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「検事プリンセス」二次小説のINDEXを更新しました。

「検事プリンセス」二次小説INDEX

・恋人としたい33のリスト2の3話(最終話)

「検事プリンセス」二次小説INDEX2

(シリーズより時間が経過した後の話に)

・旧正月

(短編・書き下ろし話に)

・運動は朝起きた後に 

それぞれ、リンクを更新しました。

旧正月は、番外編の「MISS YOU」を更新後、
他数話と共にシリーズの方に入れる予定です。
(ようやく未来の話に時間が追いついてきた(涙))

あとは、「ゲレンデへ行こう」を完結させて、
短編を更新したら、他話も結構シリーズの方に以降できそうです。

そうしたら、後は、長編3部作…予定。

その後もプロット続いてますが、
とりあえず、この3部作が完成したら、自分で自分を褒めてあげたい。
そんな気持ちで、これからも完成目指します♪

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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「恋人としたい33のリストの3話(最終話)です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

↓どんな話か忘れたという方に。

「恋人としたい33のリスト2」 1話 2話



恋人としたい33のリスト2(3話)




遊園地についたヘリとイヌ。

「イヌ、イヌっ!今度はあっちよ」

遊園地のパンフレットを片手に、もう片方の手でイヌの手を引きながら、
ヘリは遊園地の中を駆け巡っていた。

ともすれば、親子連れで来ている子ども達よりはしゃいだ姿に、イヌが苦笑した。

「ヘリ、君は酔いやすい体質じゃなかったか?こんな乗り物に乗って大丈夫か?」

「私、ジェットコースターは子どもの頃から大好きなの」

ヘリは言った。

「イヌは駄目?もしかして怖いとか?」

「全然。よし、乗ろう」

「うん!」

こうして、順番に並び、意気揚々とジェットコースターに乗り込んだヘリとイヌだったが…。

数十分後、ベンチにぐったりと座り、ハンカチを口にあてているヘリに、イヌが冷たい飲み物を差し出していた。

「平気か?興奮しすぎて気持ち悪くなったか?」

「…昔は平気だったのよ。おかしいわ。体質が変わったのかしら」

ジェットコースターで酔ったらしい。

休んでいて、気持ち悪さは薄まってきてはいたが、
まだ頭の中がぐるぐるする感覚にヘリはうつむき加減で目を閉じていた。

「もっと、他の乗り物もいっぱい乗りたいのに」

「日頃の疲れもあるのかもしれない。無理するな。それに、今日だけじゃない。また来ればいい」

イヌの労わりの言葉に、ヘリは「ええ」と答えると目を開けた。
そして、イヌが買ってきてくれた飲み物を口にすると、軽い吐息をつき、
チラリと別の乗り物の方を目にした。

「あれ、なんて、もっと駄目よね?」

コーヒーカップ型の乗り物がグルグルと回り、乗っている人々の楽しげな笑い声や悲鳴が聞こえる。

「今日は止めておけ」

イヌがきっぱりと言った。

「アトラクションでも、回らないものにしよう。あれなんてどうだ?
回らない上に涼しくなれそうだ」

イヌが指さした方向を見て、ヘリは青ざめた顔で勢いよくかぶりを振った。

それは、お化け屋敷だった。
ヘリが怖がりだと知っていて、からかっているらしいイヌをヘリはジットリと睨み付けた。

「嫌よ。あの中に入るくらいなら、ジェットコースターにもう一回乗るわ」

ハハハ、と楽しげに笑った後、イヌはヘリの持っていた飲み物を受け取り、自分の口に運んだ。

「とにかく、無理して楽しむことは無い。他に乗りたいものがなければ遊園地を出て、他のリストを消化しに行こう」

「…じつは、まだどうしても乗りたいものが1つあるのだけど、いい?」

もじもじしながら、ヘリがイヌの顔を窺うように見た。

「いいけど、何だ?」

急に低姿勢になった、らしくないヘリの態度を訝しがりながら、イヌは首をかしげた。

答えはすぐに分かった。

ヘリの乗りたがった乗り物の順番に並んでいる途中、前後でイヌをじっと見つめる幼い少女たちの視線に苦笑で応えながら、イヌはこの時間が早送りにならないかと心の中で念じた。

それは、全体がピンク色で可愛くコーディネートされたメリーゴーランドだった。

子どもにつきそっている父親もいたが、カップルで乗っている人は、イヌとヘリよりずっと若いカップルだけだった。

「イヌは馬に乗ってね。私は馬車に乗るから♪」

ヘリは、もうイヌの思惑などお構いなしの様子で、嬉々としてメリーゴーランドの中に入った。
そして、「相席良いですか?」と伺ってきた親子と一緒に馬車型の乗り物に乗り込んだヘリは、近くの馬型の上に座るイヌに手を振った。

「あのお兄ちゃん、お姉ちゃんの恋人?」

「そうよ」

同席した小さな少女が臆面もなくそう聞くのを照れもせずにヘリが答えた。

「王子様みたいでしょ?」

「うん、じゃあ、お姉ちゃんと私はお姫様だね」

「そうよ。これから舞踏会に行くの」

「シンデレラ!」

馬車の中で、少女ときゃっきゃっとはしゃぐヘリは、少女と同年代に見えた。

ヘリは、こんな少女時代から憧れていたのだろう。
未来の恋人と一緒にメリーゴーランドに乗ることを。

イヌは、ヘリの顔をずっと見つめ、メリーゴーランドに乗っているという羞恥心を忘れることに集中した。


「ありがと。楽しかった」

メリーゴーランドから降りた、ヘリはしごく満足そうに言うとイヌの腕に手をからめた。

「次はどうする?」

「ランチを食べたら遊園地を出ましょう。次のところに行きたいの」

「次は…」

イヌはリストを見た。

「この場所は…僕も行ったことが無いな。近くにあるか探してみよう」

「最近出来たの。私が案内するわ」

ヘリとイヌは遊園地内のフードコートで軽食をとると、ヘリのナビで水族館に向かった。

そこはまだ新設されたばかりの水族館のようだった。
イヌが昨年韓国にいた時には無かった。

「今年の冬にオープンしたの。私は1度一人で来たことがあって…」

水族館の中に入ったイヌとヘリは、手をつないで館内を見てまわった。

薄暗い館内で、青く光る水槽の中を悠々と魚たちが泳いでいる。
ヘリは、それらを見ながら、水槽のガラスに映る自分と手をつなぐイヌの姿を目で追った。

「恋人としたいリストをつくった時に、将来、恋人になった誰かと来たいと思っていたの。
ただ、この水族館に来た時、あなたのことを思いだしてた。
もし、あなたに会えたら、そして、一緒にいられるなら、ここに来たいって思ったの」

水槽の前で、視線を前に向けながらヘリが言った。

「素敵な水族館でしょ?どう?」

「ああ、気にいったよ」

「ここにも又一緒に来ましょうね」

ヘリの言葉に、イヌは、横にいるヘリの方に目をやった。
ヘリもイヌの方に顔を向けた。

臆面もなく、微笑んでいるヘリの顔に、イヌは愛しさを募らせて、
思わずキスを落したい気分になった。

だが、人目の多い中、イヌはその想いをつないでいるヘリの手に込めて、握りしめた。



ヘリとイヌが水族館を見終わり、
外に出ると、もう薄暗い夕暮れ時になっていた。

「次は…」

イヌがリストの紙を眺めるのを、ヘリは恥らった顔で上目使いに見ていた。

「…行くの?」

「行くよ」

イヌがきっぱりと言った。

「君の望んだリストだ。この後におよんで行かないとか言い出さないよな?」

「行かないとは言ってないわ。でも…」

「あそこに行きたいんだろ?城みたいな外観の」

顔を赤らめて無言になるヘリの手をとって、イヌは車に乗せた。

そして、車のナビ通りに運転をして、目的地についた。

美しい城のような外観のホテル。
そこが、ただの“モーテル”では無いことは、ヘリには分かっていた。

イヌと一緒にホテルに入ることも初めてだったが、
このようなモーテルに入るのも初めてだったヘリだった。

「…リストの中で、これを見られるのがすごく恥ずかしかったわ。他にもあったけど…」

「高級ホテルじゃなくて、こんなホテルに恋人と行きたいって思うことがか?」

部屋に入り、意外にも、ヘリが想像していたより落ち着いた造りの広いベッドに腰を下ろしたイヌが面白そうに聞いた。

「だって、高級ホテルなら子どもの頃からいっぱい行ったことがあるんですもの」

他人が聞けば唖然とするような言葉をヘリが口にした。
今は違うが、ヘリは金持ちの社長令嬢として優雅な生活を送っていた。
父親のサンテは一人娘のヘリを上流階級の女性として育てたかったようで、子どもの時から、一流のものに触れさせていた。

「でも、学生時代、周りの人達が、こんなホテルに行ったとか口にしていたのを聞いて、ちょっと羨ましかったの。なんだか楽しそうで。一度ね、ユナを誘った時があったのだけど、きっぱり断られちゃった。ハハハ」

「当然だな」

ユナに同情しながら、イヌも苦笑した。

「それで、どうだ?楽しめそうか?」

イヌの問いに、ヘリは、「ん~…」と顎に指をあてながら、部屋の中を見渡した。

期待と夢を膨らませていた少女時代ではあったが、実際に来てみると、特に感慨がわかなかった。
恋人と一緒に来たのに。夢はかなったのに。


…どうしてかしら?

ヘリは不思議に思いながら、立ち上がり、部屋の中を見てまわった。

風呂やキャビネットの上に、ボトルや、小さなグッズが並べられている。
ヘリは、それらが何をするものかよく分からなかったが、何となく直視することが出来ない気持ちで目をそらした。

もちろん、イヌに聞くことも出来ない。

ヘリはクローゼットの扉を開けた。
そして、その中に入っていた物にヘリは興味をしめした。

「ねえ、イヌ、面白い物を見つけたわ。ちょっと待ってね」

そう言って、しばらくイヌが待っていたところに、ヘリが戻ってきた。

「ねえ、見て。こんなコスチュームが置いてあったわ」

イヌが顔を上げると、そこに白いフリルが沢山ついた黒いドレスに着替えたヘリが立っていた。
スカートの丈は短く、袖は無く、胸元は大きく空いている。

いわゆるセクシーなコスプレというもので、ヘリのそういう姿を過去に見ていたイヌでも、可愛さに目を惹くものではあった。

だが、そのコスチュームより、イヌが注視したのはヘリの頭の上だった。

ヘリの頭に、可愛いヘアバンドがついていた。

それを見た時に、イヌは、…そういうことか。と心の中で思った。

今日1日、ヘリの「恋人としたい33のリスト」につきあってデートしていたイヌだったが、何かがずっとひっかかっていた。

もちろん、恋人のヘリと一緒にしているデートは楽しかったが、なぜか初めてのことばかりなのに、懐かしい気持ちになっていたのだった。

その正体が今分かったとイヌは思った。

「昔、君はこんなヘアバンドをつけていたな」

そう言うイヌにヘリが驚いた顔をした。ややあって、思い出したようなヘリが聞いた。

「カチューシャと言って。でも、それって…私達が初めて会った時のこと?」

イヌが頷いた。

初めてヘリとイヌが、ヘリの自宅の前で会った時。
少女のヘリは少年イヌの前でこんな姿で現れた。
手には母の作ったカップケーキとバナナジュースを持って。

イヌは、今日のデートのヘリを、少女時代のヘリと重ねて見ていたのだった。
おそらく、あの頃のヘリが憧れて、恋人としたいと望んでいたことを、今大人のヘリが実現している。でも、はしゃいでいたヘリは、少女の心のヘリに見えていた。

そして、イヌも、あの頃の少年時代のイヌのようだった。

ヘリは、イヌの隣に腰かけた。

「よく覚えていたわね。そんな服装まで覚えてるなんて、当時の私、そんなに可愛かった?」

「可愛いかどうかは、よく覚えてない」

イヌが素っ気なくうそぶき、ヘリは頬をふくらませた。

「ただ、今日、あの頃の君と一緒にいるような気分だった」

「そうなの?」

「ん…」

イヌが頷き、微笑した。

「だからかな、今の僕だと恥ずかしいことも大丈夫だった」

「やっぱり、恥ずかしかったのね」

「ペアルックはね」

イヌが言って、自分の服の裾をひっぱると、ヘリは楽しげに笑った。

「昔のあなたでも着てくれたかしら?今のあなただから、つきあってくれたって思ってるけど」

「たしかに」

昔の自分だったら、ペアルックでデートなど絶対に断っていただろう。

んー…、とヘリがちょっと考えた素振りをすると言った。
「私のリストは、昔の私達のデートみたいだったってことね」

「君が昔に考えたものだからだろ?」

「じゃあ、今は?」

悪戯っぽい目でヘリはイヌの顔を覗き込んだ。

「今の私達のデートは?」

「・・・・・・」

何かを期待しているヘリのキラキラしている瞳に、イヌが苦笑すると、
その唇にそっと軽いキスを落した。

「ふふっ…」

恥らって笑うヘリの顔は少女のものではなく、大人のそれだった。

イヌは、ヘリの両肩に手を置くと、後方のベッドにヘリの身体をゆっくり押し倒した。
そして、黙ったまま見上げているヘリに身を伏せると、その頬に口づけを落した。
そのまま、愛撫を続けようとしたイヌだったが、ヘリの手がそれを遮った。

「待って」

「…まだ気分がのらない?」

「ううん。違うの。そうじゃなくて」

ヘリが気まずそうに言った。

「私、ここじゃない方がいい」

「え?」

「マンションの部屋の…ベッドがいい」

後半、ヘリの声が小さくなったが、イヌにははっきり聞こえた。

「今日、イヌとリストを達成したから、最後はイヌの部屋で過ごしたいの。
ここに来るのは昔の私の夢だったけど、今の私はそれを望んでる。それが分かったの」

ヘリが続けた。

「この続きは、この部屋じゃなくて、あの部屋の、あのベッドがいい。…だめ?」

「いいよ」

イヌは頷くと、立ち上がり、ヘリの手を取ると、その体を引き起こした。

「君のリストの続きはまた今度。今は俺のしたいリストにつきあってもらおうか」

「あなたのしたいリストって何かしら?何だか教えてもらうのもためらっちゃいそう」

ヘリが朗らかに笑って、イヌもつられて笑った。

そして、目が合うと、もう一度顏を寄せ合って唇を重ねた。

キスの最中、薄目を開けたヘリの目前に、開いた部屋の窓から夜景が見え、
先ほど行った遊園地の観覧車もネオンで小さく光っていた。

…あ、あれ、乗り忘れていたわ。

ヘリは、遊園地でメインに乗りたかった物をすっかり忘れていた。

でも、あせることは無い。
これから先、恋人と一緒に行く機会はまだまだあるのだから。


「…帰るか」

「うん…」

キスを終え、先ほどより甘く聞こえるイヌの声に、ヘリはときめきながら、コクリと頷いていた。


こうして、

「恋人としたい33のリスト」を終えたヘリとイヌだったが、この夜、二人のデートはまだまだ続くのだった。


(終わり)



ようやく「恋人としたい33のリスト2」完結です!
短編なのに、長い年月かけてます。大変お待たせしました(忘れられてる?)
2話なんて、ガラケーで書いていたものですし。

このイメージイラストはこちら
裏箱ちっくな絵なので、ご覧になる時は周囲の視線にご注意ください!

この時点での当初のプロットでは、ラブホテルで二人は途中まで“して”いた話でした。
なので、イラストもセクシーな感じで。←表現やわらかく!
でも次の話が「プールへいこう」だったので、数年前からプロットでその部分をカットしてます。
ヘリの少女時代からの夢「恋人としたい33のリスト」をイヌと達成しながら、出会った頃の二人が一緒にデートしているみたい…という純愛話でした♪

もう、二次小説の話を忘れちゃったよ。という方も、リアルで年とりましたが、検事プリンセス好きは変わりませんよ。という方も、記事が気にいって頂けたら、拍手ボタンか、ランキングボタンを押してお知らせください♪

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管理画面を見てませんでした。

他記事や、白い拍手ボタンの拍手コメントの管理と違って、
ピンク(赤)の拍手ボタンの「裏箱」入口は、別の管理の場所になっています。

なので、ここ数年、拍手コメントが来ていることに気づかずにいました。
ごめんなさい!

「裏箱」の他の作品を見られなかったという方。
もう今ごろは見られているでしょうか?(汗)

ガラケー以外の端末は全部の「裏箱」作品が見られるはずです。

みつばもスマホになったので、動作確認をしてみましたが、
「PCに画面をきりかえる」にして、下にあるピンクの拍手ボタンを押し、
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ここ数年、竜宮城と鬼が島出張に行っていた浦島太郎(みつば)からの取り急ぎのご連絡でした。

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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説「旧正月」です。

おまたせしました。
検事プリンセス、みつばの二次小説の新作短編です。
「聖夜の祈り」の2か月ほど後の話になります。

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旧正月


「旧正月の休みだというのに、お前は朝から慌ただしすぎるぞ。エジャ」

ここ最近はずっと尻に敷かれていたようなサンテがつい妻にそう言ってしまったのも無理はない。
旧正月の祝日で、サンテ、エジャの経営しているパン屋も今日は休みになっていた。

一人暮らしのヘリも実家に戻っていて、親子3人水入らずで家でゆっくり過ごそうと思っていたサンテだったのだが、妻のエジャは、何故か朝から家の中を忙しそうに動き回っていた。

座卓の前に座り、茶を飲みながら黙って新聞を眺めていたサンテだったが、エジャがヘリにも昼食の手伝いを頼むのを聞いて、さすがに声をあげた。

「おい、せっかく休日に家にいるヘリに手伝わせることは無いだろう。
普段、検察庁で夜まで働きづめで疲れているんだ。実家でくらい休ませてやったらどうだ?」

「いいのよ。パパ。私、普段の休日はちゃんと休んでいるし、それにママの手伝いをしたいの」

台所で、エジャの料理の手伝いをしていたエプロン姿のヘリが、菜箸を片手に顔をのぞかせて言った。

「特別な物を作らなくても酒のつまみがあればいいんだ。
料理を作ると言っても普段通りでいいし、台所にはママがいれば十分だ。それより、ヘリ、ここに来て私と一緒に酒を飲まないか?」

「…パパは、あなたと一緒にいたいだけなのよ」

台所で、こっそりとエジャがヘリに耳打ちした。

「ちょっと待っていてね。パパ。この盛り付けが終わったら、そっちに行くわ」

ヘリとエジャは顔を見合わせ、こっそり笑って互いにウインクを交わすと、作業を続けた。

「そうか。じゃあ、酒とグラスを用意するか。祝い用グラスはどこに置いたかな?」

そう立ち上がり、いそいそと食器棚に向かうサンテの後ろ姿にヘリが声をかけた。

「パパ、グラスは4つね」

「4つ?」

棚の扉を開けた手を止めて、サンテが振り向いて不思議そうに聞いた。

「どうして4つ必要なんだ?」

サンテ、エジャ、ヘリ。家族は3人しかいないのに。

「だって…」

ヘリが何か言いかけたその時、家のチャイムが鳴った。

「ん?宅配か?こんな祝日に誰だ?」

そう言って、インターフォン画面を確認しようとしたサンテを凄い勢いで台所から出てきたエジャが止めた。

「はいはい。私が出ます」

「ん?」

エジャはヘリの前を通過するとき、「いらしたわよ」とサンテに聞えない声で言った。

そして、訝しげなサンテの眼差しを浴びながら、エジャは何食わぬ顔で玄関を出て、
家の門を開けに行った。

しばらくして、エジャが「お客様よ」と言ってリビングに戻ってきた。

サンテは、エジャの後ろからついてきた人物を見て、呆気にとられた。

そこにいたのはソ・イヌだった。

ヘリと交際中で、さらに一人暮らしのヘリと同じマンションに住んでいる男。
職業弁護士。長身で美形な上、仕事もやり手だと評判だった。
サンテ自身、自分の事件で弁護を引き受けてもらったこともあったのだが…。

驚きのあまり、自分の頭の中でイヌに関する情報を引き出していたサンテだったが、
すぐに、意識を戻すとヘリの方を勢いよく振り返った。

「ヘリ、なぜ彼がここに来ることを私に言わなかった?」

「言ったわ」

サンテの動揺と焦りの眼差しを物ともせず、ヘリがケロリとした顔で言った。

「パパが残業で遅かった時に、ママに伝えたわ。そうしたらママがパパに伝えておくわって言っていたけど」

…エジャめ。わざと私に伝えなかったな?

今度はエジャに向けられたサンテの批難の眼差しに、エジャはとぼけたように首を傾げた。

「あら?ちゃんと伝えたと思いますけど」

「聞いてない」

「おかしいわね。最近、物忘れが増えてきてるから。年をとると嫌ね。
まあ、今日はあなたも用事が無かったのだからいいじゃありませんか。
ソ・イヌ君がせっかくの休みに、旧正月の御挨拶に来てくださったんですから、さ、イヌ君入って、入って」

リビングのドア近くに突っ立っていたサンテを、ホコリのような扱いであしらった後、
エジャは後ろのイヌに部屋の中に入るようにすすめた。

「お邪魔します」

イヌは、固い表情で、佇むサンテに丁寧にお辞儀した後、台所から顔を出しているヘリの方に顔を向けた。

「いらっしゃい」

満面の笑みで小さく手を振っているヘリに、イヌは柔らかい笑みを見せた。

「・・・・・・」

もう夫の存在を無視して動いている妻と、恋人に会えて嬉しそうな娘の姿を見比べたサンテは、小さくため息を漏らした。

そして諦めの境地で黙ってリビングの定位置に腰をおろした。

今から、外出すると言い出しても不自然だった。
事前に知っていれば、何かしら理由を作って、イヌと顔を合わさずに済んだかもしれない。
しかし、サンテがそうするだろうことを見越して、エジャがわざとイヌの来訪を教えなかったのだろう。

これは完全にエジャに嵌めらえたと分かったサンテだった。

だが、イヌの方も実のところサンテには会いたくないはずだった。

恋人の父親というだけでも緊張する存在なのに、亡くなった父親の事件に関わりのある男なのだ。

自分がソ・イヌの立場だったら、旧正月といえども家に挨拶に来なかっただろう。

「イヌ君は立派ね。旧正月にちゃんと交際相手の親にも挨拶に来てくれるなんて。
ご両親と養父さんのしつけが良かったのね」

エジャがまるでサンテの心を読んだかのように話しだした。

「そういえば、あちらのお父様はお元気?クリスマスにはヘリが大変お世話になって。
アメリカから帰ったヘリからとても良い方だ、とお聞きしたわ。それに、かなりのイケメンとも。私も機会があればぜひお会いしたいわ」

「はい。元気です。友人達と一緒にウインタースポーツを盛んにしていると近況を聞いています。父もお母さんにお会いしたいと申していました」

イヌの返事に、エジャが両手を握りしめると満足そうに何度も頷いてみせた。

「そう、頻繁に連絡を取り合っているのね。いい親子だわ」

「エジャ、エジャ」

サンテが、仏頂面で下から声をかけた。

「まず、お茶か酒を持ってきなさい。挨拶や話はそれからだ。
いつまで客人をリビング前に立たせておく気だ?あ~、ヘリ。お前も、もうエプロンを取ってこちらに来なさい。お前の客だろう」

せめて、リビングに二人きりで座っていたくはない。
イヌもそう思っていることだろう。

そんな考えでサンテは、台所のヘリを手招きした。

ヘリとエジャはまた顔を見合すと黙ったまま笑って、サンテの言う通りに動いた。

座卓上に酒と、つまみと、エジャが料理した豪華な料理が並んだ。
そして、その前にエジャ、サンテ。対面にイヌ、ヘリが並んで座った。

イヌは、立ちあがると、再び膝をつき、「ご家族の繁栄とご健康をお祈りします」と言って、
サンテ、エジャの方に深くおじきをした。

エジャは、家で娘以外にこのような挨拶をされることに慣れていなかったため、
くすぐったそうな表情で、イヌの方を見ていた。
サンテは、渋い顔で、しかし、どこかまんざらでも無い表情をつくっていた。

「さあ、顔を上げて。まあ、まず1杯飲みなさい」

一家の長の威厳を見せながら、サンテはイヌの前のグラスに酒を注いだ。

「はい。頂きます」

イヌは、サンテからなみなみと注がれた焼酎を、サンテとエジャの目線から離れて飲み干した。

いい飲みっぷりではあったが、イヌの酒の許容量を知っているヘリは、やや心配そうにイヌの横顔を見つめている。

「…無理しなくていいから」

ボソっと囁くヘリの小声は、娘の恋人来訪で臨戦態勢に入って感覚が研ぎ澄まされたサンテの耳に届いていた。

しかし、聞こえないそぶりで、サンテはまたイヌのグラスに酒を注いだ。

そんなサンテの横暴を止めるようにエジャがわざとらしく明るい声で口をはさんだ。

「そうそう。あなた、イヌ君がお土産を持ってきてくださったのよ。
美味しそうなケーキなの。食べるのは食事の後にする?それとも今少し味見で出しましょうか?」

「ケーキ?」

サンテが怪訝そうな顔をつくった。

「いつもパン屋で似たようなものを沢山作っているから、ケーキは飽きた。
せっかくだが私は食べるのを遠慮する。餅だったら喜んで食べるのだが」

そう言ったサンテに、エジャはイヌから受け取っていた箱を目の前で開けた。

「あら、ちょうど良かった。餅ケーキよ。あなたも食べられそうね。
今、小皿を持ってくるから、いただきましょう」

…何?餅ケーキ?

慌てたサンテが箱の中を覗き込むと、色とりどりに美しく細工された餅のケーキが並べられていた。

「おいしそう。最近繁華街に出来た新しい餅ケーキのお店ね。デザインが素敵で低カロリーで、若い人にも大人気だって聞いたわ。一度食べてみたかったの。イヌ、ありがとう」

うっとりとした顔で隣の恋人に話す娘に、サンテは気まずさを誤魔化すように咳払いをして見せた。

「うむ。餅ケーキの飾りは、菓子パンの参考になるな」

誰も聞いていないような独り言を呟いて、サンテは自らのグラスに酒を注ぐと、それを飲み干した。

イヌが黙って、焼酎の器を手に取ると、サンテのグラスに注いだ。

「・・・・・・」

「さあ、一緒に食べましょう。イヌ君、たくさん作ってあるから、遠慮しないで召し上がれ」

エジャの声に、皆箸を取った。

黙々と料理を食べている間は十分に間が持つようだった。

エジャは、雰囲気を和ませようとしているのか、天然なのか、
べらべらと賑やかにおしゃべりを続け、ヘリもあいずちを打ったり、時々、イヌの取り皿に料理をとりわけて、料理の説明をしたりしていた。

「私も手伝ったのよ。これなんかママに教わって私が一人で作ったの。味はどう?」

「ん。美味しいよ」

イヌのお墨付きに、ヘリは嬉しそうに頷いた。

「今度、部屋でも作ってあげるわね」

ゴホンっ。

盛大な咳払いがサンテの方から聞こえた。

同じマンションで暮らしている年頃の男女なのだ。
そういう関係だと分かっていても、まだ結婚はしていない。
あからさまに親の前で話されるとどう対処して良いのか分からなくなるサンテだった。

サンテの咳払いに、ヘリは、悪びれもせずにちょっと首をすくめて見せた後、
いそいそとイヌの取り皿にさらに料理をもりつけた。

こうして、エジャの美味しい祝日料理をあらかた、一通り食べた一同は、満足げに寛いだ表情になっていた。

珍しくヘリは酒を最初に1杯だけ飲んだだけでほとんど口にしていなかった。

代わりに、サンテと目の前のイヌは、さしつ、さされつ、お互いに酒を酌み交わしては飲んでいた。

ヘリは、イヌの土産の餅ケーキをつつきながら、その様子を横から眺め、エジャの方に意味ありげな視線を向けた。

エジャは、ヘリの意図していることが分かっている様子で、肩をすくめてみせた。

恋人と妻から見れば、一目瞭然だった。

二人の男たちの酒の許容量はとっくに超えているようだった。
全く飲めないわけでは無いが、飲むペースが早すぎることと、1回で飲み干す量が多すぎるのだ。

しかし、まるで意地になって飲み比べしているかのような男たちを止める事もしなかったヘリとエジャだった。

焼酎の瓶が何本か空いた後、真っ赤な顔になっていたサンテがおもむろに眼鏡を外した。
イヌも眉間に指をあてて、酔いを覚ますように頭を軽くふっていた。

「もう少し飲むかね。私の秘蔵の酒があるのだが」

「いただきます」

ヘリとエジャは、悟ったように目配せして同時に立ちあがると、片づけをするために台所に連れだって行ってしまった。

リビングに残ったサンテとイヌは、しばらく無言で黙々と酒を飲んでいた。

「…アメリカのお父上はおかわりないかね?」

イヌが到着してすぐにエジャが聞いたことを再度口にしたサンテだったが、イヌは、「かわりません」と答えていた。

「ヘリから聞いたよ。とても行動的な方だと。さぞお仕事も出来る男なのだろう」

「はい。仕事は出来ます。それ以外にも特技を沢山もっています。アメリカの父も私が尊敬し目標とする人です」

「そうか…」

サンテが頷いて、残っていた酒を飲み干すとグラスを置いた。

「君の父上も…この国の父だ…。彼も、仕事が出来た。それに特技をいろいろ持っていた。
私に将棋を教えてくれたのも彼だった…」

サンテの口から実の父親の話が出てきたことに驚いたように、イヌがグラスを口に運ぶ手を止めていた。

「君は将棋が出来るか?」

「少し…。子どもの時に父から教わったきりですが。父がいた時、よく相手をさせられました」

「では、私と同じくらいのレベルかもしれない。私も彼とくらいしか将棋をしたことが無かった。負けてばかりだったが。この負けず嫌いの私が。結局1度も彼に勝てないままだった」

遠い目で思い出したように話をしているサンテをイヌはじっと見つめていたが、

「僕もです」と答えた。

イヌと目のあったサンテはうっすらとほほ笑んだ。イヌも口角を上げて目をふせた。

「…今度…」

サンテが言った。

「今度、よかったら一緒に将棋をさしてみないか。酔っていない時に・・・」

場の空気を持たせるための口約束だろうか。
それとも本心でそう望んでいるのだろうか。

サンテの真意は、もうかなり酔っていたイヌの頭では測りきれずにいた。
ただ、体や頭は酔っていて、ほとんど機能しない状態になっていたが、
心の中が、ほんの少し温かい想いで満たされるのを感じたイヌだった。

「はい…」

そう答えて、頷くイヌにサンテは満足そうな笑みを浮かべると、
イヌと同じく酔いでぐらつき始めた頭を手で支えてうつむいた。

やがて・・・。


「あらあら」

台所の片づけを終え、二人の様子を見に戻ったエジャとヘリは、座卓を挟んで対角線で
酔いつぶれて眠っているサンテとイヌを発見した。

エジャは寝室から持って来た掛け布団をサンテとイヌの上にそれぞれかけると、
「起きるまで寝かせておきましょう」とヘリに言って、自分は風呂に入りに行った。

ヘリはそっとイヌの側に座るとイヌの顔を覗き込んだ。

「…ヘリ…」

気配でうっすらと目をあけたイヌが、ボンヤリとした顔でヘリを見つめた。

「イヌ、後でマンションに車で送ってあげるからしばらく眠っていていいわよ」

ヘリが小さな声で言った。

「マ・サンテさんは…?」

「あっちで眠っているわ。パパもそんなに酒に強くないから。きっとこのまま朝まで起きてこないわね。イヌも飲みすぎたでしょ?パパにつきあってくれてありがと」

それに…、とヘリが続けた。

「今日、来てくれたこともありがとう。あなたが旧正月の挨拶に来たいと言ってくれた時はびっくりしたけど、私、本当は来て欲しかったの」

「ああ…わかってた」

旧正月の挨拶の話を持ちかけたのはイヌからだった。

クリスマスが終わって、西暦の年が明け、この国で旧正月を迎えるイヌにも
生まれて初めての事だった。

「新年に、恋人のご両親に挨拶するのは当たり前だ」

「…そう言ってくれて、本当に嬉しい」

うっとりとしたヘリの小声が静まりかえったリビングに響いた。

二人に背を向けて、目を閉じていたサンテだったが、その会話が聞こえていた。

少しの間、会話が止み、ヘリのクスクスと小さく抑えた笑い声が聞こえた。

「…パパの秘蔵のお酒の味がする」

その言葉ですでに酔いで真っ赤になっていたサンテの顔がさらに赤くなったが、
それを見る者は誰もいない。

ヘリが足音を忍ばせて、リビングから去った気配を感じた後、サンテは今度こそ意識を失うように眠ってしまった。

サンテが、次に目覚めた時。
リビングは明るい光で満ちていた。

「…うん…?エジャ。今何時だ?」

まだ酒酔いが残っている頭を押さえながらサンテが起き上がって、エジャの姿を探した。
エジャが台所から出てきた。

「サンテさん。起きました?今は9時ですよ」

「9時って夜のか?」

「何を言ってるんです。朝の9時ですよ。覚えてません?サンテさんは昨日の昼過ぎから飲んでいて、夕方に酔い潰れてここでそのまま寝ていたんです」

「そうか…ん?…おい。彼はどうした?」

サンテはあわてて、テーブルの反対方向に目をやった。
そこには一緒に飲んでいて、一緒に酔い潰れて横になっていたイヌの姿があるはずだったが、今は見えない。

「ああ、ソ・イヌ君なら帰りましたよ。夜中にヘリが車でマンションまで送って行きました」

「そうか…」

リビングにはヘリの姿も無い。

おそらく、イヌを送っていき、そのままマンションの部屋に戻ったのだろう。
または、今ごろ、イヌと一緒にいるか…。

サンテは眠ってしまう前に、聞いたヘリとイヌの会話を思い出していた。

この上なく幸せそうな娘の声だった。
あの声が聞けるのなら、私は父親としてどんなことも我慢できるし、どんなこともしてやりたい。
ソ・イヌの来訪は、歓迎すべきことだった。

そう思いながらも、どこか寂しい気持ちも持て余していたサンテだった。

「結局、娘とは一緒に飲めなかったな」

つい、そう呟いてしまったサンテの言葉に「どうして?」というヘリの声が聞こえた。

驚き、声のする台所に目をやると、そこにエプロン姿のヘリが立っていた。

「パパ。今日も一緒に飲む時間はあるわよ?朝から迎え酒でもする?」

「ヘリ!お前…ソ・イヌと一緒にマンションに帰ったんじゃなかったのか?」

目をしばたたかせて、幻か?という目で娘を見つめるサンテに、
ヘリが朝ごはんをのせたトレーを運んできた。

「夜にイヌを部屋まで送って行ったけど、すぐに帰って来たわ。
だって、今日もパパとママは仕事お休みでしょ?祝日を一緒に祝いたいわ」

「まあ、なんて、親孝行な娘を持ったのかしら。良かったわね。サンテさん」

エジャが言って、ウインクして見せた。

「う…うむ…」

サンテは、気まずそうな顔で座りなおすと、ヘリの持って来た朝食を見下ろした。

皿の上にイヌの土産の餅ケーキが置いてあった。

「将棋か…」

「え?」

餅ケーキを見ながらポツリとつぶやいたサンテに、ヘリとエジャが不思議そうな顔をした。

「いや、後で台を出して久しぶりに打ってみようかと。ヘリ、つきあわないか?」

「ルールくらいしか分からないけど、パパ、いいわよ」

「ヘリは天才だもの。ルールさえ覚えていればパパに勝てるわ」

エジャが言った。

…そういえば、帰りの車の中で、イヌも将棋がどうこう言っていたような…。

ヘリは、そう思い出してクスリと笑った。


冬晴れの美しい祝日だった。

―――いい1年になりますように。

ヘリは、二日酔いでマンションでまだ寝ているだろうイヌを思い、目の前で餅ケーキを美味しそうに頬張る両親を見て、そんな事を心の中で祈りながら、朝食に手をつけたのだった。


(終わり)


「聖夜の祈り」(12月話)より後の2月頃のお話です。
これの前にいくつか話があるのですが、短編のこちらを先に更新しました。

久しぶりの検事プリンセス二次小説更新なのに、ほぼサンテ目線語り(苦笑)
ただ、この話もずーっと、ずーっと、(7年?)プロットが眠っていて、書く予定だった話でした。
ようやく、竜宮城ならぬ、鬼が島に行っていたみつばが戻ってきた感じですが、
勢いあるうちに、「検事プリンセス」でも、「陳情令」でも、「キング」でも、持っているプロットとあらすじだけでも形で残せたらいいな~と思ってます。

それで妄想の中で主人公たちがハッピーエンドになれば♪

検事プリンセスの二次小説は、「聖夜の祈り」の番外編の更新がまだなので、
そちらを完結、構成してからアップになります。
…シリアス過ぎて、手が動かないけど頑張る(汗)
さて、明日は、誰をよぼうかな~。みつば大奥に(笑)
イヌかな?藍忘機かな?「検事プリンセス」はイヌだけだけど、「陳情令」はイケメン君が沢山いて選びきれなくて困ります。←創作の話じゃないの?

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9月、誰かの誕生日だったような。
誰だった?と何度もカレンダーを確かめたみつばなのですが、書いてなく。

ん~。気にせいかな?と思っていたのですが、
ふと、何かの拍子に9月24日は私の誕生日と書かれたものを見つけ。

あ!!ソビョンの誕生日!!24日だった!!(汗)となってしまいました。

韓国ドラマ「検事プリンセス」のソ・イヌ。

今彼に夢中になっていて、元彼の誕生日忘れるなんて最低!←違う。

忘れてないし、元彼じゃないし、まだ別れてないし。←まだ当然ソビョン病末期患者。

でも、ちょっと若い美青年(藍忘機くん)と浮気中のみつばを許してね。←誰かこの妄想女の思い込みを止めてください。

…あれ?でも、待って。藍忘機って、ソ・イヌより年齢的に上じゃない?(汗)見た目とか中の人はすっごく若いけど。(←「中の人」発言はやめましょう)たしか…ドラマでも30代なかば設定のはず。
20歳頃に魏無羨が亡くなって、それから16年たってるから…。

イヌはドラマでは(二次小説現段階)まだ20代後半でしたね。
みつばの中でもう37歳くらいのイメージでした。あはは。←みつばが年をとっただけ。

でも、リアルで年ととっていたら、28歳くらいのイヌもそうなってましたね。

間に合いませんでしたが、イヌの誕生日プレゼントに、近々イヌ×ヘリ短編仕上げます。←公約発言大丈夫?

脳内花畑にいる人たちの誕生日をお祝いするのも楽しいです♪

ちなみに…

中国ドラマ「陳情令」魏無羨の誕生日は10月30日で、藍忘機の誕生日は1月23日だそうです♪ちょっとこの誕生日も調べてみたら、驚くべき事実が!?
その話はまたいつかじっくりと(笑)

話を戻して、

イヌの誕生日もですが、
創作物の中で、公式で誕生日が設定で出ている方は、ストーリーに関係なくても、
何かしら作者さんの意図があって決められていることが多いと思われます

ドラマでも漫画でも小説でも。

どうやって決めているのかは、作者さん達の思惑があると思うのですが、
みつばがオリジナル作品でキャラクターをつくっていたときは、だいたい、星占いか、誕生日占いで決めてました。キャラクターにあわせた性格になるような月日。
それと、相方、恋人になる人はそれに合わせて、相性が良い人とか意味あるものにします。

そういう意味で、イヌの誕生日は分かっているので、ヘリの誕生日はオリジナルで設定したみつば。

ヘリの誕生日話もまだ未公開でした(汗)
年内に「聖夜の祈り」の番外編、更新できるかな~。←しないと次にすすめません。

イヌと藍忘機…今、妄想内でも二人の男の間で揺れているみつばは、リアルでは絶対に二股かけられないタイプです♪←そろそろ目を覚まそうか。

ちなみに、

日本でも、ちょっとぐらつきかけたドラマのイケメンキャラクターがいたのですが、中の人(役者さん)が、リアルに息子の先輩だったことを知り、脳内花畑には入れませんでした。
自分の子どものように見えてしまって…(汗)

妄想は、あくまで、キャラクターで見てないと萌えきれないみつばなのです。


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こんにちは。

みつばです。
亀からもらったたまて箱でタイムスリップしていたみたいです。

ブログ開設記念日も過ぎてました(汗)

拍手コメントを送ってくださった方、ありがとうございます!!

ブログをずっと読んでくださって、
長くおつきあいして頂きありがとうございます!

そうですよね。検事プリンセス放送(韓国)から10年?
みつばのたまて箱のブログ開設も9年目に突入しました。

私も今でも検事プリンセス好きですよ~。もちろんですよ~。
時々、ドラマや動画見てます。
イヌには今でもときめきますし、ソビョン病です♪

ただ、イヌがとっても若くなったように見えるのは気のせいかな?(汗)

みつばも脳内は若いつもりですよ♪
…この前命に別状ない腫瘍は見つかったけど(苦笑)

ちょっとリアルがバタついていて、なかなか妄想の花畑に行けませんが、
イヌ×ヘリの物語を完結したいので、ブログは続きます。

今後もよろしくお願いします♪

みつば


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二次小説の新作が書けてないので、
今までみつばが書いた「検事プリンセス」の小説の中の
ハロウィン話&イラストだけ集めました♪


ハロウィンの約束」(イヌの少年時代)

Happy Halloween」(イヌ×ヘリ 2011年ハロウィン)

ハロウィンヘリのイラスト」(【裏箱】のため、画像は裏箱にてご覧ください)

ハロウィンイヌ×ヘリイラスト」(イヌとヘリのハロウィンコスプレイラスト)

「Halloween Night」前編後編(イヌ×ヘリ 2012年ハロウィン)

リンク集作って気づいたのですが、
これ、イヌのハロウィンシリーズになってます。

とくに、少年時代の未来のイヌのハロウィン話。
(この話に関しては、現在連載中の時間軸より未来のイヌなんです)
続けて読むと、イヌにとってヘリがどれだけ大きな存在になってるか
分かるかも?♪


新作で、せめて漫画、イラストくらい描きたかったのですが、
栗栖田くんとまだ付き合いがぎこちないので(汗)
↑クリスタ(漫画ソフト)の擬人化ネーム(笑)

イラストや、漫画。
やっぱり描くのアナログの方が好きかも。。。と
今更ながら気づいた今日このごろ。
デジタルで描けたら楽だし、慣れたら
すごい技法とかも出来るから良い点もいっぱいなんですけどね。

小説でも、イラストでもいいから
新作アップしましょう♪とはっぱかけてくれる方も(笑)
記事が気にいったら、ランキングか拍手ぼたんでお知らせください♪

ちなみに、【裏箱】の入り口はピンク拍手ボタンです♪

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韓国ドラマ「検事プリンセス」の二次小説
「運動は朝起きた後に」です。

みつばの「検事プリンセス」の他の二次小説のお話、コメント記入は、
検事プリンセス二次小説INDEX2」ページからどうぞ。
このブログに初めていらした方、このブログを読む時の注意点は「お願い」を一読してください。

読み切り短編小説。
ちょっとだけ大人テイスト(笑)




運動は朝起きた後に




「…少し体がなまっているな」

マンションの自室に置いてあるランニングマシーンの上で、
イヌは、おもわず独り言をつぶやいた。

この数週間。仕事がたてこんでいて、朝夕、日課にしていたランニングやトレーニングもおろそかになりがちだった。

ソウルの中で勝訴率が高いと言われる有名弁護士事務所。
その中でもイヌは指名してくるクライアントの多さが1,2を争うほど人気の弁護士なのだ。

複数の案件を抱えて、多忙な日常は致し方ない。

とはいえ、
疲労はたまりこそ、筋力や体力の衰えに危機感を感じてしまうイヌだった。

かつてのようにボクシングや合気道の道場に通ったりするほどの運動はしていなかったが、
体力維持のつもりで部屋にランニングマシーンも置いていたのに。

それほど速度を上げていないのに、軽く息があがっている。

イヌは、作動しているマシーンの上で走りながら額から滴った汗をタオルでぬぐった。

久しぶりに早く帰宅出来た金曜日。
明日は、休日だった。

こういう日の夜は、暗黙の了解で恋人と過ごすと決めていたイヌだった。

恋人の方もそのつもりで、朝にこんな電話をかけてくる。

『ねえ、イヌ。今日はどうする?外食する?それとも私かあなたの部屋でお酒でも飲みながら夕食にする?私が材料を買ってくるから、作るのはあなたでしょ?あ、それともあなたが買い物して、私が作ってもいいわよ?』

…そう言いながら、ほとんどの場合、夕食の材料費を出すのも、料理をするのもイヌの担当になることが多いのだが。

イヌは、このちょっと我儘で可愛い恋人と過ごす夜に心地よさを感じていた。

しかし、今夜はイヌの恋人、マ・ヘリは部屋には来ない予定だった。

『職場の飲み会が入ったの。上司と飲むのはちょっと気がひけるけど、お付き合いだから行ってくるわね』

と、電話の向こうで、とても気がひけているように思えない、うきうきとしたヘリの口調に、イヌは苦笑を浮かべながら軽いため息をついた。

ヘリが無類の宴会好き、酒好きだというのは知っていたイヌだった。

「飲みすぎるなよ」

馬耳東風になることが分かっていながら、イヌはいつも通りの忠告を述べた。

『OK』

ヘリがおどけて答えた。

『土曜日の昼ごろに連絡するからね。デートする時間開けておいてね』

「OK」

イヌの答えにヘリは満足そうに笑うと電話を切っていた。

…とはいえ、手持無沙汰と寂しさを紛らわすために運動を始めたわけじゃない。

イヌは自分自身に言い訳をしながら、ランニングマシーンを起動していた。

外にジョギングに行こうとしたのだったが、あいにくの雨模様だったため、
イヌはこうして部屋の中でトレーニングを続けていた。

…寝る時間になるまで運動を続ければ、心地よい疲労で熟睡できることだろう。

しかし、イヌのもくろみは、部屋に響くドアベルの音で中断された。


…こんな夜遅くに誰だ?


ランニングマシーンから降りて、いぶかりながらイヌはインターフォン画面で訪問者を確認した。

そこに立っていたのは、意外な人物だった。

「ヘリ?」

イヌは驚いて玄関向かうと、部屋のドアを開けた。

「今夜は飲み会じゃなかったのか?」

ドアを開いた瞬間にヘリのへらへらした笑顔が飛び込んできた。

そこはかとなく、ヘリから甘い香水とアルコールがまざった香りが漂っている。

ほとんど顔色は変わっていないヘリだったが、
焦点がずれたとろんと潤んだ瞳と、ゆるみきった表情で、泥酔しているのが分かったイヌだった。

「イヌ、こんばんは~っ」

そう共有廊下に響き渡るほどの大声で言って、ガバっと抱きついてきたヘリの体をイヌは受け止めた。

「ぜんぜん飲んでないの~。2次会でお開きにするなんて社会人としておかしいわよね~?」

「分かった。話は中で聞くから」

…こんな夜遅くに近所迷惑になるぞ。

叱咤したい気持ちを抑えて、イヌはクダを巻いているヘリの全体重を支えた。

そして、後ろ歩きで、玄関の中にズルズルと引きづるようにヘリの体を運ぶと
ドアを閉めた。

「飲み足りなかったの~。だから、帰りに酒屋でお酒買ってきちゃった~。
イヌ、一緒に飲もう~!」

とても飲み足りないように見えないヘリだったが、手にはしっかりと焼酎とビールの酒瓶が入った袋を持っていた。

袋の中にレシートが入っていることから、しらふの時は検事という職業についている彼女が、正規のルートで酒を入手出来ただろうことに安堵するイヌだった。

「ねえ、イヌ。私の話聞いてる~?」

…聞きたくなくても聞こえてる。

「ゆっくり聞いてやるから、まず座れ」

イヌの呆れを含んだ顔にも、ヘリは気づく様子もなく、軽いステップでキッチンの椅子に腰かけると、台の上にドサっと手にしていた袋とショルダーバッグを置いた。

「二次会が終わってからね~、チェ先輩とイ先輩、ユン先輩は妻帯者だから早く帰りたいって言うのよ。それで、部長とキム検事と私で3次会に行こうとしたんだけど、部長が今夜は予定があるから早く帰るって断るの。あやしいでしょお?」

「何があやしいんだ?」

「だって、部長は結婚していないのに」

「結婚してなくても予定くらいあるだろう?」

「ううん。あれは違うと思うの。飲みに行くのが嫌で嘘ついたんだと思うわ」

…10中8,9、その通りだな。

イヌは心の中でヘリの推察に同意した。

おそらく、はじけすぎている部下と一緒に飲み会を続ける気にはならなかったのだろう。
…相手は、このマ・ヘリなのだから。

「それでキム検事と二人で女子会しようとしたんだけど、キム検事が結構酔って気持ち悪くなったみたいで。同じ方角のチェ先輩とイ先輩たちタクシーで帰ってしまったの」

「で、一人残されたってわけか?」

「ううん。同じ方角のユン先輩が送ってくれたんだけど・・・」

そこでチラリとイヌの顔を見たヘリが指差して吹き出した。

「やだ。イヌったら今嫉妬した顔した~っ」

「してない」

「してたわ。そういう風にイヌが嫌がると思って、途中で酒を買うからって別れて帰ってきたのー」

…今さら嫉妬も何もするわけないんだが。

イヌは吐息をついた。

ヘリがユン検事を好きだったのは、遠い過去の出来事で(それほど遠くはないが)
しかも、恋愛感情だったかも分からないものだったらしい。

今では単なる上司と部下という関係で、しかもユン検事には妻がいる。

飲み会帰りに送られるくらいで、嫉妬するほど度量の狭い人間では無いと思っているイヌだったが、無自覚に少し眉をしかめていることに気付いていないようだった。

「それで、一人で部屋で飲み直そうとしたんだけど、やっぱりさびしいじゃない?
今夜はイヌも仕事が無いって言ってたから、一緒に飲んでもいいかな~?って来ちゃったわけ」

「来るなら、電話くらいしろ」

「え~?電話しなきゃ駄目だった~?あっ。もしかして、私にいきなり来られたらまずいことでもあったんでしょお?」

「は?」

「よくあるじゃない」

そう言って、ヘリは、後ろを振り返って、キョロキョロと部屋中を見渡し始めた。

「恋人がいない日に、何かあやしいことを企んじゃったり、あやしい人を連れ込んだり。
で、いきなり訪ねてきた恋人と鉢合わせで事件になるの」

「君の抱えてる案件でそういうのが多いのか?」

「案件にはあまり無いけど、恋愛ドラマではよくあるわよね」

「たいてい、その後はサスペンスドラマになるな」

「そうよ。そして、やり手の美人検事が出てくるの。
『世間の目は騙せても、私の目は誤魔化せない。マ・ヘリ検事の真実は一つ』」

「のっている所悪いが」

イヌが失笑した。

「マ検事。真実がねつ造されている。僕は何もあやしいことはしていないし、隠し事もしてない」

「あら?」

「調べてくれても構わないけど、見ての通りで察してくれ。
君が訪ねてくるまで、僕はランニングマシーンでトレーニング中だった」

ヘリは、目の前のイヌのい出立ちを今更のようにジロジロと観察した。

ランニングシャツに、トレーニングパンツ姿。
やや上気した顔に、短髪がしっとりと汗ばんでいる。

「…シャワー室に誰かいない?」

まだ突拍子もない疑惑を投げかけるヘリにイヌが苦笑して「見て来れば?」と答えた。

部屋に他人の気配が無いことを確信したヘリは、何でもなかったのように尊大に頷いてみせた。

「恋人を疑っていたわけじゃないのよ。安心して。全然疑ってないから。これは職業病なの。イヌ」

…職業病じゃなくて、マ・ヘリ病だろ。

言い返してやりたくても、酔っているヘリには何のダメージも無いことを察したイヌが言葉を飲み込んだ。

そして、キッチン棚からグラスを出すとヘリの前に置いた。

「飲み直したいならここで好きなだけ飲んでいていいから。僕はまだ途中にしていたトレーニングに戻らせてもらうよ」

そう言って、ランニングマシーンに向かおうとしたイヌの腕をヘリがすばやい動作でがっしりと掴んだ。

「どうしてトレーニングしてるの?」

「最近、体がなまっているから鍛えたいんだよ。
トレーニングが終わったら少し付き合ってやるから」

「私よりトレーニングが大事なの?」

「酔ってないなら答えを知ってるだろ?」

「やだ。私の方が大事っていうなら、一人にしないでよ~」

「マ・ヘリ…」

お嬢様の本領発揮をし出したヘリに、イヌはほとほと手を焼き始めた。

「トレーニングなら、明日の朝起きてからすればいいじゃない。
私も身体がなまっていて、運動しなきゃって思っていたの。ジョギングだってランニングにだって付き合うから、ね?」

我儘を言いつつも、可愛くおねだりポーズのヘリに、イヌがしぶしぶ折れた。

「…分かった。朝は絶対運動するからな」

「うんっ約束♪」

対面で椅子に座ったイヌに嬉しそうにヘリは頷くと、立ち上がり自らグラスを追加するとイヌの前に置いた。

「あ、軽いおつまみも買ってあるの。イヌは焼酎?ビール?爆弾酒?」

「…ビール」

「はい♪」

こうして、ヘリに押しかけられたイヌは無理やり酒飲みに付き合わされることなり。

軽くつきあうつもりのイヌだったが、いつのまにかグラスに焼酎も注がれ、自前の酒も開けさせられるはめになっていった。

「あの、いっちばん高くて美味しいお酒が飲みたいの~。ねえ、ちょっとだけ飲ませて」

…ちょっとですまないと予想出来たイヌだったが、棚にしまっていた秘蔵の酒をとりに行ってヘリのグラスに注いだ。

そんなイヌの後ろにちょこちょこついて来たヘリが、背後からイヌを抱きしめた。

「イヌって優しいっ。大好きよ。あとでちゃんとお礼するからね」

「お礼って?」

「わかってるくせに~。あ、と、で、ベッドでうんっとサービスして、あ、げ、る。アハハハハ」

…完全に酔っていて自分の言っている意味も分かっていないだろう。

そう思ったイヌだったが、抱きついたヘリの柔らかな胸の感触に、ドクリっと体の奥の熱が上がった。

ヘリは、イヌから離れると、ふらふらした足取りで椅子に戻って行った。

「ヘリ。氷もいるだろ?それはストレートで飲むには強すぎ…」

つまみの追加を取りに冷蔵庫の前にいたイヌが振り返ると、さすがに酔いつぶれたのかヘリがキッチン台につっぷして寝息をたてていた。

空のグラスをにぎったままスヤスヤと眠っているヘリ。

…しょうがないな。

イヌは、ヘリの横に回り込むと、椅子からヘリの体をお姫様抱っこで持ち上げた。

そして、自分のベッドに運ぶと、ヘリの体をそっと下ろし、毛布をかけた。

気持ち良さそうに、満足げな顔で熟睡しているヘリの横顔に、
優しくそっと指を這わせながら、イヌは微笑を浮かべた。

酒が入っているため、中断したトレーニングも再開するわけにはいかない。

イヌは、キッチンの上の物を片づけた後、軽くシャワーを浴び、ベッドに戻ると、
恋人の近くに体を横たえて目を閉じた。



・・・ふと、イヌが次に目を開けた時。

部屋の中はすっかり明るくなっていた。
いつのまにか朝になっていたようだ。

ベッドの横に、一緒に寝ていたはずのヘリの姿が無い。

イヌは起き上がり、不思議そうに辺りを見渡した時、バスルームのドアが開いて、
濡れた髪をタオルドライしながら、タンクトップと短パン姿のヘリが出てきた。

「あ、イヌ、おはよう。シャワーお借りしたわね」

「おはよう。早いな。二日酔いは大丈夫か?」

「全然平気。私、昨日はそんなに飲んでないから」

…よく言うよ。と思ったイヌだったが、確かにマ・ヘリなりの適量は超えていなかったのだろう。

「じゃあ、朝ご飯の前に軽くジョギングに行くか」

そう言って立ち上がったイヌに、「私は行かない」とヘリが言った。

「イヌだけ行ってきて」

「そうなのか?昨夜は一緒に運動するって言ってなかった?」

「いったわ」

「じゃあ、行こう」

「そうじゃなくて、もう行ってきちゃったの。ジョギングに」

…なんだって?

呆気にとられて、目を見開いて固まっているイヌにヘリが続けた。

「早く目が醒めちゃって。それで、外も晴れてたから公園あたりまで走って帰って来て、シャワーをあびたの」

「どうして起こさなかったんだ?」

「だって、悪いと思って」

ヘリは悪びれずに言った。

「最近イヌ、仕事が忙しいって言ってたでしょ?疲れが溜まっているみたいだったし、起こすと悪いと思って声をかけなかったの。せっかくのお休みなんだもの」

「それで約束を破るつもりか?」

「約束よりイヌの体の方が大事だから」

…休前日の夜中に突然押しかけて、トレーニングを中断させて、無理やり飲みに付き合わせた者の言う台詞では無い。

「それにしても、久しぶりにジョギングしたら気持ち良かったわ。汗で昨日の酒も抜けたし、気分爽快って感じ。ねえ、イヌも行ってきたら?軽い朝食くらいなら用意しておくわよ」

あっけらかんとしているヘリに、イヌは何かを懸命にこらえるように目を閉じていた。

そして、自分の方に来るようにヘリに手招きした。

「なに?」

不思議そうなヘリの腕をつかむイヌ。

次の瞬間。

「きゃっ」

腕を強く引かれ、ベッドの上に転がったヘリの上にイヌが覆いかぶさった。

「約束だろ。僕の運動につきあってもらう」

「もう1度ジョギングに行けってこと?」

「ああ、その前に軽くウォーミングアップだ」

「う、ウォーミングアップって?」

うろたえるヘリだったが、もう質問に答えてくれるイヌでは無かった。

それどころか、答えを行動で示してくるイヌにヘリが完全に狼狽しだした。

ヘリの首筋に唇と舌を這わせながら、めくれたタンクトップの裾から手を差し入れ・・・。

「ちょっと待って。イヌ。朝なのよ。今、もう朝だから」

「昨夜君が言っていたぞ。お礼するって。それも約束だろ?」

「そんな約束した覚えないわ」

「君の記憶になくても、僕の秘蔵の酒が1フィンガー減っているのが証拠だ」

「え?え?どういうこと?」

目をぱちくりさせて、本当に分からない様子のヘリにイヌが微笑した。

「ちょっと体を動かせば思い出すだろ」

「えっ?えっ?やだっ。あっ…ん!」


シャワーをあびたばかりのヘリの肌は、
ほのかな熱と石鹸の香気に包まれ、適度に湿り、なめらか。

やわらかに弾む胸の弾力は、イヌの手の平に熱を移していく。

イヌは、ヘリのせいであれもこれも中断させられて、
持て余した昨夜の体力と熱の矛先をヘリに向けていた。

「…走った後も柔軟体操をしないとな」

イヌの低めの美声で囁かれ、
耳元で痺れる毒を注がれたようにヘリの抵抗が弱まった。


こうして、1時間くらい後・・・

ヘリと、『柔軟体操』という名目の、いささか激しいウォーミングアップを終えたイヌは、
ベッドから出ると、スポーツウエアを着込んだ。

さっぱりとした風情で軽やかに動いているイヌとは正反対に、
ヘリは、下着姿のまま毛布にくるまって、ぐったりとベッドに横たわったままだった。

「…これからジョギングに行くの?」

「ああ。君も一緒に行くか?」

「…行かない」

「だよな。寝ていていいよ。あ、軽い朝食を作ろうなんて、気をまわさなくていいから。
ジョギングの帰りに、薬膳スープとブランチになりそうな物をテイクアウトで買ってくる」

「…お願いするわ」

情事の余韻が冷めやらぬ様子のヘリのトロンとした瞳がイヌの姿をボンヤリと追っていた。

「…イヌはぜんぜん体なまっていないと思うけど」

ヘリのぼそっとした呟きが耳に入ったイヌが振り返った。

イヌはベッドにいるヘリの元に戻ると、ヘリの顔に乱れた横髪を指で撫で上げた。
そして軽いキスを落すと、気恥ずかしそうなヘリの顔にくすりっと笑いかけた。

「まだ、してもらっていないサービスは今晩受け付けるよ」

じゃあ、行ってくる。

そう言って、颯爽と部屋を出て行くイヌの後ろ姿を見送った後、
ヘリは気だるい体をぽすりっとベッドに沈ませた。

イヌには本当にウォーミングアップだったのだろう。

運動と言いながら、結局、イヌにとって運動は別なのだ。
これは、『別腹』になるのだ。
きっと、今夜もイヌは体を鍛えるために運動をして、
さらに、ヘリに別の運動もさせようとするに違いない。


「うーん…今のうちに逃げちゃおうかしら」


酔った勢いでイヌの部屋を訪ねた記憶があっても、
なにやら失言したことは、やはり思い出せないヘリ。

しかし、失態を反省する気力も、逃げる体力もなく。

運動疲労後の睡魔に勝てなかったヘリは、
イヌがジョギングから帰ってくるまで、イヌのベッドで微睡み続けたのだった。


(終わり)



結局こうなる(笑)

ヘリとラブラブするのは、イヌにとっては軽~い運動。されど、必要な運動(笑)

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どうも気になってしまう。
なぜか不思議と見ていてはまるドラマに必ず出ている。

そんな役者さんの新ドラマに注目なみつばのつぶやき雑記です。
…なにか怖いので役者さん名はふせて←ドラマ名出したら分かってしまう。


今年見ていたドラマ。

「透明なゆりかご」にご出演の俳優さん。

「透明なゆりかご」は原作を読んでたので、冒頭から、『あ、あの話だ』と分かり、涙腺崩壊。回によってはずっと泣いて見てました。

妊娠、出産がテーマ。
主人公は産婦人科でアルバイトしている女子高校生。
さまざまな理由で産まれることが出来なかった子どもたち。
産まれてきても、短い命を終える子どもたち。
元気に産まれても、親に恵まれなかった子どもたち。
そんなエピソードです。

見た後、我が子に優しくなれるドラマ。
育児中はイライラしたり怒ったりもしますが、初心に帰れる気持ちになれました。

それで、そんなドラマの産婦人科の病院の先生を演じられた役者さん。
原作の先生のイメージとかキャラとは違いましたが、良かったです♪
しかし、こんなイケメンの産婦人科の先生に見てもらったら、診察は毎回ドキドキしてしまいそうだと思ったみつば(笑)


「海月姫」の時は美しい女装男子を演じられて。

過去のブログで何回か書いたのですが、「眠れる森の熟女」見て、なぜかずっと気になっていて。

…「仮面ライダーキバ」は見て無いのですが、ちょっと気になる。
関係ないけど、今子どもにつきあって「仮面ライダージオウ」は見ていて、これ結構面白
いです(笑)

役者さんは今度の朝ドラ「まんぷく」にもご出演だとか。
気になるのでチェック予定のみつばです。
デザート作り番組も時々見てます(笑)

役者さんは変わって。

「SUITS(スーツ)」は、あのハリウッドドラマのリメイクドラマ。
・・・どうなるんだろう?
敏腕弁護士さんとその助手さんコンビの話。

「ホワイトカラー」が好きだったので、「SUITS」もちょっと見ていたのですが、
日本版気になります。

「踊る…」のドラマシリーズは大好きでした。


また、役者さんは変わって。

「リーガルV」

あ、とうとう、弁護士役さんを演じられるのね!
期待過剰になりすぎない程度に抑えて…期待←(汗)

あらすじをチラリと見たら、
「検事プリンセス」の初期の頃のイヌっぽい弁護士キャラに似ている感じが。
勝つために手段選ばないタイプ…とか。

やっぱり、ちょっと見てみたかったんです。
この方の日本版ソ弁護士。
「検事プリンセス」ドラマが日本でリメイクされたら…
怖いもの見たさで。

どうしても気になる役者さんなんですよね。
…主演ドラマほとんど見てないけど。ぼそっ

顏とかスタイルが好きなのかな。
…演技は……。ぼそっ

でも、「リーガルV」ドラマは他に好きな役者さんがいっぱいご出演されるので、
ドラマには超期待大なんですよ!!←これは本当



・・・という各方面から苦情が来ないようにひよった書き方でしたが、←十分まずい。
みつばの気になる新ドラマと役者さんの雑記でした。

え?日本版の「検事プリンセス」なんかいらない?
ソ・イヌ、ソ弁護士の役者さんは一人だけでいいって?

そうそう、役者さん一人ですよね♪
それから、ソ・イヌは役者さんじゃないですから。
キャラじゃなくて、そういう人ですから。
代りはいません。←毎回言ってる「検事プリンセス」病と、ソビョン病重症患者の戯言(汗)


予告する。近いうちに「検事プリンセス」二次小説短編更新予定♪(某戦隊もの風に←これも子どもにつきあって見てます(笑))


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先日、検事プリンセスのイヌ×ヘリの夢を見ました。

あれだけ毎日更新していた時もほとんど見なかったイヌ×ヘリの夢。

いったいどんな内容だったかというと・・・


イヌと離れている時期のヘリ。
ふっと、背後で視線を感じて、後ろを振り返り、
暗闇の茂みに目をこらす。

そこには、イヌの幻影が。
しかし、それもすぐに消えて。

ヘリは、かなしげに「あんなに近くにいたのに、あなたはもうそこにいないのね」ってつぶやく。


そんな夢でした。

夢の中では、せつなっ!となったのですが、
朝に目が覚めて思ったのは…

ヘリの記憶の中では、完全に



ストーカーのイヌが残ってる!



(泣(笑))

こほん。
とにかく二次小説番外編の「MISS YOU」を
早くアップしろっていう夢ですね。

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