘惑」
「1%の奇跡」
「超能力者」
「時空道士 チョン・ウチ」の
カン・ドンウォンさんと

「ファン・ジニ」
「シークレット・ガーデン」の
ハ・ジウォンさん出演の韓国映画です。


ハ・ジウォンさん演じる女刑事ナムスンと、カン・ドンウォンさん演じる凄腕の刺客との
壮絶な闘いと、切ない恋のお話です。

日本公開の映画、デラックス版DVDでは、
もう絶望的に思われたラストなのですが、完全版(韓国版)
コレクターズ版DVDを見ると…。

妄想の余地ありじゃない?…という希望を持てるラストシーン発見。

「二人がこの世で結ばれることはないのか?」という、この映画の疑問形の文句にみつばの答えを出すなら、


…結ばせてみせる!と、

もう映画が公開されて何年もたっているのですが、
この数年妄想を続けていた話です。

今さら二次小説を書いても、読みにくる方もいらっしゃらないかもしれません。
ブログに来て下さっている方も知らない方も多いでしょう。

でも、書きます。書かせてください。

イヌとヘリのその後のように、この二人も私なりに続きをつくってみたい。
という気持ちで創作します。



知らないけど、ちょっとどんな映画が見てみたい。とか、
みつばの他の二次小説も読んでみたい、と思われる方がいらっしゃったら、
機会があれば、「DUELIST」DVDを見てみてください。

おそらくレンタルだと、デラックス版になると思いますが、
それでも十分です。コレクターズ版は、デラックス版と完全版がはいって、
さらにメイキング、インタビュー、出演者の解説等、盛りだくさんで入ってますが、
…少々高い(苦笑)こちらは、はまった方向けです。

雰囲気だけ見たい…という方は動画サイトへGOです。
日本字幕ではありませんが、完全版があります。


映画前半は、意外にも完全にコメディで、笑えるシーンがたくさんあります。
しかし、映画中盤から、急転換で、シリアスモードに。
ラストの壮絶なシーンに向けて、シリアスが加速します。
それと共に、惹かれあっていた刺客「悲しい目」と女刑事ナムスンの恋の行方も…(涙)

このへん、検事プリンセスに展開は似てます。


でも。キャラクターは、イヌとヘリと全く違うタイプの男女です。

妖艶な色気のある無口な男に、乱暴で口の悪い元気いっぱいの少年のような女。

男は、刺客、そして、女は刑事。

惹かれあっても、愛しても、結ばれる事は無いはず…な二人。

ある意味「検事プリンセス」よりその後をいいように考えるのは困難な二人ですが、
みつばなりに妄想して二次創作をしていこうと思います

仕事もプライベートも二次創作も折り合いつけて
時代劇物という、新しい分野にも挑戦して、楽しんで書いていこうと思います。


…あ、念をおすと、
イヌ役の某役者さんから、カン・ドンウォンさんに気持ちが移ったわけじゃないですから。
(もともと顔は好きですが)

今でも検事プリンセスのイヌが一番好きです♪

「DUELIST」のキャラクターは、カン・ドンウォンさんの「悲しい目」も好きなのですが、ハ・ジウォンさんのナムスンがかなりお気に入りなんです。そして、アン・ソンギさん演じるアン刑事も。


そんな感じで、夜中にこっそり(全然こっそりじゃない)
新しい二次創作開始の予告とお知らせでした。

関心ある方は良かったら予習お願いします。

検事プリンセス二次小説「埋もれた約束」は、ラストまでは一気に書きあげてしまってから更新したいので、もう少し待って下さい。

それに「DUELIST」をはじめたとしても、
その次の「優等生SP」や次のシリーズ長編の準備もはじめていますので、どうかガッカリしないで下さい。

近いうちに、時間が無いとか、落ち込んでる、とか言ってられなくなりそうなので(なんとなく)
「検事プリンセス」ファンの皆様、出来ること、したいことを可能なうちに進めていきたいという、みつばの我儘を許してくださいね。


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仕事とプライベート行事がたてこんでいるので、
本日の妄想記事はお休みさせて頂きます。

PCに向かう時間がとれないので、創作は難しいのですが、
妄想だけは充実させて、書ける時間がとれたら、書けたものをアップしていきたいです。


コメントレス的な話を少し。

イヌの(笑)香水お試しになりました?
結構セクシーな香りですよね。たしか。
ボトルが綺麗なので、飾っておくだけで嬉しくなりますね♪

金環日食。
ロマンチックでしたよね・・・

昨日、あれを期にプロポーズした、されたカップルは結構いるのでしょうか?

「あの指輪は君にあげられないけど、この指輪を受け取ってくれないか?一生」

「嬉しい。これからはずっと私の指にはまっているのね♪」

…とか、なんとか。↑妄想プロポーズ。
でも、何となく、「検事プリンセス」のイヌはヘリにこんなプロポーズはしない気がする…いや、しそう?(笑)

そういえば、むか~し。みつばは、10代の若造に

「僕は将来、絶対みつばさんと結婚する」

と宣言された事がありましたが…

それが、今の相方(旦那)。

10年近く交際して結婚しましたが、その間にも何度もプロポーズされていたので、
肝心の結婚直前のプロポーズの台詞は思い出せません。
これってロマンチック?(笑)

…とか、どうでも良い雑記を書いたら仕事に戻ります。
今日の夜には少し落ち着いているかな(汗)


いつもブログに来て下さって、創作を楽しみにして下さってありがとうございます!
更新出来ない時でも、いつか書ける時を待っている妄想ネタは増やしてますので、
良かったら、また来てのぞいて行って下さいね。


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本日、2012年5月21日の朝、
金環日食見ました~♪

家のベランダから、朝、相方と子供と日食投影器で。

相方が写真を撮ったのがこちら↓


金環日食20120521



本当に金色の指輪みたいでした♪




ところで、日食見ながら、

韓国でイヌとヘリも見ているかしら?
(ソウルは金環日食からは外れていて、部分日食なのかな?)

と、相変わらず、妄想世界に入っていた、みつばです(笑)

今、連載中の(とまっていますが)「埋もれた約束」は2010年10月の話。
「夢桜」と「温泉へいこう」は2011年の話。

2012年の5月21日は…みつばの二次小説のイヌ×ヘリは何してるだろう?って
考えて。


・・・あれ?

5月21日?
何かなかった?

…って、自分の書いた二次小説をあわてて見直したら、

みつばの検事プリンセスの時間では
イヌとヘリの再会記念日でした!!お~~~!!

…って、ヘリの勘違いと一緒で、日付変更線越えているので、
正式には5月22日らしいんですけど(笑)
参照(「100日記念日3」)
本当に再会したのは、(ヘリが再会を装ったのは)グラウンドだから、
もう少し前だったかな?


(お知らせ)
「100日記念日3」の公園について書いた部分を修正しました。

みつばが勘違いしてた箇所ね(汗)
どこ?と思われた方はチェックしてみてください♪



「ワンダーウーマン利用券」の事を持ちだして、ヘリがイヌを
呼びだしたのが21日の朝という設定で(みつばの中では)

ロマンチックな偶然♪とか、ちょっと感動。

何か記念話か、記念漫画描けないかな~…?
考えておきます♪


ブログへの拍手、拍手コメントありがとうございます♪

「埋もれた約束」は何度も埋もれてますが、
のろのろカメさん更新でもラストまで頑張りますので、応援よろしくお願いします。



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テーマ:こんなことがありました - ジャンル:ブログ

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韓国ドラマ「検事プリンセス」、みつばの夢小説3(二次小説)です。
夢小説というのは、読み手(書き手も(笑))が主人公になりきって読む小説のことです♪

普段の二次小説とどう違うかというと、
登場人物、三人称(へり、イヌ等)で書いている小説を、
一人称(私)というヘリ目線で書いてます。

なので、読んでいる「貴女♪」が主人公ヘリになりきって、読むことが可能です。
もちろん、イヌ×ヘリ好きの方は「私」を「ヘリ」で読んで下さいね。

今回のシチュエーションは、イヌの部屋に行った貴女とイヌの
ラブラブモードのお話♪ 前回の「部屋編」の続きになります。


みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。
前回までの夢小説は「検事プリンセス夢小説INDEX」から♪


(警告)
このお話には大人向けの表現と描写が出てきます。
精神的に自分は大人だと思える方のみお読みください。





夢小説3(LOVE編)




「まだ、すぐには眠らせないよ」

そう言って、イヌが私の唇を塞いだ。

イヌの手が私の首筋と背中に置かれている。

だんだん激しくなる口づけに比例するように、
私の体を引き寄せるイヌの手も強くなっていく。

「んん…」

必死で応えているけど、息苦しささえ感じてしまう。

嫌だから、とかじゃない。

もういいかげん慣れてもいいのに、
同じ事を何度も繰り返しているのに、
事が始まる前の予感は甘くて、そして胸が苦しくなるくらいドキドキする。

そして、これは、最近気づいたこと。

イヌとこんな事をしていると、体の奥が勝手に熱く疼いてくる。
自分の女の部分がイヌによって呼び覚まされている感覚。

次第に激しくなるイヌの口づけに本当に息苦しくなって、
唇を離した時に、大きく息をつかなければならなかった。

部屋着ごしに私の体をまさぐっているイヌの手の熱を感じる。

体の外も中も熱くなってきている。
まるで、イヌが触れている手や唇や体から、その熱を私に移しているみたい。

少し荒くなってきたイヌの吐息を微かに耳元で感じると、
ますます、体の奥がゾクゾクしてきた。
イヌが私の名を呼んだ。

「…なに?イヌ」

答えて、

それは自分が発した声だと分かっていても、
耳を疑うほど、せつなげで甘ったるい媚びた女の声だった。


「この香り…」

イヌが、私の首筋に顔を寄せていた。

「この前買った香水か?」

イヌが聞いた。

「ええ、分かった?」

私は嬉しくなって、思わず口を綻ばせた。

イヌの部屋に来る前に、少しだけつけたオードトワレ。

選んだ時に、イヌもいいって言ってくれた物。

「ああ、でも、香りが変わっていたから最初は分からなかった。
あの時嗅いだ香りが、今は君の香りと混ざって別の香りになっている」

「そう?」


イヌにはどんな香りがしているのかしら?
つけている自分にはよく分からないわ。

「へん?」

トップノートから、ミドルノートに変化しているのかもしれないけど。
もしかして合わない香りだった?

心配そうな顔になっていたのだろう。

そんな私にイヌがフッと笑った。

「いや」

そう言って、イヌが再び私の耳元に唇を寄せた。

「“美味しそう”な香りだ」

「…『いい香り』の間違いじゃないの?」

そう、訂正しようとした私にイヌが肩をすくめてみせた。

「間違ってない」

「さっきのワインの香りでも混ざってる?」

ワインを飲んだから、ワインの香りの入った汗が香水の香りと混ざった?

真面目にそう思って、聞いた私にイヌはさすがに失笑したようだった。


「ふざけているのかと思ったけど、それ真面目に言ってる?」

「ええ、そうよ。私はいつだって真面目なのよ。あなたと一緒にしないで」

プウっと、少し頬を膨らませてみせて、私はイヌを睨んだ。

…この男はすぐこうやって私をからかうんだから。

「僕もふざけてない」

イヌが、まだ笑みを抑えきれないような顔で私を見降ろしていた。

「美味しそうっていうのは、食べたくなるっていう意味だ。
どういう意味か説明が必要か?」


「・・・いいえ」

さすがに私もそこまで鈍い女じゃない。

それに、イヌの言葉で、すっかり舞い上がっている自分がいる。

どうやら、イヌに私の香りを気にいってもらえたらしい。
それも、思った以上に。

―――この香りで、イヌを全身で誘惑したい。

こんな風に思う、情熱的で妖艶な女が自分の中に存在するなんて、
自分でもびっくりする。

でも、もうイヌの愛撫で火がついていて、恥じらいも、理性も全部
服と一緒に脱ぎ捨ててしまって、この香りだけをまとった体でイヌに抱かれたい。

そんな事しか考えられなくなっている。

…それに、ただ、『食べられる』のを待っていられない。

私はイヌの部屋着のシャツのボタンに手をかけた。

上から1つ、1つゆっくりとボタンをはずしていく私の行為をイヌは黙ったまま見ている。


「あなただって、いい香りがしてるわ」

ほのかにするシャワージェルの香り。
私もシャワーを借りる時使用させてもらっている。

自分の部屋では違うシャワージェルを使っているけど、このジェルの香りはとても好き。
イヌの部屋で、この香りをまとうと、全身をイヌに包まれている気分になるから。

だけど、やっぱり、この香りは、イヌのもの。
イヌにとっても似あっている。

でも、今は、
元々の香りが、イヌの体臭と混ざって、それはもう『イヌの香り』になっている。

…この香りはもっと好き。


「“おいしそう”」

おどけて言った言葉にイヌが嬉しそうに笑う気配がした。

「むしゃぶりついてもいいぞ」


臆面もなくそう言う男の声に、やっぱりこっちの方が恥ずかしくなる。

でも、本心ではそれを望んでいる自分がいて、
私はそれを素直に行動にうつすことにした。

ボタンを全部外したイヌのシャツを手で広げると、
艶やかな肌のたくましいイヌの裸の胸が私の前で露わになった。


クスリっと笑うと、「いただきます」と言って、
そのイヌの胸に顔を近づけた。

イヌのひきしまった躯には、“隙”が見当たらなくて、歯がたたなそう。
どこから“食べて”いいのか分からない。

とりあえず、一番やわらかそうな部分を口に含んでみることにした。

…いつもイヌが私の部分をそうするように。


唇にあたったイヌのなめらかな肌の感触を感じながら、
私は、口内に含んだイヌの胸の突起を舌で舐めあげた。


「おいしいか?」

イヌの笑いを含んだ声が頭上でした。

感じているというより、くすぐったさを感じているみたい。
ちょっと悔しくなる。

「まだ分からないわ」

すまして答えてみせて、私は唇でさらにゆっくりとイヌの体をなぞっていく。

ほとんど密着したイヌの肌から“おいしそうな香り”が私の鼻孔をくすぐって、
早く彼が全部欲しい、という気分をますます強くしていく。

――― でも、まだよ。

この、いつもすました男に、がっつく姿を見せたくない。
それに、本当は、彼だって私をすぐにでも欲しいって思ってるはず。

おいしそうな香りを存分に振りまいて、
焦らせるだけ焦らしてあげるんだから。

この男の余裕の無くなった顔が見たいから。


チラリと上目づかいで見ると、
そんな私のもくろみを知ってか知らずか、口元に薄い笑みをうかべて、
涼しい顔をしたイヌの顔があった。

…どちらが、この駆け引きに根をあげるか勝負よ。イヌ。

心の中で、勝手に勝負宣言をした私は、イヌの下腹部に手を伸ばした。

そっと、下半身のズボンのジッパーを降ろして、
そして、下着ごしに上からそっと手で優しく撫でてみる。
…愛おしくてしょうがないって感じに。

事実、いつも私の体を愛してくれて気持良くしてくれるイヌの体が、とっても愛しいって思ってるけど。


「焦らしているのか?」

イヌが率直な質問を私に浴びせた。

…見ての通りよ。イヌ。
私が心の中で応えて、「焦れているの?」って、わざとそっけなく聞いた。

「ああ」

イヌが意外にも素直に答えた。

「無邪気な子供に弄ばれているみたいだ」…珍しいおもちゃを扱うみたいに。

誇張表現でも、ふざけても、からかってもいないみたい。

苦笑しているイヌは、本心からそれを言っているようだった。


「ひっどーい。私は子供じゃないわ」

思わず、私は不服の声をあげた。

玩具にしてるわけじゃないのに。
イヌから見たら、めいいっぱいの色気を振りまいた私の行動が、滑稽で、
子供っぽく見えるわけ?

気持ちがそのまま表に出て、憮然とした顔をしていたのだろう。

「君の気持ちは手にとるように分かるんだよ」

イヌが、そう言って、手を伸ばして私の頬を慰めるように優しく撫でた。

「考えている事も逐一ね」

…僕を翻弄させてやりたいって。

「う…」

図星を指されて、気恥かしくなった私は、言葉につまって、
頬を染めると、上目づかいでイヌを見た。

恥ずかしさと悔しさのあまり、ちょっと泣きそうな顔にもなっていたのかもしれない。

「…ほら。おいで」


イヌが、うっとりするほど甘く優しい声で私を呼ぶと、
自分の体の上に、私の体を引き寄せた。

「君はそんな事を考えなくていいんだよ」

イヌが言った。

…どういう意味?

吐息がかかるほどの至近距離に顔を寄せて、
眼差しだけで問う私にイヌが続けた。

「“ここ”に来る為に君がしてきてくれた事で、十分僕は煽られていた」

『ここ』…、イヌの部屋を訪れる為に私がしたこと。
イヌの事を考えながら、体を念いりに丁寧に洗って、髪の毛も綺麗にセットして、
イヌの好みそうな下着と部屋着を身につけて、イヌのお勧めしてくれた香りを身にまとったこと。

イヌにそう言われて、
やっぱり全部見透かされていたようで、ますます恥ずかしくなってしまったけど、
本当のことだもの。…イヌのために、こうなる為に私がしたことだから。

「だから、これ以上、焦らされたくないんだよ」

「それって…」

少しためらった後、思った事を素直に口にした。

「もう、余裕が無いってこと?」

イヌがそれには答えずに微笑んだ。

そして、その答えを口ではなく、行動で示してくれた。

「あっ…っ」


とつぜん与えられた刺激に、私の体がイヌに何をされたか悟る前に反応していた。

さっき、私がイヌにしたことと同じこと。
でも、全然違うみたい。

だって、くすぐったくも無いし、玩具みたいに扱われているなんて思いもしないもの。

すごく気持ちよくて、身体の芯がくらくらしてくる。
このまま続けられたら、頭がおかしくなっちゃいそう。

もう、さっきまで脳裏に浮かんでいた、駆け引きなんてどうでも良く思ってくる。

「ねえ。焦らさないで」

イヌの執拗に続けられる愛撫に、吐息混じりで、涙声の懇願すら出てしまう。

「焦らしてない」

イヌが囁いた。

「君を堪能している」

…ああ、こういう時、こう言えば良かったのね。やっぱりイヌって口が回るわ。

心の片隅でそんなことをボンヤリ思いながら、やっぱり悔しくなって、
私は、唇を尖らせていた。

そんな私の唇を慰めるように、イヌが優しいキスをしてくれた。

そして、うっとりとなった私の表情を見て満足げに微笑むと、
それを合図にして、次の行動にうつった。

「あんっ…!」

思わず短い嬌声をあげて、イヌの体の上にのったまま、
背中をのけぞらせる私の腰をイヌがしっかりと両手で支えている。


いきなり下から突き上げられて、鈍痛を感じ、しばらくは微かに呻いていた私。

でも、すぐに麻痺してきた感覚が、じょじょに快感にかわっていって、
呻き声も、無意識に喘ぎ声に変わっていった。

もう、理性でイヌをどうかしてやろうなんて、考える事なんて出来ない。

朦朧とした意識の中で、ただ、イヌへの愛しさと快楽のことしか頭と心に残ってないみたいに。


そんな私にイヌが言った。

「さっき、君を美味しそうな香りだと言ったけど」

見降ろした先に、快楽に没頭し、陶酔しながらも、
私への熱く強い想いが溢れているイヌの瞳がそこにあった。


「美味しいよ。とても」


…私もよ。イヌ。

もう言葉にする事も億劫になっているほど、
あなたの体を貪ることしか考えられない。

自分自身でもぞくぞくするような、
事前の時より、もっと甘くかすれた、艶のある女の声が私の喉元から絞り出された。


「もっと食べて」


イヌが嬉しそうに笑った。

どちらが先に根をあげたのか。
どちらが食べて、食べられているのか、

もうそんな事はどうでも良くなっていた。

二つの体を交えながら、心と香りがとけあって、お互いのものになっている。

…イヌ。愛しているわ。

行為の最中、私は確かに口に出さずに言ったはずなのに…

イヌが、やわらかく微笑んで言った。

「僕も君を愛してる」と。


私はとても嬉しくなって、


混ざり合って、二人の香りになっているイヌと自分の香りを胸いっぱい吸いこみ、
吹き込むように、イヌの唇に自分のそれを重ねて、愛の行為にさらに没頭していった。



(夢小説3「LOVE編」終わり)




「ベッド編」ではいかにもだし、「メイクラブ編」なんてもっといかにもだったので、
「LOVE編」ということにしました。

…大人シーン。いつも以上に甘さ控えめ(?)

「甘い誘惑」で香りつながりで夢小説の続きを書いてみましたが
…やっぱり「優等生」シリーズと同じでお蔵入りしたくなりました。
一人称にしただけなのに。あくまで、『私』はヘリなのですが、
どうしてかな~。。。
とりあえず、ブルガリの香水かシャワージェルを試してみる?(笑)


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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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タイトルの通り、今日のブログは、検事プリンセスネタではなく、
私の別にはまった映画に関する記事です。

私のドツボにはまる設定の話は雑記でよく書いていたのですが、

その1つに、


禁じられた愛です。


「検事プリンセス」みたいに♪←やっぱり結びつけてますが(笑)

「愛してはいけない人なんていないだろう…いや、いるな」BYソ・イヌ。


ええ、いますよ。いろいろ。

イヌのように親のかたきの娘を愛してしまうとか。
これは、ロミオ&ジュリエットのように親同士がカタキ(敵)のような設定です。
「王女の男」もそうですね。

しかし、本人同士が敵どうしという設定も。

韓国映画だと「シュリ」日本映画でも「SHINOBI」とか。

相反する立場で、愛してはいけない人に惹かれてしまったら…。

大抵のラストは悲恋で終わります。

だけど、もし…違うラストが存在したら…?

…というわけで、今回みつばがご紹介するのは
映画の原作本。「ハンニバル」


ハンニバル〈下〉 (新潮文庫)ハンニバル〈下〉 (新潮文庫)
(2000/04)
トマス ハリス

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「羊たちの沈黙」の続編です。

…基本、普段はこういう作品は極力見ないようにしてます。
ホラーとかより、生生しいサスペンスやミステリーものは、私にとっては、頭の中で現実的に想像出来てしまうので、精神的ダメージが強いから。
なので、この「羊たちの沈黙」は最初からまともに見た事がないのに、
でも、テレビで放映するたびに気になってしまって、途中からラストまで見てしまいます。

どうしてだろう?

牢獄に囚われている殺人鬼のレクター博士と、FBI女性捜査官のクラリスの関係が、
ずっとに気になってました。

この時点で原作を読んでおらず、この役者さん達もとくに好きというわけではないのに、
見ていると、ゾクゾクしてくる、この感じ。

ラブシーンがあったわけじゃないですよ。「羊たちの沈黙」では。最後まで。

二人が触れたのは指先だけ。

牢の柵ごしの会話だけなのに。

この二人が惹かれあっていると感じるのは私の妄想?…と思っていたら…。

続編の「ハンニバル」の原作の小説。

レビューとか前評判とか全く知らずに、ちょっと読んでみようか。と読んでみたら…。

単行本で上下巻だったのですが、

下巻のラスト。

衝撃のあまりしばし茫然としました。

いえ、映画化でも問題とされたあのシーンよりも、
レクター博士とクラリスのことです。
…あのシーンも十分衝撃でしたけど…。
あのシーン…内容をここで明記出来ないほど、すさまじいシーンなんです(汗)

何度も読みなおしましたよ。

もう、これって、「羊たちの沈黙」の二次小説じゃないよね?
私の妄想が、勝手にそんな解釈しちゃってないよね?って。
このラスト、ほんとに、そう読んじゃっていいの?って。

読んだ方います?

間違ってないですよね。
あれ、つまりそういうことなんですよね?

以下ネタバレです。





…結ばれちゃってますけど?


…心も肉体も。


どうしてこうなったの?って
あわてて、もう1度最初から読みなおすのですが、
どうしても、そうなる過程がよく分からないんです。

レクターのことはいいんです。レクターの気持ちも行動も分かります。
過去に何があったのかもはっきりしましたし。
問題はクラリス。レクターに惹かれてるってことは分かってたのですが、
それでも、FBIとしても立場とか、プライドとかetc…はいいのか?って。

それは、もう枷(?)になってたものが無くなった、みたいな記述はあったのですが、
それに、打たれた薬のせいで…とか、介抱していたレクターに暗示をかけられたのか?とか、そうなる流れは出来ているのですが、クラリス自身の気持ちが詳しく書いてないせいか、よく分からなかったんです。

悪魔の手におちた天使のように見えてしまって。

または、天使(クラリス)によって、癒された悪魔(レクター)と見ていいんでしょうか?

映画化された「ハンニバル」とは明らかに、全く違う原作続編「ハンニバル」

精神的にダメージをうけそうなシーンを極力すっとばして、読んだせいもありますが、
もっと違う意味で衝撃をうけたラストでした。

…ちなみに、原作読んだ私が妄想したレクター像は、映画の役者のあの方ではありません。
今だったら、なぜかレクター博士がイヌ役のあの役者さんの顔になってしまいます。
当然、クラリスはヘリ役の…(苦笑)

私にとっては、サイコサスペンスというより、もうファンタジーロマンに近かった「ハンニバル」
原作のこのラストが見たかったので、
あまりに違う映画化には正直がっかりしました。
…かといって、原作をそのまま映像化するのはいろいろと問題ありだったのでしょうね…。


本日は、やはり周囲で知っている人がいなかったので、
一度どこかで言いたい~と思って書いてしまった雑記です。



先日のクイズ。

イヌの香りに関しての「検事プリンセス」の二次小説の件。

答えは「プリンセスの男」です。
答えて下さった方、ありがとうございます♪
時々、もう自分でも過去の作品、あれ?何書いていたかな?って思う時があります。


あと、昨日の遠足。
途中の天気、豪雨でした(汗)
雨具持って行ったので無事でしたけど、あまりにもすごい天気に、
いつぞやのファンミの天候を彷彿とさせました。。。

報告雑記にも拍手を頂きありがとうございます♪


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今日は、子供の遠足なので、
一緒に行ってきます~…ということで、
ブログはお休みします。

家に帰ってきたら、子供より先に私の方が
気絶(寝)しそう(苦笑)

ブログに足を運んで頂いてありがとうございます!
すみませんが、良かったら過去の記事や「検事プリンセス」の二次小説
読みなおしてください。

ではでは、行ってきます~。


みつば。

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先日書いた韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
甘い誘惑」で、イヌのオードトワレの香りに関してのコメントがあったので、
今日はその件の雑記。


イヌ役のあの方のお使いになっている香水のことは、
ファンミ(東京会場では無い)に行かれた方からコメントで教えて頂いてたのですが、

おそらく、これですよね?↓

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…あれ?でも、ブルーの方でした?
ブルガリも種類多いから。

確実な情報を知りたい方は、ネット検索でGOです!
(あいかわらず・・・)


じつは、去年の事ですが、
香水を売っている店に行った時に、いろんな香りを試してみたことがあります。



ソ弁護士(イヌ)の香りってどれかな~?って(笑)



その時すでに「検事プリンセス」にどはまりして、
ソビョンアリ(ソ弁護士病)にかかっていたみつばは、
何をやってもしていても、「検事プリンセス」中心で考えて、
イヌやヘリのイメージを自分なりに頭の中で確実にしたかったのです。

現実にいないけど、現実的にね(汗)


それで、その時、イヌにぴったりだと思ったのが、偶然にもブルガリシリーズの1つでした。
ただ、あの方の使用してる物と同じだったかは忘れました。


他の二次小説の中でも、
ヘリを抱きしめているイヌのシャワージェルの香りを書いたのですが…


…ここでクイズです。


それが書かれているのは、みつばの検事プリンセスの二次小説の、どの話だったでしょう?
当たった方には、やっぱり賞品は出ませんが、「みつばのたまて箱マニアックポイント」差し上げます♪
ポイントたまったら何かあるわけではありませんが(笑)

そのシャワージェルも私の勝手なイメージでは「ブルガリ」でした。


ちなみに、オードトワレのことは、検事プリンセス夢小説2「部屋編」で、
イヌがヘリにおすすめした香りを書きましたが、

ヘリのイメージの香りも店で一緒にイメージしながら試してました。

ただ、ヘリの香りに関しては
ドラマ前半と、後半や二次小説の中のヘリと違う気がしました。

ドラマ前半のヘリの香りは、甘甘とか、かなりスパイシーで華やかなイメージなのですが、
後半のヘリの香りは、さわやかで控え目な甘さか、優しい花のような香りのイメージです。

ドラマ後半~のヘリ。仕事も出来て、自立した女性としての雰囲気なので。



ちなみに、「検事プリンセス」に関係なく、
全くどうでも良い情報ですが、


みつばが長年愛用している香水は、これ↓


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他のも使用することはありますが、これは使い切るたびに
何度もリピートして買ってます♪

ほんと、どうでも良い情報ですが、


でも、夢小説(部屋編)書いている時、
イヌが『私』におすすめしたっていうオードトワレは、
自分の中ではコレだと妄想してました。アハハ。


夢小説を2倍楽しむ方法は、より状況を現実的に近付けることなので、
機会があれば、イヌ役のあの方の香水を入手して手近な物につけるか、
または、自分のお気に入りの香水をつけて、


「あなたの香りって好きよ」と心の中でつぶやくか、

「君の香り似合ってる。素敵だよ」とイヌに言われたと妄想して、


イヌに抱きしめられているヘリ気分を味わってみて下さい♪


きゃっ←自分がすでに入りこみました(笑)



本日は、ほとんど検事プリンセス妄想雑記でした♪


検事プリンセス二次小説への拍手、拍手コメントありがとうございます!
「甘い誘惑」楽しんで頂けたようで嬉しいです。
私もイヌにチョコレート食べさせてもらいたいです♪
目を閉じて、目の前にイヌがいると想像しながらチョコ食べてみてください。
きっと癒し効果倍増ですよ!



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「甘い誘惑」後編です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。



この話は、書き下ろしです。
タイトルだけメモってあったのを、
今の気分で一気に妄想書き上げました。




甘い誘惑(後編)




ヘリの美しい顔に、突如として現れた異物の存在に気づいた
職場の先輩達と後輩は、興味津津でヘリにぶしつけな視線を浴びせていた。

…こういう時は、そっとしておいて欲しいのに。
空気をよんで下さい。空気を。

心の声を言葉に出していたら、

かつて、全く空気を読まない、と後ろ指刺されていた君が言うな、と先輩達に言われそうな事をヘリは考えていた。

その素質を、ヘリを尊敬してやまない、後輩のキム検事が、はからずも濃く受けついでしまっていたようだった。

しばらく無遠慮にヘリの顔を見ていたキム検事だったが、
「そういえば~…」と、思いだしたよう口を開いた。

「にきびの位置には意味があるんですよ」

「どんな意味?」

キム検事の言葉に男性検事達が興味深そうに喰いついた。
キム検事が自分の顔を指さしながら言った。

「ここに出来たら、異性に想われている。ここに出来たら、想っている。
ここなら、ふって、ここなら、ふられている。そんな意味があるんです。
つまり。想い、想われ、ふり、ふられ、です」

「へえ、じゃあ、マ検事のは…」
イ検事がヘリの顔をじろじろ眺めた後、きっぱり言った。

「“ふられ”にきびだな」

「・・・・・・」

ヘリを取り囲む空気が一瞬にして重く暗くなった事に気づいたキム検事が
あわててイ検事の腕を思いっきりたたいた。

「先輩!無神経ですよっ」

「いてっ。そんな事言って、先ににきびの意味を言いだしたのはキム検事だろ?」

「おいおい。二人とも無神経だぞ。本当だったらどうするんだ?マ検事の気持ちも考えろよ」

…チェ先輩が一番無神経よ。


とりなしているようで、全くフォローにも慰めにもならないチェ検事の言葉に、ヘリがますます目つきを剣呑にさせていた。

ヘリは、無言で、クルリと体を反転させると、
3人から離れて、ズンズンと資料室の方に歩きだした。

ほとんど前も見ずに、勢いよく闊歩していたヘリは、ちょうど部屋から出て来て、資料を眺めながら立ち止っていたユン検事にぶつかりそうになった。

とっさに気づいたユン検事が、ぶつかる前にヘリの体を腕で受け止め、
びっくりした目で見降ろしていた。

「大丈夫か?」

ユン検事の気遣う言葉も耳に入っていないかのように、ヘリは、ユン検事をキッと睨みつけた。

「先輩。熊みたいに廊下の真ん中につっ立ってないでください」

そう、ヘリは、ユン検事を尖った口調で一喝すると、「失礼します」と言って、
鼻息を荒くして、脇を通り過ぎていった。

「く、熊?」

その後ろ姿を呆気にとられて見送ったあと、ユン検事は、
後ろに佇んで、こちらを見ている、チェ検事、イ検事、キム検事の3人に目を向けた。

「マ検事。何かあったのか?」

そう不思議そうに問うユン検事に、
ヘリから『無神経3人衆』のレッテルをはられた面々は、「さあ」と一斉に肩をすくめてみせた。



こうして、その日の朝から機嫌の悪さがMAXになっていたヘリだったが、
この1年で社会人として最低限の常識を身につけていた為、それを仕事上表に出すことは無かった。

…あくまで仕事に刺し障りのない程度では。

対面尋問では、冷静で公正な態度こそ崩さなかったヘリだったが、
オフィスの中の空気はどこか殺伐としていた。

とうぜん、同室の捜査官と事務官はそんなヘリに気づいていた。


「…マ・検事、今日は機嫌が悪そうですね」

「“あの日”かもしれないわね」

ひそひそと話をする二人をジロリとヘリが睨んだ。

「私語はやめてください」

チャ捜査官とイ事務官は顔を見合わせて首をすくめた。

「あの、マ検事?少しお疲れじゃありませんか?」

チャ捜査官が言った。

「そうですよ。最近お忙しいから。甘い物でも食べて気分転換しません?
昨日のチェ検事のお土産のチョコレートがまだ残ってますから食べませんか?」

イ事務官もチャ捜査官に同調するように言った。

「いいえ」ヘリがきっぱりと言って、手元の資料をバンっと音をたててまとめた。

「私はもう食べたくないので、残りはお二人でどうぞ」

「そうですか…」

―――触らぬ神にたたりなし。

そんな言葉を想い浮かべて、捜査官と事務官は、それ以上ヘリに話しかける事もなく、
自分たちの仕事に没頭するふりをしていた。

…今日は仕事帰りに皮膚科に行っていい薬をもらって帰ろう。

そんな事を考えながら、ヘリももくもくと仕事をこなしていた。


…その日の夕方。

ヘリは、仕事帰りに皮膚科の病院によると、処方してもらった薬をもらって、
マンションに帰った。

暗い夜空にどんよりと垂れこめた雲と、ジトジトと降る雨が、ヘリの気分を一掃沈めてくれるようだった。

俯き加減で、駐車場からマンションのエントランスまで歩いていたヘリは、
後ろで自分を呼ぶ声に顔を上げた。

「ヘリ」

振り向かなくても、誰だかすぐに分かる声。

…だから気づかないふりをしているわけじゃないけど。

「ヘリ?」

呼んでも振り向きも返事もしないヘリに不思議になったような、イヌの声がもう1度した。

ヘリがしぶしぶ振り返って、今気づいた、という風を装った。

「あら、ソ弁護士さん、こんばんは」

「考え事か?それとも地面に君の好きな物でも落ちてる?」


いつものヘリらしくなく、うなだれたように歩く姿を後ろから見られていたようだった。
気遣っているようで、やはりふざけたイヌの物言いに、普段なら失笑するヘリが、
顔をこわばらせたまま、唇をとがらせていた。

瞬時にいつもと違うヘリの様子に気づいたイヌだったが、フッと笑うとヘリの横に並んで歩きだした。

「昨夜は何の用事だったんだ?」

「用事が無ければ電話しちゃいけないの?」

「…どうした?仕事で嫌な事でもあったか?」

「仕事で楽しいことなんてないわよ。こういう仕事なんですからね」

「そうだな」イヌがヘリの言葉に同意するようにうなずいた。

「…あなたは、最近楽しいことでもあった?」

ヘリがチラリとイヌを見上げて言った。

「楽しいこと?僕も仕事では楽しいと思えることはなかったよ」

「ふーん…じゃあ、プライベートではあったのね」

一々つっかかるようなヘリの声色と言葉に、イヌが少し目を細めた。

機嫌が悪い事は、一目瞭然だったが、それよりも目立ったものに、
イヌは、ようやく気付いたという風にヘリの顔を見た。

「その顔の吹き出物、痛そうだな」

イヌの言葉に、ハッとなったヘリは、弾かれたように、イヌから顔をそむけると、
手で頬をおさえて、吹き出物を隠した。

「やだ。見ないで」

「もう見たよ」

とくに何の感慨もないというようなイヌの口調に、ヘリは頬を手で押さえたまま恥ずかしそうに俯いた。


…イヌに見られたくなかったのに。

「それを気にして、落ち込んでいるのか?」

イヌの当たらずとも遠からずな言葉にヘリはさらにうなだれた。

「いいえ。…別に落ち込んでなんていないわ」

…分かりやすいよな。

全身、完全に落ち込んでます。と言っているようなヘリにイヌが苦笑した。

そして、マンションのエレベーターの前でイヌがヘリに言った。

「ソ・イヌカフェに寄って行かないか?体も心も温まるココアを御馳走するよ」

5階のイヌの自室への誘いだった。

それは、今のヘリにとっては、何よりも心惹かれる申し出だった。
だけど…。

ヘリは、昨夜、チョコレート店で見かけたイヌと女性店員の姿を思い出して唇を引き結んだ。

「…この吹き出物に良くないからやめておくわ」

自分の中で、子供っぽい意地をはっていると分かっているヘリだった。
イヌは、昨夜ヘリに目撃されている事を知らないはず。
勝手に、嫉妬して拗ねている理由をわざわざ話するのも嫌だった。
それに、仕事のミスや話をするほどでもない些細な愚痴を沢山言いたくない。

仕事の愚痴は、イヌの方にだってあるはずなのだから。

ヘリの痩せ我慢しているような態度もイヌにはお見通しだった。

エレベーターのドアが開くと、中に乗り込んだイヌは、階数ボタンの5を押した。

そして、階数ボタンにのばしたヘリの手をさえぎると、
驚いた目を向けたヘリに優しく微笑んだ。

「いいから、おいで。君にあげたい物があるんだ」

「なに?」

「部屋についてからのお楽しみだ」

嬉しそうに、イタズラをする前の少年のような顔のイヌにヘリは思わず口元を綻ばせた。

5階のイヌの部屋につくと、
イヌは、ヘリをソファに座らせ、自分はキッチンに行って、珈琲の準備をはじめた。

「ココアじゃなかったの?」

不思議になって、そう問うヘリに、「あげたい物にはこっちの飲み物の方が合うからね」とイヌが答えた。

…なにかしら?

イヌは、キッチンの棚から何か箱を出すと、その中味を小皿にいれて、珈琲と一緒にヘリの前に差し出した。


「これって…」

ヘリが驚いて目を見張った。

小皿の上に置かれていたのはチョコレートだった。

「今度の週末に会った時に渡そうと思ってた物だ」

イヌが言って、自分の分のカップを持って、ヘリの横に座った。

「君のお気に入りの店のチョコだよ」

「…知ってるわ。砂糖不使用で、とっても人気で毎日すぐに完売するって」

ヘリは、小皿の上のチョコレートをまじまじと見つめた。
先日も、これを買いたいと思っていたヘリだったが、いつも仕事終わりの時間には売り切れている事を知っていた。

「君が普段こういう菓子を控えている事は知ってるけど、たまにはいいだろ?」

イヌが言った。

「それを食べて元気だせ」

…イヌ。

愚痴をこぼさなくても、伝えなくても、イヌには分かっていたような言葉だった。
最近ヘリが疲れ気味だということも。

ヘリは、グッとこみ上げてきた泣きたくなるような気持ちを抑えるように、
胸に手をおいた。

「これ…わざわざ買いに行ってくれたの?手に入れるの大変じゃなかった?」

「確かに何度か仕事の合間に店に寄ったけど、買えなかったよ。でも、店のオーナーとたまたま会って、話をしたらとり置きしておいてくれたんだ」

「あの店のオーナーさんと親しいの?」

ヘリが一番先に聞きたかった事を思い切って切りだした。

「オーナーというより、オーナー家族とね」

「え?」

初耳の話にヘリはびっくりしたように目を見開いた。

「あの店のオーナーのご主人はチョコレートを作るパティシエだ。僕は、司法生時代にあの店で同級生達と勉強していた事もある。その時にご主人に頼まれて、息子さんの家庭教師をする事があったんだ。だから、ちょっとした顔見知りなんだよ」

…ちょっとした顔見知りどころじゃないわよ。
ヘリは思った。

「息子さんって何歳?」

「もう今は20歳過ぎてるんじゃないかな」

「ええ?じゃあ、オーナーさんって…」

ヘリは、記憶の中のオーナーの女性の姿を思い浮かべていた。
とてもそんなに大きな息子さんがいる年に見えなかった。

「若く見えるよな」

ヘリの言わんとする事を悟ったイヌがサラリと答えた。

「チョコレートが体型や美容に悪いというのは間違いだろう」

オーナーの女性のあの美貌と体型がチョコレートによるものかは分からないが。
イヌは、それを気にしているヘリを納得させるように言っていた。

…だから、食べろ。

そう促すイヌに、ヘリはそれでもチョコレートを食べるのをためらっていた。

「…でも、これ、チョコレートのせいで出来ちゃったの」
ヘリが自分の頬の吹き出物を指さして、おずおずと言った。

「甘い誘惑に負けて、昨日チョコを食べたら、今朝こんな事に」

「むちゃ食いしたんだろ?」

完全に見透かしたイヌの言葉にヘリが気まずそうに頷いた。

…分かっていながら、やってしまった、と後で随分自分を責めただろう。
普段、何よりも自分の体や肌を気にして大切にしているヘリが、
それでもチョコレートを多量摂取するほど、疲労していたのかもしれない。
しかも、それで顔に出来てしまった吹き出物に、今日はさらに落ち込んでいた事だろう。

「ヘリ」

イヌが呼んで、恥じたように俯いているヘリの顔をあげさせた。

そこには呆れているというより、優しい目で見つめているイヌの顔があった。

…イヌ。

イヌが、小皿の上のチョコレートを指でつまむと、それをヘリの口元に持っていった。

「ほら、口を開けて」

尚もためらって口を閉じて、困惑した表情でイヌを見つめているヘリにイヌが言った。

「大丈夫。ゆっくり味わって」

…何が大丈夫なのか。

カロリーの事なのか。砂糖の事なのか。それとも吹き出物の事なのか。

イヌの大丈夫が何を指しているのか分からなかったが、
その言葉はヘリに絶対の安心感を与えた。

ヘリはそっと口を開いて、イヌの指を迎え入れた。

ヘリの口内にチョコレートの味が広がった。

「甘い…」

砂糖不使用と言われているのに、そのチョコレートはとても甘かった。
それにゆっくりと広がっていく甘さの中に、ヘリの中の嫌な感情や気持ちを溶かせる作用もあったようだった。

「…美味しい。こうやって食べたら、本当にチョコレートは癒しの食べ物だって感じるわ」

ヘリの素直な感想にイヌが嬉しそうな顔をした。

「もちろん砂糖の過剰摂取は良く無いが、チョコレートの成分は体や健康にいいって聞くからな。残りも持って帰るといい。もともと君に全部あげるつもりで買ったから」

「ありがと…」

ヘリは、自分の中にゴミ山のように積もっていると思っていた事が、
もう全くどうでも良いものに変わって全部消え去ったのを感じた。

…不思議。あんなに重苦しかった物が無くなったわ。

たった一粒のチョコレートで。

それを優しい恋人の手で食べさせてもらっただけなのに。


ヘリは、感謝の気持ちを素直に表すことにして、
両手を広げて、横に座っているイヌに抱きついた。

「どうした?」
…今日は情熱的だな。

面白そうな頭上のイヌの声にも答えず、ヘリは無言でイヌの体にまわした腕の力を強めた。

仕事着のシャツ越しに、イヌがよくつけているオードトワレの清涼で甘い微かな香りがヘリを包み込んでいる。

その香りを胸いっぱいに吸い込みながら、ヘリは、甘えるようにイヌの肩口に顔をすりよせていた。

「…嬉しかったから」

ヘリはうっとりとした表情で目を閉じていた。

…何も言わないのに、自分を分かっていてくれたことも。
入手困難なチョコレートを忙しいのに何度も店に足を運んで買ってくれていたことも。

…とても愛されていることも。

つまらない事で、嫉妬したり、すねたりする我儘な女なのに、
大事にしてくれてありがとう。ごめんね。

ヘリは、万感の想いをこめて、イヌを抱きしめていた。

そんなヘリの体を腕で包んだイヌは、まるで甘えた子供を落ちつかせるように、
ポンポンと背中を優しく手で叩いていた。

そして、そっと体を離すと、

見つめあって、お互いどちらからともなく、唇を重ねた。

ゆっくりと、口を開いて、深い口づけを交わし、
唇を離した後、二人はつぶやくように言った。

「…確かに砂糖不使用なのに、甘いな」

「…口の中、珈琲味になっちゃったわ」

顔を見合わせて、同時に噴き出してクスクスと笑いあったあと、
イヌが、ヘリの体を強く引き寄せて抱きしめた。

「…僕を誘惑してるのか?」

熱い腕で抱きしめられて、耳元で囁かれる低めの声に、
ヘリの理性がチョコレートのようにとけていくのを感じた。

…ヘリ。君はチョコレートが甘い誘惑だと言うけれど、
僕には、チョコレートより何より、君が甘い誘惑そのものだよ。

いつだって、こうして、会ってしまったら、
もうその誘惑から逃れることは出来ない。

逆らい難い魅力の、全身全霊とろけるように甘い、
誘惑そのものの、愛しい女。


イヌが顔をずらして、ヘリの頬に唇を擦り寄せると、
吹き出物を愛しむように、チロリと舌で舐めた。

「…ふっ」

ヘリがヒクンっと体をこわばらせて目を閉じた。
女の部分を刺激される感触を与えられて、ヘリは思わず吐息をついていた。

「甘いな」

イヌが囁いた。

…何もかも甘い。このやわ肌も、眼差しも、耳元をかする吐息すら。
これ以上の誘惑には耐えられそうもない。

「ヘリ…“食べて”いいか?」

イヌが聞いた。

今日は、平日。
明日もお互い朝からハードな仕事を持つ身。

だけど、今夜、もうこの“甘い誘惑”を、このまま味わわずに手放す事なんて出来はしない。

質問のようで、ヘリの気持ちを確認しているようなイヌの言葉に、
ヘリは照れたようにコクリと頷いた。

「…食べていいわよ」

もちろん、チョコレートの事ではなかった。


「ゆっくり味わってね」

頬を上気させながらも、照れ隠しにそう言うヘリにイヌが笑った。

…何度も味わっているのに、飽きない。
1度食べたらやみつきになって中毒になっているくらい。
いつも欲しがっているよ。

…そんな事、決して君には言えないけどな。

イヌはそう思って、ヘリを抱く力を強めた。


抱きしめられたまま、ソファに優しく押し倒されて、
ゆっくりと味わうように、首筋を唇で這われながら、
ヘリは、自分がこれからイヌに“食べられる”予感にうっとりと身をまかせていた。

今、イヌが欲しいのも、ヘリが欲しいのも、同じもの。
それはきっと、先ほど食べたチョコレートよりも甘いもの。

それを手に出来る喜びを分かち合うように、
二人はお互いの体に腕をからめていった。



…翌朝の検察庁。


「おっはようございま~す」

出勤して、元気よく挨拶して周るヘリに、
職場の仲間達は、一瞬ひるんだ顔になった。

真っ先に廊下でヘリに会ったユン検事が、どこか決まりの悪そうな顔をした。

「どうしたんですか?ユン先輩、廊下のそんな隅で書類見ているなんて」

「いや…、熊になりたくないからな」

「熊?何かの冗談ですか?朝から明るいですね~。先輩」

…それは君だろ。

昨日とはうってかわったヘリの態度と雰囲気にユン検事が苦笑して、その後ろ姿を見送った。


「おはよう。マ検事。にきび随分良くなったんじゃないか?」

イ検事の無遠慮な言葉ももう全く気にならない様子で「ありがとうございます」と明るい声で返事したヘリは自分のオフィスに入った。

「さあ、今日もはりきって仕事しましょうねっ」

そう、部屋の中でチャ捜査官とイ事務官に声高々に宣言して、二人を唖然とさせた後、
ヘリは、鼻歌まじりにデスク上の書類の整理を始めた。

一夜にして、普段の(普段以上の)ヘリに戻った姿に、

…何があったか、簡単に想像はつくけど、元気になったようで良かった。

…と、

分かりやすいヘリに、じつは、声をかけずとも、心配して、
影から静かに見守っていた職場の人達は一同皆ほっと息をついていたという。


(「甘い誘惑」終わり)



落ち込んでいる理由はともかく、
結局、妄想イヌに慰めて欲しくて一気に書いた短編です。
読者の方もこの妄想イヌに癒されたと感じてもらえたら嬉しいです。

後編1.5倍の長さになってしまい、こんな事なら前、中、後編にして、
警告マークの1つでもつければ良かったと思いました(笑)

そして、書いていて、やっぱりイヌが好きだ~~~(涙)って思いました。
私にとっては、イヌが甘い誘惑そのものなんです。…何があっても(泣)
ヘリも好きです。検事プリンセスが好きなんです。今さら何度でも言いますが。
たとえ、妄想の産物でも。



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「甘い誘惑」前編です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
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この話は、書き下ろしです。
タイトルだけメモってあったのを、
今の気分で一気に妄想書き上げました。




甘い誘惑(前編)



ヘリは、珍しく、かなり落ち込んでいた。

仕事で、久しぶりに大きなミスをして、ナ部長にこっぴどく大目玉をくらった事もあったが、その他にも些細だが、気持ちがブルーになる事が重なっていた。

ふだんなら、ナ部長に怒られても、多少落ち込む事があっても、
すぐに気持ちや気分を入れ替えて、前向きに戻るヘリだったが、ここ数日、どこか体も重く気だるかった。


…月ものが近づいているせいもあるかもしれないけど。


ヘリは、職場のオフィスで、ハアっと憂鬱そうに大きな溜息をついた。
定時まではまだ数時間残っていたが、ヘリの気持ちはもうすでに仕事終わりだった。


…今日は、仕事が終わったら、ユナを誘ってお気に入りのカフェでも行こうかしら?
でも、ユナ、今夜は仕事遅番なのよね。
…実家のパパ、ママも仕事で帰りが遅いし…きっとイヌも仕事が忙しいわよね。
じゃあ、マンションの部屋でユナから借りていたDVDを一気見しようかしら。

そう、気晴らしする事を、ヘリが悶々と考えていた時、

トントンと、ヘリのオフィスのドアがノックされて、チェ検事が顔を出した。
チェ検事は手に持っていた箱をヘリに渡すと言った。

「マ検事。昼休みの時に渡しそびれたけど、これ、オフィスの皆と食べてくれよ」

「チョコレート?」

「ああ、有休も使って、この前の週末かみさんとハワイに行ってきたんだ。その土産だよ」

「へえ、ハワイですか。いいですね~」

チャ捜査官がそう言って、うらやましそうにチョコレートの箱を見つめた。

「そのお土産のチョコレート美味しいですよね。私大好きです」

イ事務官が言って、嬉しそうな顔をした。

「ありがとうございます。先輩」ヘリもそうチェ検事にお礼を言った。

ヘリも好きな大きなナッツの入ったチョコレートだった。

「ちょうど、おやつの時間ですね。早速頂きましょうか」ヘリが言った。

「私、お茶いれますね」イ事務官がそう言って立ち上がった。

イ事務官のいれたお茶をのみながら、ヘリのオフィスの3人はチェ検事のお土産のチョコレートを口にいれた。

「ん、甘い」

「おいしいっ。疲れた時に甘い物っていいですよね」

捜査官と事務官が口元をほころばせて、チョコレートの感想を言いあっている中、
ヘリは、すでに口の中で無くなったチョコレートの味を惜しんでいた。

チェ検事のくれた箱の中にはまだ、チョコレートが多く残っていた。
ヘリの視線を感じとったイ事務官がヘリに箱を向けた。

「マ検事、もっと召し上がりますか?」

「いいの」
ヘリがあわてて首をふった。

「私、甘い物は1日1個って決めているから」

「お体のためですか?」チャ捜査官が言った言葉にヘリが言葉につまって、
イ事務官が、チラリとそれ以上の質問を抑止するような眼差しをチャ捜査官に向けた。

ヘリの捜査官も事務官も、ヘリの過去の姿を知っていて、
今の体型を維持する為にヘリが普段から気をつけている事も知っていた。

「ハハ。美容の為でもあるわ」
ヘリがそう言って、愛想笑いを浮かべると、それ以上意識を向けないために、
チョコレートの箱から目をそむけて、デスクの資料に没頭するふりをした。

1つ口にしてしまっただけなのに、
甘い味は後をひいて、ヘリの心も体も、これ以上ないというほどチョコレートを強く欲していた。


…我慢よ。今もう1つ食べたら、止まらなくなってしまう。

ヘリは、とくにストレスがたまっている時や悩み事がある時に、食べ物で気を紛らわそうとする習性があった。
それを自分で自覚していて、必死に抑制していたのだったが・・・・・。

その日の仕事が終わり、

ヘリは、検察庁を出た後、車を走らせて、真っ先に向かったのは、
ユナの所でも、実家でも、マンションでもなかった。

ヘリが目指した場所は、ソウルで人気の手作りチョコレートの店。
店内で、チョコレートケーキやコーヒーが飲食出来る、ヘリのお気に入りで、
イヌとも訪れたことのある場所だった。

チェ検事のお土産のチョコレートで、どうしても我慢できなくなったヘリは、
…砂糖控えめのビターなチョコレートを1個くらいならいいわよね。と
自分を納得させると、店の駐車場に車を停めていた。

そして、店に入ろうと、店のガラス張りのドアを開けようとした時、
店の中に、イヌがいる事に気づいた。

…イヌ!こんな所で会えるなんて。

嬉しくなって、すぐにドアを開けて、駆け寄ろうとしたヘリだったが、
イヌが、女性と話しこんでいる様子に思わず手と足を止めた。

よく見ると、店員だったが、買い物や食事の事で話しているというより、
随分と親しげに話しこんでいるように見えた。
女性は、ヘリも以前、チラリと店奥で見た事がある、店のオーナーだった。
ヘリ達より年上には見えたが、清楚な顔立ちと物腰のスリムな美女だった。

仕事帰りなのか、スーツを着込んだイヌと並んでいると、不思議と違和感がなく、
まるで、カフェで待ち合わせした恋人同士のようにも見えた。


…イヌが笑っているわ。楽しそう…。何話してるのかしら?

気になるなら、店内に入って、堂々と声をかければよいものを、
今日のヘリは、普段と違っていた。

『ソ弁護士さん。もっとお店に来てくださいな。私、あなたに会えるのを楽しみにしてますのに』

『そんなこと言われたら来ないわけにはいかないな。僕もチョコレートより、あなたに会えるのを楽しみに来ているのだから』

『まあ、ソ弁護士さんったら』

…という、二人の会話姿を盗み見ているヘリの妄想は、どんどんエスカレートして
暴走を始めたようだった。

ヘリは、自分の勝手な妄想で、知らず知らず、自らを追い詰めて、ますますブルーな気分を濃くしていた。

それに…。

ヘリは、ソッと後ずさると、唇をかみしめて、踵を返した。

…チョコレートを買いに来たところをイヌに見られなくない。


ヘリは、車に乗り込むと、そそくさと店を後にした。

それからヘリは、帰りがけにコンビニに立ち寄り、チョコレートを数点、購入すると、
マンションの自室に戻った。


…今日は特別よ。このもやもやした気分を立ち直らせる為なんだから。
それにチョコレートは脳の疲れにも効くって聞いた事があるし、頭脳労働している私にとって、このチョコレートは必要な栄養なんですからね。

甘ったるいチョコレートをモグモグとむさぼりながら、
ヘリはヤケクソのような言い訳を自分の中で展開していた。

今までの経験上。こういう精神状態でのやけ食いは、ヘリにとってなんら有益な物になってはいないかった。それは頭の中では分かっていたヘリだったが、感情に支配された理性では、一度許してしまった魅惑的な甘さを拒否出来ない体になっていた。

ヘリは、今日職場であった滅入るような出来ごとや、さっき見たイヌと店員の光景を思い浮かべて、静まる所か、どんどん増していく、憂鬱な感情を盛り上げようとするように、チョコレートの包みを次から次へと開けていった。

こうして、


買ってきたチョコレートのあらかたを食べつくしたヘリは、
ごみ箱に落ちているトの包み紙の残骸を、思いっきり後悔の眼差しで見降ろしていた。

…ああ、食べちゃったわ。


気分は明るくなるどころか、一層憂鬱さを増していた。

…こういう時は激しい運動をするに限るわよね。

ヘリは、食べてしまったチョコレートのカロリー分を取り返す思いで、
ランニングマシーンを起動させたのだったが、

「…おえっ」


しばらく走った後、ヘリは、マシーンの下に青い顔でうずくまっていた。

チョコレートをしこたま食べた後に運動したため、
気分の悪さに拍車をかけるだけになってしまったようだった。


ヘリは、よろよろとソファに座りこむと、携帯電話を操作して
イヌにかけた。

…やっぱり、声だけでも聞きたい。

そう思ったヘリだったが、
長いコールが続き、やがて、留守番応答にきりかわった携帯電話を、ヘリは、メッセージも吹き込まずに無言で切った。

そして、テラスに出ると、斜め上の階のテラスを見上げた。

…まだ、帰ってないのかしら?

ヘリは、部屋を出ると、階段をあがって、イヌの部屋の前まできて、チャイムを押した。

何度押してもドアは開かなかった。

「・・・・・」

ヘリは、肩を落とすと、とぼとぼと4階の自分の部屋に戻った。

…どこにいるの?仕事中なの?でも…、あのチョコレート店にはいたのに…。
まさか、女性と会ってるんじゃ…。ううん。イヌはそんな事絶対にしない。
…しないって分かってるけど…。

ヘリは、いいかげん、疑心暗鬼の妄想に囚われて、憂鬱迷路から抜け出せない自分に嫌気がさして、気分転換の最終手段をとることにした。

…ふて寝。


ヘリは、シャワーを浴びると、倒れ込むようにベッドに横になって、
布団をかぶると、丸まって、眠くない目を必死に閉じて、長い夜を過ごした。


翌朝。

眠って、少しは気分も晴れるかと思っていたヘリの目測は外れていた。

夜にチョコレートを大量に摂取した胃が重くもたれ、
顔や体にもひどいむくみを感じたヘリは、ベッドの上で大きな溜息をついた。

イヌの声がふきこまれた目覚まし時計が、そんなヘリの気も知らずに、
「起きろ、ヘリ」と偉そうな声をあげていた。

ヘリは、うっとうしげに時計を睨んだあと、
イヌの声が、最後に「愛している」と告げる前に目覚まし時計を手ではたくと、その音声を止めた。

起き上ったヘリは、顔を洗うために洗面所に向かった。

そして、鏡の中の自分の顔を見て愕然として固まった。

「う・・・そ」

思わずつぶやいたヘリ。

ヘリの頬に、大きな吹き出物が1つ出来ていた。

オドロオドロしいまでに膨らんだ赤く大きな発疹。
白く美しい肌だけに、その異物は、ヘリの顔の中で多大な自己主張をしていた。

…ファンデーションやメイクを厚塗りして、赤みは消せても、
この膨らみは隠せない。

甘い誘惑に負けて、欲望のままにチョコレートを多量に貪ったから、という理由は一目瞭然だった。
ヘリは、自分の行いの報いと分かっていても、その結果に衝撃を受けていた。

鏡の中で、泣きそうになっているヘリがこちらを見ていた。


「しっかりしなさい。ヘリ。こんなの何でもないんだから。
すぐに消えるわよ」


ヘリは、冷水で顔を何度も洗うと、吹き出物に軟膏をぬりつけた。


…マ・ヘリは絶世の美女よ。これくらいのハンデがあって世間にはちょうどいいのよ。

ヘリは、そう心の中で言いながら化粧をほどこした。
やはり、吹き出物は隠し切れなかったが、ヘリは、いつも以上に念いりに化粧して、
服もアクセサリーも一番お気に入りの物を身につけて、出勤の準備を始めた。

ふと、携帯電話の画面を見ると、イヌからメールの着信があった。

着信時間はかなり遅い時間だった。

『仕事の打ち合わせ中で電話に出られなかった。ごめん。部屋にも来てくれたみたいだけど、もう寝てる?明日の夜、仕事が終わったらこちらから電話するよ。急用だったら、朝にでも電話して』


…仕事?ほんとに?

ヘリは、イヌのメールの文章を確認したあと、そのまま携帯電話をバッグの中にしまい込んだ。

…今日は、マ・ヘリらしくいくわよ。

吹き出物がなによ。
仕事のミスがなによ。
ナ部長がなによ。
生理前がなんだっていうのよ。
ついでに電話に出ない男も気にすることないわ。

私は、検事プリンセス、マ・ヘリなのよ。
さあ、今日も城(検察庁)へ行って、この美貌と才能を思う存分発揮して皆の注目を浴びるわよ!!

そう、
から元気と愛想笑いをふりまいて、意気揚々と、検察庁に出勤したヘリだったが…

「マ検事、どうした?その顔」

「わあ~。ちょっと目立ってますよ」

「結構大きいな、その“にきび”」

「・・・・・・」


さっそく、刑事5部の仲間の面々から一斉に“注目”をあびたヘリは、
さらに遠慮なくずけずけと浴びせられた言葉の数々に、ぐっと堪えるように目を閉じていた。



(「甘い誘惑」前編終わり「後編」に続く)



ブログへの拍手、拍手コメントありがとうございます!!!

少々凹む事もありますが、こうして私が検事プリンセスの二次創作を続けてこられるのは、
ブログを通じてネットでつながっている皆さまのおかげです。

みつばの、短所は、すぐ凹むところ。
長所は、転んでもただで起き上がらないところ

…というわけで、「さめない夢」の時のように学習能力ありませんが、
凹んだ時にしか書けない話もある!という勢いの妄想話です。
「埋もれた約束」は今執筆がストップしているので、完全に立ち直ってから続きを書きますね。
楽しみにして下さっている方、ありがとうございます。またお待たせしますが、よろしくお願いします。
…でも、「甘い誘惑」も前編、思いっきり暗いですね(汗)

ヘリとイヌが行ったチョコレート店は、「検事プリンセス」ロケ地ガイドにも
のっていた実在の店がモデルです。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第20話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(20話)



ジュンシクとの対面尋問を終えた後もヘリの調査は続いていた。

ヘリは、ジュンシクの家族構成や履歴などを取り寄せていた。
その資料の中に、ヘリがイヌから聞いていたジュンシクの話以上の真実が書かれていた。

ジュンシクの母親はジュンシクが2歳の時に病死していた。
そして、その頃ジュンシクも母親と同じ病で、6歳まで病院で入院生活を送っていた。
大きな手術が成功したジュンシクは、健康な体で退院することが出来た。
しかし、父親の経営する工場の金が持ち逃げされ、さらに借金を抱えていた父親がジュンシクを一時期児童養護施設にあずけていた。

再び父親と共に暮らし始めたジュンシクは、成績優秀で、学校での評価も良かったため、奨学制度も適応されて、希望の東南医科大学に入学した。そして21歳の時に兵役のため休学。2年の服務を終えて、大学に戻ったジュンシクは、卒業、インターン後、東南医科大学の系列の病院に研修医として勤務していた。

戸籍上、ジュンシクには妻も子もいなかった。

…じゃあ、ジフン君は?

ヘリは、資料をめくった。

「・・・・・・」

…資料には書かれていないジュンシクの人生の中に、
事件を解くカギとなるものがあるのかもしれない…と、ヘリは思った。


その後、

ヘリとジュンシクの対面尋問が再び行われた。

「イ・ジュンシクさん。8年前の10月。兵役の為に大学を休学されていますね」

「はい」

ヘリの質問にジュンシクが頷いた。

「正式に服務についたのは10月末…大学を休学してからの2週間。あなたは一体どこにいたのですか?」

ヘリがジュンシクをじっと見つめた。

ちょうど、チョ・ドンクが行方不明になった頃、そして、死亡推定の時期に、ジュンシクは大学を休学していた。兵役のためとあるが、空白の時間があった。

「…実家に戻っていました」

「実家ですか?お父様のいる御実家に?」

「ええ」

「確か。チョ・ドンクさんから電話をもらったのは10月9日とおっしゃってましたね?その電話はどこでとられたものですか?」

「実家にかかってきた電話です」

「おかしいですね」

ヘリが資料に目を落とした。

「その頃、イ・ジュンシクさんは、まだ勤めていらした病院にいらっしゃってます。
ご実家からはかなり遠い病院の寮にお住まいでしたよね?」

ジュンシクが、戸惑ったように目を泳がせた。

「…昔の記憶だから曖昧になってました。寮の電話だったと思います」

「寮の電話…。では、チョ・ドンクさんはあなたの寮の電話番号を知っていたのですか?」

17歳の頃一緒に闇の仕事をした時以来、音信普通になった相手がなぜ寮の電話番号を知っている?

問い詰めるようなヘリの眼差しに、イ・ジュンシクは、挑むような目をヘリに向けた。

「誰かに聞いたのでしょう」


調書や供述書から、ジュンシクとの対面尋問での受け答え。
取り調べが進むにしたがって、ジュンシクの証言に不自然な点が目立ってきていた。

…もしかしたら、イ・ジュンシクさんは殺していないのかもしれない。

ヘリの中でそんな疑惑が湧いてきていた。

8年前の事で、記憶が曖昧になっていると答えていたジュンシクだったが、
ヘリが一番その疑惑を強めたのは、チョ・ドンクの殺害方法を聞いた時の事だった。

「近くの石で殴ったとおっしゃってましたが、その凶器となった石はどうされました?」

「…山の谷底の方に落したと思います」

「警察でのあなたの供述で、付近を捜索したのですがそのような石は見当たらないようですが…本当に?」

「ええ…」

…チョ・ドンクさんは、後頭部にかなり大きな打撃をうけていた。
それが直接の死因に結びついていたようだけど、そんな大きな石を山の中腹から離れた谷底まで持っていけるもの?


「イ・ジュンシクさん」

ヘリが静かな声で呼んだ。

「本当にチョ・ドンクさんは、あなたが殺したのですか?」

「だから、そう言っている」

ジュンシクがいら立った声を上げた。

「本当に?」

「しつこいな…。どうして、今さらそんな念を押すんですか?」

「噓だった場合、偽証罪になるからです」

ヘリが静かに応えた。

ヘリの言葉に、ジュンシクがジッとヘリを見つめた。

「…俺の自白が噓だと?」

「噓という証拠はありません。ただ、イ・ジュンシクさんの証言には、曖昧な所や、矛盾した点が多すぎるのです」

ヘリの射ぬくような眼差しに、ジュンシクが耐えられなくなったように目を逸らした。

ヘリはそんなジュンシクから目を離さなかった。


一貫して、罪を自供して、かたくなな姿勢を崩さないジュンシクから有益な証言を得られそうもない事を想定したヘリは、捜査官に、ジュンシクの8年前の10月のアリバイをもう1度詳しく調査させると共に、自らも調査に赴くことにした。

…その前に…。

ヘリは、チラリと携帯電話に目を落とした。

その日の昼
ヘリは、イヌに外のレストランでの昼食をメールで誘われていた。

それが、単なるランチデートの誘いで無いことはヘリも気づいていた。

待ち合わせの場所で、お互い席についたヘリとイヌは、
いつもの二人きりの時のような雰囲気でなく、職場で会うような固い姿勢で顔を突き合わせていた。

「これからどこかに行くのか?」

イヌが、ヘリのバッグと一緒におかれた書類のような封筒と、
ヘリのいつもの姿とは違う、動きやすそうな軽装と運動靴姿に目を向けていた。

「ええ、これから事件現場に行ってくるの。それから、被疑者の周辺の人への聞き込みも」

名前をあげずとも、それが、何の事件で、誰の周辺への聞き込みか分かったイヌだった。

「ユ・ヘギョンさんの所にも行くわ。ジフン君やジミンが学校の時間に」

―――ジフンには悟られないようにする。

そう言うようなヘリの言葉にイヌが頷いた。

「助けは必要か?」

ヘリが静かにかぶりを振った。

「これは私の仕事よ。イヌ。事件の事はあなたにも話せないわ。あなたが彼の弁護人じゃないとしても」

ヘリの毅然とした姿勢と態度。
そして、きっぱりと言った言葉に、イヌは、目を細めた。


…もう、あの頃の君じゃないんだな。

イヌは、
改めて、検事になりたての頃とは違うヘリの姿を目の当たりにして、
それを実感すると、浅い息を1つついて、ヘリを見つめた。

「君がそう言うと思ったよ。ヘリ。だけど、これは受け取ってくれないか?」

イヌが、カバンから封筒を取り出して、テーブルの上におくとヘリの方に差し出した。

…これは、なに?

ヘリは、不思議そうな眼差しを封筒に落とした。

「警察の調べや調書にものっていない、彼と、そして被害者の身辺調査の資料だ。証拠として提出出来るものではないが、君の調査の参考にはなるかもしれない」

…独自にこれを調べていたの?

ヘリは、イヌの言葉に少し戸惑った後、封筒に手をのばした。
そして、イヌに目を向けた。

イヌの、ヘリを見つめる真剣に依願するような眼差しに、ヘリは心を揺さぶられた。

ジュンシクを、…かつての親友を救いたい。
その為に自分に出来る事は何でもしたい。というイヌの熱い思いをそこに見た気がした。

ヘリは、封筒を手にした。


「わかったわ。頂いておくわね」

…頼む。

ヘリの言葉にイヌが、固い表情のままうなずいた。


昼食後、レストラン外でイヌと別れたヘリは、まず、ユ・ヘギョンの店に向かった。

前もって、ヘリからの連絡を受け取っていたヘギョンは、
店に“休憩中”の張り紙を出していた。

「ちょうど、私も昼休み時間ですから」

恐縮するヘリに、ヘギョンがそう言って店の席を進めた。

「ジミンと、ジフン君は学校ですよね?」

そう聞くヘリにヘギョンが頷いた。

「ええ。ジフンは随分落ち着いて、最近は、前と変わらないくらい元気に見えます。あれからソ弁護士さんが毎日のように顔を出してくれるからだと思います」

「ソ弁護士が?」

イヌが毎日、ジフンに会いに来ていた…。

ヘギョンが頷いた。

「はい。夕方や夜。仕事の合間や帰りかもしれませんが、少しの時間だけでもジフンと話をしていってくれます。それにソ弁護士さんは、ジミンにもお土産を持ってきて下さります。今ではジミンまですっかり気を許しているようで…いい方ですよね」

「ええ…」

ヘリはヘギョンの言葉に自然に口元を綻ばせていた。

「この前一緒にいた時もジミンは楽しそうでした」

そう答えたヘリに、ヘギョンがフッと目を伏せて、うつむいた。

「ユ・ヘギョンさん?」

ヘギョンの急にどこか思いつめたような眼差しにヘリは、不安になって、
ヘギョンの顔をのぞきこんだ。

「どうしました?」

しばらく、どういう風に切りだそうか、迷っているようなヘギョンが、
ややあって、重い口を開いた。

「…検事さん」

「はい?」

「ジミンの事件を担当して頂いた検事さんに、こんな事を話していいのか、迷ったのですが…」

…どうぞ、話してください。

ヘリは、黙ったまま、ヘギョンの話の続きを促した。


ヘギョンが、テーブルの上で両手をギュッと握り合わせると、苦しそうに大きな息をついた。

「ジミンの事件は終わってはいなかったんです」

ヘギョンの言葉に、ヘリがハッと息をのんだ。


(「埋もれた約束」20終わり 21に続く)


登場人物

ソ・イヌ(ソ弁護士)
マ・ヘリ(マ検事)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友
ジフン…ジュンシクの息子

チョ・ドンク…山中で白骨化遺体として発見された男

ユ・ヘギョン…ジフンの同級生ジミンの母親
ジミン…ヘリの過去の担当事件の被害者。



ブログへの拍手、ありがとうございます。


拍手コメントを下さった方々へ。
いつも温かい声援で支えて下さってありがとうございます。

正直パク・シフさんの雑誌やOSTのMVで落ち込んだのではないのです。
シフさんというよりネット自体に拒絶反応出るような事がいくつかあって…。
こういう性質なので、必要以上にネットにつながらないように
していたのですが、最近踏み込み過ぎてたみたい。
創作屋は、リアルと一線引かないと、という教訓になりました。


でも、コメント読んで、このブログに来て下さる方は皆様
本当にいい人ばかりだなって改めて思って、元気になりました。

明日の更新内容は未定で、マイペース更新ですが、
今後もネットで「検事プリンセス」二次創作アップしていきますね。


小説が気にいった方は【拍手ボタン】を押してください。
…ちょうど重くて暗い章に突入してるせいもあるかな?(苦笑)


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第19話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
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この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(19話)




翌日。

検察庁の面会室で、イヌとジュンシクが向かい合っていた。

…ジュンシク。

イヌは、目の前の少しやつれたように見えるジュンシクを見つめた。

「よく来てくれたな」

気まずそうな微笑を浮かべてジュンシクが先に口を開いた。

「お前にあんな事を言って別れたのに、こんな風に、しかもこんな場所に呼び出すなんてな」

「ここは、むしろ僕の“庭”だ。場所は気にするな。居酒屋か洋食屋か分からない所より慣れている」

「イヌ、お前変わってないな。その本当は怒っているのに、茶化したようなジョークを言う癖」

ジュンシクの苦笑に、イヌも口の端をあげた。

「僕が怒っているんだとしたら、どうしてだろうな。ジュンシク。
でも、そんな昔話やナゾナゾ遊びをしたくて僕を呼んだわけじゃないんだろう?」

「ああ…。…俺の担当検事のことは知ってるか?」

ジュンシクの問いにイヌが静かに頷いた。

…ヘリがジュンシクの事件を担当している。


「お前にはいずれ知られると思った」

ジュンシクがそう言って目をふせた。

「…ジフンがどうしてるか知らないか?」

「今は、ユ・ヘギョンさんの家でジミンちゃんと一緒にいる。施設の方には僕が連絡をしておいた。のぞみ園の園長さんも事情もほとんど分からずに、ジフンを戻すと言われて困惑してたようだ。事が落ち着くまでユ・ヘギョンさんが預かると約束してくれた」

「そうか」

ジュンシクはホッとしたように息をついた。

「…落ちついたら、ユ・ヘギョンさんにも、園の方にも連絡をいれるつもりでいた。本当はこうなる前にジフンを自分で園に連れていくべきだったんだが…ジフンのことだ。
その前になにもかも悟って、逃走してでも拒否されると考えてな」

「かもしれないな」

「あの子は頭のいい子だ」ジュンシクがつぶやいた。

「君に似たな」

イヌの言葉に、ジュンシクが薄く笑った。

「…あの子はもっと頭がいい。それにいい子だ。…親ばかだと思うか?」

「いや」

ジフンは、本当にいい子だ。と
子供の事をよく知らないイヌも、心からそう思っていた。

「イヌ」

ジュンシクが顔を上げた。


「…お前を呼んだのは、俺の弁護を頼む為じゃない。ジフンの事を頼むために来てもらったんだ」

「ジュンシク」

何か言いかけるイヌをジュンシクが制した。

「俺は弁護を望んでないんだ。だが、どうしても必要なら、別の人に頼むつもりでいる。
俺が、今必要なのは、弁護士としてのお前じゃない。友人としてのソ・イヌだ」

…友人として。

イヌの心の中でジュンシクの言葉が響いた。
ジュンシクが話を続けた。

「どうか、昔のよしみで、お願いを聞いてほしい。
前に会った時、お前にあんな態度を取ってしまったが、それには理由があった。
それが、…今の状況だ。あの時は、お前にああ言う他無かった。
お前なら分かるだろう?
罪を犯した者の周囲に対する世間の目がどういうものかを。
だが、こういう状態になって、やはり、こんな事を頼めるのはお前しかいないと思った。
…息子をジフンの、この先の事を託せるのは、お前だけだと。
俺はあいつを、ジフンを守りたい」


「・・・・・・」イヌは、黙ってジュンシクの話の続きを促した。


イヌの無言に、ジュンシクは、息をついて、再び話はじめた。

「ジフンのことは、前いた施設の園長にしっかりお願いするつもりだ。
この先、俺が長い刑務所暮らしになったとしても、ジフンの生活は保証されるだろう。
だけど、イヌ、時々でいい。ジフンの様子を見に行ってやってくれないか?
ジフンはお前の事を随分信用してるようだ。…俺も、お前が一番信頼出来る人間だと思っている。あいつが、この先強く自分の人生を歩いていけるよう、見守ってやってほしんだ」

必死にすがるようなジュンシクの瞳に、イヌは胸が締め付けられるような気持ちになった。

「イヌ…。ジフンの生活のための貯金は弁護士をつうじて園にあずけるつもりだ。
でも、それとは、別に」

ジュンシクは、言った。

「今は、銀行の金庫の方で預けている私物に、俺の通帳とはんこがある。
それをジフンが成人になったら、君の手から渡してやってほしい」

…俺が、ジフンのためにためた金を定額貯金にしているものだ。

…定額貯金。


「ジュンシク…君は、ジフンに会った時から、…いや会う前から、こうすることを決めていたのか?」

ジュンシクがうなずいた。

「イヌ、お前と警察署で初めて会った日、実は自首するつもりで行ったんだ。
だが、迷っているうちにお前に会って…」

いつか自首するつもりで、でも、その残された時間をジフンと過ごしながらも、
必死で働いて、ジフンのための貯金をふやしていた。

「たちいった事を聞くが、教えてくれ。ジフンはなぜ施設で育てられたんだ?」

イヌの問いにジュンシクがうなだれた。

「…それを話すと長い」

ジュンシクが浅い溜息をついた後、話始めた。

「俺は大学に進学して、家を離れてから勉学に夢中で、たまにしか家に帰らなかったんだ。…スミンが妊娠していることも知らなかった。そして、1度休学して、兵役についてから戻った時に、初めて、親父からスミンが亡くなった事を聞かされた。その時点でも何も知らなかった。スミンが俺の子供を産んで、そしてその子を親父が施設に預けていた事も。スミンは両親がいなくて、祖母に育てられていた。その祖母も亡くなって他に親戚がいなかったんだ。親父が俺に話したのは去年の事だ。親父は重い病に冒されていて、東南大学付属病院系列の遠くの病院で働いていた俺を呼び寄せた。そして、その時初めて俺は知ったんだ。俺にジフンという子供がいたことを…。情けない話だろ?」


ジュンシクの話に少なからず衝撃をうけたイヌだったが、
表面上の冷静な態度は崩さなかった。

「…君のお父さんはなぜ、君にジフンの事をそんなに長い間内緒にしていたんだ?」

「俺の勉学の妨げになると思ったらしい。親父はずっと俺の夢を応援していた。だから、俺が一人前になって、夢をかなえるまで自分一人でジフンの事を抱え込むつもりだったらしい。…だが、とうとう自分が助からないと分かって、黙っていることが出来なくなったようだ。
俺に泣きながら何度も謝っていたよ。…謝るのはむしろ俺のほうなのに」


当時の事を思い出したのか、
話終えたジュンシクが辛そうに唇をかみしめていた。


「親父にも…スミンにも、そしてジフンにも本当に俺は申し訳ないことをしてきた。
こんな事になって、ジフンをさらに苦しめるなんて、父親失格だ。
だが、こんな父親でも、ジフンに何かしてやりたかった。俺が逮捕されるまでにジフンのためにお金を作ること…そんな事しか思いつかなかったけどな。
ジフンのお金の事…イヌ、一番信頼しているお前に預けたいんだ」

「僕を信頼してくれているなら、なぜだ?」

イヌが言った。

…なぜ弁護を任せてくれない。

「僕は友の君を助けたい」

そう続けるイヌに、ジュンシクが薄く笑った。
自嘲にも似た、寂しげな笑み。

「友だからだ」

ジュンシクが言った。

「友人に、こんな情けない今の姿を見られたくないんだ。イヌ」

お前には、ずっと、昔のままの
自信たっぷりで、何でも強く願えばかなうと豪語して、
元気で走り回っていた姿の自分を覚えておいてほしいから。

…わかってくれ。


「それだけか?ジュンシク」

そう問うイヌの目が険しく細められた。

「他にも何か隠してることがあるんじゃないのか?」

目の前の親友の姿は、こうなった自分より、ずっと周囲の人間を気遣っている。
8年前に行った犯行だとしても、自分のおかれた立場を他人ごとのように受け止めている。

そのくせ、自分の状況に自暴自棄になってあきらめているというより、
むしろ、何かに必死で立ち向かっているようにも見えた。


「何も隠してない」

そう言って、ジュンシクが指で額をこすった。
その姿にイヌがフッと笑った。

「君も変わってないな。何かを誤魔化す時、そうやって額を指でかく癖」

イヌの言葉にジュンシクが気まずそうに手を下げた。


「ジュンシク」

イヌが口を開いた。

「君の話はしっかり受け止めた」

「イヌ」ホッとしたような顔でジュンシクが頬を緩めた。

「だが」

机の上で手を組んだイヌが、ジュンシクにまっすぐに目を向けた。

「僕は、君自身でジフンを見守れる事が出来るように全力を尽くすつもりだ」

「イヌ…」

ジュンシクは、イヌの言葉に息をのんで、そして、溜息をついた。

「…やめてくれ」

…もう弁護のことは…。

「僕はあきらめないからな。ジュンシク」

挑むようなイヌの強い眼差しにジュンシクがひるんだように目を見開いて、
そして苦笑した。

「お前がそういう目をした時は、本当にしつこいよな、イヌ」

…昔もそうだった。1度強く決意した事を曲げない目。
誰がなんと言おうと、どういう事があっても、やりとげる。

「強い心を持って突き進めば叶わない事はないと、教えてくれたのは君だ。ジュンシク。
だから、…君もあきらめるな。君の夢を」


どこかボンヤリとすべてを諦めかけていたようなジュンシクの瞳が、
イヌの言葉で揺れ動いたようだった。

「ジフンには君のことは伝えない。だが、ユ・ヘギョンさんは事情を知っておく必要があると思う。僕から話しておくが、いいか?」

ジュンシクが頷いた。

「…頼む」

話をすることや、ジフンのことだけでなく、
すべてを任せたようなジュンシクの言葉に、イヌは力強く頷いてみせた。

検察庁を出て、一度法律事務所に戻り、仕事を片付けたイヌは、
ヘギョンの店に電話し、電話に出たヘギョンにジュンシクの事を話した。


「まだ取り調べの段階です。ただ、ジュンシクの居所ははっきりしています。すみませんが、ジュンシクのこれからの処遇が分かるまでジフンの事を引き続きお願いします」

ヘギョンはイヌの話に衝撃をうけたようだったが、落ちつきをとりもどした
固い声で「ええ」と答えた。

「分かりました。ジフンには今まで通り接します。そしてお父さんの事は黙っています」


…ジフンの事は大丈夫だろう。

活発な子だが、衝動的に何かをするような子じゃない。
大人の言うことを聞いて、状況が分かるまで耐える強さを持っている。

イヌは、思った。


帰り道、イヌは、車の中から検察庁の建物を見た。

あの中に、ヘリとジュンシクがいる。

ヘリは今日もまだ残業で仕事をしているのだろう。
ジュンシクは…。

今何を想っているのだろう。

「頼む」と自分にジフンの事を頼むジュンシクの必死の表情に、
イヌは、自分の知らないジュンシクの父親としての顔を見た。

子供を守りたい。

ジュンシクには何年も存在することすら知らずにいた子供。
ジフンの方も半年ほどしか一緒に暮らしていない父親。
それでも、イヌが会ったジフンとジュンシクは、まるでずっと二人で生きてきたかのような親子の絆が出来ているように見えた。


ジフンを守りたい、と言っていたジュンシク。

ジュンシクなら、守りたいもののためなら何でもするだろう。
昔からそういう奴だった。

だが、

「お前の守りたいものは…他にもあるんじゃないのか?」

イヌは知らずと呟いていた。

『何も隠してない』

そう言って、目を逸らしたジュンシク。

…あきらめない。
僕は、もうあの頃の子供じゃない。

イヌは思った。

今は、誰かを守り、助ける力を持っている。
今度は、僕が、僕のやり方で君を助けるよ。ジュンシク。


帰宅ラッシュで、夜道を流れるテールランプの光の洪水の中、
イヌは、流されまいとするように、交差点で反対車線にハンドルをきった。


(「埋もれた約束」19終わり 20に続く)



登場人物

ソ・イヌ(ソ弁護士)
マ・ヘリ(マ検事)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友
ジフン…ジュンシクの息子

ユ・ヘギョン…ジフンと同級生のジミンの母親


明日の更新内容は未定です。

「検事プリンセス小説INDEX」に「埋もれた約束」16~18話。
「想い路」「夢桜」「湯けむりデート」「温泉へいこう」を更新しました。

「検事プリンセスイラストINDEX」も更新。



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「検事プリンセス」のソ・イヌ役のパク・シフさん。
再び、6月に来日決定のようです…という情報を知ったので、ご紹介。

でも、パク・シフさんファンの方ならすでにご存じですよね。


「王女の男」の公開収録。

現在、観覧申し込みを受け付け中のようです。
またパク・シフさんに会えるチャンス到来です。

「王女の男」:BSプレミアムにて7月より放送。


詳しくは、
「NHKネットクラブ」イベントインフォメーション…で検索!

応募資格には、少々条件があるほか、抽選だそうです。

場所や時間的には行ける所のようですが、
私、今回は応募しません。

もし、行く方がいらっしゃったら、良かったらご感想をお聞かせ下さい。


PS:

「検事プリンセス」完全ガイドと文字のあった雑誌が届きました。
事前に購入された方々から教えて頂いて、心つもりはあったのですが、
…怒ってはいませんよ。でも、少々へこんでます。
中味の表記に何点か間違いもあって(自分の二次創作もかなり間違えてますけど)
他の韓国ドラマの映像入ったDVDや、他の韓国ドラマや、新大久保探索情報があったのは良かったです。


ここ数日、OSTのDVD以外でもパク・シフさん関連で落ち込む事が連続したので、
距離をおきたくなってしまって、ソ・イヌの事も妄想出来ない状態に。
…倦怠期かな?いいえ。みつばが精神的に打たれ弱いだけなんです。

明日、「検事プリンセス」二次小説「埋もれた約束」の続きは1話更新しておきます。

すみません。パク・シフさん情報と一緒に弱音吐きました。

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こんにちは。

本日は、みつばのどはまりしたテレビドラマを雑記でご紹介。

韓流ドラマや、華流ドラマにもはまりましたが、
日本ドラマにもはまったものはいっぱいあります。


韓国ドラマ「検事プリンセス」も究極の純愛でしたよね♪
(みつばの二次創作でなくドラマ中では)

純愛好きの方に、

ヤッパイイネットみつばが(笑)おすすめするのがこちら↓


ピュア・ラブ 1 [DVD]ピュア・ラブ 1 [DVD]
(2003/11/21)
小田茜、猪野学 他

商品詳細を見る



病に冒された清楚で美しい女教師と、品行方正で眉目秀麗な青年僧との、
切なくて、暖かい純愛物語。まさにピュア・ラブ。


みつばはシリーズ2から見たのですが、
女教師、木里子と、青年僧、陽春(春さん)との恋の行方から目が離せませんでした。

二人のピュアな恋模様だけでなく、周囲の人々の生活も丁寧に描かれていて、
日本の文化や、日々忘れがちになりそうな出来事も、
美しい台詞と脚本でつづられています。

重い病に冒された主人公の恋愛という部分で、
悲恋物を想像してしまうのですが、
このドラマシリーズ3で完結。
もう、これこそ究極の純愛の集大成というラスト。
感涙、感動、おそらく
ドラマを見ていた人大満足のラストシーンでした。

・・・今思い出しても涙が…。



ええ、見ていた当時、私はしばらく


春さん病になりました(笑)



最終回の後もその後をいろいろ妄想してました♪
…二次創作しようとは全く考えませんでしたけど。

ノベライズも出ていて読みました。


「検事プリンセス」を見ていたら、辛ラーメンが食べたくなるように、
「ピュア・ラブ」を見ている時はかりんとうが食べたくなります♪

よく出てくるんです。かりんとう。

春さんが身を置く御寺では、お客様をおもてなしする時に
お菓子にかりんとうが出てくるんです。

小学生の子供達が普段、バクバク食べているお菓子のようでなく、
御寺で、正座をして厳かな気持ちで、食べ物を口にするシーン。

ドラマを見ていると、姿勢が正しくなっている自分がいました。

木里子の春さん(陽春)へのまっすぐな気持ちをぶつけるシーンや

春さん(陽春)の木里子への献身的で清純な想い。
そして、ラストの方で、木里子へ語った自分の想いの言葉に、


号泣でした。


検事プリンセスの14話、16話に匹敵します。
↑何でも結びつけちゃう。。。


こんな風に誰かに愛された~い!(←笑)


以上、今回は、みつばのはまった日本ドラマに関する雑記でした♪


(お知らせ)

ブログは不定期な時間になりますが、創作、雑記含め
出来る時に、更新します。

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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次創作。

みつばの4コマ漫画
恵理(ヘリ)ちゃんと仁優(イヌ)くんシリーズ47です。


他の4コマ漫画作品は、検事プリンセス漫画INDEXからどうぞ♪

4コマ漫画は、完全にコメディタッチなので、
「検事プリンセス」のドラマや、キャラクター、
このブログの二次小説のイメージが崩れると思われる方は
スルーでお願いします。


どんなヘリもイヌもOKという方はご覧ください。↓

イヌ×ヘリ、久しぶり4コマ漫画更新。

今回は、「温泉へいこう」の話にでてきた日本旅行中のヘリとイヌのお話です。
日本にやってきたヘリとイヌ。
さっそく観光に出かけますが…?



イヌのおすすめ



   日本旅行イヌ×ヘリ2



今、時代の最先端でつくられた建造物って言ったら、
スカイツリーあたりを思い浮かべますよね?


勝手なイメージなんだけど、

イヌっておしゃれさんで、センスも良いけど、
渋い趣味も持ってるんじゃないかと思って(笑)

日本旅行、イヌは義父と時々来ていたという設定。
そして、もちろん温泉好き(そこの所はイヌ≒パク・シフさん)

インタビュー記事で恋人と海にも行ってみたい、って
おっしゃってましたね。

やっぱり今度は、ヘリと海の見える露天風呂つき温泉かな?♪


「検事プリンセス」日本盤OSTの感想ありがとうございます。
DVDは、イヌ×ヘリ好きの人には残念な中身でしたが、
ラベルはCDとイヌ×ヘリになってるので、対で眺めましょう♪

二次小説は「埋もれた約束」の残り数話書いて構成しなおしてから、
更新予定です。まだ時間がかかりそうなのでお待ちください(ぺこり)

先日の踊らされてる?(パク・シフさん表紙)の雑誌、すでに購入されたパク・シフさんファンの方々から
教えて頂いたので、心穏やかにして到着を待ってます(笑)

ブログへの拍手、拍手コメントありがとうございます!
初めての方も非公開コメントも嬉しいです♪

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ええ…「検事プリンセス」日本盤OSTの感想書いて、
今日のブログ更新はおしまい、と思ってたのですが、

そのCD紹介されたネットショップで、その直後
こんなものを見つけてしまいまして…





決定版!韓流純愛TVドラマガイド 2012年 06月号 [雑誌]決定版!韓流純愛TVドラマガイド 2012年 06月号 [雑誌]
(2012/04/26)
不明

商品詳細を見る



最近、パク・シフさん表紙やインタビューの雑誌が急増加してます。


私はイヌファンだから。
いい加減パク・シフさんファンと一線引いて何でもかんでも
買わないようにしないと~と、決めていたのですが。

(パク・シフさんの公式ファンクラブに入ってますが)

この雑誌の表紙、よく見てください。


「王女の男」を語るパク・シフさんの下になんて書いてあります?



「検事プリンセス」完全ガイド!?




無意識に注文ボタン押しちゃうって(涙)



ほんとに完全なんでしょうね?
どういうところ完全なんですか?
日本盤OSTのDVDのようだったら怒りますよ?
検事プリンセスファンを満足させられる内容なんですか?


↑こんなに疑心暗鬼ならやめればいいのに(苦笑)



ええ、完全に、商品販売戦略にひっかかってます。
それでも、楽しみで、ときめいている自分がいる。
これに知らない何かがのっていて、
それが創作意欲や妄想かきたてちゃうんじゃない?って
思っている自分がいる。

検事プリンセス病がまだまだ重症のみつばです。




…手元に届いたら、完全版かどうか、見極めさせて頂きます。

↑どうして、上から目線の挑み口調なんでしょう。自分。


拍手、拍手コメント、コメント、メール
ありがとうございます!!
後日、お返事させて頂きますね。
まだまだOST感想受付中。


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届きました!

「検事プリンセス」公式日本盤オリジナル・サウンドトラック(OST)


「検事プリンセス」公式・日本盤オリジナル サウンドトラック(DVD付き) [CD+DVD] 2枚組「検事プリンセス」公式・日本盤オリジナル サウンドトラック(DVD付き) [CD+DVD] 2枚組
(2012/05/09)
SHINee、Nine Muses &ソ・イニョン 他

商品詳細を見る



現物見る前からブログで「弁護士プリンス」のOSTとか、
イヌのOSTって勝手な事を言ってたみつばですが。

パッケージと、付属の歌詞のミニフォトブック見たら、


やっぱり「弁護士プリンス」と言って過言じゃなかったみたいですよ。


パッケージは、予告の写真のまんま、ヘリより前面にイヌ(パク・シフさん)の画像。
内容を知らない人が見たら、どっちが主役が分かりません。

それにミニフォトブック(歌詞ノート)の画像。
…イヌの方がしっかり写っている画像が多い…ような。

帯にも人気急上昇中のパク・シフさん出演って書いてありましたし、
これは、やっぱりパク・シフさん人気で押してますね。

でも、しっかりしたパッケージの中にも写真がいっぱい。
綺麗な作りのパッケージです。

歌詞も日本語の訳がしっかりのっていて、韓国語と、その上に一緒に歌えるように
カタカナで音がふってありました。
日本語歌詞を知りたかったので、これは良かったです♪

以下、挿入歌のみつばのイメージです。

「Fly High」 イヌの未来の心情。「みつばのたまて箱」のイヌ×ヘリもこの歌を目指してます♪

「Give Me」 11~12話あたりのヘリの心情。イヌとジェニーの仲を勘違いしてたヘリ。
または、3話~6話くらいのユン検事に憧れていた頃のヘリ。

「恋したこと…ありますか?」 ヘリの未来の心情。ドラマ16話以降、今の「みつばのたまて箱」のヘリかな♪

「LOST」 13話~16話のヘリの心情。…涙。

「Goodby My Princess」 当然!16話のイヌの心情。「検事プリンセス」のOSTの中でみつばが一番好きで、今でも好きで、そして、毎日のように聞いている歌。

「WHO Is」・・・・まさに誰の歌???イ検事あたりのイメージ歌?(汗)

「For You」 省略…あえて言うならドラマ中のイヌの心情。

歌のない音楽もいいですね♪
この作曲家さんの曲すごく好きです♪

15曲目の「憶えてる」は聞いていると泣きそうになります(涙)

「検事プリンセス」のドラマは、監督さん、脚本、音楽と、本当にいいスタッフさんでつくられたドラマだと思います。ランキングとか視聴率っていいものには関係ないと思う。
(・・・でも、私のどはまりするドラマはことごとく視聴率が低めなのはなぜ?(汗))

話を戻して。

とっても楽しみにしていたOSTの動画のDVDなのですが…。
ドラマのミュージックビデオ…MVのことですが。



・・・言っちゃっていいですか?本気の感想を。



以下、ネタバレ(?)と辛口コメントになります。

あくまで、私の感想で、私は「検事プリンセス」≒イヌ×ヘリの愛の物語だと思ってるので、
そんな視点で見た感想になることを御了承下さい。

それでもいいよ、という方だけお読みください。



このOST、外装やフォトブックは、イヌ×ヘリ(イヌ)を意識して作られてますが、
DVDは、見た第一印象・・・。

え?


セジュン(ユン検事)×ヘリ…!!?

…でした。

それだけじゃなくて、私の中ではつっこみどころ満載なのですが、
ドラマの前半1~4話の画像しか使ってないんです。
だから5曲もあるのに、同じシーンが何度も重複。そして、名シーンというより、
普通にいろいろなシーンが編集されてます。…時間とかシーンとか関係なくぶつ切りで。
それが、若干見苦しくて…。

でも、あまり見たことないシーンばかりで新鮮だな~…という印象。
当たり前です。みつばはドラマの1~3話はあまり意識して見てなかったので(苦笑)

その中でもMVとして、何とかうまくまとまっていた、と思ったのは「LOST」でした。
…完全にセジュン×ヘリでしたが(涙)


このDVDの編集作業に関しては、パク・シフさんのファンの方がされたのではありませんね。きっと(いえ、当たり前かもしれませんが)イヌも出てはきますが、ユン検事出演多めです。
そして、当然イヌ×ヘリも意識されてないです。…というか、いくら検事プリンセスのドラマ知らない人でも、この動画自体の作りは・・・・・(てんてんてんてん)

MVなのに…歌と映像もあってない気がしました。ヘリのどたばたシーンが多くて。
ヘリが主役―!!というDVDでしたが、ヘリのいい所がほとんどありません。
…ドラマ後半の映像使ってないから。

たぶん。

私、毎日のように某動画サイトで、パク・シフさんファンや「検事プリンセス」ファンの方々の作られた完成度の高いMVばかり見ていたので、DVDの映像にもそういう期待を持っちゃってたみたいです。

DVDはもう2回以上見ないでしょう(涙)


このDVDを見た方々はどうだったのでしょう?
とくにイヌ×ヘリ好きの人達の反応は…。いえ、検事プリンセスファンの方々の反応を知りたい…。

…と、このコメント書いたあと、辛口すぎたかな?と思ったのですが、
ちょうどブログにきていたコメントが、複数、私とほとんど同じような感想だったので、ホッとしました。
でも、中にはDVDも気にいられた方がいたらごめんなさい。


総合的にこのOSTのみつばの評価は。★5個が満点だとすると。

パッケージ ★★★★★ (中にも画像があってよかった)
CDラベル ★★★★★(CDとDVD対でイヌ×ヘリになっていました)
フォトブック ★★★★ (イヌ切なめ写真多し・訳歌詞ありは良かった)
CD ★★★★★(完全版ってかんじでしょう)
DVD(MV) ・・・・・・星なし

期待大だっただけにMVのDVDの失望感が大きすぎました。


…以上です。


でも、歌、前発売されたCDをお持ちで韓国語が分かる方は、必要ないかもしれませんが、
日本語訳がしっかりついていて、
パク・シフさんの歌も入っているので、良いのではないでしょうか?←フォロー


「検事プリンセス」&イヌ×ヘリファンでOST買った皆様。
みつばの感想に賛同、反対、なんでも、非公開で良いので感想をお聞かせ下さい。



PS:

コメント、メールでのご指摘、ありがとうございます。
先日のヘリの浴衣姿のイラスト、確かに思いっきり浴衣の合わせ逆でしたね(汗)
小説の感想より反応が多かったのでびっくりしました。
イラストもしっかり見て下さっている方がいると知って、とっても嬉しかったです♪
直してから画像アップし直します♪

そういえば、GW中、スーパームーンだったんですよね。
大きく見えるな~とは思ってたのですが。綺麗でしたよね♪

本日は、いつもの時間より早め(遅い時間)にブログ更新しました。
明日の日中忙しい事もありますが、もう、OSTの感想書かずにはいられなくて。
…お気に入りの動画見てから今日は寝ます♪


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韓国ドラマ「検事プリンセス」のみつばの二次創作イラスト。

二次小説「温泉へいこう」のイメージの浴衣姿ヘリです。


↓こちら。

ヘリ浴衣3


カラーではないですが、
浴衣は薄紅色。花の柄は、フリージア(イヌ父、イヌも好きな花)。
帯は朱色、というイメージです。

…このイラストは、イヌと少しいちゃいちゃして、
本格的にいちゃいちゃする(いちゃいちゃって(笑))直前の姿かな?

ひさしぶりに絵を描いて線がぶれてますが、ご了承ください。


私事ですが、旅行といえば…
みつば家の今年の夏の旅行のために、旅館等のパンフレットをいろいろもらってきて検討中なのですが、

素敵な温泉旅館の案内を見ながら、一生懸命探しました。

ここもいいな~、こんな所もいいな~どこにしようかな~?

イヌとヘリの泊まる旅館♪

違うって(笑)

今回「温泉へいこう」では、山の方(?)で庭、露天風呂つきの部屋でしたが、
海の見える露天風呂付の部屋が舞台でもいいですね♪
私が去年泊まった旅館は海の近くでしたけど、今年はどうかな?。


イヌ役のパク・シフさんの泊まったのは雲仙なのですか?(知らなくて)
私、九州には行ったことがありません。一度行ってみたいのですが。
(九州って言っても広いですよね)
九州にお住まいの方、ここ、お勧めだよ~っていう所があったら教えて下さい。

弁護士プリンス、イヌのOSTじゃない(笑)
検事プリンセスの日本盤OSTがネット注文された皆さまのお手元に届いているようですね♪
どうでした?

たくらんでいるような目のイヌのパッケージは(笑)

この顔見てると、「ヘリをどうしてやろうか」って思っているイヌをイメージしてしまいます。

あと、イヌ…じゃなくて、パク・シフさんの歌「For You」も入ってるCD。
ファンの方には待望でしょうか?

DVDの動画が気になります。
どんなシーンが盛り込まれているのかしら?
楽しみです。
もう、見ちゃった方は遠慮なく、良かったらご感想をお聞かせ下さい♪


いつも、ブログ、小説への拍手、拍手コメントありがとうございます♪


(お知らせ)

5月10日 イラスト浴衣の合わせを修正してアップ。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「温泉へいこう」最終話(5話)です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

この話は、「湯けむりデート」の本編です。
夢桜」より後で、シリーズ話の時間では今のところ一番未来の話になります。
1話と2話の間に「湯けむりデート」の話が入ります。


(警告)
この話には大人向けの表現、描写が入ります。
精神的に大人だと思える方のみ、お読みください。




温泉へいこう(最終話)



日本の温泉旅館に泊まりに来ていたヘリとイヌは、

部屋の庭のテラスで、改めてお互いの想いを確認して、
幸福感に浸りながら、抱きしめあっていた。

旅館の敷地内だが、離れの部屋では、他人の気配を全く感じない。

この静寂の中、自分とイヌの胸の音が響いてそう…そう思ったヘリだった。

密着している体から、イヌの力強く、早まった鼓動をじかに感じる事が出来た。

きっと、自分の音もイヌに伝わっているのだろう。
ヘリは、いつもより早い動悸にソッと息をついた。

…さっき、直接与えられた快感の刺激よりも、今の方がドキドキしている気がする。

今まで何度も体を重ねたのに。
欲しかった言葉を与えられて、こんな風に抱きしめられるだけで、
いつまでも、女の子みたいにときめいてしまうなんて…。

イヌによってどんなに、“女”として開花させられたとしても、ヘリはやっぱりヘリだった。

もちろん、イヌの方も、ヘリをただ抱きしめているだけでも、十分愛しく感じていたが、
ヘリよりも、この穏やかな雰囲気を軌道修正したい欲望が強いようだった。

――― 想いをもっと深く確かめ合いたい。

そして、中断していた行為の続きを、イヌが再開させた。

くっついていた体を離すと、導くようにヘリの腕をとって、テラスに置かれたテーブルをチラリと見た。

「…そこに手をついて」

「・・・・・・」


先ほどの甘い余韻でまだボンヤリとしていたヘリは、イヌに促されるまま、
イヌに背を向けて、テラスのテーブルに両手をついた。

イヌが何をしようとしているのか、薄々分かったヘリだったが、
黙って、後ろのイヌに眼差しを送っていた。

まるで、催促しているかのような、誘惑するヘリの瞳。

…もっと欲しいの。

イヌの中で、先ほど、自分を求めていたヘリの甘い声が蘇って、
一刻の猶予も与えることが出来ない気持ちにさせた。

ヘリの背中に体を寄せて、イヌが後ろからヘリの横顔に口を寄せた。

「ヘリ、足を開いて」

「ん・・・」

イヌの言葉に誘導されて、ヘリはそのまま従った。

イヌの手がヘリの浴衣の裾を背中までまくり上げると、
ヘリの下半身が湿気を帯びた夜の外気に晒された。

その空気が、素肌を撫でる感触にヘリは思わず目を閉じた。

イヌの手が後ろからヘリの下腹部に伸びた。

「…っぁ…!」

イヌから与えられた刺激に、へりがビクリっと喉元を震わせて、声を上げた。

先ほどのイヌの愛撫でイッた余韻と、精神的な充足感で、
ヘリの体は十分準備が出来ているようだった。

イヌは、満足げにヘリからひき抜いた指に自分の舌を這わせた。

「ヘリ、力を抜いていろ」


まるでイヌの魔法にかかったように、
背後から、囁かれる低く甘い声に、ヘリは、完全に言いなりになっていた。

イヌは、ヘリの腰に手を置き、
後ろから体を押し付けると、ヘリの中に自身をゆっくりと埋め込んでいった。

「…くっ…っ…ぅっ」

イヌの動きと共にヘリのこらえるような呻き声があがった。

ヘリは衝撃に耐え忍ぶように、テーブルについた両手を握りしめた。

そっと瞼を開けると、目の前に広がっているのは旅館の部屋の庭。

顔を少しあげると、そこに天井はなく、濃い群青色の夜空に、無数の星。
半月が浮かんで、その光でヘリ達をうっすらと照らしていた。

じょじょに、イヌの体がなじんできたヘリだったが、
それと同時に、無意識に喘ぎ声に変わっていく声を抑え込む事が困難になってきた。

「…い・・・や」

ヘリが、とっさに洩らした言葉にイヌが目を細めた。

「いや?…嫌なのか?」…これが。

「ううん。そうじゃなくて」

ヘリがあわててかぶりを振った。

「声が出ちゃう」

…そんなことか。
ヘリの言葉にイヌが冷笑した。

「出せばいいだろ?」

…分かっていないはずがない。

いくら離れの部屋といっても、旅館の敷地内の外。
理性を完全に無くした自分がとっさに上げる声の音量を調節出来る自信はない。

なのに、後ろから自分の体を抱いている男は、それを何でもない事のように言う。

…きっと、からかい半分、そして、本気半分で言ってるんだわ。

「あなたは気にしなくても、私は気にするの」

ただでさえ、外でこんな事をしているのに…。

ヘリは、行為と恥ずかしさで火照ってきた頬を膨らませていた。

…やっぱり、インターバルをおいたのが、いけなかったか。

イヌが苦笑した。

前戯を一度止めてしまった為、ヘリが理性という衣をまた羽織ってしまったようだった。

イヌが自分の浴衣の帯に手を伸ばした。

「声を出したくないなら、これでも噛んでいろ」

「ふっ…!!」

イヌは、はずした帯を背後からヘリの口元に押し付けた。

戸惑いつつも、ヘリは、そのイヌの浴衣の帯の端を口に挟んで噛んだ。

それを見届けたイヌが行為を再開させ、動きを強くしていった。

「~~~~~っ」

容赦なく後ろからイヌに体を突き上げられ、
帯を必死に噛みしめて、声をころし、
振動でカタカタと揺れるテーブルをおさえるように、
ヘリは、テーブルに上半身をふせていた。

顔を上気させて、涙目になっているヘリに気づいたイヌが、動きを止めた。

「きついか?」

コクリとヘリが素直にうなずいた。

もう、外でしているという羞恥心は無かった。
強く感じてはいるけど、不自然な姿勢の行為。
立ったままの足と固いテーブルの擦れる感触が前身に少し痛みと疲労を与えていた。

「…やわらかい所がいいわ」

ヘリの要望にイヌが薄く笑った。
その、いたずらを思いついたようなイヌの笑みは、当然背を向けているヘリには見えなかった。

「じゃあ、庭の中でするか?」
…すぐ近くに風呂もあることだし。

「やだっ」

本気で行動に移しそうなイヌに、ヘリがあわてて身体を離そうとした。

そんなヘリの体をイヌは背後から強引に抱きあげた。

「え?!ちょっと、やだ。イヌ。どこにいくの?降ろしてよっ」

本当に庭の地面に降ろされると思ったヘリがバタバタとあがいた。

だが、イヌの向かった先は部屋の中の広縁だった。

そして、そこに置かれている広々とした長椅子にヘリの体を横たわらせた。

「・・・・・・」

ヘリの、呆れたような、ふてくされたような表情に、イヌが心底楽しそうな笑みを浮かべた。

「いつもと違うところで、思いっきり楽しもうか」

「…これが、あなたのいう“旅の恥”ってわけ?」

「まさか」

イヌが肩をすくめて見せた。

…こんなのは、かき捨てるほどもない。

そう言いながらも、イヌは、ヘリの両手首に浴衣の帯を巻きつけると、
ヘリが茫然としている間に、長椅子の肘かけ部分に結び付けて固定していた。

…十分、恥ずかしいわよ。

抵抗こそしなかったヘリだったが、そんな眼差しでイヌを見上げていた。

ほとんどはだけている浴衣は、腰で結ばれた帯の部分でかろうじてとどまっているが、
胸も両足もあられもなく出ていて、大切な箇所だけを申し訳程度に隠しているという状態のヘリだった。

「ここから庭を眺められるから?」

こんな所じゃなくて、もういい加減、布団に連れて行ってくれてもいいのに。
そう聞いたヘリにイヌが口の端だけで笑った。

「“君”もいい眺めだよ。ヘリ」

イヌの言葉にヘリが顔を赤らめた。

イヌが、ヘリの後頭部の髪留めをはずした。
ヘリの髪の毛がフワリと広がって、色気を振りまくように顔や首筋に散っていった。

しどけない、半裸の浴衣姿で長椅子の上に横たわり、
帯で結ばれた両手首を頭上で固定された美しい恋人。

…どう、喰べてやろうか。

まるで、震える兎を舌なめずりして見降ろす猟師のような気分になっていたイヌだった。

ゆっくりとヘリの体に身をふせると、
イヌは、ヘリに口づけながら、片手でヘリの胸をまさぐり、片手でヘリの足を持ち上げて、
再び身体を埋め込んでいった。

「あんっ…はあっ…」

クッション性のある長椅子に背中をあずけて、イヌを迎えいれたヘリは、
両手を不自由に縛られながらも、安心したような吐息をついていた。
行為を続けながらイヌは自分の浴衣を脱ぎ棄てていった。

温泉で温まった体に少量の酒もはいって、激しい運動のような行為。

額や頬に汗がつたい、からまる体も全身じっとりと湿り気を帯びてきていた。

ポタポタとイヌの汗がヘリの体の上に落ちて、
ヘリの汗とまざって、どちらが、どちらの汗が分からなくなってきている。

両手を固定されてイヌに抱かれ続けるヘリは、熱さと高まる快感に息を荒くしていった。

たまらなくなってヘリが口を開いた。

「イヌっ…」

「…ん?」

両腕が使えない分、すぐそこまで来ている快楽の波を迎え入れる為に、
イヌの体にすがりつけないもどかしさが、ヘリの気恥かしさを払拭していた。

「お願い…」

ヘリの、甘い吐息混じりの嘆願の囁きがイヌの耳元に響いた。

「…もっと…きて」

ドクリ…とイヌの中で何かが熱く湧き上がった。

「もっと…なんだ?」

誘いこむようなイヌの言葉に、ヘリがチロリと自分の唇を舌で舐めた。
そのしぐさが、たまらなく艶めかしかった。

体を固定されて、イヌのなすがままに抱かれているヘリだったが、
今、完全にヘリに囚われようとしているのはイヌのようだった。


「イヌ、あなたに…」

ヘリが言った。

…めちゃくちゃにして欲しい。

次の瞬間、イヌがヘリに激しく口づけ、その体を掻き抱いていた。


周囲の音が止まり、
外の庭の景色も消え、
そこが旅館の部屋だという記憶も無くした。

ただ、あるのは、二人の熱い吐息と喘ぎ声。
そして激しくぶつかりあう肉体の鈍い音。
それすらも、お互いが、お互いの物を呑み込むかのように繋がり、
深い口づけを続けるヘリとイヌは、我を忘れたように体を重ねていた。

そうして…。

永遠に続くかと思われた濃密で甘い時間を過ごした二人は、
ほとんど同時に快楽の頂点に達すると、終わった後も、息を整えながら、
絡み合ったまま長椅子の上に横たわっていた。

ヘリの両手首を固定していた帯はいつの間にかはずされていた。

肩で息をしているヘリの汗まみれの頬を、イヌが手で撫でたあと、
その体を優しく引き起こして言った。

「露天風呂に入りにいくか」

ヘリが、照れたようにコクンと頷いた。


…ちゃぽん…。

湯桶のお湯で体の汗を流した後、二人一緒に部屋の外の露天風呂に入るヘリとイヌ。
行為後、露天風呂に入ってから、お互いしばらくは無言だった。

暖かい湯に浸りながら、

ヘリは背中をイヌに預けて、うっとりとした表情で湯の中に座っていた。
イヌが体の内側にいるヘリの肩を両腕で抱いて、満足げに瞼を閉じていた。

快楽の余韻と、二人一緒に、心も体も激しく上りつめたという充足感で、
会話をしなくとも、強く結ばれているという思いがそこにあった。

「…けっきょく」

先に口を開いたのはヘリだった。

頬を手でかきながら、わざと文句を言うような口調のヘリ。

…あなたにめちゃくちゃにして欲しい。

つい言ってしまった自分の言葉を思い出して、赤面していた顔は幸い後ろのイヌには見られていないようだった。

「イヌの言っていた“旅の恥”ってやつが何なのか分からなかったわ」

そう、うそぶいたヘリにイヌがニヤリと笑った。

「旅は始まったばかりだろ。ヘリ。それを知るのはこれからだ」

「そうなの?」

興味のないふりで聞いていたヘリだったが、ギョッとしたように腰を浮かせた。

「…うそ」

…もう“そんなに元気”なの?

密着していたイヌの体の、『ある異変』に気付いたヘリは完全にうろたえていた。

振り向いたヘリの唖然とした顔に、イヌが声をたてて笑った。

「ちょっと、ソ・イヌさん。せっかくの癒しの旅なんだから、少しは体を休めないと」

「癒しの旅?だったら、なおさらだな。それに…」

イヌがサラリと言って、逃がすまい、とするように。
露天風呂の中で、ヘリの体を、包んでいた腕の力を強くした。

「君の望みを何でもかなえる約束だ。…めちゃくちゃにして欲しいって言っただろ?
約束は守らないとな」

…うそでしょう!!

「やだっ。もう十分よっ。取り消しよ。取り消し!!」

ヘリがバシャバシャと湯を跳ね飛ばして、露天風呂の中で暴れるのを抑えつけながら、
「君の方が元気だ」とクスクスとイヌが笑った。


その後

この夜、温泉旅館でこの二人に何があったのか、
知っているのは、当の本人達と、その二人を夜空から見降ろして、
あてられたように顔を半分隠した月だけのようだった。


翌日。

朝食を準備しにきた仲居さんが、ニコニコと二人に声をかけていた。

「ゆっくりお休みになられました?お部屋の露天風呂も楽しんで頂けましたでしょうか?」

「ええ、それはもう」

満足顔できっぱり答えるイヌを横目で睨みながら、
ヘリは大きな欠伸が出そうになるのを何度も必死にこらえていた。


…もう韓国に帰って休みたーい!


ヘリの心の叫びは、遠い祖国にも、すぐ側にいる恋人にも届いていないようだった。


こうして、のんびり(?)温泉も堪能して、旅館1泊目を終えた
ヘリとイヌの二人の日本旅行はまだまだ続く。




(「温泉へいこう」終わり)


イヌ役パク・シフさん、2012年、日本旅行記念話「温泉へいこう」でした(笑)

連載中の「埋もれた約束」より数か月以上未来の話なのですが、
イヌとヘリ、何となくどこか変わった感じ…をほのめかして書いてます。
それが、どのあたりかは、各読者さんによって感じ方が違うかもしれません。
(あまり変わってないという印象も。イヌは相変わらず元気いっぱい(笑))

ただ、「埋もれた約束」から「温泉へいこう」まで、
ヘリもイヌも独白で言ってましたが、“いろいろ”あったの(あるの)です。いろいろ。
その、『いろいろ』な話を今後更新していきます。…結構シリアス&長編も(汗)
でも、もちろん、中には「優等生スペシャル」も含まれてます(笑)

なので、カットされた露天風呂Hのシーン(笑)や、せっかく客室もベッドじゃなく布団にしたのに、そこもカットしましたが、その模様は、今のシリーズが「日本旅行編」の時間軸に追いついてからという事で…♪

仕事締切直後のビール…じゃない二次創作は最高です♪
納期前にあせらないようにしつつ、二次小説「埋もれた約束」の完結までラストスパート!

ブログへの拍手、拍手コメントありがとうございます!!
メールフォーム、コメントや、拍手コメント公開の方には遅くなっても返信書いてます。
もちろん、読み逃げもOKです♪どうぞ、お好きな時に来て読んでいってください。
ただ、「警告」マークの時はご注意を♪

検事プリンセス漫画INDEX更新しました。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」二次小説「温泉へいこう」の続き、
5話(たぶん最終話)…完成していないため、中休みさせて頂きました。すみません。


GWが終わって、滞在していた御客人もお帰りになり、
相方や子供はそれぞれの所に朝出かけて行って、いつも通りの日常に。

そして、私は明日納期の仕事に追われ中なので、(汗)雑記で一つだけ。

訂正というか、あやまっておくことがありまして。

それは、

前回、二次小説「想い路」のあとがきで、イメージソングは
パク・シフさんの日本語の歌「君だから」…と書いたのですが、イメージ詩の間違いです。

最近仕事中は、ジャズ(マイルス・デイビス氏)ばかり聴いているのですが、
ご飯中(行儀悪いけど、そこしか時間が無くて)検事プリンセスのOSTを某動画サイトでいつものように見ることに♪

そこで、発見!!
パク・シフさんの「君だから」日本語バージョン。

ファンミで聞いたけど、すっかり記憶から飛んでいたので、どんなだったかな?って
ドキドキしながらクリックしたら…。

・・・・・・みつばの中では


「エヴァンゲリ○ン」以上のセカンドインパクトを受けました。

↑また、マニアックな例えを。


えっと。酒をいっぱい飲んだイヌがカラオケで歌っている感じ…と書いたのですが、
どうしてもイヌじゃないです。やっぱりイヌじゃないです。
イヌが歌っているようにイメージできません。
ごめんなさい。←何に謝っているのか分かりませんが。

歌の詩の心情が、ヘリに対するイヌなんです。

この前の私のあとがき見て、聞いてみよう、と思われた方もいらっしゃったようなので、
そこのところ、よろしくお願いします。


…でも、自分で描いておいて、
検事プリンセスの二次創作、4コマ漫画の「ソ弁護士の歌」のような感じで
「君だから」を歌うイヌが頭から離れない(涙)

ああ、でも、「弁護士プリンス」・・・ じゃない。
「検事プリンセス」OST日本盤、発売は楽しみ♪



PS:ブログを見に来て下さってありがとうございます。

二次小説を楽しみにして下さっている方、GW中も何度も来て下さった方、
最近初めて来られた方も、また来てください♪

先日のクイズ、答えは「優しい手」です♪

コメントしなくても分かったよ~という方もいらっしゃるかもしれませんね♪
ありがとうございます。
これからも更新予定の小説に過去の話の中に伏線がある時があるので、
チェックしてみてください♪
結構重要な伏線もたまにはってますので、良かったら時々読み直しをどうぞ♪

「温泉へいこう」5話、また不意打ち更新かもしれませんが、
待っていてください~。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「温泉へいこう」4話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

この話は、「湯けむりデート」の本編です。
夢桜」より後で、シリーズ話の時間では今のところ一番未来の話になります。
1話と2話の間に「湯けむりデート」の話が入ります。


(警告)
この話には大人向けの表現、描写が入ります。
精神的に大人だと思える方のみ、お読みください。




温泉へいこう(4話)



唇をついばむような戯れの口づけを長く続けた後、イヌはヘリから顔を離した。

もどかしいほどの浅めのキスが、かえってヘリの体の奥に火をつけたようだった。

…イヌともっと、深く、激しくからまりたい。

そう切望している自分が、いやらしいような気がして、
そして、それを口にする事をためらって、ヘリは、羞恥心と欲望の交じった潤んだ瞳をイヌに向けていた。

そんなヘリの心をイヌは当然見抜いていた。

黙ったままヘリに酷薄な笑みを浮かべるイヌ。


…まだだよ。ヘリ。
これからする事を恥ずかしいと思えなくなるくらい、僕を求めてくれ。


イヌは、再び椅子に座ったヘリの前に腰を落とすと、手でヘリの両足を開かせた。

「ぁっ・・・」

とっさに当惑した声を漏らしたヘリだったが、抵抗することなく、
座っていた椅子の肘掛部分を両手で握りしめた。

イヌがヘリの片足を自分の肩にかけると、その内側に上半身を傾けた。

「ふっ…っ」

浴衣の中に下着をつけていないヘリの下腹部が、イヌの前に露わになっている。

貸切露天風呂の更衣室で、『浴衣の下には下着をつけない』というイヌの言葉を真に受けてそのまま行動してしまったヘリ。
今さらのように、ヘリは、自分の行いを恥じて、顔を赤らめていた。

「…やだ…、もう。ショーツだけでもつけておくんだったわ」

ヘリの言い訳めいた後悔もイヌには何の問題も無いようだった。

「脱がす手間がはぶけてちょうどいい」

慰めているのか、嘲っているのか、楽しんでいるか。
おそらくこの男なら後者と取れる言葉に、ヘリがますます顔を上気させた。

イヌが、ヘリの浴衣の内部に顔を埋めるように潜り込んでいた。

「イヌっ」

ヘリがたまらずに、声をあげた。

「やだっ。…そんな事をするなら、その前にそこのお風呂にもう一度入らせてよ」

そんなヘリに、イヌは、ヘリが次に予測した事とは違う行動をとった。

「…!」

イヌがヘリの左足首を手でもちあげて、自分の顔の方に持ってきた。
そして、ヘリの足のくるぶしから、ふくらはぎの内側にかけてを、ゆっくりと唇でなぞっていった。

「…何しているの?」

困惑して、思わずそう聞いたヘリに、イヌが涼しい顔で、行為を続けながら言った。

「綺麗な肌を楽しんでる」

あくまで、自分を喜ばすような言葉を続けるイヌに、
ヘリは、ぐっと言葉につまった。

ドキドキしている。

でも、同時に、もどかしくて、じれったい思いにもなっていたヘリだった。

浴衣姿で、開かせられた足に外気が流れ込んできて、
下着をつけていない内部の体感に、心もとない気分になっていた。

そして、先ほどのイヌの愛撫とキスで、疼いている体の中心部が、
次に与えられる快感を待ち焦がれて、早く、早く、と急いている。

…そんなんじゃなくて。

ヘリは、ソッと唇をかみしめた。

…もっと直接的な強い刺激を与えてくれると思ったのに…。

ヘリの足に唇を這わせるイヌは、本当にヘリの素肌を楽しんでいるかのようだった。

それでも。

ふくらはぎから、じょじょに、内腿の方に上がっていくイヌの唇の感触にヘリの体がぞくぞくと震えてきた。

…今度こそ、欲しい感覚を与えてくれる…
そんな期待感に、胸をときめかせたヘリだったが、
イヌはまたしてもヘリの予想を裏切って、ヘリの足から顔を離した。
そして、ヘリの方に挑発するような眼差しを向けた。

「どうして欲しい?ヘリ」

イヌが聞いた。

「・・・・・・」

「君の望む事をかなえてやるから、どうして欲しいか言えよ」

…やっぱり、この男は意地悪だわ。

イヌのもどかしい愛撫のせいで、宙ぶらりんにさせられた体の熱を持て余して、
ヘリは、ほとんど泣きそうな顔になっていた。

その、少女のようなあどけない表情と表裏一体で、ヘリの持つ濃艶な女の色香が、イヌを強く煽り、この駆け引きをだいなしにしようとしていた。

…顔や体でなく、口で言え。

イヌの、自分を待っているかのような誘う眼差し。

異国の地で、温泉宿の部屋の外の庭先。
いつもと違うシチュエーションが、ヘリを大胆にさせていったようだった。

「…してよ」

ヘリが言った。

「もっと欲しいの。イヌ」

小さくとも、艶の入った甘い声で囁くヘリ。

その言葉で十分だった。

…OK。お姫様。

まるで合図だったのかのように、イヌが早急に動いた。

のびあがって、ヘリの唇に深く口づけると、先ほどとは全く違う荒々しいキスを続けた。

「んん…っ」

ヘリの当惑も呑み込むかのように唇をむさぼりながら、
イヌは、ヘリの下腹部に手を伸ばしていた。

「あんっ…!」

待ち焦がれた刺激にヘリは体も心も素直に歓喜させた。

「イヌっ」

思わず、名前を呼んで自分にしがみつくヘリにイヌがソッとほくそ笑んだ。

自分の手の内に落ちた恋人の素直な反応が嬉しかった。
そして、それ以上に、すでにギリギリの理性で保っていた自分自身が、ようやく解放された事に満足していたイヌだった。

「…どう?」

椅子に座ったままのヘリに覆いかぶさるように立って、
へりの下腹部を指だけで攻め続けていたイヌが、ヘリの耳元に口を寄せて聞いた。

…これで満足か?

ヘリが喘ぎながらも、微かに首を横にふった。

「…ううん」

…まだ。まだ足りない。

「もっと…」

ヘリが吐息混じりにつぶやいた。

「…もっと、欲しいの。イヌ」
…お願い。

そう言って、欲望の熱を帯びた瞳で自分を見つめる、
恥じらいを脱ぎ捨てたヘリの艶然とした姿に、イヌの方が理性を失いかけていた。

「貪欲だな」

からかうように言いながら、声色に余裕が無くなっている事にイヌ自身気づいてはいなかった。

「だから…さっき、言った…じゃない」

待ち望んだ快感にうっとりと溺れながら、ヘリが必死に言葉を紡いだ。

…どんどん貪欲になって、手のつけられない女になるって。

「いいよ」

イヌが頷いた。そして、手の動きを荒々しく加速させて、ヘリの耳元に唇を寄せて囁いた。

「もっと欲しがれよ」

…君をこんな女にしたのは僕だから。


「…責任…とってくれるってこと?」ヘリが聞いた。

「当然だろ?」

甘く低く―――。
耳に、心に、そして、体の奥にまで響くイヌの声。

さらに、至近距離でイヌから与えられた言葉がヘリの琴線にふれた。


「君は僕の女だ」

…君の女としての体も心も全部僕のものだからだ。ヘリ

イヌ…!


「―――っ…ぅっ」

『僕の女だ』

そのイヌの言葉が、ヘリの感情を急激に昂ぶらせると、
ヘリの体を一気に快楽の淵までいざなった。

「ふっ――――っ、ああっ…」

イヌに強い力でしがみつきながらも、
椅子の背もたれに思いっきり反らせた背中を勢いよく預けて、
我を忘れたように快感の熱を放出させたヘリ。

そんなヘリを、快楽の波が完全に引き去るまで、陶酔させるかのように、
イヌは、ヘリに与える刺激の手を最後まで緩めようとしなかった。

やがて、静かに熱がひいていくと、

脱力して、椅子にもたれかかるように座ったヘリが、ハアハア…と、荒い息を整えながら、
上気した顔でイヌを見つめていた。


「…もう十分か?」

イヌが聞いた。

ヘリが黙ったまま首を振った。

…まだよ。


ヘリの反応に、イヌが、心底嬉しそうな笑みを浮かべた。

「次は何して欲しい?」

イヌの問いに、今度はヘリが、艶やかに微笑んだ。

「して欲しいんじゃないわ。してあげたいの」

ヘリの言葉に内心驚いて、少し目を見開いたイヌだったが、
甘い熱を体感した後の、ヘリの潤んだ瞳に誘いこまれるように微笑み返していた。

…どうすればいい?

声に出さずに問いかけるイヌに、ヘリが椅子から立ち上がった。


「今度はイヌが座って」

ヘリが言った。

「あなたを癒してあげたいの」

…こんなことは、韓国でも、いつでもしていた事だけど。
ここしばらく、ずっと働きづめだったイヌをねぎらってあげたい。


ヘリがどうしようとしているのか、すぐに分かったイヌは、
ヘリの言葉に従うように椅子に腰かけた。

「して欲しい事があったら言ってね」
…何でもしてあげるから。

イッたばかりの体から濃艶な女の色香をまとわらせているのに、
可愛い声とあどけない口調で、自分にそんな事を言うヘリを、

…今すぐむちゃくちゃに抱いてやりたい。

そう、逸る気持ちを、イヌはグッとこらえていた。


「へえ。僕にそんな事を言ってもいいのか?」

イヌが、気持ちとは裏腹に、そっけない口調で言った。

「“増長して、手のつけられない男”になるかもしれないぞ?」

「いいわよ」

ヘリがくすっと笑った。

そして、イヌの前にしゃがみこむと、ヘリは、
イヌの下半身の浴衣の合わせをソッと手で開きながら言った。

「あなたは私の男よ。イヌ」


…言葉が具現化したとしたら、
僕はヘリのこの言葉に完全に鎖のようにつながれたのだろう。

イヌが思った。

現に、椅子にしばりつけられたように、腰をおろしている自分は、
一瞬たりともヘリから目を離すことが出来ない。

さっきまで自分の手中で、すべて把握したような気になっていた恋人に、
今は、完全に囚われの身だ。

「ねえ…私に身をゆだねてみて。イヌ」

ヘリの誘惑めいた甘い囁きが続いた。

言葉だけでなく、それは、やがて逆らい難い体感に続いた。

ヘリが、イヌの浴衣の内側に顔を伏せていた。

「ヘリ…」

小さく呟いた声に、吐息が混ざるイヌ。

自分の下腹部を愛してくれるヘリの純粋で、懸命な行為に、
イヌの体だけでなく、心も熱くなっていった。

知らず知らず、ヘリの頭を手で引き寄せ、押さえつけしまうほど、
快楽に無我夢中になっている自身を必死に制しようとしていたイヌ。

たまらずに、くっ…と、つい洩らした微かな自分の声に、
思わず目を閉じて、イヌは、頭を椅子の背もたれに逸らせた。

…ヘリを快楽の道具のように手荒に扱ってしまうことは避けたい…。

まるでそう言っているかのように苦しげな表情のイヌにヘリが気づいた。


「…いいのよ。イヌ」

動きを止めたヘリが、言った。

イヌが自分の行為を心から悦んでくれている事が素直に嬉しかったヘリだった。

「私に遠慮しないで…どんな時も」

自分を見降ろすイヌの目をまっすぐに見つめてヘリが続けた。


「あなたに遠慮されたら、それこそ、どうしていいか分からなくなるわ。
だから、遠慮しないで。いい?」

イヌが苦笑した。

…それは、イヌとヘリが初めて遠出の旅行に行った時に、イヌがヘリに言った言葉だという事が分かった。
そして、ヘリがただ、その暗記していた言葉を模倣して言ったわけではないことも。

こうして、付き合うようになって、いろいろな事があったけど、
今もこうしてこんな関係を続けている。

この先、環境がかわることも、今までと違うこともあるだろう。
―――。そう、たとえば、今日のように、どちらかの仕事が忙しくてすれ違う事もあるかもしれない。

それでも一緒にいたい。これからも。

それをお互い望んでいる事は口にしなくても分かっている。

だからこそ。お互いを支えあって、乗り越えていきたい。

…弱みを見せてくれていい。
…甘えてくれていいの。

そして、時々は頼ってくれてもいいから。

「私に、あなたをゆだねて欲しいの。イヌ」

…欲しいものを何でもくれるって言ったんだから。承諾してくれるでしょ?


真面目に言っておきながら、照れ隠しのように、微笑みを浮かべながら言うヘリを
イヌは黙って見つめていた。

「…さっき」

少しの沈黙の後、イヌが口を開いた。

「君は僕の女だって言ったけど、あれ、訂正するよ」

ヘリが、え?と、戸惑った顔になった。

イヌがスッと椅子から立ち上がり、ヘリの腕を掴んで立たせると、向かい合い、
見つめあった。


イヌが静かに、そして、真面目な表情で言った。

「君は僕の最高の女だよ。ヘリ」

…この世界でただ一人の。

イヌが、ヘリの体を手で引き寄せると、その腕の中に包みこんだ。

「イヌ…」


…私、ずっと、一番欲しかった物を今もらったわ。


その夜、異国の、温泉宿の部屋の外で。

重ねた月日に新たに絆を加えて。

しばらくの間。

嬉しさと感動のあまり、小さく震えているヘリの体を、
イヌが、至福の表情で、優しく抱きしめていた。


(「温泉へいこう」4終わり 5に続く)



「遠慮するな」とイヌがヘリに言ったのは、二次小説のどの話だったでしょう?
これが分かった方は、「みつばのたまて箱」マニア賞を差し上げます♪
…いえ、特に賞品がでるわけじゃありませんけど(汗)

今夜も何とか1話更新。

次回の更新日時は未定ですが、おそらく「警告」マークが又つく予定です。
もうこの話で終わらせてもいい気もしたのですが、肝心な部分抜けてますしね(肝心って)

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GWのさなかに、ブログ訪問ありがとうございます。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「温泉へいこう」3話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

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この話は、「湯けむりデート」の本編です。
夢桜」より後で、シリーズ話の時間では今のところ一番未来の話になります。
1話と2話の間に「湯けむりデート」の話が入ります。


(注意)
この話には大人向けの表現、描写が入ります。
精神的に大人だと思える方のみ、お読みください。




温泉へいこう(3話)



「…私に遠慮しないで」

無言のまま自分を見つめるイヌにヘリが続けた。

「あなたを必要としてる人がいるのよ。今の私よりずっと」

「ヘリ…」

「私ね、今まであなたに黙っていたけど…じつはね」
ヘリがいたずらっぽく言った。

「ソ弁護士のファンよ」

…優しくて正義感があふれていて、仕事にも人にも真摯な姿勢のソ弁護士が。


「だから、待っていられるわ。
私が、あなたを一人占めする時間はまだいっぱい残されているもの。それに…」

ヘリが微笑んだ。

「こうして、あなたの側にいられるだけで嬉しいの」

痩せ我慢でなく、ヘリの本心からの言葉だった。

臆面もなく、でも、おどけた様子もなく、
そう優しい声で、自分に向かって投げられたヘリの言葉に、
イヌは、ますます切なそうに目を細めた。

…このまま、今すぐ、体の下にいる愛しい女を強く抱いてやりたい。

そんな欲望以上に、ヘリへの溢れる愛しさと申し訳なさで苦しくなっている心を沈めるように、イヌは、そっと目を閉じた。

そして、ゆっくりと体を起こすと、横たわったヘリの体も優しく抱き起こした。

「…待っていてくれ」

二コリと微笑んだイヌに、ヘリも微笑んでうなずいた。



イヌが電話をしている間、ヘリは、部屋の外の庭に出ていた。

庭の角に設置されている灯篭の仄かな明かりが
しっとりと趣のある庭全体を照らして幻想的な眺めをつくりだしていた。

ヘリは、庭へと続く部屋のテラス部分に置かれたテーブル席の椅子に腰かけた。

…画廊で見た水墨画の中にいるみたい。

しばらく、ぼんやりと庭を眺めていたヘリの側に、いつの間にか人の立つ気配がしたと思ったら、ヘリは背後からイヌに肩を抱きしめられていた。

「ヘリ」

自分を呼んで、椅子越しにまわされたイヌの腕にヘリはそっと手を置いた。

「仕事大丈夫だった?」

第一声そう聞くヘリにイヌが微笑んだ。

…怒っても良いのに。

こんな風に休暇中にまで、何度も仕事の電話をして、恋人を放置するなんて。

そう言って、すねたり、いじけたりする反応が当然だと思う。

なのに、そんな片鱗も見せず、むしろ自分を気遣うような顔で、言葉をかけてくるヘリに申し訳ないという気持ちと共に、熱い思いがこみあげてくるのを感じるイヌだった。


「ああ。今日はいい。…いや、これから旅行中はもう仕事の話はしない」

「いいの?事務所の人達困るんじゃないの?トラブルは解決した?」

「任せられる人だから、もう平気だ」

旅行に行って韓国にいない間でも、何かあったら信頼出来る人が職場にいるという安心感があった。


事実、電話の相手は、休暇中に煩わせてしまった詫びと共に、もう電話をしないからゆっくり旅行を楽しんで欲しい。と言って電話を切っていた。

…詫びるのはこちらの方なのに。


「いい人に恵まれたわね」

そう言うヘリに「ああ」とイヌは頷くと、ヘリの体を抱く力をそっと強めた。

…いい恋人にも恵まれている。

そう心の中で言ったイヌ。

この時をどれほど切望しただろう。

異国の地で、二人きりで、濃密に過ごす時間を、
これから先1秒でも無駄にはしたくなかった。

韓国では、ここしばらく、仕事に追われ、日々、体を休める事しか出来ずにいた休日。
ようやくヘリと一緒にいられても、急用で職場に行かなくてはならなかったり、デートの間にも電話がひっきりなしに、かかってきたりした事もあった。

今回の旅行の最中でも。
なんとかとれた休暇でも、この多忙な時期、仕事で気がかりな事を無くすことはできなかった。

それでも、ヘリは、愚痴や文句一つ言わなかった。

そこには、昔、自分勝手でわがままというレッテルを貼られていたお嬢様気質のマ・ヘリはどこにもいない。
もともと、情にもろく、他人を気遣う優しい女性だった。
それはもう、十分すぎるほど知っていても、こんなに仕事を優先してしまった自分に寛容に接しているばかりか、ねぎらいの言葉までかけてくれるなんて…。

イヌは、あらためて、自分の腕の中にいる女が、自分には分不相応なほど、いい恋人だという思いで胸を熱くしていた。

「…悪かった。ヘリ」

小さく詫びるイヌの言葉にヘリがびっくりしたように背後のイヌの方に顔を向けた。

…この人が謝るなんて。

「イヌ…」

「この埋め合わせは必ずするよ」

「埋め合わせ?」

「ああ、何か考えておいてくれ。君の望む事を、何でもかなえてやる」

…きっと、旅行中に仕事をした事を申し訳なく思っているのね。

ヘリは、普段、偉そうにしている癖に、肝心な時は、優しくて、
自分を駄目にしそうなほど甘やかすイヌを愛しいと思っていた。

でも、今回は、
胸が締め付けられるほど切ない思いにもなっていた。


…そんな気持ちにならなくていいのに。

私にとって、一番望むことは、イヌ、あなたと一緒にこうして過ごせる時間がもっと沢山欲しいって事。
でも、きっと、今はそれが難しいってこと、分かってる。
そして、それを言ったら、イヌは無理をしてでも、それをかなえようとしてくれる事も分かっているから…。


「んー。…どうしようっかな~?」

ヘリは、わざと頬に指をあてて首をかしげて考えこむふりをした。

「観光の時に見たブティックで、素敵なバッグがあったから、それを買ってもらおうかしら?」

そんな物は、本当は無かったヘリだったが、そう言って、わがまま姫を演じることにした。

きっと、イヌにはお見通しの演技だったのだろう。

案の定、イヌ王子は、クスリと笑うと、ヘリの耳元で言った。

「いいよ」

「韓国で目をつけていたネックレスとピアスも欲しいな~」

「全部買ってやる」

真面目に答えて、同時に自分を抱きしめる力を強めるイヌに、
ヘリはおかしくなってクスクスと笑った。

「もう、恋人を物で釣ってばかりいたら、増長して、これから先知らないんだから」

…どんどん貪欲になっていくわよ?
手がつけられないほど、我儘な女になってもいいの?

ヘリの言葉にイヌが、たまらずに噴き出した。

「安心しろ。我儘な女性の扱いには慣れてる。ずっと見てたから」

ヘリが、ぷうっと頬をふくらませて怒ったふりをした。

イヌは、後ろから抱きしめながらも、片手をそのヘリの頬におくと、優しく撫でた。

そして、顔をヘリの横顔に近づけると、耳元で低く囁いた。

「君が欲しいものをあげるよ」

…とりあえず、今かなえてやれることは…。

ピクンっとヘリの体が、イヌの手の動きに敏感に反応した。

「あっ…イヌっ…」

きわどい箇所を触られたわけではなかった。

ただ、頬から耳元にかけて、
輪郭をなぞるように滑らされたイヌの手の指の感触に
ヘリの背筋がゾクソクと震えていた。

さらに、後ろ髪をアップして露わになっていたうなじをイヌの唇に這われると、
その感覚にたまらない気持ちになってきたヘリが、ギュッと目を閉じた。


体の中心部が熱く疼いてくる。

…理性が蕩けちゃいそう。

「…待ってた?」

イヌが聞いた。

何を待っていたのか、待たせていたのか、問わなくても、言わなくてもお互い分かっているのに。…この時がくるのを。

「待ってたわよ」ヘリがせいいっぱい平常心を装った声色で言った。

「『旅の恥はかきすて』の意味を教えてもらうのを」

「…さすが研究熱心なマ・ヘリだ」

イヌがクスリと笑って、教えてやるよ。と言った。

…待たせた詫びも込めて、たっぷりとね。

そのままイヌは椅子に座ったままのヘリの肩口から腕を伸ばして、
ヘリの浴衣の合わせから内側に手を差し入れた。
イヌの手の下で早鐘をうっているヘリの素肌の胸がそこにあった。

「!」

手の内の感触に、イヌが、驚いたように一瞬動きをとめた。

「ヘリ」

「…なに?」

すっかり、甘い雰囲気にのまれていたヘリは、背後にいるイヌの、虚をつかれた珍しい顔を見逃していた。

「君、下着をつけてなかったのか?」

「ええ」

「もしかして…下も?」

「そうだけど?」

ヘリが、改めて聞くイヌに不思議そうに首をかしげた。

「だって露天風呂であなたが正式な着付けは下着をつけないって教えてくれたじゃない」

「あれ、真に受けたのか?」

「え?え?どういうこと?あれ、嘘だったの?」

イヌの言葉にヘリがびっくりして後ろのイヌを勢いよく振り返った。

「噓じゃないが、本当にするとは思ってなかったよ」

イヌが苦笑していた。

貸切露天風呂を出たあと、イヌの言葉を素直に受け取って、
大浴場の温泉に入った後に下着をつけずに浴衣を着たのだろう。

その可笑しいほど真っすぐで純粋なヘリの行動が、あまりにも微笑ましかった。

しかし、上に羽織を着ていたとはいえ、館内や庭を散策している間もずっとこの姿で歩いていたヘリを想像すると、今までの甘ったるい空気が一気に熱風のように吹き荒れて、イヌの欲望を煽っていた。

…うそ。どうしよう。私ったら。

あたふたと、今さらのように赤面して、狼狽するヘリをなだめるように、
イヌは、ゆっくりと手の動きを再開させた。
掌の中のヘリのやわらかなふくらみを、さすり撫で上げながら、ヘリの耳元に熱い吐息を吹きかけるイヌ。

「んふっ・・・・くっ…」

甘い疼きに耐えるように、体をこわばらせて、
声をしのばせているヘリにイヌが怪訝な顔になった。

「…どうした?」

「だって…ここ外よ?」

――― 客室のテラスといっても、庭先でこんな事をするなんて。

羞恥心で上気させているヘリの白い肌。
はだけた浴衣から見えるヘリのふくよかな胸元が、やわらかな外灯に妖しく浮き上がって見えた。

「離れの客室だ。誰にも見えないし、聞こえないよ」

「でも…」

まだ、戸惑っているヘリにイヌが畳みかけた。

「二人きりだ」

・・・もう誰にも、何にも邪魔はさせない。

イヌは、通話が終わったあとの携帯電話を電源をオフにして、旅行カバンの奥底にしまいこんでいた。


旅館の敷地内で、他にも宿泊客はいるはずなのに、そんな人の気配を全く感じることがなかった。

露天風呂の湯音と、さわさわと微風で揺れる庭木の葉音だけが、
ヘリとイヌのいる空間に静かなBGMを奏でている。

その中で、イヌの手が動くたびに、微かに漏れていたヘリの甘い吐息だったが、
しだいに、熱がこもった喘ぎ声も混ざってきた。

ヘリは椅子に座ったまま。
対してイヌは、その背後に立ったまま。

帯はしたまま、浴衣を肩からはだけさせられて、
ヘリはイヌの背中からの愛撫に身を任せていた。

「…肌、すべすべだな」

首すじから露わになった肩、背中にかけてを、ゆっくりと撫でられて、
イヌにそう言われたヘリは、くすぐったさと、嬉しさでクスっと笑った。

「温泉に2回入ったせいかしら?」

…イヌに肌を褒められたのも、本日2度目ね。

「そうか」イヌがうなずいた。

イヌのヘリの肌を滑る手に力が加わった。

「綺麗だ」

…浴衣姿も。肌も。体も。その顔も。

「見惚れるくらい綺麗だよ。ヘリ」

そう続けて言ったイヌに、ヘリは赤面して顔をふせた。

「…イヌ」

…普段は、頼んでもそんな褒め言葉をくれないくせに。
ときどき、こうして不意打ちのようにこの男は私を翻弄するんだから。

「まだ夕食のお酒の酔いが残っているのかしら?あなたから聞き慣れない言葉が聞こえるわ」

照れ隠しにそう答えたヘリにイヌが、後ろで微かに笑った。

「酔いを醒ましてやるよ」

ふっと、背後にいたイヌの気配が消えたと思ったら、
椅子の前に回り込んで、ヘリの正面にイヌが立っていた。

そして、腰を落として、座っているヘリより目線を下げた位置にしゃがみこんだイヌ。


「何するの?」

これから始まることへの期待と高揚感で、ヘリの心臓が早鐘のように打っていた。

イヌが、ヘリの顔を見つめたまま口の端を上げた。

「約束しただろう?ヘリ」
…教えるって。

今まで聞こえていた涼やかな庭の音は、イヌの低く甘い声に完全にかき消されていた。

「“旅の恥”ってやつを」


体全体がゾクリと震えるほど、魅惑的なイヌの頬笑みにヘリは完全に囚われた。

イヌが、腰を浮かし、そんなヘリの唇を自分の唇で、ゆっくりと塞いだ。



(「温泉へいこう」3終わり 4に続く)



いつもの時間ではありませんが、出来る時に更新しました。

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続きもいつ更新出来るか分かりませんが、温泉につかった気分で
気長にお待ち頂けると嬉しいです……のぼせますか?(笑)

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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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