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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「ヘリ兎と猟師イヌの物語」第1話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。


おまたせしました。
新作長編スタートです。

ただし、シリーズ話ではなく

この話はドラマの「検事プリンセス」の設定やキャラクターをベースにした、
完全パロディ小説で、ファンタジー童話調で語られる、兎と猟師の純愛物語です。

思いつきで描いたパロディ4コマ漫画から生まれた、ヘリ兎と猟師イヌのキャラクター。
コメディタッチですが、完結している4コマ漫画の話は、
検事プリンセス漫画INDEX」の中のタイトル「ヘリ兎と猟師イヌ」でご覧下さい。

「ヘリ兎と猟師イヌの物語」他の話は検事プリンセスパラレル小説INDEXで。



ヘリ兎と猟師イヌの物語(1話)




プロローグ


「ママ、パパはまだ帰って来ないの?」
「パパが帰ってくるまで起きていていい?おやすみを言いたいの」

寝る時間を過ぎたというのに、興奮状態の子供たちに女がにっこり笑って言った。

「パパ、今夜は遅くなるそうよ。先に寝ていましょう。
パパには、朝起きてから、おはようを言えばいいわ。明日は動物園に行きたいのでしょう?
早く寝ておかないと、動物園で眠くなってしまうわよ」

「は~い」

女の言葉に子供達が仕方なさそうに顔を見合わせると、
子供部屋のベッドの中に入って行った。

「ねえ、ママ、寝る前にお話して」

「お話?何のお話がいいの?」

「うさぎと猟師の話」

「私もそれがいい。ママ、聞かせて」

「いいわよ」

…ほんとにこの子たちはこの話がお気に入りね。

もう何度もこの話ばかり聞きたがっている。

女は子供たちが横たわっているベッドの端に腰かけると、
静かに語り始めた。

子供たちがわくわくしている目を女に向けていた。

それは、おとぎ話。
いつどこで誰がつくったのかも分からない、そんなお話。

「昔、昔、ある森に一匹の兎がおりました…」


ヘリ兎と猟師イヌの物語。


昔、昔、ある森に一匹の兎がおりました。

兎の名前はヘリ。女の子の兎です。

ヘリの住んでいる森には沢山の動物達がいました。
しかし、その森は、他のところと違ってとても変わった森でした。

兎もリスも、クマも猿も馬もコアラも、いろいろな動物が住んでいましたが、
みんな同じ仲間のように仲良く暮らしていました。

そして、動物達は皆、人間の言葉を話し、
そして、寿命も長く、人間のような生活をしていました。


森の中は、緑豊かで食べ物となる果物も野菜もたくさんありました。

それは、その森が「守りの石」という魔法の石によって守られているからだと言われていました。

その「守りの石」を森に持ち込んだのが、兎のヘリの父親、サンテでした。

なので、サンテは森の有力者で、ヘリはその一人娘のお嬢様として、
みんなから大切にされていました。

『恩人』の娘ということだけでなく、ヘリはとても可愛く、優しい純粋な娘だったので、
誰からも愛されていました。…ほんのちょっぴり我儘で頑固な所もありましたが。

ヘリもお年頃の女の子に育ったので、ヘリの父親のサンテはヘリの嫁ぎ先を考えはじめていました。

しかし、ヘリはそういう事にあまり関心はありませんでした。
それよりも、好奇心旺盛なヘリは、森の外に何があるのか気になって仕方がありませんでした。

…もっと他の所も見てみたい。人間って一体どんな風なんだろう。


ヘリは、そう思っていましたが、森の外に出る事はサンテから固く禁じられていました。

『この森には結界がはってあって、中にいれば安全だが、一歩外に出たら、魔法のかかっていない肉食獣達がうろうろしている危ない場所だ。それよりも危険なのは人間だ。人間に見つかったら、ヘリ、お前は捕まって食べられてしまうんだぞ』


それはヘリだけでなく、他の動物達にも言われている掟でした。


…毎日、のんびりと幸せで楽しいけど…。
もっと、ワクワク、ドキドキしたいわね。

ヘリがそんなことを考えながら、いつものように
結界がある森のはじの野原の丘から外の世界を眺めていると、

結界の外の茂みがガサガサと揺れている事に気づきました。

…なに?

ヘリは、とっさに体を硬直させて耳を立てると、茂みの方を見つめました。


すると、茂みの中から、一人の人間が現れました。

人間の男のようです。
毛皮のついた上着を着て、ブーツを履いて、そして、銃を持っていました。

「!!」

男はこちらを凝視しているへりに気づきました。
そして、ヘリの方に歩いてきました。

…大丈夫よ。ここには結界がはってあるんだから。
人間は絶対に入って来られない事になっているんだから。

へりはそう自分に言い聞かせて、ジッとしていました。

ところが、男は、結界の境界線を難なく越えると、
ヘリの方にどんどん近づいてきました。

…どうして!?

ヘリは、あせりました。そして、逃げようとしましたが、恐怖で体がうまく動きません。

…早くパパに知らせなきゃ。

ヘリは泣きそうになりながら、もつれる足を何とか出して走ろうとした時、

「待って」

男がヘリを呼びとめました。

「待って。兎さん。僕は君に危害を加えに来たんじゃないよ」

「!?」

ヘリは、おそるおそる男の方をふりかえりました。

「僕は、イヌ。この外の森で狩りをしている猟師だ。でも、この森の中の動物達には一切手を出さないよ。そのことは、西の森の魔女ジェニーと契約しているから安心して」

「…西の魔女ジェニーと?」

ヘリは、男の口から魔女ジェニーの名前が出てきた事で、少し落ち着いた気持ちになり、
足を止めて、イヌという男と対峙しました。


西の魔女ジェニーは、この森をずっと以前から守ってくれている魔女でした。

『守りの石』によって結界がはられて魔法の力で森が守られるようになってからは、
魔女ジェニーは森の方に顔を出さず、動物達との交流も最近は無かったのでしたが。

「魔女ジェニーと一体どういう契約をしたの?」

訝しげに聞くへりにイヌが微笑みました。

「それは、君のお父上に会った時に話すよ。この森の代表者サンテにね」

「…パパを知ってるの?」

…それに私も知っているみたい。

ヘリは、猟師イヌを胡散臭そうに見ました。

ヘリの疑うような視線にイヌは苦笑すると、野原の大きな石の上に腰かけて、
上着の中に手をいれると何か取り出して、ヘリの方に差し出しました。


「お近づきの印にこれをあげるよ。君の好物じゃないか?」

イヌの手には1本のニンジンがありました。

ヘリの大好物です。

それも、森の中でも滅多にはえてこない、『幸運のニンジン』と呼ばれる、栄養が豊富で、とっても甘くて美味しい、珍しい種類のニンジンでした。


離れていても、かぐわしい芳香がするニンジンに、ヘリはコクンと喉をならしました。


「ほら、おいで。何もしないから」

イヌの優しげな声と眼差しに、ヘリは、フラフラと近寄りそうになるのを
必死で自制すると、ツンっと顔をそむけました。

「バカにしないでちょうだい。物でつろうなんて。私は育ちのいい兎なんですからね。
それに騙されないわよ。だいたい、そのニンジンには眠り薬とか毒薬とかしこんでいるんしょ?そうやって、私を捕まえて食べようって魂胆ね?」


「…疑り深いお嬢さんだな」

猟師イヌは溜息をつくと、手に持っていたニンジンをひとかじりしました。

「ん。うまいな」

そう言って、かじったニンジンをほおばる猟師イヌをヘリはうらめしそうに見つめていました。


「信じないなら、それでもいいよ。どのみち僕はしばらくこの森にいるんだからね」

「なんですって?」

ヘリは驚いて、目を丸くしました。

…人間がこの森に住む?


「一体どうして?何が目的なの?」

信じられないというようなヘリでした。

猟師イヌは一向に距離を縮ませようとしないヘリに諦めたのか、
石から立ち上がりました。

「それは、これから君のお父さんに話に行くよ。家まで案内してくれないか?」


「…その前に魔女ジェニーとの契約書を見せてちょうだい。魔女ジェニーとの話が本当なら案内するわ」

ヘリの言葉に猟師イヌが目を細めて面白そうな顔をしました。

「字が読めるのか?」

「だから、バカにしないでって」

ヘリは、カッとなって、頬を膨らませました。

「わかった。これだよ」

笑いを噛みしめたような顔で、イヌは、懐から巻物を取り出し広げると、ヘリの方に見せました。

巻物には『契約書』と書かれた文字。

そして、

表から魔法の力で魔女ジェニーの姿が浮き上がってきました。

『この人間、ソ・イヌは、私、魔女ジェニーと契約した者です。私が証人となりますので、この者が目的を遂げるまでこの森に居住することを認めるように』

そう言って、魔女ジェニーの姿は消え失せました。

巻物の中には他に契約に関する細かい掟のようなものが書かれていました。

…確かに魔女ジェニーの契約書。
この結界のある森に入って来られたというのも、ジェニーと契約したという証拠になるかもしれないけど…。

ヘリは少しイヌに対する警戒心を解きました。


「少しは信じてくれたかな?」

イヌが巻物を懐にしまいこむとそう聞きました。

「…契約書が本物だということは分かったわ。私についてきて。パパに会わせるから」

ヘリは、しぶしぶ頷くと、イヌに言いました。

「ありがとう」

イヌの、自分に向けられた柔和な笑みに、ヘリの心がドキンと大きく跳ねました。

…素敵な笑顔。

今まで、森の誰にどんな風に見つめられても、愛を告白されても、
なんとも思わなかったヘリでしたが、初めて心が動いた気がしました。


…何、ドキドキしてるのよ。
相手は怖い人間なのよ。


ヘリはあわてて猟師イヌから背を向けると、家の方に早足で跳ねていきました。

そんなヘリの後ろをイヌがフッと微笑を浮かべながら、軽い足取りでついて行きました。

道中、

森の中では、ヘリ兎とその後ろを歩く猟師イヌの姿を、動物達が戦々恐々として、
ほとんど隠れるように息をひそめて見守っていました。

…人間よ。

…人間だ。一体何をしに来たんだ?

…どうやって入ってこられた?結界はどうなったんだ?


ひそひそと話す動物達をチラリと横目で見ながら、猟師イヌは、
ヘリの後をついて行きました。

やがて、ヘリの家につくと、もう森中の噂を聞きつけたサンテが
渋い顔をして家の前に立って待っている姿が見えました。

「…ヘリ、お前はどこかに行っていなさい」

「嫌よ。最初に出会ったのは私よ。私も一緒に話をきくわ」

娘が一度言いだすときかない頑固者だと知っていたサンテは深く溜息をつきました。

「いいだろう。そのかわり黙っているんだ。さあ、人間、まずは家に入ってくれ。話はそれからだ」

「はい。失礼します」

…あら?

ヘリは、猟師イヌの雰囲気が先ほどと全く違う事に気づきました。

野原で自分と話していた時のような柔らかくふざけたものではなく、
どこか刺すような、そして、冷たい空気をまとっているような気がしました。

…緊張してるのかしら?


ヘリは首をかしげながら二人に後に続いて家の中に入っていきました。


(ヘリ兎と猟師イヌ1終わり 2に続く)


女が、子供たちに寝る前のお伽話として語る~、で始まりました、
「検事プリンセス」完全パロディの「ヘリ兎と猟師イヌの物語」。

ファンタジーや、童話の類は苦手…という方は、

検事プリンセスのキャスト、パク・シフさんやキム・ソヨンさん達が、
そのまんまミュージカルでお芝居している…と想像して頂けると、いいかも。

動物達、とくに、ヘリは、兎の着ぐるみを着たキム・ソヨンさんで想像してください♪

プロローグで出て来た、女が誰で、子供たちが誰の子供で、『パパ』が誰をさしているのか…、感のいい方ならお分かりかも♪このブログですから♪(笑)
それでも、誰だろ~?という方は、物語の最後に大きなヒントが出るので、最後までご覧下さいね…って、「ヒントは番組の最後に♪」みたいな(笑)

それで、この話なんですが、中編じゃなくて、長編になってしまいました(汗)
異色な二次小説ですが、しばらくおつきあい下さい。

拍手、拍手コメントありがとうございます。
そうです。昨日のイラストの画像は「逆転の女王」のヨンシクです。
…でも、イヌで妄想してください(笑)

それで気づいたのですが、最近の私のリアルの髪型は
「検事プリンセス」ヘリのストレートの髪型♪って思ってましたが、
…「逆転の女王」のテヒに近いかも…年齢の問題か?
どちらにしても髪型だけです。似ているのは(苦笑)


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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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