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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「刻印」第3話です。

二次小説は、ドラマ最終回16話以降の続きをみつばが、勝手に妄想したお話ですが、
ドラマのネタバレ等も含んでいますので、現在ドラマを見ている方、
これからドラマを見る方はご注意ください。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX」ページからどうぞ。

このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

この話は、短編の
印ーホクロ-」「印ーしるし-」「印-しるし-(SIDEイヌ)」の完結編です。

(警告)
この話には、大人向けの表現や描写が出てきます。
精神的に自分は大人だと思える方だけ、お読みください。



刻印(3話)





「イヌ…もう、やだ…」


暖炉の火の前に敷かれた柔らかい絨毯の上、
大きな毛布に軽く包まれた状態で、イヌとヘリは体を重ねていた。

イヌの体の下に横たわったヘリは、むせび泣きのような喘ぎ声を漏らし、
何度もイヌに懇願するような言葉を発していた。


「…もう、無理よ。お願い。終わりにさせて…」

「嫌だね」

ヘリのか細い嘆願すら塞ぐように、イヌがヘリに深く口づけた。

「んん~…っ」

部屋の電気は消えたままで、暗がりの中、暖炉の火だけが、
二人の行為により発せられる濃厚な甘さを含んだ空気を照らし、温めていた。

時折、外から聞こえる微かな雷鳴。
冷たい風が窓枠を小さく揺らす音。

普段の怖がりのヘリならば、身を縮めるような環境。

しかし、もうそんな音もヘリには全く届いてはいなかった。
気にしている余裕もなかった。

いつも以上に激しく抱くイヌの腕の中でヘリは翻弄され続けていた。

執拗に体中をまさぐるイヌの熱い手と、指。
そして、肌を滑るようになぞっていく唇。
恥ずかしくて、それでいて、気持ち良さでクラクラする場所をピンポイントで
何度も舌で舐めあげられて、ヘリはほとんど意識を飛ばしかけていた。

…お礼をさせてもらうよ。

イヌの首に「印」をつけた仕返しをされるものと身をすくめていたヘリだったが、
イヌは、ヘリの首だけでなく、体にも跡を残すような事はしなかった。

さんざん、体の隅々まで愛撫され、朦朧としているヘリの意識をつなぐように、
イヌは、最初から力強く己の体をヘリに打ちつけていた。

「ふっ…くっ」

遠慮のないイヌの行為に、ヘリは唇をかみしめて耐えた。

しかし、すぐに気持ちよくなってきた体がヘリの緊張と理性をとかしていった。

「あんっ…っ…いい…」

つい、もらした言葉にイヌが嬉しそうに微笑んだ。

「…気持ちいいか?」

少しかすれた、イヌの行為の最中の低く甘い声に、ヘリがコクリとうなずいた。

ベッドの上ではなく、絨毯の上で、
恥ずかしい思いをしたランジェリーも脱がされた状態で、ヘリはイヌに抱かれていた。

いつもと違う場所。そして、自分たち以外人の気配のない山の中というシチュエーションが、余計ヘリを興奮させているようだった。

イヌの体にしっかりとしがみついて、いつもより大きく嬌声をあげ続けるヘリ。

そんなヘリを見つめながらイヌは口元を妖しくゆがませていた。

愛撫だけで何度かイカされ、そして、行為の最中も、
幾度も快楽の頂点を体感させられたヘリは、さすがに体力の限界を感じてきていた。


「…イヌ…もう無理よ」

…もうイケない。

いつもより激しいだけでなく、持続時間も長くなっているようなイヌに、
ヘリは、自分と同じように、イヌも興奮しているからだ、と思っていた。

「騙されないよ。ヘリ」

かぼそい声のヘリの訴えにもイヌの冷たい返事がかえってきた。

「君はそうやって、いつも僕を騙そうとする」

「騙してなんていないわ」

「ふーん…僕に“印”をつけた夜も確かそんな事を言ってたな。
でも夜中に『悪戯』をするほどの元気を見せて去って行ったよな?」

「…あなたって本当にしつこい男ね」

「そうだ。しつこくて綿密で怖い男。それがソ・イヌだよ」

ふざけた応酬をしながらも、イヌは、ヘリの体を突き上げ続けた。

「~~~っ…あっ…っ。やだ…っ」

ヘリが、涙目になって、激しくかぶりをふった。

「…やめて。もう。…これ、やだっ」

イヌが、嘲るような冷笑を浮かべた。

「マ・ヘリは素直じゃなくて、しかも噓つきだ。…これが好きなんだろう?」

イヌの擦り上げるような腰の動きにヘリが悶えて、目から涙をあふれさせた。

もう限界だと思っているヘリの体の奥の熱をさらに呼び醒ますようなイヌの行為。

ヘリの心は必至にあらがおうとしたが、体の方はすっかりイヌに手なずけられているようだった。


「あっ…んっ…はぁっ…!」


体をつながれたまま、

手のひらで胸の頂きを弄ばれ、イヌの激しい口づけを受けるヘリの体と意識は、
再び強い快楽の渦の中に吞まれていった。

それでも、イヌの行為は一向に弱まる気配が無かった。

透明な涙を頬に滴らせ、快楽に陶酔するヘリの美しい顔をジッと見つめながら
腰を進めるイヌ。

…お礼をすると言っただろう?

イヌは声に出さずに心の中でヘリに話しかけていた。

…まだ、足りないよ。…ヘリ。
今度こそ、君に消えない『印』をつけてやる。
肌のように、いつか消えてしまう印じゃなく、この君の体と記憶と心に、
しっかりと刻みこんでやる。二度と忘れられないような…

ソ・イヌという刻印を―。


快楽の余韻でクッタリと脱力して、
イヌの動きにただ揺さぶられているようなヘリに気づいたイヌは苦笑した。

そして、ヘリの腕を掴むと、力強く身体を引き上げて、自分の膝の上に座らせた。

「まだだ。ヘリ。…僕も楽しませてくれ」

「~~~っ…」

向いあったまま、ヘリと体をつなげるイヌ。

ヘリにはもう、まともな思考をする余裕はないようだった。
ましてや、拒絶や抵抗する言葉を発するのも億劫そうに見えた。

ただ、知らないうちに、イヌの見えない『印』を体に刻みつけながら、
その夜のヘリは、イヌの腕の中で何度も何度も甘い声を上げ続けていた。


そんな夜が明けて―――…

窓からもれるほのかに明るい光に気づいたヘリは、ベッドの中で薄目を開けた。

…夜は明けたのね。
今が何時なのか分からないけど。

焦点の定まらない目で、ぼんやりと窓の外の景色を見つめているヘリ。

ぐったりと気だるく重い体をベッドの中に沈ませながら、
まだ完全に体も頭も覚醒してはいなかった。

結局あれから、ほとんど一晩中、ヘリはイヌに抱かれ続けていた。

しかも、一度終えて、仮眠のような睡眠をとったあと、
ヘリは強引にイヌに起こされて、再び強制的に快楽の淵まで連れていかれていた。

…これが、『お礼』ってわけね。

ヘリは、自分のイヌへの認識の甘さに内心歯ぎしりし、
さらにそんなイヌの行為に悦び続けた自分の体も呪った。

ベッドの中で、そっと振りかえると、イヌの姿はなかった。
部屋の中にもいないようだった。…しかし、サイドテーブルの上に車のキーがあるから、置き去りにされたのではなさそうだ。

…冷たい奴。

ヘリは、唇を尖らせると、ふてくされたように布団の中に潜り込んだ。

昨夜…いや、もうすでに明け方前になっていた頃、

ようやく事を終えて、

息を整えつつも、ぐったりと絨毯の上で肢体を伸ばして横たわったヘリに、
イヌが冷水を飲ませると、まるで子供の着替えのように衣服を着せていた。

「冷えるから、着ておけ」

そう言って、ヘリの衣服の袖に腕を通したり、
下半身の衣服にも足を通してくれたイヌ。

もう、完全にイヌのなすがままになっていたヘリは、それでも悔しさからわざと力を抜いて体重をかけると、イヌの親切にもせめてもの反抗を見せていた。

…今思い出すと、なんとも間の抜けた抵抗だったのだが。


服を着せてもらった後、ベッドまでお姫様抱っこで運ばれたヘリは、
イヌの腕の中で、外の雨音をぼんやりと聞いた。

「…雨…まだ降ってる」

雨が降っていることはもうこの際どうでもいいことだったのだが、
ヘリは半分眠りかかった寝言のようにつぶやいていた。

しかし、そのヘリのつぶやきにイヌがまともに返事をしてきた。

「ああ…明日は晴れるといいけど」

…どうして明日は晴れるといいの?

イヌの言葉に不思議になりながらも、その疑問を口に乗せる前に
ヘリの意識はゆっくり遠ざかっていた。

…そういえば、どうして、わざわざここに来たのかしら?
こんな風に一晩中『お礼』するなら、マンションの部屋でも良かったのに。
知り合いに家を借りてまで、こんな山の中にくる理由があったのかしら?

自然のある風景が好きだって言ってたけど、
外に探索に行こうっていうそぶりも見えなかったし…って、まさか
今一人でどこかに散歩にでも行ってるのかしら?私を置いて?

ヘリがそんなことを考えながら、布団の中でモゾモゾしていると、
部屋のドアが開いて、イヌが戻って来た。
厚めの防寒着を着ている。やはり外に出ていたようだった。
ベッドの中でこちらを見つめるヘリの開いた目を見つけたイヌが微笑んだ。

「起きたか?」

「…ええ。どこに行ってたの?」

「外の小屋に自家発電機があったから、使用出来るか確認してきた」

「そうなの?」

「電気のブレーカーには問題はなかったから、昨夜の雷は電線に落ちたのかもしれないな。
とくに今不便はないから、後で管理者に連絡しておくことにしたよ」

どうやら散歩に行っているわけでは無かったようだった。

「…あなた、寝たの?」

「もちろんだ」

そう答えたイヌは、ヘリのいるベッドの端に腰かけると、
ヘリにそっとキスした。

「おはよう。…いや、もう、こんにちは。かな?」

からかうようなイヌの言葉に、時間がとっくに昼をまわっている事を知ったヘリだった、

「…お腹すいたわ…」

まだ眠っていたい思いもあったが、それよりも空腹感がヘリの目を覚ましているようだった。


「君の好きなサラダとスープがある。パンと、それに果物も。他に食べたいものはあるか?」

ヘリは首を振った。

「シャワーをあびてから頂くわ。あなたは食事した?」

「まだだ。一緒に食べよう」

イヌの言葉に、イヌが自分が起きるのを待っていてくれたことが分かったヘリは、
気恥かしそうに、うなずいた。

ヘリがシャワーを浴びた後、ブランチを一緒に食べたヘリとイヌ。

ヘリはチラリと窓の外を見た。

赤々と燃える暖炉の火で部屋の中は暖められていたが、
外は晴れてはいても、おそらく冷たい空気に満ちていることだろう。

「…ねえ、これから何する?」

もし、イヌが外に探索に行きたいと言ったら、置き去りにしてもいいから辞退しよう、
そんなことを考えたヘリがイヌにそう聞くと、

イヌは、微笑して「決まってる」とはっきりと答えた。


「昨夜の続きだ」



(刻印3終わり 最終話に続く)


拍手、拍手コメントありがとうございます♪
描写はあっさり(?)と(笑)

「刻印」次回(明日更新予定)最終話です。
「印」シリーズに、ようやく決着がつきます。

このまま、ヘリがイヌの思うままに翻弄されて終わるのか?
それとも…?を、どうか見届けて下さい♪


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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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