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ブログを立ち上げてから毎日更新していた「みつばのたまて箱」ですが、
今回は本当にお休みを頂きます。

明日29日、明後日30日、更新をお休みさせて頂きます。

いつも来て頂いてありがとうございます。

お休みの間、良かったら、
今までのみつばの「検事プリンセス」の二次創作の作品を見てください♪
「埋もれた約束」は1話から復習しておいて下さい~(ぺこり)

↓INDEXのリンクはっておきます。
ここから、読みたいものにいけます。
もちろんカテゴリの中のINDEXからもいけます。
カテゴリの「検事プリンセス」は今まで書いた雑記含む全部の記事が見れます(笑)

検事プリンセス二次小説INDEX

検事プリンセス夢小説

検事プリンセスパラレル二次小説INDEX(ヘリ兎と猟師イヌ)

検事プリンセス4コマ漫画INDEX

検事プリンセスイラストINDEX


パク・シフさんファンミーティングIN東京レポート



次回の更新内容は未定で、時間もいつ更新できるか分かりませんが、
5月1日に再開予定です。


↓せめて、「検事プリンセス」でイヌ×ヘリイラストを…。



浴衣イヌ×へり01





皆さま、楽しいGWをお過ごしください♪

お休み中でも、「検事プリンセス」妄想はお休みしませんよ~(笑)


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テーマ:自作イラスト(二次創作) - ジャンル:アニメ・コミック

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このブログをたちあげてから、ほとんど韓国ドラマ「検事プリンセス」関連記事や創作しか更新してませんでしたが、当初は、いわゆる「よろず」サイトというような、いろんな創作物を気ままに更新しようと思ってました。

韓国ドラマだけでなく、はまった日本のドラマ、アニメ、映画、小説の二次創作を。

もちろん、「検事プリンセス」のどはまりして、突発的に立ちあげてしまったブログですが、
今だから言いますけど、同時に某日本ドラマ(男女の恋愛にあらず)と、某海外ドラマ(SFファンタジー)と、某児童文学小説(アニメ化とかしないかな?)の二次創作もしようとか思ってました。

…でも、全くそんな余裕がありませんでしたし、今はするつもりはありませんが。

でも、「検事プリンセス」と同じ韓流なので、はまった韓国映画の二次創作はあきらめてません。

ただ…時代ものなんです(汗)


私、韓国の文化って、「検事プリンセス」の二次創作をして、ようやく興味がわいたのと、
必要に迫られて調べたり知るようになりましたが、時代ものに関しては、まだ全く知識がありません。

いくらラブストーリー中心で、書けばいいといっても、時代背景とか全く知らずに創作を始めるのは厳しいな~…と思っていて、それで二の足踏んでた部分もあります。


そんな時、

見つけてしまったこれ、つい買ってしまいました。




韓国時代劇歴史読本 (扶桑社ムック)韓国時代劇歴史読本 (扶桑社ムック)
(2012/03/21)
不明

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リアルイヌ・・・じゃないパク・シフさんも表紙ですし♪

かなり、詳しいです。
最近の人気の時代ものドラマの紹介が多くのってますが、朝鮮王朝(韓国)の時代背景。
年表がとっても細かいのです。それにどのドラマや映画が入っているかっていうのも。

思った以上に参考になりそうです♪

「王女の男」(姫の男)のパク・シフさんのインタビュー記事、写真もあります。

その写真が、髪型がイヌじゃないのに、イヌっぽい!?
なんでだろう?って首をかしげていたのですが、
たぶん、「王女の男」スンユを意識して撮られてるからかもしれません。

私の中でスンユは時代もの版イヌですから♪


とにかく、

はまった映画の事も少し紹介されていたし、買って良かった雑誌なのですが…

困ったことが。。。

あれも、これも見たい~!!という弊害が。

さらに、ドラマや映画って史実や古典小説を元に作られているのですが、
某ネタに瞬時にはまって、妄想ネタが広がって、韓国古典小説モチーフでオリジナル創作まで考えてしまいました。

もともと、創作でオリジナルを単行本化(映像化)することが夢であり、目標だったのですが、いつかブログで短編でもいいから(描けたら)書けたらな~と思ってました。


でも、そろそろ、私が何の二次創作をしようと思っているのか、分かった方はいるでしょうか?雑記のつぶやきなどもずっと読んで下さっている方ならお気づきになるかも?…気づいても今は内緒で♪

他のもので、

今まで見て面白かったな~と思った時代物は、

「太王四神記」
ぺ・ヨンジュンさんのタムドク王子にはまりました。
かっこよかった…。「冬のソナタ」はちゃんと見たことないですが、このぺ・ヨンジュンさん素敵でした。話もファンタジーで、前世とか運命とかいうのもツボ。
黒髪長髪の王子様というのもツボ♪冒険アクションロマンっていうのもツボ。
…ただ、ラストが…?よくわからなくて。どう解釈していいのかしら?

「宮廷女官 チャングム」

前、雑記にも書いたのですが、チ・ジニさんの、ミン・ジョンホ様が素敵で♪
話もハッピーエンドですっごく良かった。

「タムナ」

チャングムの舞台にもなった済州島。タムナ時代。
面白かったです。キャンダリ(流人)のパク・キュに萌えっ♪

「快刀 ホン・ギルドン」

有名な義賊ホン・ギルドンを元にした話。途中からしか見てませんが…。
カン・ジファンさんがギルドン役の方のドラマです。
話自体もラストは切なすぎたけど…。
チャン・グンソクさんも出ていて、この役が切なかった…(涙)
で、イルジメとは違うと思いつつ、たぶん、パク・シフさんが、おそらくこのグンソクさんのような役回りなのかと思うと、見たいけど、見れないんです…。
ええ…パク・シフさんのファンミの時に話した方から、私が見てないと知らずに、
少しネタバレ聞いちゃったもので(苦笑)

それで、気づいたのですが、どうして「私に噓をついてみて」が気になったのかな?と思ったら、カン・ジファンさんだったんですね。←今更。
あれ?どうも私、この人も何か気になるみたいです。好みのお顔じゃないのに(汗)

…「私に噓をついてみて」ようやく全部視聴出来たのですが、
「宮」や「私の名前はキム・サムスン」とある共通したみつば的「うーん…?」な理由で、妄想に発展するまでは、どはまり出来ませんでした。でも、萌えシーンはいっぱいあったし、何より、「検事プリンセス」マ・ヘリの前の実家がよく出てきて楽しめました。

話を戻して…。

とにかく、時代もの。

もう少し勉強とか資料集めて、
二次創作かオリジナルの方も準備出来たら(いつ準備出来るかな?)書いてみたいです♪

もちろん、これからも「検事プリンセス」の二次創作中心ですよ!
二次小説のシリーズが完結するまでは。…完結が更新出来るのはいつかな?
来年かな…再来年かな…
そこまで、おつきあいしてくれる方いるかしら?(汗)


以上、本日は、雑記で
近いうちに韓国映画二次創作書くぞ、宣言と、
いつかオリジナル小説(漫画)書くぞ、宣言でした♪

…その前に「検事プリンセス」の二次小説「埋もれた約束」完結して、
ジェニーの番外編小説シリーズもそろそろスタートも…雑記書いてる場合じゃない?(苦笑)


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テーマ:韓国ドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「想い道」です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。



この話は、書き下ろし短編です。
時間でいうと、ドラマ16話中後半、ヘリとイヌが離れていた時期の話。




想い道





せめて夢の中で会えたらと願っていた。

さよなら、も言えなかった人。

最後に握手した手のぬくもりと、自分を見つめる眼差し。
そこにすべてが込められていたようで、自分もそれに応えるように、手を握り、見つめた。
目と心に焼き付けておこうと思った。

彼の顔と、そして自分の想いを。
そして、心の中で言った。

ありがとう。
さようなら。

そして…。

愛してる。


彼が何か言おうとしたように、口を少し開いた。
でも、思いとどまったように閉じて、握っていた私の手に力を込めた。

私も口を開くかわりに引き結んだ唇を上げて微笑んで見せた。

それが彼との現実での最後の記憶だった。

その夜、見た夢の中に現れた彼は、旅行バッグを持って、私を遠くから見つめていた。
やはり、何か言おうと口を開きかけたけど、溜息をついて背を向けて行ってしまった。

…行かないで。側にいて。私を置いていかないで。

夢の中でも言葉に出来なかった。

あれから何度も何度も思った。

あの時、この思いを彼に伝えていたら、何か変わっていたのかと。

今となっては何も分からない。

ただ、毎晩のように、寝る前、彼が置いて行ったデジタルカメラの中の、あの日撮った彼の写真を見ている。写真の中でだけ彼は私に笑いかけている。こんな風に寝る前に見ていたら、あの時のように夢で会えるのじゃないかと。

現実で会えないなら、せめて夢の中で会って、自分の想いを伝えたい。
そう思っていたのに…。

彼は夢の中にも1度も現れなかった。

そう、あの日までは。


・・・・・・・・

ヘリは、ユナとの待ち合わせのカフェに約束の時間よりすこし遅れて入った。

「ヘリ・・・」

店に入って来て、そして、席につくと同時にサングラスをはずしたヘリの顔を見たユナが愕然とした。

「どうしちゃったの?その顔」

「…ひどい?」

「ええ、化粧でも誤魔化しがきかない目になってるわよ。そのままサングラスはめておいたら?」

「そうね」

ヘリは苦笑して、でもはずしたサングラスをバッグの中にしまった。

ヘリの目は真っ赤に充血して、目の下にはクマができていた。

「遅れてごめんね」

「…いいのよ。それよりも、また泣いたの?」

ユナの気遣うような眼差しにヘリが微かに微笑んで頷いた。

「今日はちょっと長く泣いちゃった」

おどけたように言いながら、しょぼんと目を伏せたヘリに手を伸ばすと、
ユナは慰めるように優しく肩を撫でた。

「ヘリ。あの人の居所は分からないの?」

ユナが言った。

ユナの言うあの人というのが誰のことか名前が出なくてもヘリには分かっていた。

ヘリは首を振った。

「前の職場の人には聞いた?」

「知らないみたい」

あの人…ソ・イヌが働いていた法務法人ハヌルは、イヌが去った後、
代表者が変わっていた。受付の人もイヌの居場所は分からないと言っていた。
それが本当かどうかは分からないヘリだったが、そんな事はどうでも良かった。

もう、完全に彼と自分を結びつける物は何もなかった。

…もともと、無かったのかもしれない。
あの父親の事件以外は。

『ただの他人だからね』

そう写真を撮った時に言っていたイヌの言葉がヘリの心を乾かすような思いにさせた。

落ち込んだように肩を落としたヘリを撫でながら、
ユナは親友のここまで落ち込んだ姿を初めて見た、と思っていた。
今まで、つきあった彼氏と別れた~という話は聞いた事はあったが、こんなにもずっと思いつめたような顔をしているヘリは見た事が無かった。

…本気で好きだったのね。

ただでさえ、父親の会社の倒産で、財産も住んでいた家も無くして、
その上、親の過去の事件の事でいろいろと大変で辛い目にあっている親友がこれ以上悲しむ所を見たくないユナだった。

会った時はいい印象しかなかったが、親友をここまで苦しめる男に次第にユナは腹が立ってきていた。

「ねえ、ヘリ。そんな変な弁護士さんの為に泣くことなんてないわ。ほら、美人な顔がだいなしじゃない」

そう言って、ユナはヘリの頬を指で軽くつまんだ。

「会えないって泣いていてもいいことなんて無いでしょう?前向きヘリは一体どこに行っちゃったのよ?」

ユナの言葉にヘリが首をふった。


「今日泣いたのは違うの」

「なにが?」

「会えたから泣いちゃったの」

「…?会えたってどういうこと?彼、帰国していたの?」

「違うのよ」

ヘリが薄く笑った。

「夢の中で会えたの」

「・・・・・・」

呆気にとられたようなユナの眼差しにヘリ自身も自嘲したい気持ちになった。

「…そうよね。自分でも馬鹿げてるって思ってるわ。でも、初めてだったのよ。あの日以来、夢の中に彼が出てきたのは」

別れてから、ソ・イヌは1度も夢の中に現れなかった。

それは、ヘリが環境の激変から、家でも仕事でも、ずっと慌ただしく生活していた為、毎日、倒れ込むように眠りについて、そして、夢も見ずに朝起きていたからかもしれない。

それでも、少しだけでも会いたいと毎夜写真を見ていたヘリだったが、
最近はもうそれすらも諦めかけていた。

そんな時だった。

ヘリの夢の中にイヌが突然現れた。


…ヘリは夢の中で、検察庁近くの公園の道を歩いていた。

ヘリが、ふと前を見ると、ベンチにイヌが座っていた。
よく二人が待ち合わせしていたベンチだった。

『ソ弁護士?』

イヌは、ヘリの声に顔をあげると、目を細めて、微笑んだ。
泣きたくなるような、優しい眼差しだった。

『遅いじゃないか。マ検事』

『遅いじゃないかって…私達待ち合わせの約束してた?』

そう、きょとんとした顔で聞くヘリにイヌが呆れたように苦笑した。

『白状だな。僕は君をずっとここで待っていたのに』

…そうだったかしら?

夢の中のヘリは一生懸命記憶をさぐろうとしていた。
どうして、ここで待ち合わせをしていたのかしら?

『つったってないで、座ったら?』

そっけない言葉も、偉そうな態度も、出会った頃の記憶の中のソ・イヌだった。

ヘリは、イヌに促されるまま、ベンチのイヌの隣に腰かけた。

『用事ってなんだったかしら?』

尚も不思議そうに聞くヘリに、イヌがハアっとわざとらしい溜息をついた。

『あっただろう?大事な用事が』

『えっと…なんだったかしら?ねえ、もったいぶらないで教えてよ』

じれたように膨らませたヘリの頬にイヌが手を伸ばした。

スッと頬の輪郭を撫でるように触れたイヌの指先を感じて、
夢の中のヘリの鼓動が大きく跳ねた。

『僕らが“会う”っていう用事だ』

『会って何するの?』

ドギマギしながらヘリはイヌに聞いた。

『君は何したい?』

イヌがいたずらっぽい声色で聞いた。

…ああ、変わらない。この男はこういう顔でいつも私を“いびって”おもしろそうにしてたわね。

潜在意識の中でそんな事をボンヤリと考えたヘリだったが、夢の中のヘリには夢という自覚が無いようだった。

現実で会っていた時のように口から出るのは憎まれ口だった。

『別に、私はあなたに会って、したい事なんて無いんですからね』

『そうか?』

『そうよ』

つんっと、顎をあげて、目線をそらしたヘリは、しかし何も言い返さないイヌに不思議になって顔を戻した。そこに、意外にもイヌの真面目な表情があった。
ヘリは驚いて息をつめた。

『なに?私に何か言いたい事でもあるわけ?』

そう言ったヘリにイヌが『あるよ』と穏やかな口調で答えた。

…なに?

眼差しだけで微かに首をかしげて問うヘリに、イヌが少しだけ目を細めた。
そして、口を開いた。

『僕の気持ちは今も変わらない』

イヌが言った。

『え?』

『ヘリ、僕は今でもずっと君を…』

『え?…え…?』

ヘリが聞き返した。イヌの言葉は聞こえるのに、なぜか視界がぼやけていく気がした。
イヌの姿が白い霧にまかれたように薄くなっていく。

『ソ弁護士?…ソ弁護士!』

隣にいたはずにイヌの姿が見えなくなって、ヘリは、ギョッとしたようにベンチから腰を浮かせた。そして必死に名前を連呼した。

『どこにいるの?ソ弁護士!何が変わらないの?ねえっ。どんな気持ちが今でも変わらないの?教えてよ。ソ弁護士!ソ・イヌ!!』

ヘリは、夢の中で茫然と立ちつくしたまま叫んでいた。

いつのまにか、頬を涙がつたって、
それは、現実にヘリがベッドで目覚めてからも同じだった。

目を開けて、今のが夢だったとようやく自覚し始めたヘリは、同時にクスクスと笑いだした。笑いながらも目から涙をとめどなく溢れさせていた。

「ひどいやつ…」

ヘリはつぶやいた。

…ようやく夢に出ていたと思ったら、あっという間に消えてしまうなんて。
何が言いたいのかも分からない謎かけのような言葉だけを残して。
私に、一言も伝えたい言葉をかける時間をくれないなんて。
あいかわらず、冷たいんだから。

ヘリは、布団に顔を埋めると、長い時間泣き笑いを続けた。
その結果…今カフェで親友のユナの前にある顔になった。

「じゃあ、夢で会えたのね。良かったじゃない」

そう言ったユナの言葉に、ヘリは「そう?」と首をかしげた。

…ずっと切望していたのに、実際夢で会ってしまったら、切なさと苦しさに余計拍車がかかった気がしたけど…。

「だって、夢に出てくるってのはね。相手が自分を想っているから出てくるそうよ」

「え?」

初めて聞く内容の話にヘリが驚いて、ユナの方に身を乗り出した。

「それって本当?…自分が想っているからじゃなくて?」
普通、夢に出るっていうのは、自分が考えていたり、想っていたりするからだと思っていたけど。

「ううん。私が聞いた話だと、想ってくれている人が夢に訪ねてくるそうよ。だから、変な弁護士さんは今でもヘリの事を想ってるってことかもね」

ユナの言葉が真実かどうか分からなかった。それでも、微笑んで、自分を励ますようにそう言ってくれる親友に慰められ、そして心の中が不思議な暖かさで満たされたヘリだった。

「うん…。ありがと。ユナ」

バカげた妄想だと思う。どうしようもなく、愚かな願望だと思う。
現実にその言葉を本人から聞いたわけではないのに。
自分と同じ想いを今も、あの男が自分に持っていると思ってしまう。

でも、もし、そうなら、

夢の通い路に想いをつなげて、あの男は自分に会いに来てくれたのだろうか。
いつか、夢でなく、現実にこの想いをつなげる事が出来るのだろうか。

ヘリは、夢の中のイヌの自分を見つめる優しい表情と声を思い出して、
何の約束も無い未来に、ほんの少し一筋の希望という光を見出したように感じた。
そして、現実に今自分を暖かい眼差しで見つめているユナに、心からの笑みを浮かべて見せた。



…それから、時が流れて。


現実の時の中で、

今、ヘリは“恋人”になったイヌと並んで検察庁近くの公園の道を歩いていた。

ヘリの仕事終わりに待ち合わせして、一緒にディナーを食べに行く途中だった。

駐車場に向かう道すがら、イヌがチラリと、通り過ぎたベンチを見た。

「…よく、待ちぼうけさせられたな」

そう呟くように言ったイヌの言葉にヘリが怪訝そうに眉をひそめた。

「私、そんなに待たせた覚えは無いわよ」

「いや。待ったよ。ずっと待っていたのに、君はなかなか来なかった」

ムキになったように、でも、きっぱりと言ったイヌにヘリは困惑して考え込んだ。

「うーん。そんな事あったかしら?」
記憶力はいいはずなのに、覚えてないわ。
過去、そんなにイヌを待たせた事ってあったかしら?

不思議そうに何度も首をかしげている恋人を見つめてイヌがふッと微笑んだ。

…毎晩のように、夢の中で、このベンチに座って、君を待っていた。
ようやく来たと思ったのに、あの時の君はあいかわらず鈍かったね。

…と、こんなバカげた夢の話をあえて、するつもりは無いが…。

イヌがそう思った時、ヘリが「ああ…」と思いだしたように口を開いた。

「思いだしたわ。イヌ」

「ん?」

「ずっと、あなたに聞きたい事があったの」

ヘリが、フフっと笑うと、イヌの顔を覗き込んだ。

「“あの時”、『僕は今でもずっと君を…』の後、私になんて言おうとしたの?」

イヌが驚いたように目を見開いてヘリを見た。
そこにヘリのいたずらっぽく得意げな、そして嬉しそうな満面の笑顔があった。

「…さあね」

わざとそっけなく答えても、つい漏れてしまう笑みをヘリに向けながら、
イヌは手を伸ばして、隣に歩くヘリの手を握った。

ヘリが、そのつながれた手に応えるようにやわらかく握る手に力を込めた。

何も話さなくても、お互いの心と思いが手にとるように分かった。

…想いの道はつながっている。この先もずっと。

そんな思いで、

ヘリとイヌは、手をつなぎ、微笑み合いながら道を歩き続けていった。




(終わり)




夢の通い路…からお互いを想って道をつなげていた二人の「想い道」話でした♪

「夢桜」といい、春は~なんとなくセンチメンタルにひたりたい気分で書きました。

ドラマ16話中、イヌがアメリカに渡って、ヘリと離れていた間の話。
「聖夜の願い」「イヌと猫」がイヌSIDEなら、こちらはヘリSIDEの話です。

ユナが「もう、涙も出ない?」と16話でヘリの家で言っていた台詞から、
最初の方ヘリはずっと泣いていたのだと思いました。
でも、きっと親の前では(とくに父親)我慢していたと思います。
それに、やっぱりサンテの事件で職場でも風当たり強いと思うし、何より今まで好きかってに買い物したりお金使っていたりした生活が一変したから、最初は大変だったでしょう。

さらに、もう連絡もとれないイヌ。
会いたくても会えない。ヘリの方の事情としては…わたしの考えですが、
まず、サンテの手前。そして、イヌの心情を思いやっての事かな?と。
イヌ、ヘリにキスしたり、時計に声もいれてましたが、はっきりと言葉でヘリに告白してませんし。

夢の話。
そういう説が本当にあるらしいです。
想ってくれている人が夢に出てくるって。

だから、イヌは実は毎晩のようにヘリに会いに行ってたんですよ♪夢の中で。
でも、ヘリの方は生活が忙しくて夢を見る余裕が無かったんでしょうね…って事で♪

これ、じつは「(イヌとヘリが)夢に出てこないかな?」という拍手コメント読んで、
あ、私もそう思う!!って思った瞬間に浮かんだ話です。
これだけ毎日、「検事プリンセス」の妄想してるのに、見たのは1回だけ(苦笑)
その話はまたいずれ雑記で♪


先日の雑記「検事プリンセス妄想劇場」への拍手、拍手コメントもありがとうございます!!
スマートフォン妄想や韓流乙女ゲーム妄想(笑)
乙女ゲームに関しては…素人でも作れるソフトがあるはずなので、
やる気と実力と時間があれば実現可能なのですが
…残念ながら今の私には無理なので、妄想のみで♪


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おかげ様で仕事少し落ち着きました。
励まし、応援コメントありがとうございました。

「検事プリンセス」の二次創作を我慢している間にも
頭の中はいろいろな妄想でいっぱい。
新しい小説のネタも浮かびましたが、どうしようもない妄想も♪

どんな妄想かというと、

テレビでスマートフォンを擬人化したCMありますよね。

あのシリーズ好きなんですけど、とくに女性が使用している時の、
あのサポートしてくれるように側にいるダンディなおじさま達…お兄様達(笑)のCMに萌えます。
そして、頭の中では、私のスマートフォンの擬人化はもちろん、
「検事プリンセス」のソ・イヌ♪のスマートフォンイヌ。

黒っぽいスーツ、ボタンはずした胸あきの(笑)シャツを着て、
濃い色のグラサンとかかけているイメージで♪

…スマートフォン持ってないけど(笑)

たとえば、みつばが街中を一人で歩いていて、

「お腹すいたな~。どこか美味しい店ないかな?」と言ったら、

「韓国料理で美味しい所が近くにあるぞ」って
スマートフォンイヌが答えてくれるの。

それで、みつばが「それって女性一人でも入れるところ?」って聞いたら、
スマートフォンイヌが、耳元で「何言ってるんだ。僕も一緒だ」って言うの♪♪

きゃ~~~!!(←放置しておいて下さいね(笑))


それから、それから。

ちょっと道に迷ってしまって

「今いる場所はどこ?」って聞いたら、

スマートフォンイヌは一応教えてくれるんだけど、

「このまま、二人で遠回りしてみるのも悪くないだろ?」とか言うの。

うんうんうん♪

はい。以上、みつばの妄想劇場でした♪

ほんとはまだまだ続くけどね(笑)
こんなスマートフォンなら、即買う♪


妄想劇場、その2。

「乙女ゲーム版、検事プリンセス」

乙女ゲームっていうのは知ってますか?

知っている方や、やった事のある方は、「あ~」って分かると思うのですが、
全く分かりません!という方の為にみつばなりのちょっと説明。

「乙女ゲーム」

ゲームのソフトなんですけど、
いわゆる…

自分が主人公の女性(少女)になりきって、物語の中で、
いろんな個性や外見のイケメン達に囲まれて恋に、使命に、萌えるゲーム。

はまっちゃうと、はまっちゃいます。おそろしいくらいに。
私の場合は、はまる性格なので今は、
パチンコと競馬と「トキメキ☆成均館スキャンダル」の次に乙女ゲームには手を出さないようにしてます。


昔、どはまりしてましたけど。

「アンジェリーク」とか「ときめきメモリアル」とか「遥かなる時空の中で」とか。あはは。


最近の物は分かりませんが、みつばがはまっていた時でもソフトはかなり開発されていて、
名前を入力すると、ちゃんと音声で名前を呼んでくれるんですよ~。

親密度が上がると、あだ名とかよびすてになるの♪

つまり「検事プリンセス」乙女ゲームで妄想すると、

主人公はこの場合、みつばじゃなくてマ・ヘリで(当たりまえ(笑))

イヌが、最初は、「マ検事さん」って呼んでいたのが、

仲良くなってくると、「マ検事」になって「マ・ヘリさん」になって、
最後には「へり」って呼び捨てになる感じ♪

…いえ。恋人になったら、特別な愛称とかで呼ぶかも。

たとえば「僕のプリンセス」とか(爆)

乙女ゲームなんで、一応、イヌ以外にもイケメンをそろえないと♪
・・・でも他に誰かいました?(苦笑)

ユン検事ははずせませんね♪ドラマのようにイヌと火花散らして下さい♪
あとは、イ検事も一応いれましょう。
それから、独身なので、ナ部長も(笑)
うーん。あとはドラマだと出てこなかったけど、親が勝手に決めたお見合い相手。
じつはかなり優秀で、お金もちで、でも優しいイケメンって設定で♪
あとは、ヘリを慕う、可愛らしい後輩男検事もいてもいいかも。

この上記のイケメン(?)軍団が主人公をとりかこんで、
始まる乙女ゲーム「検事プリンセス」

主人公は、仕事に、恋に大忙し♪

事件を解決するっていうのは検事には欠かせないけど
ただ一般の女性は法律とか覚えても…ていう所があるから、ゲームをしているうちに

「韓国語を学べる」っていうのはどうでしょう?

ゲームの間に、韓国語のフレーズとかクイズ形式で出てきて、正解すると、
ラブポイントが上がるっていうルールとか?♪

もちろん、ゲームの中の台詞も、ドラマのキャラクターの声で、
名前も呼んでくれます。あの声で♪

どうでしょう?こんな「検事プリンセス」の乙女ゲームは?


~な~んて。

必死に仕事しながら、こんな妄想してました♪ (←右脳が必死に抜け道探そうとしてたみたい(笑))


ブログへの拍手、拍手コメント、メールありがとうございます。
仕事は少し落ちついたので、ゆっくり読ませて頂きました。
創作の感想、励まし、応援など、たくさんありがとうございました。

子供の誕生日祝いはGWに一緒に買いに行くことにしました。
お祝いは出来ました♪
今週末からのGW…前も雑記で書きましたが、来客が滞在予定なので、
ブログの更新は未定です。「埋もれた約束」はお休みを頂きますが、イラスト、漫画、または、短編や、あの話(?)の続きなど、書けたら更新しますね。
無理なら、どうでもよい今回のような妄想文とか(笑)雑記で♪

とりあえず、明日は、「検事プリンセス」の短編二次小説を更新予定です。



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第18話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(18話)





その夜、

時計が23時をまわった頃、ヘリがイヌの部屋を訪れていた。

「悪いな。忙しい時に呼び出して」

玄関ドアを開けて、開口一番そう言ったイヌにヘリが、ふざけたように答えた。

「4階からの出張サービスよ。お代はいらないわ」

そう言っているヘリが、仕事から戻った足で直接来た事はすぐに分かったイヌだった。

フッと笑って、ヘリを部屋に迎え入れたイヌは、ヘリにソファをすすめた。


「話って…ジフン君のこと?」

ヘリが聞いた。

「ジフン君、大丈夫だった?」

ヘリのはす向かいに腰を下ろしたイヌがうなずいた。

「ああ、だいぶ落ち着いたようだ。しばらくユ・ヘギョンさんの所にいる事になった」

「そう」
…良かった。

ヘリが安心したように息をついた。

ヘギョンからの電話で、ジフンがかなり取り乱していると聞いて、
事情を聞かなくても、ヘリには理由が薄々分かっていた。

ジフンの父、イ・ジュンシクが殺人犯として警察に自首してきたという事を聞いたからだった。

ジフンがどこまで知っていて、
そして、イヌもどこまで話を聞いたのか分からないけど…。

「ヘリ」
少し間をあけたあと、イヌが言った。

「ジュンシクがいなくなった」

あれからジュンシクの携帯電話に何度も電話をかけてみたイヌだったが、
電源が切られているという応答サービスしか返ってこなかった。

「・・・・・・」

冷静な目で自分を見つめるヘリの顔にイヌは、何かを悟った。

「…君は何を知っている?」

黙ったまま、イヌを見つめ続けるヘリに、イヌも目をそらさなかった。

「何か知っている事があるなら教えてくれ…頼む」


普段、滅多にヘリに頭を下げたり、頼みごとをすることがないイヌの言葉に、
ヘリは困惑したように目をふせた。


…いずれにしても隠しておくことは出来ない。

イヌの視線を感じながら、ヘリは息を軽く吸い込むと顔を上げた。
そして、イヌの目を見ながら口を開いた。

「今日、イ・ジュンシクさんが警察に自首してきたの」

話の先を促す、イヌの瞬きもしない凍ったような瞳が、
かえって、ヘリに話しづらくさせた。

イヌの心情を思いやったヘリは、唇を鉛のように重く感じながら、話を続けた。


「…私の担当しているチョ・ドンク殺害事件の犯人として」

話終えた後も静かな部屋の中で、“殺害”という言葉だけが、木霊しているように感じられたヘリだった。

イヌは、無言のまま、手を組んで微動だにせずにソファに座っていた。

長い沈黙のあと、イヌが口を開いた。

「これまでの調べで、彼がやったという証拠は上がっているのか?」

ヘリが首をふった。

「ないわ。今のところはっきりした証拠は」

…ただ、ヘリが独自に行っていた調査で、ジュンシクとチョ・ドンクとの関わり合いが見えてきていた。その矢先のジュンシクの自首だった。


「警察での取り調べが終わったら、調書と供述書が上がって来る。それから…イ・ジュンシクさんも検察の方に。担当の私が取り調べをすることになるわ」

「ん…」

イヌが頷いた。


…今はまだ非公開。
でも、時間がたてば、世間にも公表される。
そして、ジフンも父親のことを知ってしまうかもしれない。

その時、ジフン君は…。そしてイヌは…。


ヘリは、固い表情でうつむき加減のイヌの横顔を心配そうに見つめた。

イヌは、親友の話をどう受け止めているのだろう。

ジュンシクと再会した事をとても喜んでいたイヌの事を思い出して、
ヘリは息をひそめるようにイヌの顔色をうかがっていた。

そんなヘリの視線に気づいたイヌがヘリの方を見た。

そして、微笑をうかべた。
いつも自信たっぷりのイヌの、初めて見るような儚げな笑みだった。

「話してくれてありがとう」

イヌが言った。

こんな時でも、弱った顔を見せまいとするようなイヌにヘリの心が痛んだ。


「イヌ…」

「彼の身柄が落ち着いた頃、会いに行ってみるよ。ジフンと約束したからな。
話を聞いてくる」

「それは…」

ヘリが戸惑ったように言葉につまった。

…それは、友人として?それとも弁護士として?

「友人として」

ヘリの言わんとしている事も悟ったイヌが、きっぱりと言った。

強い光を戻したイヌの眼差しに、ヘリは、イヌの想いを知った。


…親友を心の底から信じているのね。

ヘリが、そんなイヌの背中を押すように、
力強く頷いてみせた。

…私も、やれるだけの事をやってみるわ

そう決意したヘリが
チラリと腕時計を見るといつのまにか0時を過ぎていた。


「…じゃあ、もう遅いから私は帰るわね。シャワーをあびて、明日の仕事に備えなくっちゃ」

わざとそう元気のいい声で言って立ち上がったヘリにイヌが言った。

「シャワーなら、うちのを貸すよ。出張サービスのお礼に」

「結構よ」

ヘリが、玄関に行く歩みを止めずに答えた。

「この部屋の住人のお礼っていつも過剰すぎるから、シャワーだけじゃなくなっちゃう可能性があるもの」

「謙虚だな。検事さんは」

靴を履くヘリを見送るように玄関前にイヌが立った。

「じゃあ、お邪魔しました。おやすみなさい」

そう言って、玄関ドアを開けようとしたヘリの肩にイヌが手を置いた。

「ヘリ」

「なに?」

振り向いたヘリの頬に手を置いて、唇を重ねるイヌ。


「ん…」

ヘリに、やわらかく、そしてゆっくりと深いキスを続けたあと、
イヌがそっと顔を離した。

「出張サービスのチップがわりだ」

「…確かに受領しました」

キスで火がつきそうになって、ここから動きたくない、と駄々をこねはじめた
自分自身の女の部分をなだめすかすように、ヘリは無理やり笑みを作ってイヌに手を振った。

「おやすみなさい。イヌ」

「おやすみ。ヘリ」


パタンと閉じられた扉の向こうで、コツコツとヘリが廊下を歩いて階段にむかう微かな音を聞いた後、イヌは部屋の扉のロックをかけた。

そして、玄関前のシューズクロークを開けて、
中にしまって置いてあったサッカーボールを取り出すと、抱えて
ソファに座って眺めた。

『俺はお前を信じてる。…友達だからな』

12歳のジュンシクが自分に言った言葉が蘇っていた。


「友人として…」

イヌは、先ほどヘリに自分が言った言葉を、もう一度
目の前にジュンシクがいるかのように投げかけていた。


数日後。

「チョ・ドンク殺害」を自供したジュンシクの調書、供述書の書類が検察庁のヘリの元に届き、ほどなく、ヘリとジュンシクの対面尋問も始まった。


連れてこられたジュンシクは、オフィスの扉が開いて、目の前のデスクに座るヘリに一瞬驚いた顔をした。しかし、すぐに、平静を装ったような表情に戻ると、静かにヘリの前の椅子に座った。

ヘリも冷静な態度で、ジュンシクと向かい合った。


「イ・ジュンシクさん。チョ・ドンクさん殺害容疑の件でいくつか質問します」

「はい」

「あなたが、8年前にチョ・ドンクさんを殺害したというのは本当ですか?」

「本当です」

少しの間もおかずジュンシクが頷いた。

「殺した理由はなんですか?」

「脅迫されていたからです。チョ・ドンクに。昔彼に紹介されて違法まがいの仕事をした事がありました。その時、彼に盗撮されていた写真をネタに脅されました。それでカッとなって殺しました」

たんたんと述べるジュンシクにメモをとるヘリの手が止まった。

「仕事をしたのはいつごろの事ですか?」

「俺が17歳の頃です。父親が足に大けがをして働けなくなり、金に困っていました。俺も高校の授業料や大学進学の為のお金が必要でした。だから顔見しりだったチョ・ドンクの誘いに何度かのりました」

「チョ・ドンクとは親しかったのですか?」

ジュンシクが首をふった。

「いいえ。彼は中学の先輩というだけでした。ただ、彼の父親が俺の父の工場で働いていた事もあって、昔からの知り合いでした」

「チョ・ドンクに脅迫されたとおっしゃってますが」

ヘリは、資料の書類のページをめくった。

「いつ、どこで脅迫されたのですか?」

「8年前…、家に電話がかかってきて、昔の事を周囲や家族にばらされたくなければお金を持ってこいと言われました。そして10月15日の昼、あの山の中に呼び出されて、写真を見せられました。」

「お金を用意してですか?」

「…渡すつもりでした。でも、彼の態度があまりにも腹立たしくなったので、怒りを抑えられなかったんです」

「凶器は?」

「…近くにあった大きめの石で殴ったと思います。気付いた時には彼は息をしてませんでした」

「カッとなったということは、呼び出された時は、殺すつもりは無かったのですか?」

「殺そうとは思っていませんでした」

その後も、
ヘリは、書類の中にある警察での自供通りのジュンシクの答えを聞くことになった。

「…今日はこれが最後の質問です。イ・ジュンシクさん」

ヘリが聞いた。

「なぜ、8年たった今になって自首しようと思ったんです?」

「それは…山の中から死体が出てきたというニュースを見たからです。いずれ真実が明るみに出るかもしれない。その前に自分から自首しようと思いました」

「それだけですか?」

…他にも何か理由があるんじゃないですか?

尚も鋭く問いかけるヘリをジュンシクがジッと見つめた。

「事件の容疑者がつかまっていると知りました。誰かに無実の罪をかぶせたまま、黙って生きていくことは卑怯だと思ったんです。…そうでしょう?検事さん」

ジュンシクの言葉にヘリはハッとした。


…この人は知っているんだわ…。私とイヌとの“関係”を。

どこか責めるような冷やかな眼差しのジュンシクの顔を
ヘリは目をそらさずに、しばらく見つめ続けていた。



その日

イヌの働く法律事務所でイヌは1本の電話をとっていた。

『ソ・イヌ弁護士ですか?』

「そうですが」

『検察庁です。殺人事件の被疑者として拘留されているイ・ジュンシクがあなたとの面会を求めています。お会いになりますか?』

イヌは、少し息を吸い込んだ後、「ええ」と固い声色で返事をした。


(「埋もれた約束」18終わり19に続く)


登場人物

ソ・イヌ(ソ弁護士)
マ・ヘリ(マ検事)

チョ・ドンク…山中で白骨死体として発見された。ヘリの担当事件の被害者。

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友
ジフン…ジュンシクの息子

ユ・ヘギョン…ジフンと同級生のジミンの母親





明日の更新内容は未定です。

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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第17話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(17話)





…イ・ジュンシクさんが、チョ・ドンク殺害の真犯人?


あの人が?

ヘリは、グラウンドで出会ったジュンシクの顔を浮かべていた。
そして、同時に、イヌの顔も浮かんでいた。

…イヌ。

ヘリは、当然まだこの事を知らないだろう、イヌの事を想って、
胸の奥がつまるような気持ちになった。

…いつか知れることもしれない。でも…。

ヘリはデスクの上にひろげた資料を見渡した。

…本人が自首した…検察庁に身柄が移るのは少し先の事で、警察のこれからの取り調べの供述書を見ないとまだ分からない事もある。本当にイ・ジュンシクさんが殺したのかも。ただ…。
イ・ジュンシクをチョ・ドンク、そしてこの事件から切り離しては考えられない。


ヘリは、そう考えながらも、どうしても浮かんでしまう、この事実を知った時のイヌのイメージを振り払うかのように、資料をまとめ、片付けると、違う案件にとりかかろうとした。

その時、デスク上に置いてあったヘリの携帯電話に着信があった。

登録画面を見ると、ジミンの母親、ユ・ヘギョンの名前が出ていた。

…ユ・ヘギョンさん?

ヘリは首をかしげて、電話に出た。

「はい。マ・ヘリです」


「…検事さん?今大丈夫ですか?」

ヘギョンのひそめるような電話の声色に、ヘリが、緊張した。

「ええ、構いません。どうしました?ジミンに何か?」

「いいえ、ジミンじゃないんです。…ジフンの事なのですが」

「ジフン君がどうかしたんですか?」

「とても、取り乱してまして。あの、ソ弁護士さんとすぐに連絡を取って欲しいと言ってるんです」

ヘリはハッと息をのんだが、冷静な声で聞いた。

「何かあったのですか?」

「お父さんと何かあったようなんです。でも、どうも、それだけじゃないみたいなんですが詳しい事は私には話してくれなくて…。それで、検事さんなら、あの弁護士さんの連絡先を知ってると思って、お電話してしまいました」

「そうですか」

…ジュンシクの息子のジフンが取り乱している。

ヘリは、つとめて冷静な声でヘギョンに対応した。

「わかりました。ソ弁護士には私から連絡をいれておきます。それまでしばらくジフンのことお願いできますか?」

「ええ、わかりました」


電話の向こうでヘギョンのホッと息をついたような気配がした。

「ジフン君は、今どんな状態ですか?」

「ジフンは今ジミンの部屋にいます。ただ、ジミンとも話さないで、黙ったまま、部屋の隅でうずくまってジッとしています」


ヘギョンはチラリと、店の奥のジミンの部屋の方を見た。

ジミンの部屋で、俯いたまま、膝をかかえて、座っているジフンと、やや離れた場所で、
本を広げながらも、ジフンの方をジッと見守っているジミンの姿があった。


ヘリの電話に出たイヌに、ヘリはヘギョンから聞いた話だけを伝えた。
ジュンシクが殺人犯として警察に自首してきたことは言わなかった。

イヌは、ヘリの話を落ちついた様子で全部聞いたあと、

『…分かった。今取りこんでいる仕事が片付いたらすぐに店の方に向かうよ。お店の電話番号を教えてくれ』

と言った。

ヘリが、ヘギョンの店の電話番号を教えた。

「イヌ…ジフン君は…」

ヘリは、ジュンシクの事でジフンに何かあったのかもしれないと不安に駆られた。
その思いが、電話の声に出ていたようだった。

そんなヘリに、イヌが、
ヘリの不安をおさえるような、ゆっくりとした口調で言った。

『話を聞いてくる。…連絡をありがとう。ヘリ』

そう言って、電話が切れた。

ヘリは、携帯電話をデスクの上に置くと、ホッと息をついた。

…今はジフン君のことはイヌに任せよう。

そう思って、デスク上の新しい仕事にとりかかった。

一方、
イヌは、取り急ぎ片付けなければならない仕事を終えると、
事務局長に、早退の許可をもらって事務所を出た。
そして、ヘギョンの店に向かった。

店に入って来たイヌの顔を見たジミンの母親、ヘギョンは、ホッとした顔になって、
店の奥の部屋に招きいれた。

「あそこです」

ヘギョンが部屋の隅でうずくまって俯いているジフンの背中を指差した。

ジミンが先に、開いたドアから入って来た母親とイヌに気づいて、
ジフンの肩を手でそっとたたいた。

「ジフン、ソ・イヌさん」


ジミンの声にジフンがバッと振り返ると、戸口にたたずむイヌの姿を見た。

「イヌさんっ」

イヌの顔を見たとたん、気が緩んだのか、
口を引き結んでいたジフンの顔が崩れた。

そしてイヌに向かって駆け寄ると、抱きつかんばかりの勢いで、
イヌのコートにしがみついた。

「ジフン」

イヌがそっとジフンの背中を落ちつかせるように優しくなでた。

…何があった?

「父さんが、父さんが」

ジフンが、しゃくりあげるように言った。

「父さんが、僕を施設に返そうとしてるんだ」

「施設?どこの施設のことだ?」

イヌが聞いた。

「僕がずっと住んでいた、のぞみ園」

ジフンが言った。
イヌは初めて聞く話に、驚いたように目を見開いた。

…のぞみ園…ジフンが児童養護施設に?

「…ジフンはのぞみ園で暮らしていたのか?」

ジフンが、コクリとうなずいた。

「いつまで?」

「去年まで。僕、生まれた後からずっとあそこに住んでた」

イヌは、ジフンが話しやすいように、黙って、ジフンを見つめたまま
話の続きを促した。

ジフンがせきを切ったように話はじめた。

「園長先生は僕の母さんは僕を生んですぐに死んだんだって言ってた。
それに祖父ちゃんは体がよくないから、僕を育てることが出来ないって。
でも、父さんの話は知らないって…」

ジフンが話始めると、ジミンの母親ヘギョンは、部屋にいたジミンにそっと手招きすると、
一緒に部屋から出ていき、扉を閉めた。

部屋の中で、ジフンの独白の声だけが響いていた。

「父さんのことは時々会いに来てくれたじいちゃんが話してくれた。サッカーが上手だったことも。頭が良かったことも。お医者の勉強をしてるってことも。

父さんは、人をたくさん助けるための仕事をするための勉強してるんだって。だから、いつか立派なお医者さまになったら、僕を迎えにきてくれるってじいちゃんがいつも言ってた。

それで、去年、じいちゃんが亡くなったって聞いたけど、父さんはすぐには迎えに来なかった。

いつ来るんだろうって、僕は毎日門のところで待ってたんだ。
そしたら、ある日、父さんが来てくれた。
顔は、写真で見て知ってたからすぐに分かった。
父さんも僕を見てすぐに「ジフン」と言ってくれたよ。

じいちゃんの言うように、父さんはお医者さんの仕事はしてないって言ってたけど、
でも、嬉しかった。父さんが僕をむかえにきてくれて。
一緒に暮らそうって言ってくれて…なのに」

ジフンは、鼻をすすりあげた。

その泣く姿が、昔のジュンシクにそっくりだった。


「今日の朝、父さんはいつも通り出かけて行ったのに、僕が学校から帰ってきたら、おばちゃんが、これを僕にくれて」

ジフンはポケットからくしゃくしゃになった手紙を取り出してイヌに渡した。

イヌが手紙を開いて中の文面に目を通した。
そこには、ジフンに施設に戻るように指示する言葉と、別れの言葉。
そして、黙って去っていくことの謝罪の言葉が書かれていた。

子供のジフンにもわかるような字と文で書かれていたが、それは、大人でもいきなり受け止めるにはあまりにも酷な内容だった。

イヌは無言で目を通した手紙を折りたたみ、元の通りにしまうとジフンに渡した。


ジフンは肩をふるわせながら、首をふっていた。

「僕、嫌だ。園に戻るのは嫌だ。ずっと父さんと一緒に暮らしたい」

「ジフン…」

ジフンは、ギュッとイヌのコートの端を握りしめて、
潤んだ目でイヌを見上げた。

「イヌさん。お願いだよ。父さんを探して連れて来て。どこに行ったのか分からないんだよ。このままだと僕のぞみ園に戻されちゃう。お願い。イヌさん。父さんの友達なんでしょう?」

「・・・・・・」

イヌは、ジフンの肩から背中をソッと手で撫でおろした。

「話は分かった。ジフン。お父さんには僕から連絡をとってみるよ」

「ほんと?」

「ああ、だから、ジフンはジミンちゃんのお母さんの言うことをよく聞いて、ここにいるんだ」

イヌの落ちついて語る声に、ジフンが耳を澄まし、そして頷いた。

「うん。イヌさん、ありがとう」

イヌは、ジフンに柔らかく微笑んだ。


しばらく部屋の中で、話をしていたジフンとイヌだったが、
イヌの言葉に安心したらしいジフンが、緊張の糸が切れたように、イヌの腕の中で眠りこんでいた。
眠ったジフンの体をそっと床に横たえると、イヌは、部屋を出て、店にいたヘギョンに声をかけた。

「ジフンが寝ました。すみませんが、毛布を貸して頂けますか?」

ヘギョンがうなずき、部屋の奥に入ると毛布を持って戻り、ジフンの上にかけた。

その様子を部屋の戸口に立ったジミンがジッと見守っていた。

「ジミン、ここで静かに本でも読んでいてくれる?」

母親の言葉にジミンが黙ってうなずいた。

ヘギョンはイヌの方に向き直ると、眠っているジフンを気遣うように声を落として言った。

「ソ弁護士さん…少しよろしいですか?」

イヌがうなずいた。

部屋の戸をしめて、ヘギョンはイヌに店のテーブル席をすすめた。
そして、店の戸口に“休憩中”の張り紙を貼ると扉をしめて、イヌの前に座った。

テーブルの上に、ヘギョンは、先ほどジフンが持っていたジュンシクからの手紙と同じ封筒を置いて、イヌの方に差し出した。

「イ・ジュンシクさんから、私あての手紙です」

それを読んでほしいというヘギョンの眼差しにイヌは頷くと、手紙を開いた。


中には、今まで自分とジフンが世話になったお礼と感謝の言葉が述べられていた。
そして、こうやってジフンの事を残して行くことへの詫び。そして、これからのジフンの事をお願いする言葉も書かれていた。

しかし、どうしてこういう事をすることになったのかという理由や、これから自分がどうするという事は手紙には書かれていなかった。

「…それと、これも」

イヌが一通り手紙に目を通した後に、ヘギョンがもう1通の封筒を出した。

封筒には厚みがあり、中味を確認したイヌは目を細めた。

封筒の中にはお金の札束が入っていた。

「今までのお礼だと書いてあります。…それとこの中から、少しの間のジフンの食事代や、施設までの交通費を出して欲しいと」

「この手紙とお金はいったいどうやってジュンシクから受け取ったんです?」

イヌが聞いた。


「じつは…、朝直接受け取りました。イ・ジュンシクさんが開店前にやってきて、
これらと一緒に服を包んだ風呂敷包みを渡されました。そして、ジフンが学校から戻ってきてから開けて、中味を渡して欲しいと言われて。
てっきり替えの服だと思って、そのまま置いていて、ジフンが戻ってから包みを開けたら…」

ヘギョンが気まずそうにうつむいた。

「半年ほど前にイ・ジュンシクさんとジフンがこの近所に引っ越してきました。ジフンがジミンと同じ年で同じ学校ということもあって、顔を出すようになって、それで、イ・ジュンシクさんが仕事で遅い時などに預かることもありました。私は店がありましたが、ジフンはジミンのちょうどいい遊び相手だったんです。イ・ジュンシクさんはいろいろな仕事をなさっていたようです。いつも忙しそうで。詳しい事は知らないのですが、人それぞれ事情がある事だと、聞いた事もありませんでした。こんな事になるなんて思いもしなくて」

…子供を残して、行方も知れずに出て行くなんて。

そう言って、少し責めるような口調になったヘギョンは、イヌの視線に我に帰ると、口を1度閉ざした。

「…手紙には、施設にも連絡をいれておくから、迎えがくるまでジフンを預かって欲しいとあります。…でも、ジフンはご覧の通りあの感じで。それに私もこのままジフンを施設に行かせるのも心苦しいです。それとイ・ジュンシクさんのことも。警察に届けた方が良いのかも分かりません。ソ弁護士さん。どうしたらいいのでしょう?」

「お話は分かりました」

イヌが口を開いた。

「イ・ジュンシクの事は、僕に任せて下さい。居所をつきとめて話を聞いてきます」

ヘギョンがうなずいた。

「ジフンのいた施設の方には僕からも連絡をとってみます。ジュンシクから何かきいているかもしれません。事情が分かったら、ご報告しますので、それまで、ジフンのことをどうかお願いします。」

ヘギョンがさらにうなずいた。
そして、ホッとしたように息をついた。

イヌの言葉で、ヘギョンの動揺も収まってきたようだった。

イヌもソッと息をつくと、ヘギョンを安心させるようにうなずいた。


ヘギョンの店を出たイヌは、日が沈み薄暗くなった街並みに目を向けた。

通りに家々の灯りがともり、夜の店の看板のネオンもつきはじめていた。


「ジュンシク…」

イヌが小さく呟いた。

…君は一体どうしたんだ?今どこにいる?


黄昏時の薄められた闇色が、佇むイヌの体を冷たく包み込み始めた。

少し歩いた先の建物の影に立ったイヌは、
スーツの中から携帯電話を取り出し、操作すると耳にあてた。

電話がつながると、
受話器から聞こえたやわらかな声にイヌは、思わず吐息を洩らし、目を閉じて言った。


「会って話がしたい。

今夜遅くなってもいいから、後で僕の部屋に来てくれないか?ヘリ」



(「埋もれた約束」17終わり18に続く)




登場人物

ソ・イヌ(ソ弁護士)
マ・ヘリ(マ検事)

チョ・ドンク…山中で白骨死体として発見された。ヘリの担当事件の被害者。

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友

ジフン…ジュンシクの息子

ユ・ジミン…ヘリの過去の担当事件の被害者の少女
ユ・ヘギョン…ジミンの母親


とりあえず1話。「埋もれた約束」の続きを更新。
拍手、拍手コメントでの励まし、応援、ありがとうございます!
落ち着いたらもう一度読み直してコメントレス書かせて頂きますね。

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「検事プリンセス」の二次創作を出来ないなら、
せめて雑記でも…と思いましたが、本日は思い切ってお休みします。
締切前に追加がきた仕事が多忙で、子供の誕生日のお祝いもちゃんとしてあげられてない状況です。
あと2日はほぼ徹夜状態になる予定…(涙)

いつも二次小説を楽しみにして下さって、ありがとうございます。
ごめんなさい。

せめて、お蔵入りしていた、イラストを↓


   検事p「写真シーン」




「検事プリンセス」の16話のラストシーンの写真撮影の画像を
トレースで描いたもの。背景はトーンデータ。
なぜお蔵入りしてたかは…(苦笑)

優しいお気づかいのコメントを下さった方、ありがとうございます。
たしかに実生活ありきの妄想や創作なので、無理しないように続けていきたいです。

「埋もれた約束」の続き、他、「湯けむりデート」の続編や突発短編もいくつか妄想してるので、(左脳と両手は仕事しながら、右脳で妄想創作中)時間が出来たら、順次書いて行きたいので、待っていて下さい。

PS:BSはうちでは受信自体出来ないようです。
「家門の栄光」は無料視聴のところを教えて頂いているので、いつか余裕のある時に見たいです。



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諸事情で、創作も雑記も書けなかったので、
せめて、リアルイヌの情報誌のご紹介でも。



クレアスタ 2012/06月(VOL.10)-独占!パク・シフ/特集!SHINHWA/BIGBANG/JYJ/U-KISSクレアスタ 2012/06月(VOL.10)-独占!パク・シフ/特集!SHINHWA/BIGBANG/JYJ/U-KISS
(2012/04/19)
インタビュー&フォト 専門雑誌

商品詳細を見る



でも・・・写真も

タッちゃん(イヌ)じゃなくて、
カッちゃん(パク・シフ)さんですね…(←いいかげん双子ネタ)


パク・シフさんファンの方ならもうすでに購読されてるかもしれませんね。
…私はまだ見てないです。

雑記書こうと思ったら、また短編小説のネタが浮かんでしまって。
妄想にふけりながら創作書いていると、仕事しないで、時間忘れちゃうんで、今は私も我慢なんです。
すみません。ご理解下さい(涙)


それにしても、「検事プリンセス」の日本盤OSTのこと。

「検事プリンセス」でもなく、パク・シフさんのでもなく、

「イヌのOST」を注文、とか「弁護士プリンスのOST」を予約した、という
コメントやメールを読んで、うけました(笑)

はい。私の中でも「弁護士プリンス、イヌのOST」になってます♪

もうグッズでもお目にかかれないかも…と思っていたイヌだから、
とっても嬉しい♪こんなことなら、イヌのグッズ全部買っておけばよかった、と思うほど。

なにげに、前回買ったカン・ドンウォンさんのCDケースはかなりの頻度で使用。
(子供のDVDはいってるから(笑))イヌのも買っておけば良かった~(泣)

…結局雑記でした。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」のみつばの二次創作イラスト。


二次小説「夢桜」のイメージイラストです。




これ

おんぶイヌ×へり



ドラマ8話の構図を元にして、描きました。
なるべく拡大しないで見て下さい(笑)


桜並木の下をヘリをおんぶして歩くイヌ。


近々発売される、「検事プリンセス」の日本盤OST。
DVDつきで、5本もミュージックビデオつきなんですよね♪
楽しみ~。あれ、とかあれとかあるかしら?(わくわく)
当然、名シーン集めてるから、この桜の下のおんぶシーンはかかせませんよね♪



周辺ではリアルでも桜は散ってしまいました。
そのかわり、みつば家の花壇の花は満開♪

パンジー、ビオラ、ノースポール、チューリップ、ぐみ、ローズマリー、スイートアリッサム、ミリオンベル、名前を忘れた球根系の花たち。

ご近所さんや通りすがりの方に楽しんでもらって、ちょっと(かなり)自慢(笑)


ブログへの拍手、拍手コメントありがとうございます♪

今後のブログ更新予定は未定ですが、
二次小説「埋もれた約束」は続きの数話を構成してから再開しますね。



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「湯けむりデート」です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


イヌ役のパク・シフさんのツイッター画像より
触発されて書き上げた妄想小説。


イメージイラストは先日更新したこれ「イヌ×ヘリの露天風呂

イメージ写真は…イヌ…じゃなくて、パク・シフさんのあの写真(笑)


湯けむりデート




日本旅行中、温泉旅館に泊まることになったイヌとヘリ。
露天風呂が貸し切りで使用出来ると聞いて、予約して入ることになったのだが…。


「ねえ、イヌ」

「なに?」

「二人で一緒に入るの?」

「…今さら何言ってるんだ」

貸し切り露天風呂の部屋の前。

イヌは、ここまで来て、恥ずかしそうに、もじもじとしているヘリの態度に呆れたように息をついた。

「何度も一緒に風呂に入ったことくらいあるだろう?」

「でも、まだ明るい時間よ。それに、露天風呂って外なんでしょう?」

「外でも、囲いがあって、誰にも見られないように造られているんだよ。だから貸し切りなんじゃないか」

「そうだけど…」

ヘリは、じいっと、イヌの顔を伺うように覗き込んでいた。
イヌが怪訝そうに眉をひそめた。

「なんだ?言いたい事があるならはっきり言えよ」

「…なにもしない?」

ヘリが聞いた。

「は?」

「だから…、お風呂に入ってる間は何もしないって約束してくれる?」

「ああ」…なるほどな。

イヌが心の中でうなずいた。

この態度は、そんな心配をしてたわけか。

フッと息をつくイヌを、ヘリが照れくささを誤魔化すように頬を膨らませて、上目づかいで見ていた。

「わかったよ。約束する。露天風呂に入っている間は何もしない。…これで安心か?」

ヘリがコクリとうなずいた。

「だったら、いいわよ」

尊大な態度と言葉で承諾して、さっさと貸し切り風呂の部屋の中に入って行くヘリにイヌが苦笑しながら後を追った。

露天風呂の前の更衣室で、着ていた浴衣を脱いだ二人。

「ヘリ」

「ちょっと、こっち見ないで」

イヌの視線にヘリがあわててバスタオルで自分の前を隠した。

…ほんとに今さらだな。

もう、小さなホクロの位置まで覚えているほど、体を知りつくしている仲だというのに…。

イヌは、わざとらしくヘリから目線をずらして、言った。

「露天風呂に入る時は体にタオルを巻いて入っちゃ駄目なんだぞ」

「え?そうなの?」

「そう。湯船にタオルをつけないで下さい、って注意書きにあった」

「あなた、日本語が読めるの?」

「旅館のパンフレットにハングル語で書いてあった。それに、そこにも英語で書いてある」

イヌが更衣室の壁にはられた紙を指差した。

「ほんとだわ」

ヘリは、紙に書かれた注意書きを読んだあと、困惑したように自分のもっていたバスタオルを見降ろした。

「いいかげん、往生際が悪いぞ、マ・ヘリ。堂々と胸をはって、露天風呂に入ればいいだろ。いつもの潔さはどうした?韓国に置き忘れてきたか?」

イヌのわざとらしい挑発に、ヘリはやけくそになって、バスタオルを籠に突っ込んで戻すと、湯あみタオルを前身だけ隠すようにあてた。

そして、自分を待っているように立っているイヌの背中を手で押した。

「いいから。先に行って」

…やれやれ。

イヌが肩をすくめて、露天風呂に続くドアを開けた。

露天温泉の湯けむりがたちこめた外気に、ヘリとイヌは息をのんだ。

露天風呂は、庭の中にあり、湯は岩や石で囲まれていた。

周囲はもちろん、垣根になっていて、他人が見えないようになっていたが、
露天風呂の前には大きな川がながれていた。その向こうには山も見える。

露天風呂には屋根もなく、空が見渡せた。

開放的なプライベート空間だった。

「…素敵」

おもわず漏れたヘリの声に、イヌが微笑んだ。
心の中で同じことをつぶやいていたからだった。

露天風呂の側に体を洗えるシャワースペースがあって、木製の風呂椅子と湯桶もおいてあった。

イヌは湯桶でお湯を汲むと、体を軽く流して、露天風呂の中に足を踏み入れた。

白く濁った湯はちょうど良い湯加減だった。
その中にイヌはゆっくりと腰をおとした。

ヘリもイヌにならって、湯桶のお湯で体を流すと、ためらいながら持っていたタオルを頭に巻いて、露天風呂の中に体を沈めた。
ヘリが手で湯をすくって、不思議そうに首をかしげた。

「お湯がにごっているわ。外の土で汚れているのかしら?」

温泉に慣れていないヘリの言葉にイヌが笑った。

「これは、こういうお湯なんだよ。温泉によってお湯の色も違うし、成分も違うらしい。ほら、そこの看板にも書いてあるだろ?英語だから読めるはずだ」

ヘリは、白い湯けむりの中、立っていた看板に目をこらした。

「ふーん。いろいろ効用があるのね」

ヘリは感心したようにうなずいた。

「疲労、アレルギーや皮膚疾患などにもいいって書いてあるわ。それに美肌にも効果的ですって」

ヘリが嬉しそうに手ですくったお湯を自分の顔にかけた。

「これ以上、綺麗になれるかしら?」

ふざけたようで、得意げにいうヘリにイヌが失笑した。

「君のようなそそっかしい性格にも効果があるって書いてなかったか?」

「あら。残念。意地悪な性格には効果があるとは書いてなかったわ」


お互いの軽口の応酬にクスクスと笑い合って、
イヌとヘリはゆったりと露天風呂の湯に肩まで体を沈めていた。


熱くもなく、ぬるくもなく、ちょうどいい湯の中で、
晴れた空の下、湯けむりに包まれて、庭に植えられた花や植物を観賞して、遠くの山の景色に目を細めて、川のせせらぎの音に耳を澄ました。


「ん~っ。いい気持ちっ」

ヘリは、満足げに両腕を空にのばすと、座ったまま背伸びした。

ふと、イヌの方を見ると、イヌは、露天風呂の岩場に頭をもたれかけて、
目を閉じていた。

寝ているのではなさそうだったが、うっとりと湯の中でまどろんでいるような表情に、ヘリはフフっと小さく微笑んだ。


温泉が好きだと言っていたイヌだったが、本当にとても満足そうだった。

今まで何度も風呂に入った事はあったが、こんな大きな湯の中に、ゆったりと入る事は初めてだった。

…スパはあるけど、また違うし…こういう温泉が近くにあったら、
イヌは毎日のように来てるかもしれないわね。美肌に効果があるのなら、私も毎日入りたいもの。


目を閉じて、岩場にほうずえをついて、そう、ぼんやりと考えていたヘリだったが、
背後で、イヌが立ち上がった気配にハッと振り返った。

「どうしたの?」

「体を洗う」

明るい陽光の下で、岩場に置いていたタオルをとったイヌの、包み隠さない全身を目の当たりにしたヘリは、あわてて目を逸らした。

本当に今更なことなのだが、イヌの艶やかな裸体に、
ドキドキして直視できないヘリだった。

シャワースペースには、ボディソープやシャンプー、リンス、石鹸も置かれていた。


そうっと、イヌが髪の毛を洗う姿を見届けたヘリは、おずおずと口を開いた。

「ねえ…イヌ?」

「ん?」

「背中、洗ってあげましょうか?」

ヘリの言葉にイヌが目を見開いて、ヘリの方を振り返った。

「それって、提案か?それとも願望?」

僕の体を洗いたいのか?

「嫌ならいいのよ。どうしてもってわけじゃないから」

ヘリがあわてて言って、そっぽを向いた。

イヌの背後で笑う気配にヘリは、恥ずかしくなって唇をとがらせた。

しかし、

「嬉しいよ」

というイヌの言葉にヘリは振り向いた。

そして、「頼んでいいか?」という優しい声に、ヘリは顔を輝かせると、嬉しそうに、うなずいて、立ち上がった。

イヌからタオルを受け取ると、ヘリはボディソープをつけて、泡立て、イヌの背中にあてた。

そして、イヌの引き締まった背中をゆっくりと、なでるように洗った。

「私が誰かの背中を洗うなんて」

ヘリのつぶやくような言葉にイヌが嬉しそうに一人笑いをした。

…僕もマ・ヘリに背中を洗ってもらえるなんて思わなかったよ。

「ねえ、どこかかゆいところは無い?」

「そうだな。そのへん、もう少し強く洗ってくれるか?」

「わかったわ」

「それと、もう少し下」

「下?このへん?」

「ん。もう少し前」

「・・・・・・」

手を止めてヘリが苦笑した。
だんだん、笑みをかみしめたようなイヌの声色に、イヌがいつものようにふざけてきているのが分かったヘリだった。

「もう、“そのへん”は自分で洗ってちょうだい」

「なんだ。サービスはもうおしまいか?」

「ええ、終了よ。チップをもらわなくちゃ」

ヘリが、はいっと、イヌにタオルを返した。

「いいよ。じゃあ、チップをやるから、今度は君が椅子に座って」

そう言ったイヌの言葉にヘリがひるんだようにギクリと顔をこわばらせた。

「…過剰なチップは受け取れないわよ」

今までの経験上、イヌの思考と行動パターンをよんでいたヘリだった。
身がまえたヘリを強引にイヌは椅子に座らせた。

「今度は僕が君の背中を洗ってあげるよ」

イヌは、タオルを湯桶で洗うと、ボディソープをつけなおして、ヘリの背中にあてた。

白く珠のように美しい肌のヘリの背中に、
タオルを滑らせるように摩りながら、イヌは目を細めていた。


「綺麗な肌だな」

めったに褒める事のないイヌのまっすぐな賛辞の言葉に、ヘリが驚いて、そして、嬉しさでニンマリと一人笑いをした。

「イヌだって綺麗よ」

「男が肌を褒められてもあまり嬉しくないな」

「んー。じゃあ、いい体してる」

「何かたくらんでるのか?」

「それは、あなたでしょ?」

イヌが薄く笑って、ヘリの背中にタオルを進めている手と別の方の手をヘリに伸ばした。

びくんっとヘリが体を震えさせた。
「イヌっ」

…やっぱり、予想通りね。

振り向いたヘリの恨めしげな眼差しが、後ろのイヌのいたずらっぽい瞳を捕らえた。

背中から脇の下を通って、自分の前身にのばされたイヌの手をヘリは必至で防ごうとした。

「約束したじゃない。露天風呂では何もしないって」

「してない」

「これは何?」

「“露天風呂の中”じゃない」

飄々とそう言い放つイヌにヘリは、湯あたりしたようにクラクラした頭を抱えて苦笑した。

「ここで、あなたと弁論大会をしたくないわ。今は温泉でゆっくりと体を休ませたいの。それに、ここは貸し切りでしょう?…時間を気にして、こんな事したくない」


「それもそうだな」

イヌがヘリの言葉に素直にうなずいて、手をひっこめた。

…あら、珍しい。こんなにあっさりと譲渡するなんて。…何か他にもたくらんでいるのかしら?

物分かりの良いイヌの態度に、少し疑心暗鬼になりながらも、ヘリはホッと息をついていた。

「もう一度、露天風呂にゆっくりつかって上がりましょう」

「ああ。そうだな」

ヘリとイヌは、再び露天風呂の中に身を沈めて、
貸し切り時間ぎりぎりまで、ゆったりと温泉を堪能した。


…ほんとにいい気分。泊まっている間に、大浴場の露天風呂にも何度でも入ろうかしら。

うっとりと、湯の中に身をしずめて、すっかり温泉好きになっていたヘリ。

そんなヘリの顔を見つめながら、

…部屋の中にも露天風呂があった。あそこには時間制限は無いからな。

そう、微笑を浮かべながら、考えていたイヌの思惑は、
白い湯けむりで隠されたように、隣にいたヘリまでは伝わっていないようだった。


こうして
二人の、どきどき湯けむりデートは、まだまだ続く。


(終わり)


時間なくて、書き上げたばかりで、構成、見直し一切ないです。
あとで、書き直すかも(汗)


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「検事プリンセス」二次小説の「夢桜」、
二次創作の露天風呂イヌ×ヘリへの拍手、コメントありがとうございます♪

いつもコメントを下さる方も初めて下さった方も、嬉しいです。

まだ、プライベートというか、仕事が立て込んでいるので、
本日は創作でなく雑記とコメントレス的な話です。


先日の露天風呂、イヌ×ヘリのイラスト

ヘリがタオルつけて、露天風呂に入ってますが…
温泉にタオルまいてはいっちゃ駄目ですよね。
それで、私もそれは考えて、腕や手で胸を隠させようと思ったのですが、
デッサンがうまく描けず(涙)結局、あのままのポーズだと、ネットに公開出来ないので、
タオルまかせました(汗)

当然!貸し切り露天風呂という事もあり、
二人きりなので、妄想の中ではヘリ、タオル巻いてませんよ♪
あの露天風呂、ちょっと小さめに描いてしまったのですが、本当はもっと広い感じで。
おそらく、イヌとヘリの泊まる部屋は露天風呂付の部屋です♪←勝手に妄想。
そこはあれくらいの大きさかも。でも、大浴場も、貸し切り露天風呂も入っちゃうんですよ♪

のんびり温泉に何度もはいって~、お肌を二人ともあれ以上綺麗につるつるピカピカにして、浴衣着て、豪華な夕食食べて…お酒もちょっぴり飲んで、そして、その後は……

…えへへへ♪(←妄想中)

…と、まあ、それはいつか二次小説で♪
こんな妄想文書いている間に小説書けそうです(苦笑)


みつばの浴衣の思い出といえば…。

(そんな話はどうでも良い?(笑))

結婚してはじめての相方の両親との家族旅行で、温泉旅館に泊まった時のこと。

義母と大浴場の温泉に入って、脱衣所で浴衣を着ていた時。
ちょうど同じ感じの義母とお嫁さんの二人と遭遇。

あちらのお母様は、なんとなく野際○子さんがよく演じるような感じの威厳のある雰囲気の印象です。

少し話して、お互い嫁の方が新婚だということが分かったのですが、
ちょうど帯をつけようとした時、あちらのお母さまが、
「○さん、帯結んでさしあげるわね」と、とても鮮やかに綺麗に帯を結ばれました。
「ありがとうございます。お母様」

「・・・・・・」

みつばも、そして義母も帯の正式なつけ方を知らないので、お互い適当に結んでいました。

その義理の母子が去った後、
うちの義母が「みつばさん」

「はい?」

「髪の毛梳いてあげるわね」とくしで髪の毛をといてくれました。

帯は結べないけど、嫁に何かしてあげたい、という義母の分かりやすい言動に、
とても微笑ましくなって、そして、良かった。この母で。と思いました♪

毎年、相方の両親や兄弟と一緒に旅行するのですが、
子供がまだ小さな時に泊まった温泉旅館では、女性は綺麗な浴衣が選べるところでした。

綺麗な赤い花柄の浴衣を選んで、とても気にいって嬉しかったのですが、
夕食を離れの個室で皆で食べた時、子供に汁物の椀をひっくりかえされて、すぐに着替えることに(涙)

旅行中、露天風呂付部屋に泊まることもあります。

そこに朝風呂とか、たまりません♪

外の景色眺めながら、相方とゆったり、ロマンチックに入ります。…子供含めて(笑)


そういえば…。

イヌ役のパク・シフさんの、秋頃(?)発売予定のファンミーティングのDVDに、
今回の日本旅行の密着映像もはいるのですよね。
…って、ファンミの時にもらったリーフレットに書いてありました。

リーフレットの大きな画像は、イヌっぽかったので、とっておこう♪と思って、
初めて、しっかり内容読みました(←あいかわらず…)

ということは、あの温泉画像、動画で見られることに。
画像はイヌっぽいけど、動画だと…どうかな…(←もういいって)


パク・シフさんのファンの方から、いろんなパク・シフさん出演のドラマをおすすめして頂いてるのですが、現時点。すみません。まだどれもしっかり見てません。

「逆転の女王」だけ、後半はテレビで見てました。

一番気になってるのは「王女の男」なのですが、NHKで放送予定のは、BSらしいので、うちでは見られません(汗)いつか地上波に降りてくるのを待ちます。
CSも見られません。
BSや衛星、ケーブルテレビ、とっても魅力的なのですが、私にも相方にも危険なので、おそらく将来的にもはいらない予定。普通の地上波の録画も、そんなに数ないのに、見られずにたまっているので…今季の気になってたドラマもいくつも諦めました(涙)

でも。

私が本当に、心底、パク・シフさんのファンだったら、
おそらく、パク・シフさんの出演されていたドラマ全部の二次小説書いてたんだろうな…って思います。

そうしたら、ブログタイトルが「みつばのたまて箱」じゃなくて、

「シフ様のたまて箱」とかになってたかな?(笑)

…すみません。今は、「検事プリンセス」のイヌファンです。


でも、でもです…。

じつは、「ガンソク」もすっごく気になってるんです。
「家門の栄光」の。。。

おそらく…皆さまのおすすめコメント読んでたら、ツボに入りそうな男です。

見たいけど、相手役の女優さんがちょっと…という点で
敬遠してる部分もあるのですが、長いけど、話もガンソクも魅力的です。

動画サイトで、「検事プリンセス」を寝る前に少し見る習慣ですが、
うっかり、イヌじゃなくて、ガンソクを見ちゃって(笑)はまりそうになりました。
…いつかしっかり見たい。

あと、それよりも最近危なかったことが…。

やはりこの時も仕事が終わったあと、二次創作はできないけど、
せめて、動画サイトで「検事プリンセス」のイヌを少しだけ見て寝ようと思っていたら、
うっかり「トキメキ☆成均館スキャンダル」をふんでしまい、
あやうくどっぷりはまる所でした(汗)

だから、自分に言いきかせてたのに。

自分の性格上絶対はまって、恐ろしい事になるから
パチンコと競馬と、トキメキ☆成均館スキャンダルにはしばらく手を出さないって(苦笑)

検事プリンセスの二次創作だけでなくて、
年始に言っていた、別に前からはまっていた韓国映画の二次創作もまだ不可能だし、
仕事もまだ残っているし、義理の両親もGWに来るし、子供の行事予定と、約束事と、
何故かすごい勢いで巨大化する室内外の植物達の植えかえ(笑)でいっぱいいっぱいで、
これ以上時間的に厳しいのに、はまっている場合じゃない~。

頭の中で、イヌ、イヌ、ソ・イヌ、…と念仏のように唱えて、
心を落ちつけてます(笑)

↑すみません。ふざけてるようで、真剣にせっぱ詰まってます。


そういいつつ、短編小説かけるくらい雑記書きましたが(汗)
少し落ちついたら、「埋もれた約束」を再開か、短編小説か夢小説で「温泉旅行編」書きたいです。

拍手コメントレス遅くなりましたが、返信しました。
万一、無い?という方がいたらご一報ください。
いつも応援や励まし、創作の感想、ありがとうございます♪

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↑INDEX、作品、更新しました♪
そろそろ、INDEXのINDEXが必要みたい(汗)


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韓国ドラマ「検事プリンセス」、みつばの二次創作イラスト。


ヘリとイヌが日本を旅行して、温泉旅館に泊まったら?
…の妄想話より。

そして、二人が貸し切り露天風呂に入ったら?です♪


色塗り等が荒いので、なるべく拡大しないで見てください(汗)

↓これ。





イヌ×ヘリ露天風呂




…あれ?この構図、どこかで見たことある。…と思われた方。

そうです。イヌ役のあの俳優さんの最近の日本旅行での
温泉に入っている画像を元に描きました。
ヘリはオリジナルです。

あの写真見たら、「検事プリンセス」ファンで、ソ弁護士病の私の妄想する映像は
これでした♪
もう、どこまでもイヌ×ヘリ病(苦笑)



そういえば。

先日、紹介した「検事プリンセス」の公式日本盤オリジナル・サウンドトラック、OST発売の件。


←知らない方は、このブログ、PCだと
このへんの(笑)左のバーの「おすすめ♪」に商品紹介にとぶリンクあります。



あの、パッケージの表紙…あれ。


いつのまにイヌが主役!?

イヌ…(パク・シフさん)がヘリより前面に出てますけど?(汗)


ヘリが一応主役なんですけど、
ドラマ見てたら、イヌもヘリと一緒にほとんど主人公ですよね。
私の二次創作の中では、ヘリとイヌ、二人とも主役の書き方してますけど。

でも、でも、あの表紙だと、「検事プリンセス」っていうより、

タイトルが


「弁護士プリンス」です(笑)



それでもいいけど♪←ソ弁護士病のみつば。

…やっぱり、パク・シフさん人気からの発売なんですよね。
歌も収録されてますし。


だけど、「検事プリンセス」のドラマ人気からの
発売っていう線も信じてます!!♪



ブログへの拍手、拍手コメント、いつもありがとうございます!
すみません。コメントレス、もう少し待って下さい。
いつも、楽しく、ありがたく読んでます♪



PS:仕事も妄想も楽しんで頑張ってます(笑)


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「夢桜」後編です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話は、書き下ろし短編小説です。
ただし、シリーズ話に組み込まれていて、現在連載中の「埋もれた約束」より
半年ほど後の話になります。



小説の最後に登場人物紹介があります。



夢桜(後編)




桜並木のある、輪中路(ユンジュンノ)の近くに車を止めて、
イヌとヘリは歩いた。

深夜だったが、外灯もあり、桜並木にはスポットライトがあたって、道は明るく照らされ、
夜桜見物に来ているカップルの姿も多く見えた。

桜は、風もないのに、チラチラ落とすように花びらを、降らせていた。

その中を、イヌとヘリは、手をつないで歩いていた。

「…間にあったか」

つぶやくように言ったイヌにヘリが微笑んだ。

「綺麗ね…」

昼間の満開の桜も綺麗だが、こうして見る夜桜もまた違う印象で美しかった。
ライトアップされて、ほのかに薄紅色の桜に影が出来て、
紫色の薄闇の中、舞う花びらは、白いやわらかな紙吹雪のようだった。

その中を、ロマンチックな物語のヒロインとヒーローになって、
舞台の花道を、二人だけで歩いている。

まるで、そんな気分にひたれそうな幻想的な光景だった。

ヘリは、そっと隣のイヌを見上げた。

周囲に舞い散る桜と、まだ桜の花が残っている木々達を
イヌも酔いしれたような顔で見つめていた。

「・・・・・・」

しっかりと握りしめられているイヌの手の暖かいぬくもりに、
ヘリは、自分の中でこらえていた感情がこみ上げてくるのを感じた。

イヌが、ふと、目線を落として、そんなヘリの異変に気付いた。

「どうした?」

潤んだ瞳で自分を見つめるヘリの顔に、イヌは、少なからず驚いたようだった。

「…何が?」

滲んだ視界で、自分に何が起こっているのか分かっていながら、ヘリは聞いた。
ヘリの頬に、つめたい滴がつたって、地面に落ちた。


イヌとヘリは道の真ん中で立ち止った。

無言で涙を流して自分を見つめ続けるヘリを、イヌはじっと見つめた。

そして、後ろから人が歩いてくるのに気づいて、
そっと手を離すとヘリの肩を抱いて、その体を道の外れの桜の木の下に優しく誘導した。

桜の木の下で、
イヌは黙ったまま、スーツのポケットからハンカチを出すとヘリに差し出した。

ヘリも黙ったまま、それを受け取ると、目にあてた。

「そんなに感動したのか?」

イヌが言った。

「桜に。それとも、念願のリストの達成が嬉しかったのか?」

いつもと変わらない、ふざけて茶化したようなイヌの言葉だった。
でも、声色は、まじめだった。

「ええ…」

ヘリが答えて、無理やり笑って見せた。

その顔に、イヌは目を細めると、スッと手をのばして、
ヘリの頬におくと、優しく撫でた。

「…全部話せ」

イヌの言葉にヘリがイヌを見つめた。

「君が思っている事、今考えている事を、全部話してくれ」

…僕はそれを一言ももらさず受け止めるから。

桜の木のスポットライトも背にした暗闇の中白く舞う桜の花びらと、
低く、そして優しく響くイヌの声がヘリをやわらかく包んでいた。

「私…」

ヘリが口を開いた。

そして、そっと上を見上げた。
イヌもヘリと同じ方向をみやった。

スポットライトのあたった、淡い薄紅色の桜の花の群集がヘリとイヌを見降ろすように浮かんでいた。

「ほんとに嬉しかったの」

ヘリが言った。

「こうして、ここで、今年、あなたと一緒に桜を見られたこと。
そして、あなたが、私との約束を守ってくれたこと。とっても嬉しかったのよ」


イヌは、目線をヘリの顔に戻して、黙って見つめていた。

「だから…、こう、胸が熱くなっちゃって。
嬉しいのに…散っている桜の花も…ずっとこうして、あなたと見ていたいのに、
もうすぐ無くなってしまうんだなって思ったら、何だかとても切なくて」

…別れもあれば、新しい出会いもある。

昼間のイ検事の言葉がヘリの脳裏に浮かんだ。

季節はめぐっていく。
似た事が繰り返されるとしても、今の瞬間はこの時だけのもの。
とどめておくことなど出来ない。

「ずっと、同じものなんて無いって分かってるのに。
変わらないものは無いって。だけど…」


昨年の春、桜を見た時、イヌはいなかった。
もう2度と会えないかもしれない…そんな思いで、それでもいつか一緒に桜を見る事を夢見ていた。

その夢がかなったのに。

…自分はどうして泣いているのだろう。
今、こうして、イヌが側にいるというのに。

そして、まだ、離れると確定したわけでもないのに。

自分でも混乱した気持ちが収拾出来ていない。

…こんな私に、イヌはきっと訳が分からずに困惑しているに違いないわ。

ヘリは、涙をイヌのハンカチで拭きとると、クスンと鼻をすすって、
イヌの顔に目を向けた。

イヌはヘリから目を逸らさずに、ずっと見守っていたようだった。

「今日の私、変ね。ごめんなさい」

ヘリが、自嘲した。

「…気にするな」

イヌが、事もなげに答えた。

「君が変なのは今に限ったことじゃないだろ」

…もう。

ニヤリと笑ったイヌの顔に、ヘリが思わず苦笑して、頬を少し膨らませてみせた。

「でも、続きはなんだ?」

「え?」

「話の続き。同じものも変わらないものも無い。だけど…の後、
何を言おうとしたんだ?」

「・・・・・・」

だけど…。

言っていいの?
こんな自分の気持ちを全部?

そう戸惑ったヘリの視線に、イヌが微かにうなずいてみせた。

「私ね」

ヘリが言った。

「ずっと、あなたの側にいたい」

「・・・・・・」

イヌの無言で続きを促す表情が、かえって、ヘリの気持ちを抑えきれないものにした。

「あなたと離れたくない。これから先もずっと一緒にいたい」
…それだけは変わりたくない。

潤んだヘリの瞳は、強い意思の光を宿して、イヌに直球で言葉を投げかけていた。

そんな熱いヘリの視線から目を逸らさずにイヌは見つめ返していた。

そして、ヘリの頬に置いていた手と反対の手でヘリを強く引き寄せ、
後ろにあった桜の木に、ヘリの体を押し付けた。

ヘリが驚いて、ハッと息をのむ暇さえ与えずに、
イヌは、ヘリの唇に、自分の唇を重ねた。

イヌにふいうちのように口づけされたヘリは、
目を見開いたまま、体をこわばらせて、すくんだように、強引なキスを受け止めた。

体の骨が折れるかと思うほど、強く抱きしめられて
息もつけないほど、激しく深く口づけられて…

イヌの次第に熱くなる抱擁にヘリは翻弄されるように身をゆだねるしかなかった。

まるで、部屋のベッドの上で、愛し合う前のような、濃厚なキス。


深く、長く、そして激しい―――…。


やがて、

そっと唇を離したイヌは、目を閉じたまま、深い息をついた。

ヘリも、息苦しさから解放されたように、荒い息を吐くと、
恥じらい、上気した顔をイヌに向けた。

「…どうして?」
…どうして、こんなキスしたの?

そう、照れ隠しで、囁くように聞くヘリにイヌが、
いつものようなふざけた片鱗も見せずに、真顔で言った。

「君が、あんまり可愛い事を言うからだ」

…いつもそうだ。マ・ヘリ。

イヌは思った。

君に

まっすぐに、その心を射ぬくような純粋な目と声で、
包み隠さない、本心からの言葉を投げかけられると、

僕は自分を誤魔化す事なんて出来なくなる。

なのに、僕は真っ先に言葉でなく、こうして行動で気持ちを示してしまう。

普段、仕事や生活ではこの口達者な特技を売りとしているのに、
君の前だと全く役に立たないものになってしまう。
まるで、初めて恋をしている思春期の少年のように。

…僕は君にはこうするしかないんだ。

ヘリは、イヌの言葉に恥じらうように俯いた。

「…人に見られるわ」

道から外れている場所とはいえ、ライトアップされた桜の木の下。
夜桜見物で通り過ぎる人達に見られていた事だろう。

「君は人の思惑なんて気にしない人じゃなかったのか?」

イヌは微笑しながら、そんなヘリの顎を捕らえて、上を向かせた。
そして、又、ヘリの唇を塞いだ。

今度は、優しく、ゆっくりと、ついばむようなキスだった。

ちゅ…っと微かな音をたてて、イヌとヘリの唇が離れた。
そして、お互いの体に両腕をまわしながら、顔を見合すイヌとヘリ。

「…思惑は気にしないけど、視線は気になっちゃう」

「我儘だな」

「我儘は、マ・ヘリの専売特許よ」

ヘリは、おどけたように肩をすくめた後「ごめんね」とつぶやいた。

「…我儘で、ごめんね」

…ずっと側にいたい。あなたと離れたくない。これから先もずっと一緒にいたい

こんな事を伝えたら、イヌが困ることは分かっているのに。

「・・・・・・」

イヌは、理由を聞かなくてもヘリの態度と言葉の背景に何があったのかを薄々悟っていた。

今は職場で人事異動が出る季節。
ヘリは検事になって、そして中部地検の今の部署で2年目になっていた。
転勤の話が出ても不思議ではなかった。
きっと、職場の上司から、何か伝えられたのだろう。

覚悟していたとはいえ、戸惑い、そして不安に思う気持ち。

…僕も同じだ。ヘリ。でも…。

「いつも側にいる」

ヘリがハッとなってイヌを見つめた。
イヌが、ヘリをジッと見つめたまま、言葉を続けた。

「ヘリ、僕の心はいつも君の側にある。」
…気持ちはずっと君から離れないよ。

何度も自分の中で誓った。何があっても、もう2度とヘリを離さないと。
たとえ、体が離れた場所にあっても、どんな時も、心から君を愛してる。

君が安心するのなら、この言葉を何度でも聞かせてあげるよ。

「イヌ…」

ヘリが、息を止めたような表情で目を見開いていた。

「約束する」

イヌがはっきりと言った。


こんな風にイヌが、自分に面とむかって、言葉で、心を伝えることは今まであまり無かった。
変化するのがあたり前で、不確かな物であるはずの気持ちを約束することも。

でも。

…イヌは約束を守ってくれる。いつだって。

ヘリは、自分の中のこの先の未来への不安や、恐れの気持ちがスーっと消えていくのを感じた。
同時に、イヌに対して、こみ上げてくる熱く泣きたくなるような感情に、
また涙が溢れそうになるのを、必死でこらえた。


「落ちついたか?」

ヘリは、コクリと頷いて見せた。

「じゃあ、また、手をつないで道を歩くか」

そう言って、手を差し出すイヌに、ヘリは少し考え込んだように俯いた。

「ヘリ?」

「…おんぶして」
…今はこんな泣きそうな顔で、隣で平然と歩き続けていられる自信が無いから…。

「え?」

「おんぶして欲しいの」

…人目が気になるんじゃなかったのか?イヌが苦笑した。

甘え声で、でも、潤んだ瞳で、必死に強がるヘリが、たまらなく愛しかった。

「いいよ。のって」

…どうぞ。お姫様。
そうおどけた口調でつけ足して、
イヌは、ヘリに背を向けて、膝を折ってしゃがんだ。

ヘリは、嬉しそうにはにかむと、イヌの首に手を回すとその背に体をあずけた。
イヌが立ち上がって、ヘリをおんぶして歩き出し、道の中に戻った。

他の人達の好奇の眼差しも不思議と気にならなかった。

「覚えてる?2年ほど前にもこうして、あなたにおんぶしてもらったことあったわよね?」

ヘリがイヌの背中で言った。

山の中で、ヘリの靴が壊れて、
イヌは、ケガをした足で、ヘリをおんぶして、駐車場までの道を歩いた。

「ああ、あの頃より少し重くなったんじゃないか?」

からかうような言葉にヘリが本気にして「ええっ?」と、悲痛な声を上げたのを、イヌが愉快そうに笑った。

「噓だよ。…君はあいかわらず軽い。だけど、この道、こんなに長かったかな?」

イヌの言葉に、ヘリが微笑んだ。

そして、イヌの首にまわしていた両腕に力をこめると、
目を閉じてうっとりと、イヌの頬に自分の横顔を擦り寄せた。

「そうよ。私が道を伸ばしてるの」

イヌが柔らかく笑う気配が触れ合っている体からじかに伝わってきていた。

桜の花びらが振り散る幻想的な景色の中を、ヘリをおんぶしたイヌが歩いていた。
外灯や桜の木の下のライトに照らされた、どこまでも続くような道を。

夜の闇の中に目をこらすように、その先の未来は見えない

それでも。

イヌとヘリの歩く道を祝福するかのように、
桜の花びらが、まるで結婚式の白いライスシャワーのように二人の上に降っていた。

そんな幻のような空間で、永遠に続くかと思われた、
甘く、優しく、切なく、そして、この上なく愛しい時間を、共に過ごした。


―――― あれは、夢だったのかもしれない。



その後、ボンヤリとそんな事を考えていたヘリなのだったが。

翌日の職場でのランチの席でのこと。

チェ検事がニヤニヤとしながら、ヘリに言った。

「昨夜、輪中路(ユンジュンノ)の桜の木の下で、マ検事が恋人と、見ている方が恥ずかしくなるような濃厚なラブシーンを繰り広げていたっていう目撃証言があるんだけど、ほんとか?」

「え・・・」

刑事5部の面々の冷やかすような眼差しを一斉に向けられたヘリは、

…やっぱり、あれは夢じゃなかった。

と、そう恥ずかしそうに、真っ赤な顔をテーブルに伏せたのだった。



(「夢桜」終わり)


登場人物


マ・ヘリ(マ検事)
ソ・イヌ(ソ弁護士)


どうでしたか?
みつばなりに考えたヘリとイヌの桜話。
ヘリの「恋人としたい33のリスト」の1つをこんな感じで達成させました。
ほんとは、もっとロマンチックで、明るい桜デートも考えました。
でも、時期的にそういう時なのと、未公開の「この前のこと」←だから何?(汗)話が
かなり…(?)なので、こんな話になりました。

「この前のこと」話は年内に更新出来るように(希望)

いつかは…昼間も、桜の木の下でお弁当ひろげてピクニックとか、
露店のもの食べ歩きしながら、はしゃぎデートとか…出来るといいな♪と妄想♪♪

火曜日までプライベートで立て込むので数日間は予約投稿になります。
コメントやメールのお返事は遅くなりますが、何かあったら拍手コメントを残しておいてください♪



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コメントで、嬉しい情報を頂いたので、早速ご紹介♪

このブログ一押しの(今はそれしかない(笑))韓国ドラマ「検事プリンセス」
それの挿入歌のCD。
OSTの公式日本版オリジナルサウンドトラックがDVDつきで発売されるそうですよ♪

…ええ、全く知りませんでした。
リアルイヌ…パク・シフさん情報に疎いのはともかく、
「検事プリンセス」ファンブログの管理人としてどうかと(苦笑)


情報本当にありがとうございました♪
ほんとに、毎回、読者の方々から情報頂いて有難いです。
毎日創作の事ばかり考えていて、情報収集はほとんどしてないので。


じつは私、検事プリンセスのOST持ってませんでした(←おーい)
でも、今回のは買いますよ♪

↓詳細はこちら♪


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(2012/05/09)
SHINee、Nine Muses &ソ・イニョン 他

商品詳細を見る



前回のOSTには入って無かったあのイヌが歌う…じゃない、
パク・シフさんの歌う「For You」もはいっているそうです♪


今頃、日本版のCDが出るってことは…。

「検事プリンセス」人気は、衰えておらず、
まだまだこれからなんじゃないですか!?←誰も衰えてるなんて言ってません。


きっと、日本でのパク・シフさん人気がうなぎ昇りだからでしょうね♪



イヌ~!!まだ生きてるんだね~。(生きてます)
まだ、これからも会えるんだね~。(感涙)


この勢いで、公式BOOKまで出ちゃうんじゃないですか?♪
いろいろグッズとかも出ちゃいます?
続編も制作されるとか?


はい。すっかり舞い上がってます(笑)


よーし。この調子で、「検事プリンセス」の二次創作も…。


…仕事が山のようなんです。今は(泣)


この予約したCDが来たら、毎日のように聞いて、
これからも「検事プリンセス」の二次小説書きますよ~♪


突発的に記事かきましたが、
明日もいつもの時間に予約投稿で
「検事プリンセス」の二次小説「夢桜」の続き更新予定です♪

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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「夢桜」前編です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話は、書き下ろし短編小説です。
ただし、シリーズ話に組み込まれていて、現在連載中の「埋もれた約束」より
半年ほど後の話になります。



小説の最後に登場人物紹介があります。



夢桜(前編)




「…異動…ですか?」


検察庁の刑事5部、ナ部長のオフィスの中、
ヘリは、緊張した面持ちで、ナ部長のデスクの前に立っていた。

「ああ。マ検事、君は今年、刑事5部を離れて、転勤になる可能性がある」

ナ部長はヘリに頷いてみせると、そう言った。

「それは…つまり…もしかして」

ヘリが、動揺した心を抑えるように、必死で言葉を選んでいた。

「『この前』の事とは関係ない」

ヘリの心を読んだように、ナ部長がきっぱりと言った。

「検事の、2、3年ごとの勤務地の異動は決まり事だ。マ検事はここにきて今年で2年になる。だからこれは当然の事なんだ。マ検事だけじゃない。おそらく今回、刑事5部のメンバーはほとんど解散になるだろう。ただ…」

ナ部長が少し言葉をにごして、言いにくそうな顔をした。

「異動は、中部地検だけでなく…ソウル市周辺からも離れる事もありうる。
そういう心づもりはしておいた方がいいだろう」

ヘリの先輩だった、今はユン検事の妻のチン検事も昨年、刑事5部から春川地検に異動になっていた。…それよりも遠い地に転勤もありうるのだろう。

ヘリは、固い表情で、でも、しっかりとナ部長に頷いた。

「はい。わかりました」


ナ部長のオフィスを出たヘリは、扉をしめると、
ふーっと大きな息を吐いた。

…前から分かっていたことだけど…、やっぱり異動になるんだわ。

その場で沈みそうになったヘリの意識を、呑気そうな知己の人物の声が引きあげた。

「マ検事、一緒に少し休憩しないか?」

ヘリの先輩、チェ検事だった。
休憩室のドアの側に立ち、コーヒーの入ったカップを2つ持って、一つをヘリの方に差し出していた。

先輩らしい気遣いに、ヘリは思わず微笑んで頷くと、休憩室の方に歩きだした。

ヘリがチェ検事からコーヒーをうけとって、休憩室に入ると、
刑事5部の、イ検事と、キム検事もソファに座ってコーヒーを飲んでいた。

「マ検事、クビだって言われた?」

イ検事の、あいかわらずな物言いに、隣に座っていたキム検事がイ検事を睨むと肘でこずいた。

「クビではないのですが、中部地検から異動の可能性があるって言われました」

ヘリはチェ検事と一緒にイ検事とキム検事の前に座った。

「僕も先日同じ事を言われたよ。あ~あ。そう遠くないといいけど。かみさんが、次遠い所に転勤だったら、単身赴任で行ってきてね。なんて言うんだ」

気落ちしたようなヘリの様子に、チェ検事がわざとふざけたように明るく言った。

「僕もさっき、言われたよ」イ検事も言った。

「次の部署では、独身で可愛い女性がいる所がいいな」

…刑事5部にもいたんですけど。

ヘリとキム検事の、ジットリとした視線に気づいたイ検事があわてたように付け足した。

「可愛いけど、彼氏がいなくて、好みのタイプの女性がいる所だ」

そんなイ検事にプッと女性陣が噴き出して笑うと、少し落ち込んでいたその場の空気が明るく和んだようだった。

「でも、寂しいです。せっかく、こうしてお会い出来て、ようやく先輩たちと仲良くなって、職場にも慣れてきたと思ったのに」

…ほんとね。

キム検事の言葉にヘリが心の中で頷いていた。

「春は出会いと別れの季節って言うからな。別れがあるから、新しい出会いもある」

「…イ先輩ってドライですね」

「キム検事が感傷にひたりそうになっているから、慰めてるんだろう?」

「イ先輩の言葉は慰めているように聞こえません」

キム検事とイ検事の、漫才のようなやり取りに、ヘリは隣のチェ検事と顔を見合わせて笑った。

…もう、この二人のこんな会話を聞くのも後わずかなのかもしれないわね。

ヘリは思った。

そして、窓の方にソッと目をやった。

公舎の3階の窓からは、見降ろさないと見えないが、
検察庁近くの公園にも桜の木が何本か植えられていた。

その桜の木の花びらがもう散るような季節だった。


…この桜の花が全部散って、しばらくしたら、
私の異動先もはっきりする時がくるのね。

ヘリは、心にこみ上げてくる思いを呑み込むように、
冷めてしまったぬるいコーヒーを喉に流し込んでいた。



『桜の花が咲いたら、君のリストを一緒に達成しよう』

…そう言って、イヌがヘリに約束してくれたのは、
まだ桜の木に花も葉もついていない時だった。

――― 桜並木の下を恋人と一緒に手をつないで歩く。


ヘリの「恋人としたい33のリスト」の1つだった。

2年前、ヘリは桜並木を当時憧れていた、ユン検事と手をつないで歩いた事があった。
でも、ユン検事は恋人では無かった。

ヘリは、イヌと恋人になってから、密かにこのリストを達成することを夢見ていた。

…他のリストの内容も、イヌがこれまでかなえてくれた事はいっぱいあったけど、
出来たら、この夢もかなえたい。

そう思っていた。

だから、イヌに

『約束するよ。二人で一緒に桜並木の下を歩こう』

そう言われた時は、涙が出そうになるほど嬉しかったヘリだった。

…だけど。


その日、仕事を終えたヘリは、検察庁の建物を出て、駐車場までの道を歩きながら、
周囲に植えられた桜の木を仰いだ。

満開だった桜は、少しの風にも沢山の花びらを散らしていた。
もう2、3日もたてば、枝に花は無くなってしまうだろう。

桜の花が咲いてから、ヘリとイヌはどうしても、お互いの都合を合わせる事が出来なかった。

ヘリの仕事もかなり忙しかったが、それ以上にイヌは休日も返上しなくてはいけないほど仕事に追われているようだった。

「…私のせいね。ごめんなさい」
…この前、あなたを巻き込んでしまったから…。

電話で、ぽつりと気落ちして謝るヘリをイヌが笑い飛ばした。

『バカいうな。君のせいじゃない。しいて言えば僕のせいだ』

「どうして?」

そう聞くヘリに、イヌが、真面目腐って言った。

『僕が弁護士として優秀すぎるからだよ。だから引く手あまたで休む暇もない』

イヌの言葉にヘリが噴き出した。

「そうね。その通りだわ」

『だろ?』

ヘリの反応に満足したようにイヌが答え、
ヘリが笑い終わるのを待った後、続けた。

『ヘリ、いつとは明言できないが、君との約束は必ず果たすから…待っていてくれ』

…一緒に桜並木の下を歩こう。


一言、一言ゆっくりと、静かで、そして、優しい声だった。

「ええ、イヌ。…待ってる」

ヘリが答えた。

…大丈夫。

私はイヌを信じてるから。

イヌは絶対約束を守ってくれる。

1度イヌが私に「約束するよ」と言った事は、今まで全部守ってくれた。
どんな些細な約束でも。

だから、今回もそうだと確信してる。

その事については、何も心配なんてしていない。
でも…。

マンションの自室についたヘリは、ベッドに倒れ込むように横になった。

眠りたいほど、仕事で疲労していたわけではなかった。

昼間、ナ部長に呼び出されて言われた事が心と体を重くしていた。

…異動は、中部地検だけでなく…ソウル市周辺からも離れる事もありうる

ここから遠く離れるという事は当然、このマンションの部屋からも職場に通う事は難しいのだろう。
実家からも遠くなる。両親とも。友人とも…ユナとも。そして、

ヘリは自分の右手の薬指にはめられた、ティアラの指輪を左手の指でなぞった。
小さな宝石達が、部屋の明かりの下で煌めいていた。

「イヌ…」

――― イヌとも離れる事になる…。

検事として仕事をしていて、それは覚悟していた事。
だけど、こうして、いざ現実感が増してくると、ヘリの中で、どうしていいのか分からない気持ちがこみ上げてくるのを抑える事が出来なかった。


ヘリは、着替えや化粧落としをする気力も無く、
枕に顔を埋めると、手足を投げ出して、眠る事もなく、ただ、ベッドに横たわって時を過ごしていた。

幾時か過ぎて、


ヘリは、ベッドの端に置いていた携帯電話が着信しているのに気づいた。

ぼんやりとした手つきで携帯電話を取って見ると、イヌだった。

ヘリは、あわてて、電話を操作すると、耳にあてた。

「イヌ?」

『ヘリ。今どこにいる?』

出先なのだろうか。
電話の向こうでやや遠く聞こえるイヌの声にヘリがグスンと鼻をすすった。

「マンションの部屋よ」

『じゃあ、15分後くらいにマンション前に降りてこられるか?』

「ええ、大丈夫だけど…何?」

微かだが、電話の向こうから聞こえる音で、
イヌが車の運転中だという事が分かった。

『これから汝矣島(ヨイド)の輪中路(ユンジュンノ)へ行こう』


イヌの言葉にヘリがハッと息をのんだ。

輪中路…沢山の桜並木がある通り。


『遅くなったが、君との約束を果たしに行きたい。いいか?』


ヘリが、うなずいた。
イヌには見えないのは分かっているけれど。

「ええ。もちろんよ。…待ってる」


そう言って、ヘリは通話を切った。

電波は途絶えてもイヌとはつながっている。

ヘリは、そんな思いで、携帯電話を握りしめると、ベッドから起き上がって、
出かける準備を始めた。


それから、ヘリが、マンションのエントランス前の通りに佇んで、しばらくした頃、
イヌの車がヘリの側に止まった。


ヘリが助手席のドアを開けて、イヌの車の中に身を滑り込ませるように乗り込んだ。

「こんばんは。お仕事、お疲れ様。ソ弁護士」

いつも通りの明るい口調で、サラリと挨拶しながらシートベルトをしめるヘリをイヌが微笑みながら見つめていた。

仕事帰りなのだろう。イヌは、きっちりとしたスーツ姿でネクタイもしめていた。

「マ検事もお疲れ様。さ、行こうか」

「ええ」

イヌが車を発進させた。

もう夜も遅い時間。
露天は出てなくても、桜並木はライトアップされているだろう。

ヘリは、ふと、仕事帰りに見た、降るように散る桜を思い浮かべた。


それでも、

イヌとヘリ、
二人の車がそこにつくまで、桜達が時を止めて待ってくれるような、そんな気がしていた。



(「夢桜」前編終わり 後編に続く)


登場人物


マ・ヘリ(マ検事)
ソ・イヌ(ソ弁護士)

ナ部長…検察庁刑事5部の部長。ヘリの上司
チェ検事…ヘリの先輩検事。
イ検事…ヘリの先輩検事。
キム検事…ヘリの後輩女性検事(オリジナルキャラクター)


間にあいました?(汗)(地域によっては)
季節ネタの桜話です。

ナ部長が言っていて、ヘリもイヌに電話で言っていた。
ヘリがイヌを巻き込んだという『この前のこと』って何?
何か読んでいない話あったかな?と思われた方。

『この前のこと』話はまだ未公開です。

この桜話は、次の年(2011年)4月の話で。
今連載中のシリーズ話「埋もれた約束」は(2010年)10月の話なので…半年くらい未来の話になります。その間にいろいろあるんです。いろいろ(苦笑)

『この前のこと』がおそらく、作品中もっとも山場になるのかな?という感じですが、
「埋もれた約束」で、ここまで難産になるとは…この先がちょっと怖いです。

もう、一体誰?こんなやっかいなプロット考えたの~?って、
妄想したのは自分自身なんで、どうしようも無いですね(苦笑)
頭の中の妄想、そのまま活字や映像に出来るコンピューター出来ないかしら?←大変なことになる。

…そんなかんじで、みつばの「検事プリンセス」はこの先も続くので、しばらくおつきあい下さい。よろしくお願いします。


火曜日までプライベートで立て込むので数日間は予約投稿になります。
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明日は、「夢桜」の後編、完結です。



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次創作。

みつばの4コマ漫画
恵理(ヘリ)ちゃんと仁優(イヌ)くんシリーズ46です。


他の4コマ漫画作品は、検事プリンセス漫画INDEXからどうぞ♪

4コマ漫画は、完全にコメディタッチなので、
「検事プリンセス」のドラマや、キャラクター、
このブログの二次小説のイメージが崩れると思われる方は
スルーでお願いします。


どんなヘリもイヌもOKという方はご覧ください。↓


今回の話は。

ヘリとイヌが日本を旅行中、温泉旅館に泊まったら?
…という、あの画像に触発されて描いた漫画です♪
ちょっと大人テイスト(笑)



浴衣



   温泉へいこう



もともと、更新予定だった、イヌとヘリの日本旅行温泉旅館編。
イヌ役のパク・シフさんの、日本旅行の最新ツイッター画像。
あの浴衣姿を見たら、描かずにはいられなくなりました。
だって、あの写真はイヌぽいから♪←あいかわらず。

ほんとは来年あたりに更新予定の話…だったのですが、
鉄は熱いうちに打たないと♪と、とりあえず漫画で。

「検事プリンセス」のイヌとヘリの温泉旅行、浴衣といえば…、

結局、4コマ漫画のようなこんな妄想に走ってしまうみつばです(苦笑)

それにしても…この4コマ漫画。
描くのに信じられないくらい時間がかかってしまいました。
2コマ目の浴衣姿のイヌを描くのに30分以上費やしました(汗)

パク・シフさんに似せようと写真見て一生懸命描いてたんです。
なのに、全然似てない上にすごく時間をかけて何度も書きなおした目が
やっぱり縮小でつぶれました(涙)

3コマ目の浴衣ヘリはあっという間に描けました。
もう創作では、みつばの場合、
リアルと切り離して描かないと駄目だと思い知りました。


そういえば、この4コマ漫画描いたあとに気づいたのですが、
ヘリは服飾学科出身なので、異国の民族衣装と言っても、
浴衣の着方は知っているんじゃないかしら?と思いました。
…だとしたら、天然ではなく、あきらかに3コマ目は故意にイヌを誘っていることに。
純粋なヘリも大人になったのかしら?
でも、イヌには、もうどっちでも同じ事でしょうね(笑)

これの二次小説版は少し違います♪(…いえ、ほとんど一緒かも(笑))

でも、明日はこれの二次小説版ではなく、
また別の短編二次小説を更新予定です。
お待たせしました。あのネタです。

…間に会ったかな?地域によっては(苦笑)


イラストや漫画のイヌ、描くたびに顔が違っても
大丈夫ですよ~♪と言って下さる方も
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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第16話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(16話)





…聞きたいこと?


「なに?」

「そんなかしこまらないでくれ。大したことじゃない」

イヌがフッと微笑むとヘリの方に顔を向けた。


「たとえ話だから気軽に応えてくれ。もし…
…君の大切な何かや好きだったものがかわってしまったらどうする?」

「変わってしまうっていうのはどういう風に?」

ヘリが首をかしげた。

「そうだな。…時間がたって昔好きだった時と違うものになっていたらということだよ。君はそれを嫌いになるか?」

イヌの言葉にヘリは、少し首をかしげてうーん…と考えているようだった。

「好きだったものが、かわっちゃった…。そうしたら、どうする?よね」

「ああ」

ヘリは、ほんの少し、ん―っと考えた。

「私の答えはね」

「うん」

「『何もかわらない』よ」

「え?」

ヘリの言葉にイヌがきょとんと目を丸くした。

「どういうこと?」

意味が全く分からない、というようなイヌにヘリは何でもないように言った。

「だって、それが違うものに変わっていても、好きだった自分の気持ちが変わらなかったら、何にも変わらないんじゃないの?」

「・・・・・」イヌはさらに目を大きく見開いた。

「もちろん変わっちゃったから嫌いになったり、好きじゃなくなることもあると思うの。でも、それでも自分が前と同じようにそれを好きでいるなら、それでいいんじゃないかしら?…というのが私の答えだけど?」

「・・・・・」

「イヌ?」


無言で自分を見つめ続けるイヌに不思議そうにヘリが声をかけた。

「くっ…」

イヌがうつむいた。

「?」

そして、肩を小さく震わせていたかと思うと、


「あははははは」

お腹に手をあてて、腰をまげて大きな声で笑い出した。

「イヌ?」

今度はヘリがきょとんとしたように、豪快に笑い続けるイヌを茫然と見つめていた。

「一体どうしたの?私の答え何か変?どうしてそんなに笑うの?」

そう続けるヘリに、イヌはさらに笑い続けた。

「…笑いすぎよ」…なんだか知らないけど。

理由はともかく、自分の言葉にイヌが笑っている。
しかも、こんなに笑うイヌは初めて見たかもしれない。

ただ、これだけ笑われると、なんだか、バカにされているような気がするんだけど…。

ぷうっと頬を膨らませて、自分を見つめるヘリの視線にようやく気付いたイヌは、
笑いすぎて涙のたまった目尻を指でぬぐうと、なんとか笑いをおさめようとした。

「いや、さすがマ・ヘリだと思って」

「…やっぱりバカにしてる?」

ヘリがますます頬を不機嫌そうに膨らませた。

「ちがうって」

そんなヘリにイヌは、微笑むと、ヘリの腰に手をおいた。そして…

「きゃっ」

イヌは、ヘリを引き寄せ、抱きしめるとキスをした。

「…どうして、キスするの?」

唇を離すと、戸惑ったようなヘリがますます不思議そうに聞いてきた。

イヌは、嬉しそうな表情で目を細めていた。

「したかったからだよ」

「今日はわけが分からないことばかりするのね」

ヘリが、良く分からないと困惑した顔でイヌの顔を見ていた。

…わけなんていらないよ。

イヌは思った。

自分が、あれこれと考えたり悩んでも、出口のなかった答えの道を、
君はあっさりと導いてくれる。
そして、考えると暗い気分になったり、あきらめてしまおうと思う事も、
ヘリが言うと、何でもないことのようで、すぐに解決出来ることだと思わせてくれる。

父親ドングンとヘリの父親サンテの事件も。

事件を封印するしか手はないと思っていた自分に
ヘリは、一緒にやりとげようと言ってくれた。
自分一人では長い月日をかけても出来なかったことを、見えなかった答えをヘリと一緒なら見つけることが出来るという気持ちになれた。

…さっきのヘリの言葉も。

『自分の好きという気持ちがかわらないのなら、何もかわらない』

単純で、そして、明確な答え。

まったくその通りだ。

こんな答えは君だからこそすぐに出せるものだ。

…君にはかなわない、ヘリ。

「愛しているよ」


イヌの突然の告白めいた言葉に、ヘリは目を見開いたあと、
ますます訝しげな顔をして首をかしげた。

「よく分からないわ」

「僕の気持ちが分からないのか?じゃあ…」

言葉が終わる前に、ニヤリと笑って、
ソファの上で覆いかぶさるように抱き倒すイヌの行動で、
次にイヌが何をしようとしているのかを悟ったヘリだった。


「もうっ…ちゃんと説明しなさい~っ」

そう言って、

イヌの腕の中でバタバタと、納得のいかない様子で暴れるヘリの頬に両手を添えたイヌは、
ただ黙って微笑むと、ゆっくりとヘリに顔を近づけていった。


―――それから時が過ぎて。


イヌの“気持ち”を言葉でなく、ベッドの上で行動で示されたヘリは、
気だるい体をシーツに沈ませて、一緒に横たわるイヌを見つめていた。

穏やかな顔で寝息をたてているイヌ。

事が終わった後、珍しく、ヘリより早くイヌの方が眠りについていた。


…平日の夜の電話の時から感じていた。
何気なさを装っていたけど、ふとした時に寂しそうな、どこか思いつめたような影が瞳におちていた。

そして、その悩みに関係のあることかどうかも分からないが、
ヘリに聞いたイヌの質問。

それに答えた自分の言葉にイヌは、大笑いした後、
すっきりと、晴れ晴れとした表情をしていた。

…自分のあの答えが正解だったのかはわからない。
一般論を考える前にとっさに浮かんだ答えを言ってしまったのだから。

だって…私にとって、それはイヌ。あなただったから。

あなたを本気で好きだって自覚したのは、あなたが一時期姿を消してしまった時だったけど。戻って来て、そして、事実を知ったあと、すっかり変わってしまった雰囲気のあなたを見てからも、こうしてつきあう事になって、過去のあなたが本当は演じていたあなただったと分かってからも。

私の気持ちは全くかわらないって事は分かったの。

私の愛した、あなたの部分は同じだって事も。

だから形が「かわってしまう」ことには意味はないって。
自分の心がかわらない気持ちでそれを見つめていたら、同じことなんだって。
そう思ったの。

ただ、私の言ったことは、
本当はイヌの求める答えとは違っていたのかもしれない。

それでも…。

ヘリはイヌの頬をチョンと指でつついた。

…なんだかホッとしたような顔で寝てる。

良かったわ。

ヘリは、微笑んで、イヌの腕枕に再び頭をのせると嬉しそうにしばらくイヌの横顔を見つめた後、目を閉じて、眠りについた。



週末をイヌと二人でゆっくりと過ごして、疲れを癒したヘリは、
月曜日。

午前中、検察庁のオフィスで、他の案件の資料に目を通した後、
再び『山中白骨死体事件』の調査を行っていた。

ヘリは、遺体の見つかった山中で工事が休止されている、“療養施設”の事を聞くために東南大学付属病院に連絡をとった。

電話口に出て来た、療養施設の建設担当者がヘリと話した。


「療養施設というと、病気の方の療養のための施設ということですか?」

『ええ、ただ、療養と言っても、その施設は特に難病の入院患者のための施設です。最先端の設備と医術。薬、治療法、などを臨床出来るような』


「そうですか…」


『療養施設建設の計画は随分前からあったんですよ。ただ、運営資金の調達や設備内で働くスタッフを集めることに時間がかかっていて、工事に着手出来たのが最近でした』

電話の向こうで、担当者の深い溜息が聞こえた。

『あんな死体が出てくるなんて…。すみません。病院関係者がこんな事を言うべきじゃないって分かってますが、このまま、あの場所に施設を建設出来なくなるかもしれないと思うと。もう、10年くらい前からの計画でしたから。うちの病院の腕のいい医者を始め、最高のスタッフを集めたのに、と何だかやりきれなくて』

その後、ヘリは2、3担当者に質問をしたあと、丁寧にお礼を言って電話を切った。


…10年くらい前からの計画地。

…昔の仕事をしていた仲間を脅迫していたチョ・ドンク。

…8年前の失踪。

…チョ・ドンクは、当時お金に困っていた?



ヘリはもう1度捜査資料に目をこらした。
ほとんどずっと定職につかなかったからもあるが、
それなら、なぜ、あの8年前から急に昔の仲間たちを訪ね回り始めたの?
いつでも出来たはずなのに。
それに、何人も同時に脅迫している。
警察の調べで、当時のチョ・ドンクには大きな借金は無いことが分かってる。
それなのに、そんなに大きなお金が一度に必要な理由があったの?


そして、チョ・ドンクが殺された理由。

チョ・ドンクはもしかしたら仲間以外の人を脅迫していたことかもしれない。
恨みを買っていた人は他にもいた?

チョ・ドンクが仕事仲間を脅迫していた事と、殺された事件は関係ないことかもしれない。

…そうなってくると、これは全く的はずれな事を調べている事になるけど。

ヘリはチラリとピックアップしていた卒業アルバムや名簿のリストを見た。


…昔の仕事仲間とつながらないという可能性もある。
違う視点からも調べて見る必要があるわね。

ヘリがそう考えた時、

「マ検事」

扉が開いて、外出していたチャ捜査官が戻ってきた。

「頼まれていた事、調べてきました。チョ・ドンクの家族構成です」

「ありがとう。捜査官」

ヘリはチャ捜査官からファイルを受け取ると、早速中味を開いて中を見た。


当時母親と二人暮らしだったチョ・ドンク。
父親とはチョ・ドンクが小学生の頃に離婚していたようだった。
理由は多額の借金。ドンクの父親は失踪して母子の前から消えて、そのまま行方知れずになっていた。
借金の理由は博打にはまったせいだとあったが、借金のため、働いていた職場の金を横領して警察に捕まったこともあったようだった。

ヘリは、ふと、チョ・ドンクの働いていた所の名前に目をとめた。


…イ・○○車整備工場。

「この場所って…」


ヘリはハッとして、卒業名簿の資料を勢いよくめくった。

小学生のイ・ジュンシクの家の近くだった。

記憶力が抜群にいいという特技を持ったヘリは
だいたい一度集中して見た事はほとんど覚えていた。

『ジュンシクのお父さんは町工場で働いていて…』

…これは、イ・ジュンシクさんのお父さんの工場?
じゃあ、チョ・ドンクの父親はイさんのお父さんの工場で働いていた?

同じ小学校ということもあるけど、チョ・ドンクはイ・ジュンシクさんと顔見しりだった?


ヘリは、早まる動悸を抑えるように、別の資料をめくった。

チョ・ドンクの中学時代の名簿。

そこにもイ・ジュンシクの名前があった。

ヘリの指が少し震え、それを抑えるようにヘリが手を握りしめた。

…冷静になるのよ。マ・ヘリ。
憶測で偶然の事象を結びつけては駄目。まず、証拠を…。

ヘリは、ハッとして、ジミンの母親の店でのジフンの言葉を思い出していた。

『父さんは医者だから』

…医者。

ヘリは、デスクの電話の受話器をはずして、再び東南大学付属病院に電話した。

先ほどとは違う担当者に取り次がれた。
ヘリが聞いた。

「そちらの病院に、イ・ジュンシク医師はいらっしゃいますでしょうか?」

『お待ちください』という声と共に、パソコンを何か操作する音が聞こえた。

そして、しばらくした後

『おりません』という声が聞こえた。

「いらっしゃらないんですね?」

ヘリは自分の予感が外れた事にホッと息をついた。
しかし、電話の向こうで「はい」と聞こえたあと、

『今は在籍しておりません。半年ほど前におやめになっています』
との、言葉が続けられた。

「…わかりました。ありがとうございます」

ヘリは、呟くように礼を述べたあと電話を切った。


…イ・ジュンシクさんと、チョ・ドンクにはつながりがあった?

ほとんど思考停止で茫然となったヘリの意識を戻すかのように、
部屋の事務官のデスクの電話が鳴った。

イ事務官が電話に出た。

「はい。…お待ちください。マ検事、警察からお電話です」

「わかったわ」

ヘリは、あわてて、デスクの電話を取った。

「お電話かわりました」

『チョ・ドンクの事件を担当されているマ・ヘリ検事ですね?』

「はい、そうです」

電話の相手は警察官のようだった。

「じつは、先ほど、チョ・ドンク殺害の件で、
犯人と名乗る人物が警察に自首してきました」

…え?

ヘリの目が見開かれた。
ヘリは、一呼吸おくと、口を開いた。

「…自首してきた方のお名前は?」

「イ・ジュンシクと名乗っています」


ヘリは、受話器をティアラの指輪をした右手でギュッと握りしめた。



(「埋もれた約束」16終わり 17に続く)



登場人物

ソ・イヌ(ソ弁護士)
マ・ヘリ(マ検事)

チョ・ドンク…山中で白骨死体として発見された。ヘリの担当事件の被害者。

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友

チャ捜査官…ヘリのオフィスの捜査官
イ事務官…ヘリのオフィスの事務官



また、中途半端なところで、「埋もれた約束」は一旦、お休みです。
すみません。

週末は、

あのネタの4コマ漫画と
あれネタの短編小説(書き下ろし)を更新予定です♪

アノとか、アレじゃ分かりませんね(笑)
でも、ほら、想像つきますよね?
長編、ますます重くなってきてるので、気分転換に♪←みつばがね(笑)


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第15話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(15話)





その日の夜。

クライアントとの打ち合わせを終えたイヌが歩いていた道に、
偶然、手にコンビニの袋を持ったジフンが通りかかった。

「イヌさん!!」

イヌの姿に気づいたジフンが嬉しそうにイヌに駆け寄って来た。

「こんばんは!」

「こんばんは。ジフン」

イヌが微笑んだ。

「一人で買い物か?」
…こんな夜に。

「うん。ばなな牛乳買った」

ジフンがコンビニ袋を開くと、中にばなな牛乳が2本あった。
「最近父さんがさ、早く帰ってきてくれるんだ。それに、昨日はサッカーの練習の相手もしてくれたんだ。土曜日と日曜日もずっと一緒にいて、サッカーをしてくれるって約束してくれた」

本当に嬉しそうな顔でイヌに語るジフンに、イヌは優しく目を細めた。

「楽しみだな」

「うん」

ジフンがうなずいた。

「だから、嬉しくて、父さんの好きなビールを買ってやろうと思ったんだけど、
子供の僕じゃ買えないから、ばなな牛乳にしたんだ」

「ばなな牛乳はお父さんの好きな飲み物だと思うよ。昔はよく飲んでた」

「ほんと?僕も好き」

ジフンは、父親と同じ好みだと分かって、さらに嬉しそうな顔をした。

「ねえ、イヌさん。イヌさんも土曜日か日曜日、一緒にサッカーやろうよ。
父さんとイヌさんが一緒にサッカーするところを見てみたい」

そう、わくわくしながら言うジフンにイヌは、寂しげに微笑んだ。


…もうジフンや俺と関わらないでくれ。

ジュンシクの言葉が蘇っていた。


「ごめん。週末は予定があるんだよ」

「なんだ~。そうなのか」

ジフンはがっかりしたように目を伏せた。しかし、すぐに顔を上げると、
悪戯っぽい表情で言った。

「分かった。マ・ヘリさんとデートだね」

イヌは、それには答えずにただジフンに微笑んでみせた。

イヌの顔に、自分の考えがあたったように思ったジフンがはしゃいだように言った。

「デートならしょうがないか~。邪魔しないでおくよ」

ジフンのませた言い方に、イヌは笑うとジフンの肩を撫でた。

「気をつけて帰れよ」

「うん。イヌさんもね。またデートじゃない日に一緒にサッカーやろうね。バイバイ」


…元気で。ジフン。お父さんと仲良く暮らせよ。


去って行くジフンの後ろ姿を見送った後、イヌは帰路についた。

その頃、

検察庁のヘリのオフィスでは。

ヘリが、捜査官が集めてきた、チョ・ドンクの、中学時代と小学校時代の名簿や卒業アルバムに目を通していた。

「膨大な数ですよ。全部の人間にあたるんですか?」

そう心配そうに言う捜査官に、ヘリは首をふった。

「仕事をうけおっていたのは、男の人しかいないと言ってたわ。だからまず半分くらいになる。それに住んでいた所が近くの人、さらに小学校、中学校まで一緒だった人。そんな人をピックアップして、さらに絞っていくわ」

…それにしても多いですよ。

そう、困惑したような眼差しをヘリに向けて、

「無理はしないで下さいね」と言って、捜査官と事務官は帰っていった。


ヘリは、その後もメモをとりながら、ひたすら名簿に目を通していった。

…あら?

その中で、ヘリは知った人物を二人見つけて手を止めた。

ソ・イヌ。

イ・ジュンシク。


小学校の名簿だった。

…チョ・ドンクと同じ学校だったね。
そういう偶然はあるものね。

ヘリは小学校の卒業アルバムを開いた。
その前に渡米していたイヌのものは無かったが、
そこに昔のイ・ジュンシクの写真があった。
グラウンドで、会った時の大人のジュンシクの優しげな印象と違って、
強い意思を持った目の活発な印象の少年だった。

ヘリは16年前に初めて会ったイヌの顔を思い出して、
…気が合いそうな感じね。と思った。

ヘリは、その後の数時間、名簿と格闘し、全部に目を通し終えると、
欠伸をして資料や名簿を閉じて、仕事を終えることにした。


翌日の土曜。

その週の仕事の疲労を癒すように、朝の遅い時間まで眠ったヘリは、
シャワーをあび終えた後、イヌに電話した。
そして、一緒にランチに行くためにマンション前の庭のベンチで待ち合わせた。

ふああーっと大きな欠伸をしてベンチに座っていたヘリの所に、イヌがやってきた。


「徹夜か?」

「いいえ。夜遅かったけど、いっぱい寝たわ。むしろ寝すぎちゃったかも」

「随分とハードな1週間だったようだな。何かスタミナのつく物でも食べにいこうか」

「お肉はちょっと…」

そう言うヘリにイヌが笑った。

「薬膳料理の美味しい店を知っている。そこにしよう」


イヌの車に乗って、イヌのおすすめの店で昼食をとったあと、
二人は、よく行くイルサン湖水公園に向かった。
そして、公園の中を、手をつないで散歩した。



公園写真
イメージ画像(韓国のイルサン湖水公園ではありません)




「もうかなり紅葉しているが、木の下を歩いていると疲れがとれないか?」

そう言って歩くイヌにヘリがうなずいた。

「そうね。それに噴水の側っていうのは気持ちも体も癒されるっていうわよね」

検事になって、いろいろな事件を扱ってきたヘリだったが、
凶悪事件を担当した週はいつも以上に疲れを感じていた。

…それはきっとイヌも一緒かもしれない。
私より弁護士として仕事をしてきた時間は多いし、案件も多かったはず。
それに…。


チラリとヘリはイヌを見上げた。

話していて、そして一緒にいて、イヌはいつもと変わらない雰囲気だった。
だが、心なしか元気がないように感じるのは気のせいだろうか?


しかし、イヌはヘリに仕事の話をすることは滅多になかった。
仕事上の悩みがあったとしても、聞くことは出来ないだろう。
…だとしたら…。

「ねえ、イヌ、散歩が終わったら、スパに行かない?」

ヘリが言った。

「え?どこだって?」

唐突なヘリの誘いにイヌが聞き返した。

「ほら、去年一緒に行ったじゃない。潜入捜査の前に。あそこに行きましょう。
のんびりとああいう所で骨を休めるのもいいでしょ?」

「いいけど」

イヌがヘリを横目で見た。

「僕を“おじさん”扱いしてないか?」

「もうっ。しつこいわね。私が行きたいのよ」
頬を膨らませて言うヘリにイヌが苦笑した。

「じゃあ、この湖の周りを3周したら、行こうか」

「ええ?3週も?足が痛くなっちゃう」

「デスクワークが多い仕事なんだ。週末これくらい歩いておかないと運動不足になるぞ。
ほら、もっと早く歩けよ」

そう、ニヤリと笑って、ヘリの手を握ったまま、わざと急かすように大股で歩きはじめたイヌに、ヘリは、ん~っと駄々っ子のように体をそらした。

そして、わざとふてくされたように言った。

「こういう時『従順』な女性っていうのは、文句を言わずについて行くのかしら」

「やれやれ。しつこいな。君も」

イヌが、笑って、ヘリもそれにつられて笑った。
そして、手をつないだまま、ふざけるように二人で同時に走り出した。


その後、

スパでのんびりと体を休めたあと、
夕食を外食ですませて、イヌとヘリはマンションのヘリの部屋に一緒に戻ってきた。

ヘリが洗面所で洗顔をしたり、鏡台の前で肌の手入れをしたりしている間、
リビングのソファに座ったイヌが、ヘリの入れたお茶を飲みながら、テレビを見ていた。

…何か面白い番組でもあるのかしら?

普段、テレビを見ないイヌが、めずらしく画面に目をやっている事に不思議そうに目をやったヘリだったが、よく見ると、イヌの目は画面の動きを追っていないようだった。

イヌのぼんやりとした焦点の定まらない瞳が、テレビ画面の方を向いていた。


…イヌ…。

肌の手入れを終えたヘリが、イヌのいるソファの所に戻った。

「面白い番組やってる?」

そうテレビを覗き込むヘリに、イヌが、「いや。天気予報を見てただけだ」と言って、リモコンでテレビをオフにした。

「たまには、ゆっくりテレビ鑑賞もいいわよね」

ヘリは声を弾ませて、テレビ台の下からDVDをいくつか取り出した。

「ユナから借りていてまだ見てない、面白いって評判のドラマのDVDがあるの」

イヌは『家門の栄光』とタイトルの書かれたDVDBOXに目をやると苦笑した。

「それ、今夜中に全部見終われないだろう」

「じゃあ、これ。きっと癒されるわよ。アニマル物のアニメだもの。『兎と猟師の物語』」

「…兎と猟師っていう時点で、癒される内容なのか?」

イヌが失笑した。
そして、ヘリに手を伸ばすと体を引き寄せて、ソファの上の自分の隣に座らせた。

「君が見たいならつけていればいいが、今日は目を休ませたらどうだ?」

最近は夜遅くまで資料に目を通していただろうし。

そう言って、イヌは、ヘリの肩を抱くとソファの背もたれに寄りかかった。
そして、目を閉じた。

ヘリは、そんなイヌの横顔を黙ったままジッと見つめていた。

ややあって、

イヌがそっと目を開けた。

「ヘリ」

「ん?」

イヌが、開けた目を天井にむけたまま言った。


「君に聞きたいことがある」




(「埋もれた約束」15終わり 16に続く)



登場人物

ソ・イヌ(ソ弁護士)
マ・ヘリ(マ検事)

ジフン…イヌの小学校時代の親友ジュンシクの息子



イルサン湖水公園。

「検事プリンセス」のドラマ16話でイヌとヘリがラストに
デートしていた公園の正式名称です♪
二次小説だと「木漏れ日の下で」の公園です。

(参考)韓国ドラマロケガイド2012 より。

画像は、その公園ではなく、みつばがよく出没する(笑)お気に入りの公園の写真。


いつもブログへの拍手、拍手コメントありがとうございます!

明日も出来たら、続きを更新予定です。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第14話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
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時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(14話)




『イヌ?』


イヌの耳に、明るいヘリの声が響いた。

「ああ、どうした?」

イヌは、少し息をついた後、何気ない調子で応えた。
ごく普通にいつもの感じで。

先ほどまでの自分の心境は声色には、出なかったようだった。

『ごめんね。こんな時間に。もう寝てた?』

「いや、…まだこれからシャワーを浴びるところだ。君は、今日もこんな時間まで残業か?」

『ええ、そうなの』

ヘリのそっと洩らしたような溜息が聞こえた。

「平気か?随分と手ごわい案件にでもあたっているのか?」

『ええ…、今、あの例の検死の事件を担当しているの』

「相談にのろうか?」

『ううん。いいのよ』

ヘリがあわてたように言った。

『あなたに電話したのは相談にのって欲しかったんじゃなくて…ただ声を聞きたかっただけなの』

最後の方は、照れくさそうにぼそぼそと話すヘリに、イヌは思わず微笑んでいた。

「一言オーダーしてくれたら、声だけじゃなくて、今すぐソ・イヌを4階の部屋まで出前してやるけどな」

そう言うイヌに、電話の向こうでヘリがますますアタフタとする気配がした。

『いいのよ。平日は5階の部屋からの“出張サービス”は受けつけない規則をつくってるから』

「さすが、お固い検事さんだ」


電話の向こうで、プウっと頬を膨らませたヘリを想像して、イヌはフッと笑った。

「じゃあ、週末の夜は受付してくれるのかな?」

そう聞くイヌにヘリが、『ごめんなさい』と、気落ちした謝罪を述べた。

『じつは、今の仕事が結構立て込んでいて、金曜日もかなり遅くまで残業になりそうなのよ。だから、夕食を一緒に食べる事は出来ないみたい…ごめんね』

…その電話だったのか。

いつもはっきりと約束はしないけれど、暗黙の了解で、週末の金曜の夜は一緒に夕食を食べるという習慣が出来ていたヘリとイヌだった。

『だから、会えるのは土曜日になるのだけど…土曜日のランチを一緒にどう?』

おずおずとそう聞くヘリにイヌは「いいよ」と返事した。

『じゃあ、土曜日にね』

ヘリがとたんに嬉しそうな声をあげて言うのを、イヌは口元をほころばせながら聞いていた。

「じゃあ、土曜日、行けそうな時間になったら連絡をして。おやすみ」

そう言って電話を切ろうとしたイヌにヘリが『待って』と声をかけた。

「なに?」

『あ、別に対したことじゃないんだけどね・・・』

そう、言葉につまったように間をあけたあと、ヘリは続けた。

『イヌ、…今日、何かあった?』

イヌが目を見開いて、スッと息を吸い込んだ。

「…どうして?」

『ううん。…ただ、ちょっと、元気がないみたいに感じたから、仕事で何かあったかと思って』

ヘリの戸惑ったような、伺うような声に、イヌが少しの間無言になった。


…ヘリ。君って人は。


「…仕事では何も問題は無いよ。ヘリ。心配しなくていい」

『そうよね。あなたは、泣く“検事”も黙る敏腕弁護士、ソ・イヌだものね』

「ああ、その通りだ」

お互いを茶化しあっている言葉に二人は笑い合った。


『じゃあ、遅くに電話してごめんね。お休みなさい、イヌ』

そう言ったヘリに今度はイヌが「待って」と声をかけた。

『なに?』

「電話ありがとう」

イヌが心から言った。

「おやすみ。ヘリ。…土曜日のランチを楽しみにしてる」

『ええ…イヌ、私もよ。おやすみ。』


やわらかなヘリの声を聞いた後、イヌは携帯電話を静かに切った。

先ほどまでの重苦しい想いが消え、心の中が穏やかになっているのを感じた。


脳裏に浮かんだ、
カップケーキとばなな牛乳を差し出す少女のヘリの姿が今のヘリと重なり、
そして、それが明るく微笑んでいるビジョンにイヌは、微笑んだ。

そして、軽くなった体をベッドから起こすと、イヌはシャワーを浴びるためにバスルームに向かった。



翌日。


検察庁で、ヘリが担当する『山中白骨死体』事件の、被疑者との対面尋問があった。

被疑者の名前はイム・ヒョンウ、年齢は30歳。無職。
被害者とされた、チョ・ドンクとは高校が同じで生前の付き合いも多いようだった。

警察の調べで、チョ・ドンクは、周囲にあまり評判の良くない男だということが分かっていた。高校を中退してから定職につかず、違法な仕事にも手を染めていたという話もあった。そして、その仕事を一緒にしていたという仲間たちの行方を追った先で、ヒョンウの名前が浮かんできた。

チョ・ドンクは、8年前、どうやら昔の仕事仲間たちを、訪ねてまわっては脅迫していたということだった。

違法な仕事をしていた時に、チョ・ドンクは、こっそりと仲間たちを写真で撮ったり、証拠を残しておいて、それをネタに金をゆすっていたようだった。

当然、恨みをかっていたチョ・ドンクだったが、とくに怨恨の線で一番容疑がかけられたのがイム・ヒョンウだった。

ヒョンウには8年前のチョ・ドンクが失踪した時期のアリバイがなく、居酒屋で「あいつを殺してやる」と息巻いていたという証言もあった。さらに、チョ・ドンクの遺体が見つかった山道で当時、白いワゴンの車が停めてあったという証言があって、それがヒョンウの車と同じ機種だったということも警察では決め手となったようだった。

しかし、ヒョンウは、警察に身柄を拘束されてからも、一貫して事件の関与を否認していた。


「だから、俺は無実なんですよ。検事さん」

ヘリの前に座ったヒョンウが、眉を下げた情けない表情で、ヘリに訴えていた。

「確かにやつのことは恨んでたけど、俺は殺してなんていないんですよ」

ヘリは捜査資料の紙をめくった。

「8年前、街の居酒屋で、あなたが『ドンクの奴を殺してやる』と言っていたという目撃証言が多数あるのですが、これは本当ですか?」

「いや…それは、まあ、酒に酔った勢いで言ってたかもしれねえ。でも、言ってただけです。本気で殺そうなんて思ってなかった。むかつく奴だったけど、人殺しなんて俺はしてないです」

ヒョンウが、あわてたように言った。

「車のことは?同じ機種が8年前当時チョ・ドンクさんのご遺体が発見された場所付近で見たという証言があるのですが」

「似た車くらい沢山あるでしょう?それに、俺の乗っていた車は数カ月ほど前に廃棄しちまったが、今でも乗っていたら、ちゃんと調べて違う車だと証明してもらえたはずですよ」

「では、当時のあなたのアリバイを証明出来る方に心あたりはありませんか?」

「…いない。…というか、覚えてないです。その頃、俺は住んでいる所や仕事もその日、その日で変えていたし、深い付き合いの知り合いもいなかったし、家族には見放されていて…知り合った女と少し暮らしてた時もあったけど、もう名前も顔も分かりません」


ヘリは心の中でそっと溜息をついていた。

…ここまでは警察の取り調べの供述と全く一緒だわ。
進展していない。でも、証言も状況証拠もまだ不十分。
これだけで、この被疑者がチョ・ドンク殺しの犯人だと特定することも出来ないし、かといって、無実だと証明する事も出来ない。


「質問をかえますね」

ヘリが言った。

「イム・ヒョンウさん。チョ・ドンクさんとは高校時代の先輩、後輩の仲でしたよね?それから交友関係が続いていて、仕事も紹介された事があったのですね?」

ヒョンウがうなずいた。

「俺はやつの使いっパシリみたいな存在だったけど、そういう腐れ縁はやつが退学してからも続いていて、金に困っていた時、ドンクがいい仕事があるからって時々紹介してくれた時がありました。でも中には…」

「違法な仕事もあったんですね?」

ヘリの詰問にヒョンウが気まずそうな顔で頷いた。

「違法って言っても、俺達が直接手を下してわけじゃないんです。いわゆる“運び屋”ってやつで、中味の事は全く知らされてなかった。ドンクがほとんど仲介になって、その上にいる知らない奴らから命令を聞いて、運ぶ俺達はただ、言われたままに動いてただけで…」

「荷物の中身を本当に知らなかったのですか?」

ヘリの言葉にヒョンウは肩をすくめて小さくなった。

「うすうすヤバいものじゃないか?とは思ってました。夜中に、こっそりと倉庫や船から運び出していたし、なんといっても1回の仕事の実入りがかなり良かったから…」

「1回の仕事でいくらくらいもらったんです?」

「普通に日雇いの仕事をする10倍はもらえました」

ブツブツとつぶやくように言うヒョンウにヘリが固い表情で頷くと、メモをとった。

「その時、一緒に仕事をしていたチョ・ドンクさん以外の仲間の事は覚えてますか?」

ヘリの質問にヒョンウはますます情けない顔をした。

「少しなら覚えてます。何人かの顔は。でも、全員の名前は分からないです」

「どうしてです?覚えてないのですか?」

「…覚えてないっていうより、知らないんです。ああいう仕事でしたから。みんな偽名を使ってる。ドンクが高校の時の顔見知りでひっぱってきた奴らのことは知ってるけど、それ以外の奴もいたから…確か小学校、中学時代の知り合いもいたって話は聞いた事があります」

…ドンクの高校時代の知り合いでヒョンウ以外の人物達の名前は上がっていた。
みんなドンクやヒョンウと一緒に仕事をして、後にドンクに脅迫されていた。
しかし、全員、ドンクの失踪した時期のアリバイを持っていた。

「仕事仲間はみんなチョ・ドンクさんの知り合いだったのですか?」

ヒョンウは自信なさげに少し首をかしげた。

「俺と一緒に仕事をした奴らはそうだったと思います。その日によってメンバーがかわっていたから、はっきりと言えねえけど、年齢は俺とあまり大差ない奴らばっかりでした」

ヒョンウの話は警察の調べでも出ていた。

他のメンバー達への取り調べの際に皆ヒョンウと似たような証言をしていた。

『仕事をしている時はお互いの事を話すことは無いし、私語も交わさない。
どういう奴らが一緒に働いていたか、までは分かりません』

ドンクの母親も亡くなって、ドンクの住んでいた団地も取り壊されていた。
ドンクは名簿や証拠を元にかつての仲間たちを脅していたというが、それも無い。

このまま証言だけをとっていても、ヒョンウの無実を証明するのに有利な物は出てきそうになかった。ただ、この昔の仕事を一緒にしたという仲間でまだ名前があがっていない人物達にたどりつくことが出来たら、何か新しい手掛かりが得られるかもしれない。


…10代半ばから後半くらいの若者ばかり。
でも、偽名を使っている以上、全員を上げるのは難しい。
おそらく、名前を知っているのは、取り次いでいたドンクだけだったのだろう。

ならば、高校時代の知り合いだけでなく、もっと他の…。
中学校、小学校時代だけでなく、たとえば、近所の人間にも声をかけていたかもしれない…。

その日の尋問を終え、ヒョンウが部屋を出て行ったあと、
ヘリは捜査官に声をかけた。

「チョ・ドンクさんの中学時代と小学校時代の名簿か写真付きの卒業アルバムをもらってきて下さい。
中学時代は前後3年。小学校時代は前後6年で。それと、チョ・ドンクが以前住んでいた近所で、当時交流のあった人物にもあたって下さい。
警察の調べと重複する所もあるしれませんが、よろしくお願いします」

「了解しました」

チャ捜査官はそう言うと部屋を出て行った。

ヘリは、捜査資料と、チョ・ドンクとの取り調べでメモした物を読みなおした。

…遺体には頭に大きな損傷があった。山の斜面を落ちた事故ともとれるけど、
遺体には土がかぶせられていた。まるで見つからないようにするために。
鈍器のようなもので殴られたかもしれないが、凶器は出てきてはいない。

しかし、現場検証や検死の結果から、どこかで殺害されて運ばれたのではなく、
遺体のあった山で亡くなったのは、間違いないとのこと。
あの山の坂道に街から徒歩で行くには困難だわ。
白いワゴンが山道の途中に停めてあったという証言があるけど、それは犯人のもの?

チョ・ドンクは、他のかつての仕事仲間を脅迫した時同様に、
犯人をあの場所に呼び出してゆすろうとしたんじゃないかしら?

でも、わざわざ街から離れた山の中に、場所を指定したのはチョ・ドンクではなく、犯人?
それにしても、どうして、あの山だったのかしら?
あの山には何があったの?…たしか、チョ・ドンクの遺体が見つかった時、
何かの施設の建設のために工事をしていた最中だったと…。

ヘリは資料をめくって、その項目が書かれているページに目を落とし、
書かれている文字を指でなぞりながらつぶやいた。


「…療養施設…メディカル東南センター…東南大学付属病院」



その頃、

イヌの働く法律事務所のオフィスで、イヌが
自分の担当案件の資料をまとめていた。
ちょうど事務所の方に戻っていたジェニーが、イヌのオフィスを訪ねていた。

ジェニーは、イヌのデスクの上の資料を一つ取ると、目を止めていた。

「どうした?顧問弁護士の仕事じゃなくて、訴訟問題を扱いたくなったのか?」
イヌが、そんなジェニーをチラリと見て言った。

ジェニーが苦笑して、それには答えずにイヌに資料を返した。

「この案件ってあれ?夫が仕事をリストラされて、人が変わったようになってしまって、妻がそれに愛想をつかせて喧嘩になった末に、夫がナイフを持ち出してケガを負わせたっていう…」

「ああ、離婚は成立しているんだが、ケガをした元妻の方が夫を訴えているやつだ」

「慰謝料を増やす算段で?」

「それだけじゃないかもしれないな」
…裁判を起こした背景には、お金では割り切れない気持ちもあったのだろう。

ジェニーが溜息をついた。

「なんだか、こういう事件ってむなしいわ。
人が変わっていくことは当然なのに、いつまでも過去の想い出や相手に固執するなんて」

ジェニーの言葉にイヌは、目を細めた。
そしてジッとジェニーを見つめながら、イヌは言った。

「人が変わるのは当然なのか?」

「だって、そうでしょう?」

ジェニーはさも当たり前だという口調だった。

「環境や状況の変化に対応して人は変わっていくものよ。性格や気持ちもね。それに…」

ジェニーは、イヌから少し目線を離して続けた。


「…そうしないと前に進んで生きていけないこともあるわ」

「……」

ジェニーの言葉にイヌは、無言になって、
自分の両手を組んで、縦肘をついて考え込んだようだった。

そんなイヌをしばらく見つめたあと、ジェニーはフッと溜息をつくと、
静かにイヌのオフィスから出て行った。


(「埋もれた約束」14終わり 15に続く)


パク・シフさん、日本で旅行なさっていたのですね。
情報ありがとうございます!!
全く存じませんでした。ファンミ後も相変わらずリアルではチェックしてなくて、
こうして教えて頂けて本当にありがたいです。
ファンミの時、パク・シフさん「次は札幌に行きたい」とか言ってらしたけど…

間逆の方向行かれちゃってますよね?

でも、やっぱり温泉なんですね。
こういう写真見たかったので、嬉しいです♪
もちろん。パク・シフさんファンの方は当然チェック済と思いますが、
このブログにいらしているイヌファンの皆様も要チェックです。

今回のパク・シフさんのツイッターの写真はイヌっぽいですよ♪
浴衣着て、頭にタオル巻いているので。

パク・シフさんファンの方は軽井沢の温泉に続き、この温泉も行かれるのでしょうか?
…男風呂だから、同じ露天風呂には入れないかもしれませんが(苦笑)

みつばは、頭の中で、露天風呂に一緒に入っているイヌとヘリを妄想してます←相変わらず。
二次小説だと「温泉へいこう」です♪

ブログへの拍手、拍手コメントありがとうございます!


桜、綺麗ですね…散る前に二次小説の桜話をアップしたいな…希望的観測のつぶやき。


(お知らせ)検事プリンセスイラストINDEX更新しました。


桜話もそうですが、「埋もれた約束」もまだ未完(汗)
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今回は、

再び、行ってきました~!

コリアタウン。新大久保に!な、

「コリアタウン新大久保散策レポートPERT2」です♪

(注)このレポートは、パク・シフさんのファンミに行く前に書いたものに後で加筆しました。


じつは、前回新大久保に行った時に、知人と遭遇しました。
顔見知りではあったのですが、これで、お互い「韓流」にはまっているという事が分かって交流が始まりました。

その方が、チャン・グンソクさんのファンで、新大久保に、チャン・グンソクさんの公式専門ショップが出来たので、行きたい~との事で、一緒に行くことに。

私はチャン・グンソクさんのファンでは無いのですが、
出演されていたドラマは少し見ていたので。

「美男ですね」「ホン・ギルドン」「ファン・ジニ」「ベートーベン・ウィルス」など。
…結構見てましたね(笑)


私は、またイヌ(パク・シフさん)のグッズ探しと、
前回のサムギョプサルのリベンジをしたくて♪
(前回、サムギョプサルを食べに行ったのに、牛肉を注文したから(笑))


前行った時は休日だったので、混んでいたと思ったのですが、
平日でも…いえ、前回よりかなりの混雑。え?なぜ?と思っていたら、
そうです。春休みだったのです。学生さん達は。子供たちも。
なので、家族連れや、学生さん達で大賑わいでした。

ランチのお店は、予約しました。

チャン・グンソクさんも訪れた事があるという評判のお店に。

そこには、チャン・グンソクコース、キム・ヒョンジュンコース、イ・ジュンギコースというメニューもありました。

つまり、テギョンさんと、スンジョ君と、イルジメ君ですね(笑)

でも…。

すみませ~ん。

ソ・イヌコース…じゃなくて、


パク・シフコースはありませんか~?


ええ、ありません(苦笑)


最初、サムギョプサルのはいっているキム・ヒョンジュンコースにしようかと思ったのですが、コースではなく、サムギョプサルセットを注文。
美味しかったけど、かなりのボリュームでした。…。

サムギョプサルのお肉や野菜のに他も、惣菜が6種類ほど+のり巻き(キンパ)つき。
でも、白いご飯もついてるのですよ。それでもお値段がとっても良心的なお店でした。

そして、電話予約してたけど、手違いで、
席が狭い所だったのを、店の方が「おわびのサービスです」と、
最後に甘辛いトッポキを持ってきてくれました。

・・・・・・嬉しいけど食べられない…と思ったのですが、
じつは甘辛いトッポキを食べるのが初めてだった私。

「埋もれた約束」でちょうどイヌが甘辛いトッポキ食べるシーン書いていたので、
タイムリー♪と口に入れたら、とっても美味しくて、結局全部食べました(笑)

ランチも安くてボリュームが多く、種類もあるお店です♪
平日でも混んでいるので、予約して行った方が良いかもしれませんね。

新大久保の飲食店は、とくに人気店は予約可のところと、不可のところがあります。
かなり並んでいる、あそことか、あそこ(←どこ?)は電話したら予約不可でした。

でも、今、平日でもかなり混んでいる新大久保。

前回、私の行ったお店も、すっごく美味しくて綺麗でゆったり出来る、いいお店だったのですが、電話したら、ちょうど、たまたまお休み日でした(残念)
もし、買い物等で時間を無駄にしたくない方は、美味しくて、人気で予約可のお店も沢山あるので、予定が決まっている方は前もって予約しておくといいかもしれません♪

そして、ランチを食べた後、


チャン・グンソクさんの公式専門ショップ「WPS」へ。


中に入ると、チャン・グンソクさんのパネルと一緒に写真をとれるブースがあって、
店員さんが、私達の写真を撮ってくれました。

それから写真展示(購入出来ます)

写真はたくさんありました。
ただ、チャン・グンソクさんファンの連れが「欲しい物が全部売り切れてる」と言うほど、
ファンの方が欲しい写真ってやっぱり共通してるのですね。

あとはグッズ売り場があって、チャン・グンソクさんのドラマ等で使った台本などの展示。
歌を歌っているチャン・グンソクさんの映像が流れているなど。
…歌。とっても御上手ですよね♪

グッズを購入したら、カードがもらえて、それにメッセージを書いて、
箱にいれると、チャン・グンソクさんの手元に届くというものらしいです。

連れも書いてました。…日本語で。・・・・・・読めるのかな?(汗)


その後は、二人でフラフラと歩いて見つけたグッズ売り場に全部入ります♪

連れはチャン・グンソクさんを探して、
みつばは当然、イヌ(パク・シフさん)探しです♪

ところがです。


パク・シフさんのグッズが、あまり無かったのです(汗)


前来た時は、どの店にもかなりの品ぞろえだった気がしたのに、なぜ?

あ~!そうか、凄い人気だから、売り切れちゃったのかも。


きっとそうです!!
それに、前はイヌやヨンシクの写真が多めだったけど、最近の画像つかったグッズが入って来てるから、グッズも新しい物に入れ替わろうとしてるのかも…。
(ちょっとそれはそれで寂しい)
品ぞろえは変わると思うので、グッズ売り場でそのつどチェックですね。

イヌ…いつでもグッズは買えるから♪とか思ってたけど、
今後はもう会えないのかな…(涙)

でも、前回はなかったパク・シフさんのハードカバーの大きな写真集はありました♪
イヌが少なめだったので、私は買いませんでしたけど。←こらっ。


そんなわけで、今回は1つだけしかグッズ買いませんでした。

何を買ったかというと・・・



カン・ドンウォンさんのCDケース♪


…えへっ♪


パク・シフさんのじゃないんか~い!


…という突っ込みが入りそうですが、
決して、好きな気持ちの鞍替えなんかじゃないですよ(汗)
もともと、イヌより先にカン・ドンウォンさんの役にはまってた私ですから。
でも、ソ・イヌが一番好きな気持ちは変わらないですよ!!ほんとに。
…って、どうして、やっぱり浮気の言い訳みたいになっているんでしょう(笑)

(補足)カン・ドンウォンさんのCDケース早速使用してます。
中味は、子供番組のDVD(笑)

そんなこんなで、買い物を終えて、
お茶をするところが、

イケメン店員がいるという某カフェ (笑)

…これも友人の希望もありまして。

ただ、前回行ったとき、
ひそかに、…カッコ良い人や綺麗な店員さんはいるけど
…好きなタイプはいなかったし…と思って、期待薄で(←おいっ)
普通にお茶する感じで行ったのですが。



…あれ?この人誰かに似てない?

ある店員さんに目線が釘付けに。

…気のせい?

似てる気がする。

目が…すごく似てる。いや、どことなく、全体的に顔も似てない?


パク・シフさんに。


そう、見れば見るほど、パク・シフさんに面影が似ている店員がいたのです。

パク・シフさんをもっと若くして、もう少し体も細くして、顔も細面にした感じの人。
ええ、イヌではなくて、パク・シフさんに似てるのです(笑)

凝視したい思いを必死でおさえて、チラチラと見てました。
そして、一緒にいた友人に思いきって、

「…あのさっきの店員さん、パク・シフさんに似ている気がする」と言ったら、

「ああ、あの人。店入ってすぐに私も思った。似てるって。かっこいいよね」


ほら。気のせいじゃない。欲目でもありませんよ。

パク・シフさんの昔のドラマを見た事あって、パク・シフさんを知っている、
チャン・グンソクさんファンの人も客観的に見てそう言うんだから、間違いありませんよ!


てっきり、みつばが、カン・ドンウォンさんのグッズ買って、その罪悪感(笑)で、
幻のように、イケメン店員さんにパク・シフさんの面影を重ねたのではなくて、やっぱり似ているのですよ。…声は似てませんでしたが。

それからは、もう気になって、気になって仕方ありません。
店にいる間は、どうしても目で追ってしまいます。
もうすぐ本物さんにお会い出来るというのに。

(補足注意)この記事はパク・シフさんのファンミーティング前に書かれたものです。

でも、ほら。やっぱり、みつばはイヌ…パク・シフさんファンなんですよ(笑)

そして、その店でイケメン店員さんが作ってくれた
アイスカフェラテの映像がこれ↓


イケメン店員のつくったラテ




…なんで怒ってるの?(汗)


そうか。みつばが、
キム・ヒョンジュンさんのコースを食べようとしたり、
チャン・グンソクさんの専門ショップに行ったり、
カン・ドンウォンさんのグッズを買ったから、

パク・○フさんが嫉妬しちゃったのね♪←違います!!

内容が内容なので、カフェの名前は明記できません。
ごめんなさい。
でも、前回のみつばの記事を読んだ方なら察しがつくかと。

でも、分かった方もそして、とくにパク・シフさんファンの方、
このブログ読んで、実際にお店に行かれて、

…え?似ている人いないじゃない。という事があったらごめんなさい。
その時は、きっと、やっぱりみつばの中で妄想が膨らんでた、としか言えません。


お茶をして、
パク・○フさん似(今さら伏字)の方に後ろ髪をひかれながらお店を後にして、
最後に、一度行って、チェックしていたお店に最後の買い物に行きました。
…帰りの荷物が多くなるので。

「チョンガーネ」というお店。

1階は食品系、2階はコスメ等が売られている大きなマーケットです。

品ぞろえが豊富で、1階の食品は味見がたくさん出来るし、
2階のコスメもテスターがおいてあって、とっても親切。

ここで、みつばは「サムゲタン」のレトルトやキムチ、ジュースなどを購入。
買うか迷ったのが、カン・ドンウォンさんの写真がパッケージのインスタントコーヒー。
やっぱり、浮気みたいですが、顔が好みなんですもの。仕方ないですよね~?←逆切れモードで(笑)

2階のコスメの所では、例の「かたつむり」粘液エキス入りの美容液やクリーム等が種類豊富においてあります。


…そういえば。

パク・シフさんのファンミの時のこと。

初めて出会って、話をした人に

「学生さん?」と言われました。
明らかに私より若そうな方に。

…ほんとだよ(笑)

「とんでもない!」と言ったら「ごめんなさい。若く見えたから」と恐縮されて、
謝らないで下さい!こっちは内心舞い上がってますんで(笑)

まあ、何かの間違いだろう、と思ったのですが、
その後、会場で違う方とお話したときも、

「お若いでしょ?」と聞かれました。

…若いって、どこまで若いって言えるのかな?
アラフォーもご年配の方から見れば若いって言っていいのだろうか?と
返答につまっていたら、「高校生?」と。

(爆)

前回の方と同じ反応だったけど、

ありがとうございます!!こちらこそ恐縮です。

そうですね。

パク・シフさんのファンミで1番嬉しかった事は何?と聞かれたら、これかもしれません(笑)

どうしてそう見られたか分かりませんが(色気が無いとか服装が無理してるとか(笑))
至近距離で、実年齢÷2に見られたら、嬉しいですよね♪
10年前はよく間違われた事はあるのですが、最近は年相応だと思ってたので。

でも、もしかするとですよ。

韓国土産でもらって(以前雑記に書きました)今も使い続けている「かたつむり」の美容液とクリームのおかげかもしれません。
肌にハリが出て、小じわは消えたような気がするんです。


前回、新大久保で探したけど、見当たらなかったのですが、この「チョンガーネ」の2階に全部ありました♪
見つける前に、違う店で違う商品を購入してしまったので、今回は買いませんでしたが、
今のを使い切ったらリピしてみようと思います。

これでまた10年後も同じことを言われたい♪←それはちょっと(苦笑)


(注意)

みつばは、決して、このお店や韓国コスメの会社のまわし者じゃないですよ。
そして、ファンミの話は事実ですよ~(汗)
パク・シフさんに会えるトキメキであの時だけ若返ってたのでなければ(笑)

でも、コスメは、人それぞれ肌にあう、あわない等あると思うので、
十分試してから、最初は少なめに購入された方が良いですよね。
クリームや美容液は大丈夫でしたが、私は、新大久保でよく売られている美容液染み込んだマスクは駄目だったので。


買い物をして、連れはエコバッグにかなり食材をつめて(笑)帰りました。
「チョンガーネ」は冷凍食品等もあるお店で、宅配も扱っているので、大荷物の時や
遠いところから来ている方には便利ですよね♪


今回は地元ネタ雑記ですみません。
新大久保…韓国の食材とかコスメ買いに行きたいけど、遠すぎる…という方。

同じ物がネットショップでも売ってます。…比較すると同じくらいの値段でした。
コスメに関しては、私の現在使用してる物は今の所取り扱っている所は見当たらなかったですが、他のブランドの物はいろいろありました。
ある程度まとめ買いすると送料無料のネットショップもあります。
ただ、利用する時は信頼出来るお店で♪

あと、食材は味の好みが、コスメも肌に合う、合わない、もちろんあるので、
最初は少量でお試しした方が良いかもしれません。
韓流好きで、何度も購入されている方は大丈夫と思いますが。

最後に

内容が内容なので、ご紹介出来ませんでしたが、
このレポートで私が行った飲食店等の名前がどうしても知りたいという方がいたら、
メールフォームか拍手コメントの方に。
…でも、どこも有名店なので、おそらくネット検索すれば、すぐにバレるかと(笑)

…とうわけで、

今回は、みつばの2度めの「新大久保」散策レポートでした♪


明日は、出来れば二次小説「埋もれた約束」の続きを更新予定です。


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次創作。

みつばの4コマ漫画
恵理(ヘリ)ちゃんと仁優(イヌ)くんシリーズ45です。


他の4コマ漫画作品は、検事プリンセス漫画INDEXからどうぞ♪

4コマ漫画は、完全にコメディタッチなので、
「検事プリンセス」のドラマや、キャラクター、
このブログの二次小説のイメージが崩れると思われる方は
スルーでお願いします。


どんなヘリもイヌもOKという方はご覧ください。↓


二次小説のシリーズ。「ヘリ兎と猟師イヌ」の最終話のエピローグにでてきた、
「明日動物園に行く」と言っていた親子の漫画です。

小説は、こちらの検事プリンセスパラレル二次小説INDEXで♪

いきなり、親子って、どこの親子?って…
このブログですから♪未来予想図的にご覧ください♪
あと、下ネタもはいってるので、それでも良ければ…(苦笑)




ほかほか家族



   ほかほか家族



ヘリって、母親になったら、意外としっかりしたママになりそうです♪
イヌは、リアルイヌ…じゃなくて、パク・シフさんの将来の願望のように、
子供が出来て、家族が出来たら、休日には旅行や行楽に行って、いつも一緒に遊んでいそうです♪子煩悩パパ…でも、みつばの中では相変わらずこんなイメージ(笑)

じつは、これは、先日のみつば家の実話をモチーフに。

春休み中、いろいろ行楽に行きましたが、
子供の希望で動物園に。
猿山で、こんな事をしているカップル猿がいて…まあ、よくある光景です(汗)

でも、子供連れだとちょっと気まずい(笑)

猿達より、私は、それをくいいるように見つめる無言の観衆の表情を見るのが面白かったです。私は黙視してられないので、2コマ目のようなふざけたアテレコをかまして、相方に呆れられました。そんな珍事にみつばの子供は全く気付かなかったようです。良かった。聞かれたら、漫画のイヌみたいな事を言って、相方に怒られてたかな(笑)


掟やぶりの未来予想図…二次小説だと難しいので、
4コマ漫画で、これからも時々「ほかほか家族」シリーズで描くかもしれません♪


先日のブログへの、暖かいコメントありがとうございます。
大丈夫ですよ。何かあったというわけじゃないので。
二次小説も続けますよ~。ホントに昨年妄想して作ったプロットが
まだ5分の1も作品化出来てないので(汗)頑張ります♪

…でも、漫画も描きます(笑)

「埋もれた約束」の続きはもう少し待ってください。

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パク・シフさんファンミレポの補足とお詫び


今日まで3回にわたって、4月3日のパク・シフさんの東京公演のファンミレポを書いたのですが、その件で、少し補足とお詫びを。

私は、パク・シフさんはドラマ検事プリンセスのイヌでファンになったので、
まだファン歴が浅いですし、おそらくファンとしても気持ちが浅いかもしれません。

それで、検事プリンセスの創作ブログを立ち上げてからも
パク・シフさん自身の情報等にはうとくて、ファンブログさんや公式のファンサイトを見ることも無く、ブログを訪ねて下さっている方が教えてくれる事でいろいろ知る事が出来ました。
いつも、本当にありがとうございます。

じつは…。

正直にいいますね。


ファンミの事。

本心では、少しがっかりしてました。
当選した席のチケットが舞台からあまりにも遠くて。
会場で出会って、一緒にいた方が下のアリーナ見て、ぽつりと、
「同じチケットの値段なのに、こんなに違うなんて」とおしゃったのですが、
私も同じ事を思っていて。

ファンミは初めてだったので、分からないのですが、
観劇やライブでもこういう大きな会場は、席によって値段が違うのに…と。

だけど、上から見ていて、席が沢山空いている事に気づいて、
私の周囲でも不自然に空いていて、あれ?と思ったのですが、

「今日悪天候で来れなかった方も…」という言葉を聞いて、
初めてそうだったんだ。と思いました。

そして、その後、本当に天候のせいで行けなかった方のコメントを読んで、
とても申し訳ない気持ちになりました。

このブログにいらして下さっている方でもチケットがはずれた方がいらっしゃいましたよね。
それに、行きたくてもどうしても都合が合わなくて、行けない方も。
リアルパク・シフさんに一目会いたいという想いをファンの方なら、持っているのに。


私の呑気なファンミレポで、そういう方々を傷つけてないかしら?と心配になりました。

前回、ファッションショーの先行に2回はずれただけで、私もかなり落ち込んでいたのに。
自分は贅沢だったな、って反省しました。


とくに、レポに関してコメント等で、何か言われたわけじゃありません。

ただ、今さらながら、そんな事に気づいて、
さらに、そういう事を指摘せずに暖かく見守ってくれた方や、
いろいろな情報を下さる方々のコメントを読んでいたら、そんな気持ちになりました。

ごめんなさい。

パク・シフさんのファンの方で、
今回のファンミに参加出来なかった方、次回は絶対に会えると良いですね。


(追記)

ファンミの情報をよせて頂いた方からのコメントからのご紹介。
「シーズン・イン・ザ・サン」はシフさんカラオケで歌われていた、との事らしいです。
コメントで情報下さった方ありがとうございました♪
このブログにいらっしゃる方も、パク・シフさんのファンの方が多いようなので、そういう情報はとても嬉しいです。いつもありがとうございます。

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韓国俳優パク・シフさん、
2012年、ファンミーティング、IN東京のレポート パート3です。

注意点は、パート1パート2と同じです。

視点が、パク・シフさん≒「検事プリンセス」のイヌという感じで。

それでも大丈夫~という方のみレポートお読みください。


今回は、みつばの中で特に印象深い場面の紹介と感想です♪


パク・シフさんの歌♪

私、必死で耳そばだてて聞いていたんですよ。
シフさんの歌っている御姿がなぜか記憶にないくらい。
ドキドキしながら聞いてたのですよ…ええ、ドキドキ…(笑)

韓国語の歌も、日本語の歌も。

日本の歌のタイトル、韓国語バージョン
チューブの「シーズン・イン・ザ・サン」

教えて下さった方々ありがとうございます!


…どうして、この選曲だったのでしょう?
パク・シフさんの年代で人気のある曲なのか、それとも
パク・シフさんファンが多い世代で人気の曲なのか…。
尾崎豊とか、チューブはみつば世代で人気の歌ですよね…確かに…ぼそぼそ。

ノリのいい歌ですよね♪←まとめた。

パク・シフさんが日本語で歌われた歌、
エンドロールでスクリーンで流れたものも、良かったですよ。
歌詞がとってもロマンチック。

タイトル、歌詞教えて下さった方ありがとうございます!
タイトルは「君だから」という曲らしいです。

前回も書きましたが、イヌがヘリに対して歌っているとしか思えませんでした♪
日本だと、結婚式で山根康広さんの「Get Along Together~愛を贈りたいから」を歌う新郎のように、イヌにヘリとの結婚式で是非歌って頂きましょう。…韓国語バージョンで←あくまで、みつばの妄想の中でね(笑))



あとは。

本当に美しいパク・シフさん。


お人形さんのようでした。足も長くて、8等身どころか9等身みたいに見えました。
コメントを下さった方もおっしゃってましたが、お内裏様みたいです。
品のよい端正な顔立ちに、白くすべすべお肌、まるで陶器のよう。
目鼻だちが見えない遠い3階バルコニー席でも、それが分かりましたよ♪←しつこい。

それで、その綺麗な肌をおしげもなく(?)見せてくれたのがラストの方のダンス。

激しいダンスの後、

観客に背をむけたシフさん。

ベリっと黒いシャツをやぶいて、美しい肩と背中を見せてくれたのですが…

スポットライトにシフさんの透けるような白い肌がうきあがって、
桃色のひときわ大きな歓声が観客席から上がって、舞台上は暗転。

おもわず、失笑、吐息がもれました。
少なくともみつばを含め、みつばのいた周囲では(苦笑)

他の方々のつぶやきは様々だったのですが、
私個人の希望といえば、無理やりTシャツを割いてお背中を見せて頂くより、
胸元大きくあけたシャツの前をはだけて欲しかったな~…という気持ちでした。

でも、お背中、色っぽかったですよ。とっても♪


暗くなった時の会場、観客席のペンライト


私はグッズを1つも購入してなかったのですが、
おそらくグッズの1つの、このパク・シフさん専用の紫色のペンライト、
すっごく綺麗でした!!真っ暗な中、このラベンダー色が会場中で、ピカピカ。
一体感もありました♪


アンケートの抽選であたったファンの方のシフさんへの質問。


私と同じものがありました♪嬉しい。

「日本でどこに行きたいですか?」


私も「日本で恋人と行くとしたらどこですか?」って聞きたかったんです。
…二次小説の参考のために(笑)

のどかな所が好きとおしゃっていたシフさん。
以前、軽井沢に行かれたので、今度は札幌に行ってみたいとのこと。

あとは、

「赤ちゃんは男と女どちらが欲しいですか?」

「最初は女の子、次に男の子。そして幸せに暮らしたい」とのこと。

家族ができたら、休みの時などに旅行にいっぱい行きたい。
自分が子供の頃、そういう風に育ったから、…とのこと。


OK。イヌ(←違います)
このへん、予想通りの答えだったので、もう創作には勝手に組み込ませて頂いてます♪

あとは、


このファンミーティングのタイトルにもなっている「告白」。


今後のみつばの検事プリンセスの二次小説更新予定のある話の(もう書くことは決定してあって、現時点ではプロット状態)タイトルと同じです♪
…ただ、「告白」といっても、内容的にロマンチックな物かどうかは…?それに、今の更新速度だと、その話を更新出来るのは、ブログを毎日続けたとしても、確実に来年です…(←おいっ)


閑話休題。


検事プリンセスの14話、イヌとヘリの写真撮影デートの映像が流れた時、


みつばのテンションがファンミの中でマックス!(笑)



映像見ながら、MCのユミさんが

「シフさん、顔むくんでいらっしゃいますよね」とおっしゃったので、

みつばも、前にブログで言っちゃってましたが、



あ、ユミさん、本人に言っちゃった(汗)



と思ったのですが、

どうやら、シフさんご自身が映像みて

「僕、顔むくんでるな」とおっしゃってたそうです。

そして、「検事プリンセス」の撮影はハードだったため、
後半になるにしたがって、顔がむくんできてた、とおっしゃってました。

私も疲れがたまると人相変わるくらい顔むくむ体質なので、分かります。

でも、やっぱりです。
ブログで、「顔むくんでいる?」とか以前、失礼な事書いてましたが、
ご本人が認めてます。

黄色の服のせいでむくんで見えたんじゃなくて、
ドラマ後半で黄色の服着てた時はそういうお顔だったという事ですね。
↑この件でコメント下さった方ありがとうございます。
あんな雑記の細かい所まで覚えていて下さって嬉しいです♪去年の11月の記事でした。
…自分も忘れてました(笑)


しかし、そんなわけで、
私の好きな、なぜかヘリとのラブシーン等の重要な14話や16話のイヌの顔がむくんでいたのですね。

あの時、本当にお疲れだったのですね。シフさん。


でも、待って下さい。

「検事プリンセス」の世界でも、後半、イヌがヘリへの愛と復讐の狭間で苦しんで、毎日のように悩んで、よく眠れなくなっていって、顔がむくんでいったって思えばいいんです。そういうことです(笑)


あとは。

生ハハハ、聞きましたよ。(苦笑)

あくまで私の中でイヌは口の端あげて、「にやっ」とか、「ふっ」って薄い笑みを浮かべるイメージの男なんですけど、
パク・シフさんは…、そんな感じで。
きっと心を許した人には、あの目を細めて、にっこりと微笑んでくれるんだろうな…って勝手に妄想。



最後に全体的な、あくまで私個人の感想です。

舞台を見て。


パク・シフさんは、きっとファンミのために歌や踊りを一生けん命練習されたのだと思います。
とても真面目な方だと思いました。
ダンス練習のステップで足をくじかれてケガされたと言っておられましたが。



それでは、ラストに東京公演でのメインイベントの1つ。


パク・シフさんの誕生日お祝い。



パート1の時、手書きイラストでも描いたのですが、

誕生日ケーキとパク・シフさんの模様を4コマ漫画で♪



   シフさんの誕生日ケーキ





イラストや漫画はやや誇張して描いてますが、
こんな感じでした(笑)

このバースデーケーキ入刀で、

シフさんのお人柄を凝縮して、勝手に想像させて頂きました(笑)

切る前に「一枝梅」や、「王女の男」での殺陣をケーキナイフで見せてくれたシフさん。

お茶目ですね♪
さすがに3回目ファンミ、少し慣れてリラックスされていたかしら?

それと、あんな風に豪快に真ん中から2段ケーキを切る方初めて見ました。

それから、ケーキナイフごと、生クリーム食べるところも。
上品に指ですくって~とか想像してたものですから。
でも、なんだか安心しました(笑)



…こんな感じで、

みつばのパク・シフさん2012年 ファンミーティング 東京公演レポートはおしまいです。

実際、初めてファンミに行って、

横見ても、下も周りも皆パク・シフさんファンなわけですから♪
あの会場、あの雰囲気の中で、パク・シフさんに会えた事が一番良かったと思います。
行けて本当に良かった。

…それで、こうして、ご本人に会って、さらに確信したのは、

どうも、私は、「検事プリンセス」のイヌは女として意識してしまうけど、
演じられたパク・シフさんを見つめる目は、

自分の息子を見つめる目と同じだな♪ってことです。

……なぜ?(汗)


パク・シフさん。

これからも影から、ひっそり応援してます!!
みつばはこれで心おきなく、ソ・イヌ(ソ弁護士)ファンに戻ります(笑)
こちらも、ひっそりとこのブログの方でこれからも応援させて頂きます。
追伸:「王女の男」は楽しみにしてます♪


このファンミレポを書いていて、途中、何度も何度も
シフさんをイヌさんと間違えて書いていた、どこまでもイヌ病のみつばでした。

こんなファンミレポを読んで下さった方ありがとうございました!


(お知らせ)二次小説「優等生3」、
検事プリンセス二次小説INDEXに更新。「海へいこう」の前に挿入♪


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第13話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(13話)






「…気にするなって言っても無理だと思うけど」


イヌの棄てられた教科書やノートをすべて拾い集めたあと、
立ちあがったジュンシクが言った。

「お前は何も悪くなんだ。イヌ。それにお前のお父さんも。むしろこんな事をする奴らがサイッテイ野郎だ」

イヌも立ち上がって、ジッとジュンシクを見つめた。

「僕の父さんをまだ信じてくれるのか?」


もう、自分たち親子の言う事を世間は信じてはくれないというのに。

無罪を証明してくれる証拠も証人もいなかった。
むしろ、有罪となるような証言すらあがっているということだった。

どんなに「無実だ」と訴えても、法によって決められたものを覆すことが出来ない。
父を信じるのは、世の中で、自分と母親だけのようだった。

ジュンシクが固い表情で頷いた。

「俺はお前のお父さんとお前の言うことを信じるよ。イヌ」
…お前がお父さんを信じるというのなら、俺はそれを信じている。

…なぜ?

そんな目をしているイヌにジュンシクが照れくさそうに鼻をすすった。

「友達だからな」

…友達。

イヌの口元が自然にほころんだ。

「ほら。帰ろうぜ」

ジュンシクがイヌの肩をたたいて、明るく言った。

「うん…ジュンシク、良かったら今日は僕の家でご飯を食べないか?」

イヌが言った。

「いいのか?やった。最近コンビニものとか出前ばっかりで飽きてたんだよ。
お前のお母さんのご飯うまいもんな。早く帰ろうぜ」

はしゃいだようにジュンシクが言って、イヌを促すように走り出した。

しかし、イヌの家の前についたジュンシクは愕然となって足を止めた。

「…これ、一体誰がやったんだよ?」

イヌの家の玄関の前にはごみがばらまかれて、壁中に落書きがあった。
そして、玄関ドアには誹謗中傷の貼り紙がついていた。

「…分からない」

イヌは、そう答えると、唇をひきむすんで、玄関ドアについた貼り紙をむしり取っていった。

ジュンシクも黙って、イヌと一緒に貼り紙をはがしていった。

家に入ったイヌは、リビングのテーブル席にジュンシクを座らせるとキッチンに向かった。
母親はまだ外出先から戻ってないようだった。

「何飲む?ジュンシク」

「ばなな牛乳」

「分かった」

イヌは冷蔵庫の扉をあけた時、

ガチャン!と派手な音がして、何かがイヌの頭をかすめた。

「痛っ!」

「イヌ!?大丈夫か!」

ジュンシクが思わずしゃがみこんだイヌの側にあわてて駆け寄ってきた。

「ん…」

イヌが、顔をしかめて、痛みのはしった額の方に手をやった。
開いた手のひらに血がついていた。

「イヌ!ケガをしている」

イヌの血に気づいたジュンシクの方が取り乱して、イヌの血の流れているひたいに、自分のハンカチをズボンのポケットから取り出すと押さえた。


…一体何が?

座り込んだイヌとジュンシクが、床に転がった異物に目をやった。

こぶし大の石と、その周囲にガラスの破片が散らばっていた。

「石?」

ジュンシクが訝しげにそれを眺めたあと、目を上に泳がせた。

窓ガラスが割れていた。
どうやら、石が窓に投げ込まれたようだった。
石は紙につつまれていて、広がった紙に“正義”という文字が書かれていた。

ジュンシクが家の中をよく見ると、他の窓も似たようなヒビがはいっていて、
応急処置のようにテープが貼られていた。


…さっき窓から投げいれられた石にかすったのか。

イヌはジュンシクのハンカチで額の傷を抑えながら思った。

「イヌ、こんな事よくあるのか?」

ジュンシクの言葉にイヌが静かにうなずいた。

張り紙や嫌がらせの電話だけでなく、最近は、こんな風に直接攻撃される事もあった。

「ちくしょう…」

ジュンシクは、割れた窓の方を睨みつけながら声を震わせていた。

「許せねえ。正義って言葉をふりかざして自分たちのやっている事は一体なんなんだよ。ちくしょう。」

ジュンシクは石を投げ入れた人間を激しい口調で、さんざんののしったあと、
今度は、うつむいて肩を震わせた。

「ジュンシク…」

ジュンシクは泣いていた。

「…ひでえよ。こんなの。こんなのひどすぎるよ。イヌ」

涙をこらえたすすり泣きから嗚咽にかわったジュンシクの姿をイヌは無言で見つめていた。

ジュンシクが、怒っている。そして、泣いている。

本来なら、これは自分がしていることだったことを、かわりにジュンシクがしてくれている。

衝撃を受けながらも、自分のかわりに怒り、悲しむジュンシクの姿を見ているうちに
イヌは、頭の中が冷静になっていく気がした。

そして事態を落ちついて受け止めながらも、
心の中は逆にジュンシクへの熱い想いで溢れ、胸がいっぱいになってきた。

自分のために泣いてくれる友人がいる。

父のことで、母以外、生きていた世界のすべてが敵になったような気持ちでいたイヌだったが、まだ、ここに一人自分を信じてくれる人がいる。

そう思うだけで、イヌの心は強くなった気がした。


…きっと大丈夫。父さんの無実はきっと証明される。

そんな強い気持ちも持ち続けることが出来た。

イヌは、ある日、父の勤めていた会社の社長宅のマ・サンテの家に向かった。

…父が人殺しをしていないというのなら、…犯人はあの人しかいない。

イヌは、決意を固めて、サンテの家の門の前に立った。

しかし、家から出て来たサンテはイヌの顔をひと目見ると、顔をしかめて、
イヌを追い返そうとした。

「待って下さい。社長さん。父は人殺しなんてしていません」

…きっとあなたは事実を知っているはず。

そう取りすがるように、必死で訴えるイヌを、サンテは無理やり引きはがして、門の外に押しやった。

「人の家の前で騒ぐな。迷惑だ。帰れ!」

そう冷たく言い放ったサンテは、門をしめるとそのまま家の方に戻って行った。

「社長さん!社長さん!!」

イヌはサンテの背中に必死で呼びかけた。
そして、見上げた先の家のバルコニーに佇んでこちらを見ている少女に気づいた。

…社長の娘か。

イヌは少女を睨みつけるように見つめた。

しばらく門の前で立ちつくしたまま動かないイヌの元に、カップケーキとばなな牛乳を手にした少女が家からこっそり出て、駆け降りて来た。

「これ、食べて」

そう言って、カップケーキとばなな牛乳を差し出す少女の手を「いらない」と言って、イヌははねつけた。

尚も差し出されたカップケーキもイヌはいらだちにまかせて、たたき落としていた。

しかし、戻した目線の先に、悲しそうに自分を見つめる少女の瞳が、イヌの胸を強くしめつけた。

イヌは、黙って、少女に背を向けると、サンテの家を後にした。



その後、

イヌの父親、ソ・ドングンは、新しい証拠や証言も出てくることはなく、
無実の証明が出来ないまま、留置場の中で倒れて、そのまま帰らぬ人になった。


イヌは、父親の遺灰を母と一緒に湖にまいた。


もう、怒りや悔しさより、大きな悲しみと虚しさがイヌを支配していた。

それはイヌの母親も同じ気持ちだったのだろう。
そして、イヌ以上にイヌの母ミョンスクは、国や法に対して大きな絶望感を味わっていた。

「イヌ、母さん、この国を出ようと思うの」ミョンスクが言った。

「もう、この国にいたくないの。お父さんをこんな目に合わせたこの国が嫌になったの。
それに…」

ミョンスクはイヌの頬に手をあてた。

罪を犯した被疑者の家族に向けられた世間の目はますます厳しく冷たいものになっていた。

…このまま、ここにいたらイヌの為にならない。

「逃げるのは嫌だ。悪い事をしたわけじゃないのに」

イヌが母親に言った。

…どんなに時間がかかっても、父親の無実をこの国で証明したい。

そう言うイヌにミョンスクが辛そうに、しかし怖い顔をして首を振った。

「今のあなたには、まだそれを為す事は難しいわ。…いつかあなたが大きくなって力をつけてから韓国に戻って来てからでも出来る。母さんを信じて、今は一緒に来てほしいの。お願い」

ミョンスクの強い言葉に、イヌは、自分を守ろうとする母の気持ちを知って、素直にうなずいた。

それからイヌは、学校をやめて、母と一緒に渡米するための準備を始めた。

ある日、

イヌはジュンシクと学校の校庭裏の庭に行き、一番大きな木の根元の土を一緒に掘った。


「そうか…アメリカにいくのか」

土をスコップで掘り起こしながら、
イヌの決意を聞いたジュンシクは肩を落としたようにつぶやいた。

「寂しくなるよ。イヌ」

…僕もだよ。ジュンシク。

グスンと鼻をすすって、ジュンシクは尚もあきらめきれないように言った。

「でも、いきなりアメリカに行くなんて…知り合いもいないし、イヌは英語が話せないだろ?」

「…英語は勉強するよ。それに…昔、母さんがアメリカに留学していた時の知り合いがいるらしいんだ。僕は会った事がないけど…」

アメリカという国がどんなところか全く知らないけど。
母さんを支えて、僕はそこで生きていく。…いつか韓国に戻れるその日まで。

「そうか…アメリカかあ…」

ジュンシクが空を見上げた。
空には境界などなく、どんなに遠い国にもつながっている。

「俺もいつかアメリカに行くから。そしたら、お前に会いに行くよ」

「うん」

あいかわらず、仮定的でなく、確信を持ったジュンシクに言い方にイヌは励まされるように頷いた。

うつむいた瞳から涙があふれ落ちようとしてくるのをイヌは必至で押さえようとした。

…僕は泣かない。父さんの無実を証明する。そして、ジュンシクにもいつか絶対会える。
それを信じているから。

深く掘った穴の中にジュンシクとイヌは菓子の缶を入れた。


「イヌ、約束だ。お前はお父さんの無実を証明する。俺は医者になって、病気の治療法を見つける。お互いこの目標をかなえ再会したら、二人一緒にこのタイムカプセルを掘り起こそう」

「うん。ジュンシク。約束だ」

イヌとジュンシクはタイムカプセルを埋めた木の下で固く握手した。


そして、韓国を出国してアメリカに発つ朝。


…いつか、絶対に韓国に戻ってくる。
そして、父さんの無実を証明する。

固い決意を胸に、イヌは、生まれ育った家を見上げた。

父と母と楽しく暮らした思い出のある家。
もうここに戻ってくることは出来ないだろう。

イヌの脳裏に、父の優しい笑顔が浮かんでいた。

胸に去来する切ない想いを振り切るようにイヌがタクシーに乗り込んだ。
その時、

「イヌ!」

驚いて振り返ったイヌの目に、
ハアハアと息をはずませて、駆け寄ってくるジュンシクの姿が映った。

「ジュンシク!」

「イヌ!!」

…もう学校が始まっている時間なのに。

目を見開いたイヌが座るタクシーの窓の横に息を切らしたジュンシクが立った。

「イヌ、元気でな。頑張れ。お前なら絶対大丈夫だ」

ジュンシクが大きな声で言った。

…ジュンシク。


「もう出ても良いですか?そろそろ出発しないと、この時間は道が混んでいて、飛行機の出発時刻に間に合わないかもしれないので」

腕時計を見ながら、そわそわしたように言うタクシーの運転手に、イヌの母ミョンスクがチラリとイヌを見た。

「お願いします」

イヌがタクシーの窓を開けた。

「ジュンシク。君も元気で。…いつか必ず韓国に戻って来るから…そしたら…」

イヌはそれ以上続けることが出来なかった。

タクシーが動きだした。

イヌは席で身を乗り出して、ジュンシクもそんなタクシーの後を追うように走り出した。
ジュンシクの顔は涙で濡れていた。

「頑張れー!!イヌ。またなーっ」

…またな。ジュンシク。

心の声は言葉に出ず、イヌはただ大きく手を振って、どんどん遠ざかっていくジュンシクの姿を見つめていた。
頬につたう物は涙なんかじゃない。イヌはそう思いこもうとした。


――― 今でも、耳に残っている。

ジュンシク。君のあの時の言葉が。

でも、今は…。

つい先ほどの、
『もう会わない』

16年たったジュンシクの声がイヌの心に影を落としていた。

…ジュンシク。

ベッドに横たわったイヌが腕を交差して顔を覆った、その時、
側にあった携帯電話に着信した音が流れた。

物うげにイヌは携帯電話に目をやった。


携帯画面の“マ・ヘリ”という文字が、真っ暗な闇の中で明るく光っていた。


「…ヘリ」


イヌは、携帯電話を手にとって、耳にあてた。


(「埋もれた約束」13終わり 14に続く)


登場人物

ソ・イヌ(ソ弁護士)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友(オリジナルキャラクター)

ソ・ドングン…イヌの父親
キム・ミョンスク…イヌの母親

マ・サンテ…ヘリの父親

マ・ヘリ(マ検事)


パク・シフさんがファンミで歌われた日本の歌
コメントやメールで教えて下さった方々ありがとうございます!
チューブの「シーズン・イン・ザ・サン」という歌らしいです。
ほら、チャチャチャーンって感じでしょ?(←ほんといいかげん)

「埋もれた約束」イヌの12、13話でイヌの過去話を書いたのですが、
イヌがサンテに会いに行ったのは、父親が亡くなった後なのか、拘留中だったのか分からないのですが、こんな風にしてみました。
少年時代のイヌの服が留置所の父に会いに行った時とサンテに会いに行った時と、父が亡くなった時と全部同じだった気がしましたが…。

中途半端なところで、明日はまた「埋もれた約束」はお休みです。すみません。
パク・シフさんファンミレポの続きを漫画つきで出来たら更新します♪

コメントレス的な話。

ファンミ、遠いところから来られて、ブログにも来て下さった方々ありがとうございます。
グッズ、長時間あの天候で並ばれたかいがありましたね♪
私の周囲でも「検事プリンセス」の映像で盛り上がってたのは私だけだったような(笑)

あと、コメント返信を確実に、または秘密で受け取りたい方がいらっしゃったら、
お手数ですが、メールフォームの方にメッセージを送ってください。
よろしくお願いします♪



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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第12話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(12話)





ジュンシクと一緒にいた洋食店を出たイヌは、
車の停めてあった駐車場についた。

だが、自分がどうやって、駐車場まで歩いてたどり着いたのか分からなかった。

店を出る前、「今日の支払いはすべて自分がする」と、きっぱり言ってジュンシクが飲んだ代金を支払っていた。

『…じゃあな、イヌ。…元気で』

別れ際にそう言ったジュンシクの言葉が、耳に残っていた。

16年前、イヌがジュンシクと別れた日にも言われた台詞だった。


『イヌ、元気でな』

だが、あの時と、今では聞いた印象も意味も全く違うものになっていた。
16年前は、また会えると信じていた。そして、ジュンシクも再会することを望んでいた。

だが、今は、

『もう会わない』

ジュンシクの低く冷たい声が、イヌを拒絶していた。

…ジュンシク…。

呼んだ代行タクシーの中、マンションまでの帰路の途中、
イヌは、うつろな目を窓の外の流れる夜景に向けていた。


そして、はじめて警察署の前で再会した時のジュンシクの事を思い出していた。

自分の姿に驚きつつも、嬉しそうな顔をしてくれたジュンシク。
16年間という月日は流れていたが、あの時の友情は変わらないと思っていたのに。


…僕の独りよがりだったのか?

マンションの部屋について、

イヌは、カバンをデスクに置き、上着をソファに投げ出すと
ベッドの上に倒れ込むように横になった。

ビールと焼酎を飲んでいたが、量はたいしたことは無かった。
それでも、体全体をアルコールが支配しているかのように、だるさを感じていた。

イヌは、目を閉じて、
自分の16年前の過去のことを思い出していた。




―――ジュンシクとはいつも一緒だった。

学校にいる時も、サッカーをする時も。
そして、ジュンシクの父親の仕事で帰りの遅い日は、イヌの家で一緒に夕食を食べていた。

夕食を食べたあと、一緒に風呂に入って、ふざけてずっと遊んでいると、イヌの母親が叱りに来ることもあった。

いろいろな話をした。

お互い、理想の女性像なんていう話もした事があったが、将来の事も話したことがあった。

「イヌ、お前は将来何になりたい?」

ジュンシクが聞いた。

イヌは、うーん…と考えこんでいた。

…サッカーの選手?…違うな。サッカーは好きだけど、プロの選手になってプレイをしたいとまでは思わない。

「イヌは勉強が出来るからな。何にでもなれそうだぞ」

そう言うジュンシクにイヌが笑った。

「それはこっちの台詞だ」

イヌはジュンシクにテストの成績で勝ったことが無かった。

「そっちこそ、何になりたいんだ?ジュンシク」

そう聞くイヌに、ジュンシクは「決まってる」ときっぱり言った。

「イヌ、俺は医者になって、沢山の人を助けたい」

「医者か~。…何の医者になるんだ?」

「内科医だ。イヌ、俺が小さかった時、病気で死にそうになった話はしたよな?治療がかなり難しいっていう病気で」

ジュンシクの言葉にイヌがうなずいた。

「その時、俺を励まして、助けてくれた医者がいる。内科医として韓国でも指折りの医者だって聞いた。俺はそんな医者になりたいと思ってる。それに、俺は覚えてないけど、亡くなった俺の母さんも同じ病気だったらしい。俺は手術のおかげで完治したが、内科医になって、まだ治療法が確実でないこの病気の特効薬や治療方法を見つけるのが、俺の将来の夢だ」

…内科医。治療法。特効薬。

まだ将来なりたいことも、やりたいことも不明瞭だったイヌは、
自分と同じ年のジュンシクの将来を語るビジョンの明確さと、力強さに感銘を受けていた。


「なれるといいな」
そう言ったイヌにジュンシクが首をふった。

「なれたらいいな、じゃなくて、なるんだよ」

「その自信はどこからくるんだ?」

笑って言うイヌに、ジュンシクが真面目な顔になった。

「俺はな、イヌ。本気でやろうとしていることは絶対かなうって思ってる。あきらめないで、それだけを考えて、そのためにひたすら行動してたら、出来ないことは無いって。
…まあ、これは俺が病気で入院してた時に、その医者が言ってたことだけどな」


「…その医者のこと尊敬してるんだな」

イヌの言葉にジュンシクがうなずいた。

「うん。いつか、あのお医者と一緒に働きたいって思ってる」

「そうか」

…君はすごいな。

「そういや、イヌ。お前の尊敬する人は誰かいるか?」

そう聞くジュンシクに、イヌは、…その答えだったらすぐに出る。と微笑んだ。

「いるよ。父さんだ」

「ああ、お父さんか」

ジュンシクが頷いた。

「お前のお父さんはいい人だよな。優しくて、明るくて。俺がいつも夕食の席にいる時も嫌な顔しないし。サッカーだって上手い。…うらやましいよ」

そう、どこかうらやましげに言うジュンシクにイヌがあわてて言った。

「君のお父さんだって、いい人だろ?」

「うん…まあな」

ジュンシクは、曖昧に笑うとソッとイヌから目を逸らした。

…ジュンシクのお父さんは、いつも仕事が忙しそうで、あまり話をしたことがないけど、会った時悪い人には見えなかった。

イヌは、ジュンシクの寂しげな横顔を見ながら思っていた。

「なあ、イヌ。今度のサッカーの試合は、絶対勝とうぜ」

話題を変えるように、わざと明るく言うジュンシクにイヌが頷いた。

「ああ、負けられないよな」

「そうだ。この前の屈辱を晴らしてやろうぜ」

「うん」

「じゃあ、作戦会議でもするか?」

「僕たちだけでか?」

笑い合って、イヌとジュンシクは肩を並べて、家に向かって歩き出した。

…父さんが、この前新しいシューズを買ってくれるって約束してくれた。
それを履いて、試合に臨めるかな。
イヌは、そう思っていた。

しかし、

イヌがその後、父親からもらったシューズを履いて、サッカーの試合で出場することは無かった。


その日、家にかかってきた1本の電話。
それが、イヌのこれまでの生活を一変させる運命の電話になった。

「出かけてくるよ」

そう言って、夜、家を出ていったイヌの父親ソ・ドングン。
その父は、もう二度と家には戻らなった。

父親は殺人事件の現行犯として、警察に身柄を拘束された。


「ありえません。夫が人殺しをするなんて。何かの間違いです。調べ直してください」

イヌの母親ミョンスクは、必死で警察にとりすがって、頭を下げて言い続けていた。

「それは、取り調べではっきりしますから」

イヌの母親に対応した警察官達は、冷静な口調で、そう答えるだけだった。

ミョンスクは朝、学校に登校する前のイヌに言った。

「いい?これは何かの間違いだから。あなたは堂々と学校にいなさい。イヌ。お父さんの事は私にまかせて。あなたは勉強やサッカーに集中するの。いいわね?」

イヌは、母親の言葉に固い表情で頷くと、学校に向かった。

イヌもこれは何かの間違いだと確信していた。

…父さんがそんな事をするはずがない。
きっと、それは警察が調べ上げてくれる。

そう信じて、教室に入った。

しかし、

イヌが一歩教室の中に足を踏み入れたとたん、それまで、楽しげに雑談をしていたクラスメイト達が一斉に黙ってイヌの顔を見た。

クラスメイト達のさまざまな思惑を含んだ鋭い視線が、イヌに刺さった。


…お父さん、人殺しで警察につかまったって。

…よく学校に来られるな。

…恥ずかしくないのかな。

コソコソとした噂話が嫌でもイヌの耳に入った。

口を引き結んで、しばらくグッと堪えていたイヌだったが、

…人殺しの息子。

というボソっと聞こえた言葉に、たまらなくなって、反論しようと椅子から立ち上がりかけた。

その時、

「やめろよ」

という鋭い声が教室の入り口からとんだ。

「お前ら。やめろよ。コソコソと話しやがって。
イヌのお父さんが、そんなことをするわけがないだろ?」

扉の近くに怒りをあらわにしたジュンシクが教室の中を睨みつけていた。


…ジュンシク。

「なんで、そう言い切れるんだよ。ジュンシク」

クラスメイトの男子の一人が言った。

「イヌの父ちゃんが、やってないってどうして知ってるんだよ?やったから警察につかまってるんだろ?じゃあ、誰がやったって言うんだよ?」

「そんなことは警察が調べているだろう。俺はイヌのお父さんを知ってるから言ってる。イヌのお父さんは人殺しをするような人じゃない。優しい人なんだよ」

ジュンシクは、数人集まったグループに睨みをきかせて近づくと、
最初に口を開いた男子と睨み合いながら、そう言った。

背が高めのジュンシクに見降ろされて、勢いにおされたようなクラスメイトだったが、悔し紛れのようにフッと鼻で笑った。

「同病愛憐れむってやつか?ジュンシク。お前の父ちゃんも、やりそうだしな」

「…なんだって?」

それまで気色ばんでいたジュンシクの顔が青白くなった。

「なあ?」

クラスメイトは、主導権をとりもどして自信をつけたようにニヤニヤと笑うと、周りを見渡した。

周囲のクラスメイト達も、同調するように、口元をゆがませていた。

「…どういう意味だよ」

一気に低くなったジュンシクの声にも、クラスメイトの男子は、もう怖くないようだった。

「この辺に住むやつらはみんな知ってるぜ。ジュンシク。お前んところの父ちゃんの工場、もう今にも潰れそうだってな。なのに、朝早くから夜遅くまでやってて、近所は迷惑してるって話だぞ。よっぽど金に困ってるみたいじゃないか。金のために、いつかイヌの父ちゃんみたいなことしそうじゃないか?」

なあ?とまた周囲の賛同を集めようと、振り返った男子にジュンシクが、まるで目に見えないような早さで飛びかかっていた。

ガシャン!!と派手な音をして、男子を床に体当たりで押し倒したジュンシクの足が椅子を跳ね飛ばしていた。

きゃあっと教室の女子達が悲鳴をあげて、騒ぎ出し、「先生をよんできて」という言葉もとびかって、教室の中は騒然となった。


「おい。やめろよ、ジュンシク!」

「離せよ」

床の上で男子ともみ合いながら、勢いよく転がるジュンシクに、クラスメイト達が、積極的に止めに入ることも出来ずに叫んでいた。


イヌも、ただ茫然と机の前に立ちすくんだまま、
理性を無くしたように、クラスメイトを殴りつけているジュンシクを見降ろしていた。

今までよく一緒にいたというのに、こんなに怒ったジュンシクを見るのは初めてだった。


「何をやってる!?」

女子生徒達にひっぱられるようにしてやってきた教師が、教室の騒乱を目にして怒鳴った。

それでも、手を止めようとしないジュンシクを教師が男子生徒との間に入って無理やり引き離した。

「立て!二人とも。一体何があったか話してもらうから一緒に来い。…その前にお前は保健室に行け」

教師は、ジュンシクに殴られて、鼻血と涙でぐしゃぐしゃになっている男子の顔を見て言った。


「ソンギは悪くないんです。ジュンシクが先に手を出してました」

クラスメイト達が教師に言った。

「イ・ジュンシクはなぜ、手を出すことになったんだ?」

そう聞く教師に、クラスメイト達が顔を見合わせて、一斉にイヌの方を見た。

「それは、ソ・イヌ君のお父さんが…」


教師が、チラリとイヌの方を見やった。

その目は、イヌが教室に入って来た時にクラスメイト達に向けられた物と同じに見えた。

「…とにかく、ジュンシク一緒に来い」

そう言って、教師はふてくされたようにムッツリとうなだれたジュンシクの腕をひっぱるようにして教室を後にした。


机や椅子が倒れ、教科書や文具が散乱した教室内を、残されたクラスメイト達は無言で直していった。

イヌも手伝おうと、手を伸ばしたとたん、はねつけられるように手をはたかれた。

「お前は触んな」

「・・・・・・」

つい先日まで、教室で楽しく話をしていた友人の言葉に、イヌは、手だけでなく、心まで凍りついていくように感じた。


それでも、イヌは、朝、母に言われた事を思い出していた。

『これは何かの間違いだから。あなたは堂々と学校にいなさい』

…うん。母さん。これは何かの間違いだ。

グッと両手を握りしめて、イヌは、耐えるように教室に立ちつくしていた。



いつか、必ず父さんの潔白は証明される。
だって、父さんは絶対にやってないんだから。
ちゃんと調べたらいずれ分かることだ。


そう、イヌも、イヌの母親も信じていた。

しかし、イヌの父親は釈放されることは無かった。

それどころか、イヌの父親は公訴される事が決まったということだった。

イヌとイヌの母親ミョンスクはその話を茫然となって聞いた。


そして、日がたつにつれ、イヌとイヌの母親はさらに辛い境遇に身をおくことになった。

学校でも、家のある近所でも。

罪が確定していないにも関わらず、殺人犯の家族として、
イヌとイヌの母親に対する糾弾と嫌がらせがエスカレートしていった。

…なぜこんなことを。
こんなことは絶対間違っている。

そう口にしてももう誰も聞いてくれない言葉を心の中で叫びながら、

イヌは、放課後、何者かに持ち出されて、校庭の隅に転がっていたグシャグシャに落書きされた自分の教科書と破かれたノートの破片を、グッと唇をかみしめて、拾い集めていた。

そして、ふと、目の前に出来た人影にイヌは顔を上げた。

ジュンシクが立っていて、イヌに拾い集めた教科書を差し出していた。

「ジュンシク…」

それ以上、言葉を発することが出来ず、細かく体を震わせながら自分を見上げるイヌに
ジュンシクが頷くと、無言でイヌの横にしゃがんで、一緒にノートの破片を拾い始めた。

イヌは隣にいるジュンシクの温かい気配を感じながら、
うつむき、滲んだ視界の中を懸命にノートの破片を探し続けていた。



(「埋もれた約束」12終わり 13に続く)


登場人物



ソ・イヌ(ソ弁護士)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友(オリジナルキャラクター)

ソ・ドングン…イヌの父親
キム・ミョンスク…イヌの母親



パク・シフさんのファンミレポへの拍手、拍手コメントありがとうございます。

純粋なパク・シフさんファンの方とは違う視点で書いているので、
ファンミレポになっているのか怪しいのですが、読んだ方が少しでも楽しんでもらえると嬉しいです♪

今度のレポはイラストか漫画つけますよ~♪

あと、今回のパク・シフさんファンミはDVD化して発売されるそうですね。
なので、行くことが出来なかった方も、行って、もう1度あのシーンを見たい、という方もじっくりと見ることが出来ますね。

「検事プリンセス」二次小説の話。

「埋もれた約束」は、先日の更新話から、シリアス度が増してきています(汗)
読んでいて息切れされた方は、良かったら他の二次小説のイヌ×ヘリのいちゃラブ話を読んで気分転換して下さいね。私は、気分転換に「優等生SP」書いてます(笑)


明日は「埋もれた約束」13話更新です。

(お知らせ)検事プリンセス漫画INDEX更新しました。


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韓国俳優パク・シフさん、
2012年、ファンミーティング「告白」 東京のレポート パート2です。

前回も注意点を書きましたが、
管理人のみつばは、韓国ドラマの「検事プリンセス」でパク・シフさんが演じられた
ソ・イヌにかなりお熱なので(←お熱って言い方古い?)

視点が、パク・シフさん≒イヌになっています。

それでも大丈夫~という方のみ、レポート感想お読みくださいね♪



まず、ファンミで行われた事を先にあげておきますね。
大阪や愛知会場でも同じだった所もあると思います。

・スクリーンの映像

映画のワンシーンのようなものや、寝起き場面やシャワーシーン。
バスローブ姿などもありましたね♪

ファンミの為に作られたものも流れる。
演出で、会社の社長によばれて、仕事にいく・・・など。(ヨンシクの映像もありました)
ショッピングして、恋人によびかけているもの。




ここー!!(笑)



恋人のために服やアクセサリーをブティックで探すシフさんの映像。
そして、「君は誰が一番好きなの?」とかアップで話しかけるシフさん。

これは、会場にいるファンの方々が、自分がヒロイン気分を味わえる
夢小説ならぬ、夢映像だったのですが、みつばの場合は、



このパク・シフさんは頭の中で完全に、ソ・イヌでした(笑)




そして、呼びかけている相手は「検事プリンセス」のヘリで、
ヘリの為にプレゼント選んでいるとしか妄想できませんでした。

そして、ヘリに向かって話していると♪

勝手に妄想していい所だったと思うので、こんな風に楽しませて頂きました♪
完全に「検事プリンセス」にやられてるみつばですから。このへん、ご容赦ください。



・MCのユミさんとのトーク、インタビュー。

良かったです。ユミさんって「韓流フォンデュ」のユミさん?違います?


場慣れしてないというか、天然というか、マイペースなシフさんに
とても楽しいつっこみトークをして頂いて、見ていてとても面白かったです。
これからも、もし日本でシフさんのファンミがあったら専属でMCして欲しいです♪


・パク・シフさんの歌


…昨日も書きましたが、
新曲。日本語の歌詞は良かったです。
ええ、もちろん、そこもイヌがヘリに対して言っている台詞。心境歌っているって妄想してましたよ♪(笑)


・ファンとの交流。


アンケートからの抽選と、サプライズで座席にリボンがついている方が舞台に上がられて、
シフさんからプレゼントをもらうというもの。

アンケートには、シフさんに聞きたい事という項目があって、
それも舞台でシフさんが答えてくれる。

・過去のドラマ作品のワンシーンをスクリーンでながして、
それに対するシフさんのコメントやインタビュー。



↑検事プリンセス、ありましたよ!!イヌいたよ!!きゃ~!!イヌ!!
14話ですよ!あの、目を覆いたくなるはしゃぎイヌの写真撮影シーンですよ!!
よりにもよって(←私の方がはしゃぎすぎだって。この時が一番はしゃいだかも(苦笑))

この詳細は、また次回(笑)


・パク・シフさんのダンス。


持っていたバラを会場の方にさしあげて、ハグしてました。
2回目はポケットの中から出していたかな。

ラストの方でもダンスありました。
そして、舞台から降りてアリーナ席を1周してましたね。
…シフさん、あぶな~い、もう少しで、もみくちゃになりそうでした。
そりゃそうですよ。メスライオンの群れに飛び込むようなものですから。

※↑当然バルコニー席の私は、このへんは指をくわえて見てるしかないイベントでした(涙)


他に、

よく汗をふいていたタオルを会場に投げたりもしていたシフさん。

ご想像通り、
そのタオルを取ろうと皆さん必死です。
すみません。上から見ていたら、鯉というより、
ピラニアの住みかに餌を投げ込んだように見えてました。

もちろん、その場にいたら、私もピラニア化してましたよ。(苦笑)

大砲で、タオルみたいなものが飛び出すのもありましたよね。

でも、3階のバルコニー席には・・・・・以下※同文(苦笑)




それから、4月3日はパク・シフさんのお誕生日なので、

水色の綺麗で大きな2段のバースデーケーキが出てきて、
会場で「ハッピーバースデー」歌ったあと、シフさんが、ユミさんにうながされて、
ケーキ入刀。ケーキや花束は韓国のファンの代表の方が持ってこられたとか。

この話もまた詳細は次回♪

それで、ラストの方に歌や踊りがまたあって、
スクリーンでエンドロールみたいなもの流れた…と思ったら
またシフさんが出ていたらして、たしか歌か踊りがあったんですよね?←ね?って聞いちゃってすみません。

あっというまの2時間ちょっとでした。

さすがに、バルコニー席の後ろから登場!なんていうサプライズはありませんでした。
アリーナであれですから、あのかなり傾斜のある場所では危険です(苦笑)

おおざっぱに、ファンミの模様と書いてみましたが、
何か抜けている点とかありますか?

もし、ファンミに行かれて、ここ間違ってる、とか、こんな事もあったよ。という方は

ファンミでシフさんにつっこみをいれていたユミさんのように
みつばに拍手コメントか、コメント、またはメールフォームで教えて下さい♪


あと、結構まじめにレポ書いてるのですが、
ふざけたように見える部分があったらごめんなさい。

「検事プリンセス」のイヌが一番好きですが、役者としてのパク・シフさんも、
もちろん尊敬しているみつばです。

じつはレポートは続きます。
まだ語り足りない部分があるので♪

「検事プリンセス」の創作の合間にまた更新しますね。


私もイヌが一番好きです!という方も
パク・シフさんのすべてが好きです!という方も
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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第11話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(11話)





その日の夜。

イヌは、仕事を終え事務所を出ると、
ジュンシクと待ち合わせの約束をした店に向かった。

店は、この前、ジュンシクとジフンと一緒に食事した洋食屋だった。

「悪いな。急に呼び出して」

先に来ていたジュンシクが、そう言って、
店の席についたイヌにビールをすすめた。

「忙しかったんじゃないか?」

申し訳なさそうに、イヌの仕事帰りの風体を見たジュンシクに、
イヌが首をふった。

「今日は急ぎの仕事は無いから平気だ。
それに、君とこうして飲みたかったから嬉しいよ。だが、ジフンはどうした?」

「今日は、ユ・ヘギョンさんにあずかってもらっている」


イヌは、ジミンの母親の店にいるジフンを思い出した。

「ジフンは、すっかりあのお店の店員のようだったよ。あの子は気配りがいいな。君に似てよく気がきく」

そう言ったイヌの言葉にジュンシクが曖昧に微笑んだ。

「まあ、飲んでくれ。イヌ。この店は洋食屋だけど、昔は居酒屋だったんだよ。だから、今だに夜は酒もいろいろ置いている変な店だ」

「おいおい、変はないだろうよ。ジュンシク」

店の奥で、ジュンシクの話が聞こえていたらしい店主が、顔を出して苦笑いしていた。

「変だろうよ」ジュンシクが笑って、手を振った。

「店長とは子供の頃からの顔見知りでね。…親父がよく夜食を食うのに、俺も連れて来てくれていたんだ。店長が俺のためにお子様ランチやハンバーグを作ってくれるうちに、洋食作りにはまっちまって、洋食屋に鞍替えしたらしいんだ」

「そうだったのか」

ジュンシクの話にうなずきながら、

確か、ジュンシクの父親は小さな町工場を経営していたな、とイヌは思いだしていた。

父親が夜遅くまで仕事で留守の時、ジュンシクは時々イヌの家で夕飯を食べていた時があった。
その他の日に、そうして、ジュンシクは父親と一緒にこの店でよく食事をしていたのだろう。

ジュンシクの昔の家を訪ねた時に工場も無くなっていたから、
父親が亡くなった時に閉鎖したのかもしれない。

注がれたビールのグラスを持つと、イヌはジュンシクと一緒に掲げて、飲んだ。

一息いれて、空になったジュンシクのグラスにイヌがビールを注いでいる時、
ジュンシクが口を開いた。

「わるいな。話があって、来てもらった」

ジュンシクが言った。

「ああ、話って?」

ジュンシクは少し戸惑ったようにイヌを見つめていたが、思い切って口を開いた。

「まず、その前に聞きたいことがある。…お前の彼女のマ・ヘリさんのことだが」

「ヘリ?」
…ヘリがどうかしたか?

イヌの不思議そうな言葉に、ジュンシクは、ジッとイヌを見つめた。

「マという名字で、まさかと思ってははいたんだが…もしかしてマ・ヘリさんは、あのマ・サンテ社長の一人娘じゃないのか?」

ジュンシクの言葉にイヌは、ほんの少し目を細めたが、静かにうなずいた。

「そうだ」

「やっぱり…。でも、まさか…どうして」

イヌの答えにジュンシクの方がうろたえたように目を泳がせていた。

「まさか、お前が、マ・サンテの娘とつきあっているなんて…。
一体どうしてだ?あのマ・サンテの娘だぞ?
お前の父親をあんな目にあわせた男の…。もしかして何か理由があるのか?」

そう、動揺も露わに訝しげに聞くジュンシク。

「ああ」と答え、「理由ならある」と答えたイヌにジュンシクは目を見開いた。

「なんだ?」

身を乗り出して、そう聞くジュンシクにイヌは、フッと笑った。

そして、こう言った。

「彼女を愛しているからだ」

…なんだと?

きっぱりとそう言ったイヌの言葉にジュンシクは言葉を失ったようだった。


ややあって、気を取り直したらしいジュンシクが口を開いた。

「…本気か?」

「ああ、本気だ」
…本気で愛している。


目をそらさず、力強くうなずくイヌを、ジュンシクは、戸惑いの目で見つめていたが、
やがて、はあ~と息を吐いて、脱力したように椅子の背に身体を預けた。

「…そんな事があるんだな…」そうつぶやいて、ジュンシクは、頷いた。

「イヌ、お前がそれで幸せなら俺は何も言うことはない。
1度会っただけの印象だが、彼女はとてもいい女性に見えた」

「ありがとう」


ジュンシクの言葉に、イヌが目を細めて微笑むと礼を言った。

ちょうど、ジュンシクが追加で頼んでいたらしいビールと焼酎が置かれた。

「…この前はジフンが世話になったな」

ジュンシクは、そう言いながらグラスにそれを注いで、イヌの前に置いた。

「ジフンのやつ、あの日はすごく興奮していたが、シャワーを浴びた後、あっという間に寝てしまった。寝てからも布団の中でもボールを抱いていた。よほど楽しかったようだ。ありがとな」

「いや、僕の方も楽しませてもらった。ああ、そうだ」

イヌが、思いだしたように、カバンからスポーツ用品店で購入した子供サイズのサッカーのユニフォームを取り出した。

「昔僕らが着ていたユニフォームにそっくりだったからつい買ってしまったんだが、ジフンが好きだと言っていたサッカーチームのユニフォームにも似ているだろう?これをジフンに渡してくれないか?」

「・・・・・・」

ジュンシクは、黙って、イヌの差し出した新品のユニフォームを見つめた。

本当は、一緒にサッカーの練習をした日に、買ったサッカーボールもあげようと思ったイヌだった。だが、ジフンはジュンシクに買ってもらったボールをとても大事そうに持っていたので、渡すのをやめたのだった。


「…ありがとう。ジフンが喜ぶよ」

ジュンシクがそうイヌに礼を言うと、ユニフォームをソッとテーブルの脇に置いた。

そして、ビールのグラスを握りしめると、うつむいて無言になった。


「ジュンシク?」

イヌが、不思議そうに声をかけた。


眉をひそめて、俯き加減に黙りこむジュンシク。
子供の頃から、何か悩んでいる時か、不機嫌になった時のジュンシクのしぐさの癖だった。


「話にくい事ことなのか?」

ジュンシクが話したいことというのは、ヘリの話だけでは無いだろう。

「イヌ…」

ゆっくりと顔を上げたジュンシクがイヌを見つめた。
その、豹変した表情にイヌが息をのんだ。

まるで、イヌを突き放すような鋭い眼差し。

…ジュンシク?

「お前にこんな事を言うのはおかど違いだって分かっている…だが」

ジュンシクは前置きを述べると言った。


「もう、ジフンや俺には関わらないで欲しい」

「!」

ジュンシクの暗いガラスのような目に、目を見開いたイヌの顔が映っていた。
先ほどとガラリと雰囲気を変えたジュンシク。


とっさの事に、声も出ないようなイヌの姿にジュンシクが再び目を伏せた。
そして、「すまない」と続けた。
自嘲ぎみにジュンシクは笑った。


「ジフンにとても良くしてくれたお前に、こんな事を言うなんて、俺はどうかしてるな」

「…どうしてだ?何か気に障るような事でも…」

昔の友人に再会して、すっかり浮かれていた自分が、知らない間に、何かしていたのかもしれない。

そう、戸惑いを隠せないイヌにジュンシクが首を横に振った。

「お前のせいじゃない。…イヌ。会えた時はとても嬉しかった。それに、話をしてみて、お前は昔のままだという事も分かった。…やっぱりいい奴だよ、イヌ、お前は、とても。
俺と昔と変わらず接してくれて、そして、息子にも良くしてくれた…だが」

一言、一言、ジュンシクは、噛みしめるように重重しく言った。


「もう、俺は昔の俺じゃないんだ。それは、イヌ、お前だって分かってるだろ?お前だってこの16年間いろいろな事があったはずだ。俺にもあったんだよ。お前にも言えないような事も。そして、それが俺を変えた…。今の俺は、自分の生活を見つめて生きていくことで精いっぱいなんだ。だから…」

…もう、お前とは会えない。


そう言って口をつぐんだジュンシクを、イヌは冷静な目で見返した。
心の中は、まるで苦い粘土のようなものを無理やり詰め込まれたかのように重くなっていた。

「…意味が分からない。ジュンシク。理由にもなっていない」

イヌの静かな声は、とりまく重い空気を今度は冷やしていくようだった。

「はっきり言ってくれ」
…僕が納得できるように。

そんなイヌに、ジュンシクは、暗闇のような目を向けた。
そして、はっきりと言った。


「お前とはもう会いたくないんだよ。イヌ」


イヌは、瞬きもせず、ジュンシクを見つめ続けていた。


「お前といると嫌でも昔の自分を思い出す。
…夢をかなえられると信じていた俺を。それが今の俺にはたまらなく辛い。…それに、ジフンのことも。あいつには大人の同情や憐れみに頼らずに一人で生きていける男になって欲しい」

「同情や憐れみ?ジュンシク、僕は」

そんな思いでジフンと接してはいない。

そう反論しようとしたイヌの言葉をさえぎるようにジュンシクが手で制した。

「分かっている。お前がそんな気持ちでジフンに良くしてくれたんじゃないことは。
…だが、ジフンには人の優しさに甘えるような癖をつけさせたくないんだよ。
この先俺に何かあっても、一人でやっていけるように」


「何かあることがあるのか?この先君の身に何か起こるのか?」

鋭いイヌの指摘に、ジュンシクがフッと口元をゆるませた。

「…イヌ。人生には何が起こるか予測もつかない。
…だが、自分のすることが、この先どうなっていくのかは想定することは出来る」

ジュンシクの謎かけのような言葉をイヌは黙って聞いていた。

「…頭のいいお前だ。イヌ。俺のこんな回りくどい言い方じゃ納得しないだろ。
だから、もう一度はっきり言う」

ジュンシクが低く、そして、冷たい声で言った。


「もう会わない」


(「埋もれた約束11終わり 12に続く)


登場人物



ソ・イヌ(ソ弁護士)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友(オリジナルキャラクター)


マ・ヘリ(マ検事)
ジフン…イヌの昔の友人ジュンシクの息子(オリジナルキャラクター)
ユ・ヘギョン…ジミンの母親


ブログへの、そしてパク・シフさんファンミレポートへの拍手、拍手コメント、コメントをありがとうございます♪
初めてコメントを下さった方もいつも下さる方もありがとうございました。

ファンミレポの続きを夜にアップしようとしたのですが、子供と一緒に寝てしまったので(汗)出来たら、今日の夕方か、夜にでも更新しますね。
たぶんあと、何回かレポ書くので、「埋もれた約束」の更新の合間にでも♪


そういえば、イヌの昔の親友、イ・ジュンシク(オリジナルキャラクター)。

日本の俳優さんの西島秀俊さん…のイメージとのコメント頂きましたが
私も、そう思ってました。

もう一人、イメージの方がいたのですが、年齢や見ため的に、
西島さんの方がぴったりかもしれません。
それで、一度、そう思ってしまったら、小説書いている時、頭の中で、すっかり
イヌとジュンシクが、パク・シフさんと西島さんの演技になってしまいました(笑)

もし小説読んでいて、他にも韓国俳優さんや日本俳優さんでもイメージぴったりの方がいたら教えて下さい。



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いってきました。

パク・シフさんファンミーティング 2012年 4月3日 東京公演。



(注)このファンミレポを読む注意点を先に。


いつもブログに来て下さっている方はご存じと思いますが、
このブログの管理人みつばは「検事プリンセス」のソ・イヌが大好きです。

なので、パク・シフ≒ソ・イヌ
または、パク・シフ≦ソ・イヌ

という感じなので、検索等でいらした、純粋にパク・シフさんの大ファンの方には申し訳なのですが、
そういう目線でレポート書いてます。
それでも大丈夫~♪という方はお読みくださいね♪



昨日は、すっごい暴風雨でした。

こうなると東京は電車に遅れが出るので、早めに会場に向かいました。
でも、17時。
グッズは買わないつもりだったので、この天気と体調で外で待っているのも…と、カフェで開場まで時間つぶしました。ちょうど、カフェで出会った同じファンミに行く人と一緒にお茶しながらお話ししたので、楽しく過ごせました。

それで、開場5分まえに入り口に行ったら、もう皆並んでいらっしゃって
・・・もしかして、ずっとこの暴風雨の中でここで…?(汗)

中に入って、アンケート用紙記入して、席について。
近くに座られた方がシフさんの入り待ちをされていたということを話してくれました。
4時30分頃、車でいらっしゃってたそうです。傘も壊れる天気でしたから。

そして、19時すぎ頃、音楽とともに映像が流れて。
あれ、まだ未公開の映画のワンシーンでしょうか?音楽は「王女の男」のテーマ曲のように思ったのですが。

ええ、シャワーシーンとか、キャーっという桃色の悲鳴が会場であがってましたよ(笑)
私もしっかり見ましたけど♪


そして、ご本人登場♪



↓先に描いておいた手描きイラストで。
ファンミの模様をダイジェスト。とくに印象深かったシーン。


   ファンミレポ




…イラストが雑で、字がきたなくてごめんなさい。



もう記憶が定かでないのですが、(すみません)

ああ、パク・シフさんだ~!という感じで。
↑どんな感じ?(笑)

…私一番舞台から遠い3階バルコニー席だったのですよ(汗)
それでこの時期花粉症で視力もおちていて、シフさんの目鼻立ちがほとんど分からなかったんです(涙)でも、スクリーン見たら近くに来ている意味ないかも~と必死でご本人見てましたけど。やっぱりオペラグラス必要だったかな。

歌も歌われました。新曲でした。

韓国語でさっぱり分からないのですが、
私は最初に歌われた歌が一番いいな~と思いました。

日本の歌のカバーも歌われました。あれ、タイトルなんでした?
メロディは有名なので、口ずさめるのですが…タイトル…。
ほら、あのチャチャチャ~ンってやつ(←わかるか!)

↑タイトル分かった方教えてください(ぺこり)


ラスト…日本語の歌も歌われていたり、映像でも流れたのですが…あはは(←なぜ笑う)


…と、まだ、さわりもレポ書いてないのですが、

手書きイラストに手間取って、もういつもの更新時間近づいてるので、今回はここまで。
続きはまた次回書かせて頂きます。


デジタルで描くより早いと思ったら、手書きとスキャンにてこずりました(涙)


…それにしても、先日の天気に負けないくらい
荒いレポのような気がします(苦笑)



拍手、拍手コメント、コメントを下さった方々、ありがとうございます。
無事、行ってくることができました。

昨日、あの場所に一緒におられた方、本当にお疲れ様でした。
あの天気の中…愛ですよね♪



このレポじゃ全然分かりませんよ!という方も(笑)
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ただいまです。


2012年 パク・シフさんの日本ファンミーティングツアー IN 東京から
戻ってきましたみつばです。

…出待ちはせずにまっすぐに帰ってきてしまいました。

会場前はすごい暴風雨でした。
ええ。あの台風並みにすごかったと思います。
帰りはおさまってましたけど、公の交通が乱れてましたね。

東京会場に同じく行かれた皆さま大丈夫だったでしょうか?
遠い所からいらしている方も多かったようですが。
お疲れ様でした。


ファンミの感想、一言だけ。

ええ、リアルパク・シフさん。本当に足がすっごく長かったです♪
細い…そして、肌が綺麗。
このへんはテレビや写真で見たままでした。

そんな感じです。

コメントや拍手コメントやお見送りメッセージを書いて下さった方、
ありがとうございます。
後日、もう一度しっかり読んで返信させて頂きますね。

パク・シフさんのファンミの詳細レポートも又後日改めて。


あと、

コメント下さった方で、先日、今日、明日誕生日の方々おめでとうございます!!

ちなみに私も母と息子が4月生まれです。

あ、もちろん。パク・シフさんもですよね。
数えで35歳。日本では34歳。

会場で、皆でハッピーバースデー歌いましたよ。



それでは、また~明日。
これから夜食食べて寝ます←だから痩せない(笑)


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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「埋もれた約束」第10話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
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この話はみつばの「検事プリンセス」二次小説シリーズ最新作です。
時間の流れでは、「恋人に望むこと」の続きになります。


小説の最後に登場人物紹介があります。



埋もれた約束(10話)




食事を終えて、
ヘリとイヌは、しばらく、のんびりとお茶を飲んでシートの上で寛いでいた。

その近くで、ジフンとジミンがゴムボールでキャッチボールをしていた。

「ふふ」

突然、微かな笑い声をあげたヘリをイヌが面白そうに見た。

「どうした?」

「ん…。こうしていると本当に家族でピクニックに来ているみたいって思ったの」

「僕らが夫婦で、二人が子供か?」

「違うわ」ヘリが悪戯っぽく言った。

「あなたが、お父さんで、私とジミンとジフンくんが子供よ」

…私は『お姉さん』ですからね。

「そうだよな」

ヘリの言葉にも、動じないイヌがすましたように答えた。

「お弁当を作ったのは『お母さん』じゃなくて『お父さん』だからな」

「もうっ。あなたがあんな事を言うから、二人に本当の事を言えなくなったじゃない」

お弁当の中身は全部イヌが作った事。

ニヤリとイヌが笑った。


「別にいいだろ。作ったのがどっちだって。君が買い物から手伝ってくれた事には変わりないんだ」

「そうだけど…」

ジフンもジミンも、すっかりお弁当は全部ヘリが作ったものと思い込んだようだった。
食べ終わったジフンが、ヘリを尊敬の眼差しで見つめ、

「僕もいつかイヌさんの彼女みたいな恋人をつくるんだ」と

言った言葉にヘリはとまどい

そして、ジミンの

「お母さんのご飯と同じくらい美味しかった」と言った賞賛の言葉に、申し訳なくなり、
曖昧な笑みを無理やりつくっていた。


「今度、こういう事があったら、私がお弁当を作るわ」

そうきっぱり言ったヘリに、イヌが「お?」という目を向けた。

「真剣にやる気だな。マ・ヘリさん」
…その日がきたら、まず毒見役をしてあげるよ。

からかうようなイヌに、ヘリはツンと顎をあげた。

「そんな事を言う人には作ってあげないから」

ヘソを曲げたようなヘリに、イヌが軽い笑い声をあげた。



やがて、お弁当箱やシートを片付けた後、
4人は、再びグラウンドに移動した。

イヌとジフンがサッカーボールを手にグラウンドに行き、
ヘリとジミンは上の観覧席のベンチに座った。

「どこまでドリブルが上達したか、少し勝負してみよう」

イヌの言葉に、ジフンが、力強くうなずいた。

「面白くなりそうね」
そう言って、ワクワクするように言ったヘリの言葉に、ジミンも楽しそうに、うなずいた。

もちろん、かなり手加減はしているだろうイヌと、
真剣な表情で、がむしゃらにサッカーボールにくっついて走り回るジフンの姿に、
ヘリは、思わず声をかけた。

「頑張ってー。ジフンくん!!」

ヘリの声援も耳に入らないように夢中になっているジフンだったが、
イヌの方がチラリと、ヘリの方に目を向けた。


ベンチに座って、こちらを見て明るく声援をかけるヘリの姿が、
かつての自分の母親の姿と重なって見えた。


『ほら。イヌも頑張って』

父親と自分のサッカーの勝負でそう声をかけていた母。

その時、

「ソ・イヌさん」

ヘリの横でジミンが声を出した。

「ソ・イヌさんも、頑張って」

それほど大きい声ではなかった。
だが、普段小さく、細い声で話すジミンからは初めて聞くような声量に、
ヘリが驚いたように目を見張った。

その声が、グラウンドにいるイヌにも届いたようだった。

柔らかな笑みをジミンに向けると、イヌは手を振っていた。


そのイヌの姿に、ジミンがホッとしたような、恥ずかしそうな顔で
ヘリを見たあと、照れくさそうに笑った。

ヘリもジミンに微笑み返した。

そうして、その後、
ヘリとジミンの声援の中、イヌとジフンは汗を流しながら、
サッカーボールを蹴り合っていた。


やがて、時計の針が2時を過ぎた頃、
ジミンの母親、ヘギョンがジミンを迎えにやって来た。


「ありがとうございました。大変お世話になりました」

店のトッポキの入った簡易容器をヘリに土産として手わたした後
ヘギョンは、すっかり、明るい表情になっていたジミンに目を細めながら、
ヘリとイヌに深ぶかと頭をさげた。

「ヘリさん。ソ・イヌさん。ありがとう。楽しかったです」

ジミンも、小さいけど、溌剌とした声で言うとニッコリと笑った。

「ジミン、バイオリンのおけいこも楽しんでね。今度演奏を聞かせてね」

そう答えるヘリに、ジミンがコクリとうなずくと、

「ばいばい。ジフン、またね」と言って、
帰り際に何度も頭を下げていくヘギョンと共に家に帰って行った。


ジミンがいなくなった後も、しばらくサッカーを続けていたジフンとイヌ。

休憩で、ベンチにいるヘリとお茶を飲んで、ヘギョンからもらったトッポキを食べた後、
再びサッカーの練習を続けていた。

…イヌはともかく、ジフンくん、ずっと走りまわっているのに疲れを知らないって感じね。
男の子って元気なのね。

感心したように見つめ続けるヘリだったが、
ふと、土手の上に佇んでいる人物に気づいて、顔を向けた。

作業着にジャケットを羽織った姿の男は、
サッカーボールを蹴り合うイヌとジフンの姿を、目を細めてくいいるように見つめていた。

どこか懐かしそうな、でも、悲しみを湛えたような目で、二人を見つめ続ける男に、
ヘリは不思議そうに首をかしげた。

グラウンドのイヌが、ふと、ベンチのヘリが向けている視線に気づき、
その方向を見やって、ハッとなって動きをとめた。

「ジュンシク」

イヌの言葉に、ジフンも足を止めた。

「父さん!」

…え?

ヘリは、イヌとジフンの声に、立っていた男が、イヌの親友でありジフンの父親である事を悟って、思わず立ち上がった。

…この人が。

気づかれたことに、気恥かしそうに笑うとジュンシクは、土手の階段を下りてきた。

「イヌ、お前全然衰えてないな」

そうイヌに言ったあと、ジュンシクはジフンの方に目をやった。

「ジフン、随分うまいじゃないか」

ジフンがジュンシクの言葉に嬉しそうに顔を輝かせた。

「イヌさんに、いっぱい教えてもらった」

「良かったな…」

ジュンシクが目を細めた。

「…仕事が早く終わったから、むかえに来た。イヌ、ジフンが大変世話になった。
サッカーを沢山教えてくれたようだな。ジフンが見違えるほど上手くなってた」

「ジフンはスジがいい。練習すれば、きっとあの頃の僕らより上手くなるぞ」

「そうか」

イヌの言葉にうなずいたジュンシクは、ふと、観覧席のベンチからこちらに
向かって歩いてくるヘリに目をとめた。

「…イヌ、あの女性は?」

訝しげにヘリを見ながら聞くジュンシクにイヌが、微笑を浮かべた。

「紹介するよ」

ヘリが、グラウンドに降りて来た。

「こんにちは。はじめまして」

そう頭を下げて、そそと、挨拶するヘリに、あわててジュンシクもおじぎを返した。

「ジュンシク。マ・ヘリだ。ヘリ、彼はイ・ジュンシク」

イヌの紹介に、ヘリが頷き、ジュンシクは、まだ、戸惑ったように
ヘリをジロジロと眺めていた。

「イヌ。マ・ヘリさんは、その、お前の…」
「マ・ヘリさんは、イヌさんの彼女だよ。僕らのサッカーの見学してたんだ」

イヌの答えを待たずに、ジフンが、横から元気よく口をはさんだ。

「マ・ヘリさんは、検事さん、なんだって」

さらに、勝手に紹介を始めるジフンにイヌとヘリが顔を見合わせて苦笑した。

「…検事?」

声を落としたジュンシクの反応にもジフンは意に返さないように続けた。

「お昼に、『マ・ヘリさんが作ったお弁当』食べたんだよ。すっごく美味しかったよ」

…待って。それは私が作ったんじゃなくて。イヌが…。

心の中で言い訳めいて、慌てふためくヘリを、ジュンシクがジッと感慨深めに見つめていた。

そして、

「イヌ…お前、とうとう理想の女性を見つけたんだな」

ジュンシクの言葉に、ヘリがキョトンとした。

「…なんの話だ?」

イヌが、悪い予感を感じたような目をしていた。

…理想の女性?

ヘリがジュンシクの言葉に首をかしげた。


そんなヘリの反応にジュンシクがヘリの方を見て言った。

「小学生の時に、イヌとお互いの理想の女性像を話していた事があったのだけど」

「おい、ジュンシク!」

あせったようなイヌの声がジュンシクをとめようとしたが、
ジュンシクは楽しそうに続けて言った。

「こいつ、イヌの理想は、美人で、知的で、清楚で、従順で、その上、料理をつくるのが上手な女性だって言っていたよ。ヘリさんは本当にお前の理想そのまんまだな。イヌ」

美人で…『知的』で、『清楚』で、『従順』、で『料理をつくるのが上手』な女性…ですって?

イヌの理想の女性像が!?

ヘリの顔がひきつった。

ジュンシクの歯に衣着せぬ物言いよりも、言った内容にショックを受けたヘリだった。

そんなヘリを横目で気まずそうに見ながら、
「ジュンシク…」とイヌは溜息をついた。

…余計なことを。

そんなイヌの困ったような顔にもジュンシクが、嬉しそうに微笑んでいた。

「イヌ、昔から、お前は口にした事は必ず守り、実行できる男だと思ってたけど、変わってないんだな。…今幸せか?」

面白そうな口調で、でも、どこか切なそうなジュンシクの表情にヘリは、おや?と思った。

「ああ」

イヌが、ジュンシクの言葉に、
ヘリの方を見つめながら、力強くうなずいた。

イヌの自分を見つめる心がジンと熱くなる眼差しに、
ヘリは、目をそらさずにイヌを見つめ返した。

そんな二人を交互に見ながら、ジュンシクは、頬を緩めた。

「良かったな」

ジュンシクの、素朴だが、心からそう言っているような眼差しと口調に、
ヘリは、イヌが、ジュンシクの事を大切な友人だと思っている理由が分かった気がした。

…きっと、優しくて、想いやりのあるいい人に違いないわ。

「ちょっと、一緒にやってみないか?」…昔みたいに。

そうサッカーボールを足で転がしたイヌの誘いをジュンシクは、
ボールを手で受け止めて、静かに辞退した。

「サッカーは、もう…すっかり忘れてしまったよ」

微笑んで、でも寂しそうにつぶやくジュンシクに、
イヌはそれ以上促すことが出来なかった。

しかし、「また、近いうちに一緒に飲もう」という約束をイヌとかわして、
ジュンシクは、あらためて、イヌとヘリに礼を言った。

そして、まだ興奮冷めやらぬ様子で
はしゃぎながら手を振るジフンを促して、土手の向こうに去っていった。

グラウンドに残されたイヌとヘリは顔を見合わせると、
何だか物足りない気分になったのを補うかのように、どちらからともなく手をつないだ。

いつも、二人きりでデートをしていたのに、今日一緒にいた子供たちがいなくなると、
急に静かになって、何か置き去りにされたような寂しさを感じていた。

ヘリはつないだ手と反対のあいた方の手をぷらぷらさせて歩いていた。

「…楽しかったわね」

「うん…」

「今度またお弁当作ってピクニックしましょうね」

「次は君が作ってくれるんだったよな?」

イヌの言葉に、ヘリは、思い出したような顔をした後、
イヌをジッとうらめしそうに見つめた。

「なんだ?」…その顔は?
眉をひそめて、ヘリの視線を怪訝そうに見つめ返すイヌに、
ヘリはますます顔をしかめてみせた。

「…あなたの理想の女性像が、あんな感じだったなんてね」

…あ。

先ほど、ジュンシクが言っていた話。過去のイヌの理想の女性像。

「美人で、知的で、清楚で、従順で、その上、料理を作るのが上手な女性?
ずいぶんと今横にいる女性と違うように思えるんだけど?」

「そうか?」
とぼけたようにイヌがうそぶいた。

「そんなに違うかな?」

「清楚っていうのがよく分からないけど、美人で知的っていう所はあたってるわね。
でも…、自覚している限りだと、あとは、
『単純』で、その上『料理を“つめるのが”上手』な女性ってところね」

「謙遜しすぎじゃないか?」

「・・・・・・・」

…料理の腕はいつか上がるかもしれない。
それにしても、『従順』な女性には、なれそうもないわ。

ヘリの尖った視線をイヌは軽くかわしていた。

「まだ子供だった僕が言っていたことだ。気にするな」

「別に気にしてないわ」

それでも、まだ納得がいかない様子のヘリの肩をイヌが抱いた。

…ほんとうに可愛いな。君は。

十分気にして、唇をとがらせているヘリに、イヌが、楽しそうに笑った。
そして、駐車場までの道を寄り添いながら戻って行った。



こうして、休日を楽しく過ごした二人だったが、

その週から、検察庁に出勤したヘリは、仕事に忙殺されることになった。

ナ検事が会議の時に言っていた事件。

ヘリとキム検事が検死に立ち会った、白骨化の遺体の事件が、
“殺人事件”として、調書が送致されていた。

…すでに、被疑者の身柄も確保されている。

週末の浮かれた気分を一掃して、

ヘリは気合いをいれるように、自分の頬を両手で軽くはたいた後、
尋問に備えるために神妙な面持ちで割り当てられた調書を読み始めた。

そんな週のある日。

イヌは、法律事務所のオフィスで、携帯メールの着信に気づいていた。
ジュンシクからだった。

“急な誘いで悪いが、今夜会えないか?二人きりで”



――‐何かがゆっくりと動き始めていた。

しかし、その事に、イヌも、そしてヘリもまだ気づいてはいなかった。


(「埋もれた約束」10終わり11に続く)

登場人物



ソ・イヌ(ソ弁護士)
マ・ヘリ(マ検事)

イ・ジュンシク…イヌの小学校時代の親友(オリジナルキャラクター)
ジフン…イヌの昔の友人ジュンシクの息子(オリジナルキャラクター)

ユ・ジミン…ヘリの担当事件の被害者の少女(ドラマ4,5話登場)
ユ・ヘギョン…ジミンの母親





この記事は予約投稿です。
明日の予定記事は未定です。


たぶん、このブログがアップされてしばらくした頃、
みつばは、リアルイヌ…、パク・シフさんのファンミにいってきます。

本当に、イヌの言葉を借りれば、
「とうとうここまで来たか…みつば」みたいな感じです(笑)



私もこれからファンミ行きますよ~の方も
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本日、4月3日は、「検事プリンセス」ソ・イヌ役の
韓国俳優、パク・シフさんの公式の誕生日らしいです。

Happy Birthday!! Park Si hoo さん!


…陰暦祝いで韓国だとどうなるのか分からないのですが。


↓恵理ちゃんと仁優くんタッチのイラストしか
用意できませんでしたが。


   誕生日おめでとう!シフさん



「検事プリンセス」のソ・イヌ(ソ弁護士)という素晴らしく役の演技を見せて頂いて
ありがとうございました!

あのドラマに出会わなかったら、一生こんな創作ブログをたちあげようなんて
思いもしなかったと思います。

おかげさまで、とっても楽しい時間を過ごす事が出来ました。

…と。


直接お礼とお祝いを述べることは出来ないので、
ブログの言葉も届きませんが、気持ちだけでもと。

今日の夜の東京ファンミ行きますが、遠くから、応援させて頂きます~。

…という、パク・シフさんへのお祝いメッセージでした♪

4月3日は、いつも通りの時間に
「検事プリンセス」二次小説の続きはアップしますね。


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